1975年から販売しているロングセラーの日本酒、黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍。インターネット上では「甘くて飲みやすい」と評判ですが、「旨味が物足りない」といった口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
唎酒師・焼酎唎酒師・アクアソムリエの資格保持者。マイベストでは、酒・水担当として日本酒・ビール・ウイスキーなど200種類以上のお酒を比較検証している。プライベートでも週に4回以上お酒を嗜み、トレンドや消費者の嗜好を日々アップデートしている酒愛好家。普段あまりお酒を飲まない初心者から、あらゆる品種を飲み比べてきた酒愛好家まで幅広く楽しめるような価値あるコンテンツの提供を目指し、酒商材の魅力を最大限に引き出すコンテンツ作り・情報発信に励んでいる。
すべての検証は
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20歳未満の飲酒は法律で禁じられています。
目次
良い
気になる
黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍は、果実感ある爽やかな日本酒をお探しの人におすすめです。実際に日本酒初心者に試飲してもらうと、甘口派モニターからは「甘くて飲みやすい」という口コミ同様の声があがり、青リンゴのような上品な香りも好評でした。比較したほかの商品には苦味が強く残るものがあったのに対し、本品は苦味やアルコール感が少なくはじめてでも挑戦しやすいでしょう。
フレッシュな香りと味わいは、辛口派からも好印象。なかには個性的と感じた人もいましたが、「パイナップルのよう」「シンプルでクセがない」といったプラスの声が多く寄せられています。比較した甘味が強すぎて辛口派に支持されなかった商品とは異なり、さっぱりした後味は甘口派・辛口派の双方から高く支持されました。
食事と合わせるなら、軽めの料理とマッチさせると香り・味わいが際立ちます。比較したなかでもフルーティさが少ない商品は、唐揚げなど味の濃い料理との相性がよかったのに対し、果実感ある本品は冷ややっこなどさっぱりした料理と合わせると甘味が際立ちます。万人受けする味わいで、食前酒や乾杯用にも向いていますよ。
飲み方は、冷やしてワイングラスで飲むと華やかな香りとまろやかな味わいを楽しめます。化粧箱つきでボトルには高級感があり、贈り物にもよいでしょう。しかし「旨味が物足りない」との口コミどおりどっしり感は少なく、毎日飲むには値段が高め。リーズナブルで濃厚な1本がほしいなら、ほかの商品も検討してみてください。
黒龍酒造は、1804年に創業した老舗の日本酒メーカーです。本社・酒蔵ともに福井県に構え、少量で高品質な日本酒を追求。やわらかくしなやかな水と、選び抜かれた上質な米を使用して、よりよい日本酒造りに挑戦し続けています。
今回ご紹介する黒龍 大吟醸 龍は、1975年に発売されたロングセラー商品。ワインの熟成を応用して試行錯誤を続け、全国に先駆けて大吟醸酒の商品化に成功した1本です。兵庫県産の山田錦を40%まで精米して造られており、日本酒度は+4.5度・アルコール度数は16%と公称しています。
2019年に開催された日本酒の品評会である全米日本酒歓評会では、「大吟醸A部門(精米歩合40%以下)」にて金賞を受賞しました。
なおメーカーは、5~10℃に冷やして飲む方法を推奨。容量は720mL・1800mLの2種類を展開しており、飲む量に合わせて選べます。
黒龍酒造では、黒龍・九頭龍の名を冠する2種類の日本酒ブランドを展開中。黒龍は伝統文化を守り受け継いでいくことを大切にしており、九頭龍は燗やロックなど自由な飲み方を楽しめるよう造られています。九頭龍ブランドは、黒龍より手頃な値段で販売されているのも注目ポイントです。
黒龍ブランドのなかでも人気を集めているのは「黒龍 88号」。こちらも全米日本酒歓評会の「大吟醸A部門(精米歩合40%以下)」にて金賞を受賞しました。35%まで精米した兵庫県東条産の山田錦を使用し、甘めの味わいを楽しめます。料理の前半で楽しむのに向いており、中華料理などと相性がよいでしょう。
「黒龍 しずく」も人気のある大吟醸酒です。88号と同じく最高級とされる酒米である兵庫県東条産の山田錦を使い、じっくりと低温発酵。商品名のとおり透き通るような淡麗さで、やや辛口寄りの味わいが特徴です。ほかにも豊富にラインナップしているので、好みに合った日本酒を見つけてくださいね。
今回は黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍を含む、人気の日本酒を実際に用意して比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気の日本酒を比較検証したところ、黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍には3つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
実際に日本酒初心者が試飲した結果、甘口好きモニターの多くが「おいしさに満足」と回答。香りは非常に爽やかで、上品さも備えています。「青リンゴのよう」と表現した人が多く、なかには「甘いアロマのような香り」と感じた人もいました。
味わいはフルーティですっきりしており、苦味はあまり感じません。「甘くて飲みやすい」という口コミどおりのテイストで、甘味に加えてしっかりした酸味も楽しめました。
テクスチャはまろやかと感じる人がいたものの、多くのモニターが「キリッとしたキレがある」と答えています。比較したほかの商品には苦味が強く残りやすいものもありましたが、こちらは強いアルコール感が苦手な初心者でも飲みやすいといえます。
<おいしさ(甘口好き)についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
辛口派からも、すっきりフルーティな香りと味わいが支持されました。香りと味わいのギャップを個性的と感じたモニターもいましたが、「シンプルでクセのない感じが飲みやすい」などプラスの声が多数あがっています。
香りは、ナッツのような穀物系のにおいと感じた人が一部いたものの、「パイナップルのようにフルーティ」との回答が複数聞かれました。甘口派同様に、辛口派の多くも味わいに爽やかさ・果実感さを楽しめ、飲み進めたくなるような味わいです。
比較したなかには甘味が強く辛口派には向かない商品もありましたが、こちらはさっぱりした後味で甘口派・辛口派どちらからも人気を集めています。「上品な果実香と上質な味わい」という謳い文句にも納得でした。
<おいしさ(辛口好き)についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
甘酸っぱくてジューシーなので、食前酒にもよいでしょう。また飲み方は、冷酒またはぬる燗が向いています。冷やしてワイングラスに注げば、華やかな香りと上品な甘味を楽しめますよ。
黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍にはたくさんのメリットがある反面、2つの気になる点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
甘酸っぱくフルーティな味わいが特徴の本品は、濃厚で旨味の強い日本酒が好きな人には物足りない可能性が。「旨味が物足りない」という口コミがあったように、麹の旨味を存分に感じるタイプの日本酒とは異なりました。
また、熱燗にして飲みたい人にもあまり向きません。温めて飲むのが好きなら、コクや旨味が感じられた日本酒を検討するとよいでしょう。
親戚や友達とのパーティなど、特別な日の1本として選ぶとよいでしょう。化粧箱入りでボトルにも高級感があるため、プレゼントに向いていますよ。
味わいタイプ | 薫酒(パイナップル系) |
---|---|
特定名称 | 大吟醸 |
良い
気になる
アルコール度数 | 16% |
---|---|
味の傾向 | やや甘口 |
日本酒度 | +5.0度 |
酸度 | 非公開 |
米の種類 | ⼭⽥錦 |
おすすめの飲み方 | 冷酒、ぬる燗 |
相性のよい料理 | 冷ややっこ |
製法 | 速醸酛 |
発泡 | |
にごり |
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ここでは、黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍とは異なる魅力を持った、ほかの商品をご紹介します。
澄川酒造場の東洋美人 壱番纏 純米大吟醸は、初心者にぴったり1本。シロップのような甘さが楽しめ、甘口派・辛口派問わず多くのモニターから好評でした。
洋梨を思わせるまろやかなフルーティさも特徴で、キリッと冷やして飲むのがおすすめ。化粧箱つきなので、記念日やお正月などにもよいでしょう。フレンチから和食まで幅広い料理とマッチするので、さまざまなシーンで活躍しますよ。
寒菊銘醸の総乃寒菊 晴日 Special Yellは、甘味・酸味が強いフルーティな味わい。マスカットや洋梨を食べているかのような華やかな香りと味わいを楽しめるので、特に甘口派の人に向いています。
キリッと冷やして飲むと、発砲感を楽しめるのも魅力のひとつ。1本あたりの価格は約2,000円と手頃なので、気軽に購入しやすいでしょう。リーズナブルなものから試してみたいなら、ぜひ検討してみてください。
黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍の取扱店舗は、全国の黒龍酒造特約店などです。メーカーは専門的サービスの提供と商品の品質管理を重視しており、特約店での購入を推奨しています。詳細は公式サイトでチェックできますよ。
インターネットで注文するなら、楽天市場・Yahoo!ショッピングといった大手ECサイトでも購入可能です。ポイントや送料はもちろん、信頼できるショップかどうかをよく確認したうえで注文しましょう。
なお黒龍酒蔵では、黒龍シリーズに合う酒器も販売。伝統⼯芸⼠の岩間⻯仁氏が手がけており、冷酒グラス・冷酒坏の2種類を用意しています。ECサイトなどで販売されているので、気になる人はあわせてチェックしてみてください。
最後に、黒龍酒造 黒龍 大吟醸 龍の保存方法をご紹介します。
本品は冷蔵庫で保管し、開栓後はできるだけ早めに飲みましょう。品質保持期間は、瓶の裏ラベルに記入された製造年月から6か月間としています。おいしく味わうなら、製造年月から6か月以内に飲み切るのがおすすめですよ。
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