QTモバイルは九州在住の人には候補になるものの、通信速度が落ちやすいのは難点です。ドコモ回線を異なる時間帯に使った結果、昼休み時間帯に速度が6.1Mbpsにまで低下。比較したMNOは混雑する時間帯でも高画質の動画を再生できる目安である25Mbpsを上回っていたのに対し、サイトの閲覧すら難しいほどでした。時間帯によっては「通信速度がかなり遅い」という口コミどおりといえます。初期費用無料の格安SIMもあったのに対し、QTモバイルは3,850円と高め。また、比較したMNOのすべてが対応していたMNPワンストップ・eSIMのいずれにも非対応でした。電話番号を変えずに他社から乗り換える際は、事前にMNP予約番号の取得が必要です。SIMの到着までの待ち時間もあり、乗り換えには少々手間がかかります。料金プランは、データ+通話コース2GBで月1,100円から。上位には月900円から契約できるMNOや290円から契約できるMVNOもあることを思うと、若干割高です。しかし、セット割を適用すれば他社より安く抑えられる可能性も。「通信費が安くなった」という口コミもあるように、月10~20GB使う人にはお得です。九州地方の人は、対面サポートを受けられるのもメリット。九州の各県にショップがあり、申し込み・端末設定・機種変更などのサポートが受けられます。近隣にショップがない場合は、出張店舗の予約も可。問い合わせ方法も豊富なので、格安SIM初心者やスマホの操作に自信がない人には心強いでしょう。3大キャリアの回線を扱っており、選択の幅は広めです。電波の繋がりやすさも問題なかったものの、通信速度の安定性を重視する人には不向きでしょう。時間帯を問わず高速だったpovoやLINEMOや、対面サポートにこだわる人はドコモショップで契約できるirumoも検討してくださいね。<おすすめできない人>スピーディに乗り換え手続きを終えたい人いつでも快適な通信速度を求める人<おすすめな人>九州電力・BBIQを契約している人店頭でサポートを受けながら契約したい人
UQモバイルは光回線と組み合わせて、お得に使いたい人におすすめです。特定の料金プランと対象サービスを契約すると自宅セット割が適用され、基本使用料から毎月最大1,100円も値引きされます。セット割の対象サービスは光回線やWi-Fiサービスなどさまざま。自宅で使っているWi-Fiが対象か、一度チェックしてみましょう。実店舗で契約できる点もうれしいポイント。オンライン専用ブランドは契約から開通手続きまで1人で行う必要があり、スマホ初心者にはハードルが高い印象です。その点、UQモバイルは全国のauショップで対面サポートを受けられるため、誰でもスムーズに乗り換えられるでしょう。通信速度の検証では、混雑しやすい昼休み時間帯も361.5Mbpsと高速でした。比較したなかには回線が混雑する時間帯に、サイトを見るのも難しいほど速度が落ちるものも。一方、UQモバイルは時間帯を問わず、高画質の動画をサクサク見られるほど速度が安定していました。地下や屋内での電波強度も申し分なし。東京駅・新宿駅の構内や周辺施設21か所でしっかりつながりました。auと同じ回線を使うMNOならではの実力を感じられ、通信速度・つながりやすさを評価する口コミどおりだといえます。ただし、セット割を適用しないとあまりお得とはいえません。「料金は若干高め」との口コミどおり、最も安い5GB利用時のプランでも月2,948円と割高です。実際に料金を比較したところ、使用するデータ量によっては、ほかの格安SIMで同じくらい使った場合の平均料金を上回りました。手続き方法がオンライン・店頭のどちらであっても、事務手数料が発生する点も気になります。自宅セット割を使う人・店頭契約にこだわる人でなければ、より安いほかの格安SIMを検討してもよいでしょう。<おすすめな人>セット割の対象サービスを利用している人安定して通信できる格安SIMを探している人料金の管理のしやすさを重視する人<おすすめできない人>セット割が利用できない人初期費用なしで乗り換えたい人
通信サービスを展開するFREEDiVEの「SkyeSiM」は、海外ローミングを利用したeSIMサービスです。料金が非常に高かったのも難点。2025年7月1日時点の料金は3日間プランで2,400円で1日あたり800円。ほかのサービスよりも料金は高めです。韓国で通信速度を計測したところ、下り速度は12〜13時では160Mbpsを記録。しかし、14〜16時で4.72Mbps・17〜19時で4.7Mbpsと、速度ムラはかなり大きく使い勝手が左右されやすいことに注意しましょう。制限のかかりにくさの検証では、1GB使ったところで速度制限が発生。たくさんスマホを使いたい人にとっては物足りない結果に。申し込めばすぐにeSIMインストール用のQRコードが発行されるのは魅力ですが、料金と通信品質を重視したい人は別のサービスを検討するとよいでしょう。
グローカルeSIMは通信速度が安定したeSIMを選びたい人におすすめ。実際に韓国で通信速度を測定した結果、若干のバラつきは見られたものの、どの時間帯でもおおむね安定した通信速度を維持できました。旅行中にSNSやマップを使う分には、十分なクオリティを備えているといえます。申し込み~利用までの手続きもシンプル。オンラインでプランを選んで決済すると、すぐに設定用のQRコードがメールで届きます。あとはスマホでQRコードを読み込むだけで、インストールが完了。SIMカード(物理カード)と比較すると韓国到着後に行う作業がほぼなく、すぐに観光へ行けるでしょう。価格面も満足できる水準。定価はやや高く設定されていますが、検証時点(2025年5月)ではキャンペーンを実施しており、3〜4日間の短期利用では比較した各社の平均額より安く使えました。短期の韓国旅行においては、コストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。一方で、使い放題を期待している人は注意。公式サイトでは「1日ごとのデータ制限はない」としているものの、実際には1日あたり約3GBを消費したタイミングで、速度制限がかかりました。制限は翌日には解除されますが、旅行中にデータ使用量を気にする必要がある点はデメリットです。さらに、韓国の電話番号を取得できない点も気がかり。現地のレストランやカフェでは、順番待ちの際に電話番号の入力が求められることがあります。「せっかく行ったのに入れなかった・・・」とガッカリしないためにも、電話番号つきのeSIMを選ぶのが得策です。問い合わせ方法はメールのみで、電話番号は公開されていませんでした。トラブル時にすぐ対応してもらえる保証がないことを思うと、海外旅行に不慣れな人には向きません。出発直前で準備を急ぐなら一考の余地がありますが、速度制限に縛られたくないのであれば、利用制限がないSKテレコム回線を選ぶことをおすすめします。<おすすめな人>通信速度が安定したeSIMがほしい人出発日まで時間がない人3~4日間利用したい人<おすすめできない人>速度制限を気にせずインスタやYouTubeを観たい人電話番号が必要な人困ったときに電話で相談したい人
irumo(イルモ)は、対面でサポートを受けたい人におすすめです。ドコモショップで契約やサポートが受けられるのが特徴。比較したなかには実店舗がない格安SIMも多かったので、オンラインでの手続きが心配な人にぴったりです。MNPワンストップに対応しているため、乗り換えの手続きもスムーズですよ。通信速度が速いのも魅力です。実際に都内と郊外で通信速度を測ったところ、通信が混雑する時間帯でも動画鑑賞やアプリのダウンロードがサクサクできる速度が出ていました。ただし、公式サイトには通信混雑時はirumoを優先的に速度低下の対象にする可能性があると明記されています。通信品質はドコモのプランと同等ですが、口コミにも「お昼の池袋は遅い」との意見がありました。混雑具合によっては影響があるでしょう。基本料金が割高なのはデメリットです。比較した全サービスの平均は3GB 1,392円・10GB 2,466円だったのに対し、こちらは3GBで2,167円・10GBだと4,477円。小~中容量に特化したプランですが、いずれも安くありません。初期費用は実店舗だと3,850円かかるものの、Web申し込みなら0円と良心的ですよ。ドコモ光やドコモhome5Gを契約中なら、月額1,100円割引されてお得です。dカード払いでも187円の割引が受けられるので、ドコモのサービスを多く利用している人には候補となるでしょう。すべての割引が適用されれば3GBは月880円なので、比較した格安SIMの平均1,392円より安く利用できます。割引対象となるドコモ光・home5Gを契約している人や、ドコモショップで契約やサポートを受けたい人にはおすすめです。しかし、irumoは2025年6月4日(水)をもって新規申し込みを終了します。割引対象とならない人や、もっと料金を抑えたい人は、ほかの格安SIMも検討してみてください。<おすすめな人>快適に通信できる格安SIMを探している人ドコモ光・home 5Gを契約している人店頭でサポートを受けたい人<おすすめではない人>ドコモ光・home 5Gを利用していない人
ホリエモバイルは料金は割高ですが、堀江氏のファンであれば候補となる格安SIMです。通常は有料で配信している「voicy」「ZATSUDAN」などのコンテンツを無料で楽しめる特典付き。比較したほかの格安SIMにはない特典で、堀江氏のファンなら満足できるでしょう。ビジネスはもちろん、政治・経済などの情報が配信されています。不安定ではあるものの、通信速度はおおむね良好です。実際に2025年1~4月にかけて4回通信速度を測ったところ、4月下旬の検証では混雑する時間帯は3.00Mbpsを下回り、サイトの読み込みに時間がかかる速度まで落ちました。大手キャリアの回線を借りていて、通信混雑の影響を受けやすいのがネックです。電波強度は申し分ありません。東京駅構内や新宿駅周辺の商業施設21か所で電波強度を測定したところ、ほとんどのエリアで十分な強度が出ていました。比較した多くの格安SIMが同様でしたが、地下や屋内でも県外になる心配は少ないでしょう。料金プランは割高です。比較した複数の格安SIMが3GBを1,000円未満で利用できたのに対し、こちらは1,650円と高めでした。2種類のプランのうち20GBには5分かけ放題が付いていましたが、3GBは通話かけ放題もなくお得とはいえません。20GBは3,030円と、比較した全サービスの平均3,400円より安かったので、ある程度データを使うならお得に感じられるでしょう。MNPワンストップに対応しておらず、MNP予約番号を取得しないと乗り換えができないのもデメリットです。支払い方法がクレジットカードに限られる点も留意しておいてくださいね。全国のエックスモバイル店舗で契約やサポートをしているので、対面でサポートしてもらいたい人にはおすすめですよ。堀江氏の配信コンテンツを無料で楽しめるのは魅力的ですが、料金は割高で通信速度も不安定です。混雑時間帯でも快適に通信したい人や、料金の安さを重視したい人は、ほかの格安SIMをご検討ください。<おすすめな人>堀江氏のコンテンツを楽しみたい人店舗で契約したい人<おすすめではない人>時間帯問わず快適に通信できる格安SIMがよい人データ使用料が20GB未満の人