北海道の日本酒のおすすめ人気ランキング【2025年】

旭川市に蔵を構える男山株式会社は、北海道を代表する老舗酒蔵の1つです。創業は明治時代にさかのぼり、「男山」の名は全国的にも広く知られています。伝統を重んじた酒つくりに取り組んでおり、国内外の日本酒コンテストでも多数の受賞歴がある酒蔵です。

看板銘柄である「男山 純米大吟醸」は、華やかな香りとキレのある味わいが魅力。フルーティな香りが立ち上がりつつも、後味はすっきりと軽やかで、和食とよくマッチするでしょう。

「男山 生酛純米」は、伝統的な生酛（きもと）造りによる力強い味わいが特徴。ほどよい酸味とコクがあり、常温やぬる燗でゆっくり味わうのに適しています。飲みごたえのある日本酒を求める人にはぴったりの1本です。

北海道増毛町にある国稀酒造は、日本最北の酒蔵として知られています。創業は明治15年と古く、厳しい寒さと清らかな水を活かした酒つくりで地元に根ざしてきました。仕込み水には暑寒別岳の伏流水を使用し、すっきりとした飲み口の酒を生み出しています。

主力銘柄の「國稀 特別純米」は、米の旨みをしっかり感じられる1本。やや辛口でありながら、まろやかさとコクもあり、冷やしても燗でもおいしく楽しめます。幅広い料理に合わせやすく、日常酒としても人気の高い銘柄です。

「北海鬼ころし」は、インパクトのある名前どおり、辛口でシャープな味わいが特徴。切れ味のある後味が心地よく、濃い味の料理や鍋物と好相性です。飲み応えを求める人や、スッキリした辛口を好む人に向いています。

高砂酒造は旭川市に蔵を構える明治32年創業の酒蔵で、北海道の湧き水と道産米にこだわった酒つくりを行っています。旭川の気候は、繊細な発酵管理が求められる日本酒つくりに理想的な環境。蔵の中には歴史を感じさせる赤れんがづくりの建物も残っています。

人気銘柄の「国士無双 純米吟醸」は、力強さとキレのよさを兼ね備えた1本。米の旨みがしっかりと感じられ、後味はすっきりとしているため、飲み飽きしにくいのが特徴です。食中酒としても優秀で、焼き鳥や魚介料理とのペアリングに向いています。

「大吟醸 一夜雫（いちやしずく）」は、酒袋から自然に滴り落ちる雫だけを集めた贅沢な逸品。華やかな香りと繊細な口当たりがあり、特別なシーンにぴったりの味わいです。

上川町に蔵を構える上川大雪酒造は、2016年に新設された比較的新しい酒蔵ながら全国的にも注目を集めています。「北海道産米100％・北海道の水100％」にこだわり、地元とのつながりを大切にした酒つくりを徹底。杜氏には南部杜氏の名工・川端慎治氏を迎え、丁寧な手仕込みによる高品質な日本酒を追求しています。

主力商品の「上川大雪 特別純米」は、米の旨みを引き出したバランスのよい味わいが特徴。やわらかな口当たりと控えめな香りで、どんな料理にも寄り添う万能な一本です。冷酒から燗酒まで幅広い温度帯で楽しめるのも魅力だといえるでしょう。

「神川（かみかわ） 純米吟醸」は、華やかな香りと透明感のある味わいが際立つ上品な日本酒。フルーティで芳醇な香りが立ち上がり、口に含むとキレのある余韻が残ります。贈答用や特別な食事の場にもふさわしい1本です。

小林酒造は、栗山町に蔵を構える明治11年創業の老舗酒蔵です。かつて炭鉱で栄えた地域で、「労働者の酒」として親しまれてきた歴史があります。近年は伝統を守りつつ、若手蔵人による挑戦的な酒つくりにも挑戦。地元産の酒米や水を活かした地酒として注目されています。

看板銘柄の「北の錦」は、すっきりとした口当たりとやさしい米の甘みが特徴。食中酒として非常にバランスがよく、日常の食卓に自然と寄り添える1本だといえるでしょう。辛すぎず甘すぎず、飲み飽きしにくいのが魅力です。

「北斗随想 純米吟醸」は、フルーティーな香りと透明感のある味わいが印象的。軽やかで上品な飲み口ながら、旨みの芯がしっかりと感じられる仕上がりです。

フルーティな日本酒が好みの人は、精米歩合が60％以下の純米吟醸・吟醸を選びましょう。精米歩合とは、原料の米をどのくらい削っているかを示す値です。数値が低いほど雑味やえぐみが少なくなるといわれています。

よりフルーティな日本酒がほしい人は、精米歩合50％以下の純米大吟醸・大吟醸を選んでみてください。高級ワインのような香りと飲み口を味わえるでしょう。

一方で、米の複雑で奥深い味わいを楽しみたい人や、重たい飲み口の日本酒が好きな人は、高めの精米歩合で作られる本醸造酒や純米酒をチェックしてみてください。

甘口の日本酒がタイプなら、-3.5〜-5.9の日本酒度を目安にしましょう。日本酒度は、日本酒の甘口・辛口の度合いを表していて、数値が低いほど甘口になる傾向です。基本的には、数値がマイナスなら甘口といわれています。やや甘口が好きな人は、日本酒度-1.5～-3.4程度を目安にしてみてください。

辛口の日本酒が好きな人は、+3.5以上の日本酒度を目安にしてみてください。+3.5以上あれば、ドライでキレのある辛口になる傾向です。やや辛めの味わいが好みなら、＋1.5～＋3.4程度が目安になります。

とにかく辛口の日本酒がほしいといった人は、日本酒度が＋10を超える商品を検討してみましょう。辛口のなかでも超辛口といわれている日本酒度で、キレの鋭い味わいを堪能できますよ。

北海道の日本酒に使われる酒米は、「吟風（ぎんぷう）」「彗星（すいせい）」「きたしずく」という3種類が代表的。いずれも寒冷地に適応した品種で、道内の気候や土壌に合わせて開発されています。

吟風は北海道で開発された酒造好適米で、吟醸酒に使われることが多い品種です。やわらかくふくよかな旨みを引き出しやすく、豊かなコクと芳醇な香りを活かした日本酒が好きな人にぴったりだといえるでしょう。

彗星は軽快でスッキリとした味わいに仕上がる傾向で、辛口寄りの日本酒つくりによく用いられる酒米です。クセが少なくキレがよいため、飲みやすさを重視する人に向いています。

きたしずくは比較的新しい品種で、上品で透明感のある味わいに仕上がるのが特徴。雑味が少なく繊細な風味が感じられるため、冷酒で楽しむのに適しています。香り高く、洗練された味が好きな人におすすめの酒米です。

北海道では、地元の風土に根ざしたご当地酵母の開発も進んでおり、酒米と同様に日本酒の個性を形づくる重要な要素。とくに注目されているのが「はまなす花酵母」「菜の花酵母」「赤色清酒酵母」の3種類です。

はまなす花酵母は北海道の海岸に自生するハマナスの花から採取された酵母で、華やかでやさしい香りを引き出すのが特徴。やや甘めでふくらみのある味わいになりやすく、フルーティな日本酒が好みの人にぴったりです。

菜の花酵母は菜の花から採取された酵母で、軽やかで爽やかな香りを持つ日本酒を生み出します。味わいはすっきりとキレがあり、スマートな仕上がりになる傾向です。

赤色清酒酵母は北海道で開発された珍しい赤色酵母で、淡いピンク色のにごり酒やロゼ風の酒を造るために使われます。見た目の華やかさに加えて、ほのかな酸味と果実のような香りが特色です。