ソムリエが厳選!暑い季節におすすめのワイン&スパークリング9選

ソムリエが厳選!暑い季節におすすめのワイン&スパークリング9選

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紫貴あき
ワイン講師/女性ソムリエ
ワインは種類が多いので、選ぶのに案外苦労するもの。それでいて、せっかく買ったワインが自分好みでなかったというときのがっかり感は半端ないものです。

そこで今回はソムリエとして365日テイスティングしてきたわたしが、自信をもっておすすめする「暑い季節にぴったりのワイン&スパークリングワイン」をご紹介します。

テイスティングではバランス・余韻・風味の強さ・複雑さ・ワインの個性をそれぞれ評価軸として見ていきますが、今回はとくに重すぎず、酸がきりっとしていて冷やすとそのよさが際立つものを厳選しました。
  • グラハム・ベック
    ブリュット スパークリング 白
    1,987円


    紫貴あき

    南アフリカでシャンパンと同じ製法で造られたスパークリングワイン。同国のマンデラ大統領の就任式や米オバマ大統領の当選時の祝杯としても選ばれました。泡立ちがきめ細やかで繊細な印象。単に軽いだけでなく味わいのバランスは絶妙です。

    筆者がこのワインを初めて飲んだのは、とある有名新聞社主催のブラインド・ティスティングでしたがとても驚いたのを覚えています。実際、そのときの投票では全審査員が高得点をつけ1位に輝いたのがこのグラハム・ベックなのです。まさに南アフリカワインの真骨頂です。
  • フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリー
    コッポラ ソフィア ブリュット・ロゼ
    3,974円


    紫貴あき

    映画界の巨匠フランシス・フォード・コッポラ氏によるロゼ・スパークリング。ワイン名「ソフィア」は愛娘に由来しており、結婚祝いのために造られました。

    アメリカでは発売後2週間で売り切れたという人気の商品で、野イチゴ、ピーチ、ティーリーフなどの優美な香りが特徴です。

    アルコール度数が高すぎず、飲み口の優しいワインなので幅広い食事にあいます。暑さ疲れにピッタリのスパイシーなアジアンフードにも合わせたい1本です。
  • ベラヴィスタ
    フランチャコルタ アルマ キュヴェ ブリュット
    3,995円


    紫貴あき

    イタリアを代表する高級スパークリングワイン「フランチャコルタ」。この「アルマキュヴェ」はベラヴィスタが造るワインの中でカジュアルなブランドですが、約60種のワインをブレンドし4年以上の熟成を経て出荷されるというというこだわりです。

    絹のようなきめ細やかな泡立ちで優美な外観、洋ナシや柔らかく熟した白桃の香りがリッチな気分に誘います。暑さの和らぐ夕方にしっとりと飲めば、一日の疲れもきっとリセットされることでしょう。
  • エミリアーナ・ヴィンヤーズ
    ノヴァス ソーヴィニョン・ブラン サンアントニオ・ヴァレー
    1,400円


    紫貴あき

    チリというと温暖なイメージがありますが、実際は南極から流れ込む寒流の影響で海沿いは極めて冷涼です。そのため酸がきりっとしたエレガントワインがたくさん産出されるのです。

    このワインも海岸近くの涼しい場所で産出されました。はっきりとしたグレープフルーツやハーブの香り、女性醸造家が造るせいかどこかしなやかさや繊細な酸も感じられます。

    エミリアーナは、除草剤や殺虫剤などいかなる化学薬品を一切使用しないビオディナミを実践しています。
  • サントリー
    ビオンタ アルバリーニョ
    2,235円


    紫貴あき

    スペインで注目の白ワインの産地といえば、アルバリーニョ種から造られるリアス・バイシャスです。このワインは「海のワイン」として知られており、大西洋に面した沿岸部で造られるだけでなく、新鮮な魚介料理と合わせて楽しまれます。

    熟した白桃や花の香りが華やかな印象。柔らかな果実味を緻密な酸がタイトに引き締めています。魚介を使ったピンチョスと一緒に、もしくは7度前後に冷やして食前酒にするのもおすすめです。海を感じたいときにも飲みたい。
  • 中央葡萄酒
    グレイス・グリ・ド甲州
    2,395円


    紫貴あき

    甲州は日本を代表するブドウ品種です。控えめな果実味ゆえ、厳しい道を歩まされたこともありましたが、この10年間の進化は目を見張るようなものでした。

    特に中央葡萄酒の貢献度は高く、2014年には同ワイナリーの「キュヴェ三澤 明野甲州2013」が世界最大級のワインコンクール「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード」で金賞を獲得し世界を驚かせました。

    スダチやカボスなど和柑橘の香りに、生き生きとした酸が楽しめます。甲州の進化を知るならこの1本から。
  • ミラヴァル
    コート・ド・プロヴァンス・ロゼ


    紫貴あき

    フランス南部に位置するプロヴァンスは、パリジェンヌが訪れる高級リゾート地として知られます。紺碧の海を目前に、昼間から楽しまれるワインこそロゼなのです。

    実際、この地では生産量の90%がロゼです。ミラヴェルのルーツは紀元前3世紀まで遡りますが、現在のオーナーはブラッド・ピッドとアンジェリーナ・ジョリーです。

    淡いバラ色、野イチゴやハーブを思わせる香り、スタイリッシュなボトルは見ているだけで優美な気分にさせられます。
  • モンテ物産
    ランブルスコ ロッソ 200ml缶 12本
    3,142円


    紫貴あき

    一見、缶コーヒーにも見えるこの外観。ほとんどの人が「ワインだ」なんて思わないでしょう。中身は伊エミリア・ロマーニャを代表する「ランブルスコ」です。

    赤いチェリーにシナモンの香り。味わいにはデリケートな甘さが楽しめます。飲みきりタイプなので、仕事終わりのほっと一息つきたいときに気軽に楽しめます。携帯性に優れているという観点ではハイキングやBBQなどアウトドアでも活躍しそうです。

    グラスに移して飲めば香りの豊かさを、缶ごと飲めば泡由来の清涼感を楽しむことができます。
  • ガズボーン エステート
    ブリュット レゼルヴ 2013 イングリッシュスパークリング 白
    6,777円


    紫貴あき

    イギリスはこれまでその緯度の高さゆえ、冷涼すぎてワイン造りには向かないといわれてきました。しかし近年では地球温暖化が叫ばれ、冷涼地向きのブドウ品種が植えられるようになったのです。専門家の間でも「イギリスはこれからスパークリング大国になるだろう」と予測されています。

    伸びやかな酸味、透明感を存分に楽しめる1本で、暑さを忘れさせてくれそう。2016年のコロンビア大統領の晩餐会で供されたりと、外交の場でもシャンパーニュに比肩する知名度になりつつあります。ワイン好きの新しい定番ワインとして押さえておきたいものです。