グローカルeSIMは通信速度が安定したeSIMを選びたい人におすすめ。実際に韓国で通信速度を測定した結果、若干のバラつきは見られたものの、どの時間帯でもおおむね安定した通信速度を維持できました。旅行中にSNSやマップを使う分には、十分なクオリティを備えているといえます。申し込み~利用までの手続きもシンプル。オンラインでプランを選んで決済すると、すぐに設定用のQRコードがメールで届きます。あとはスマホでQRコードを読み込むだけで、インストールが完了。SIMカード(物理カード)と比較すると韓国到着後に行う作業がほぼなく、すぐに観光へ行けるでしょう。価格面も満足できる水準。定価はやや高く設定されていますが、検証時点(2025年5月)ではキャンペーンを実施しており、3〜4日間の短期利用では比較した各社の平均額より安く使えました。短期の韓国旅行においては、コストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。一方で、使い放題を期待している人は注意。公式サイトでは「1日ごとのデータ制限はない」としているものの、実際には1日あたり約3GBを消費したタイミングで、速度制限がかかりました。制限は翌日には解除されますが、旅行中にデータ使用量を気にする必要がある点はデメリットです。さらに、韓国の電話番号を取得できない点も気がかり。現地のレストランやカフェでは、順番待ちの際に電話番号の入力が求められることがあります。「せっかく行ったのに入れなかった・・・」とガッカリしないためにも、電話番号つきのeSIMを選ぶのが得策です。問い合わせ方法はメールのみで、電話番号は公開されていませんでした。トラブル時にすぐ対応してもらえる保証がないことを思うと、海外旅行に不慣れな人には向きません。出発直前で準備を急ぐなら一考の余地がありますが、速度制限に縛られたくないのであれば、利用制限がないSKテレコム回線を選ぶことをおすすめします。<おすすめな人>通信速度が安定したeSIMがほしい人出発日まで時間がない人3~4日間利用したい人<おすすめできない人>速度制限を気にせずインスタやYouTubeを観たい人電話番号が必要な人困ったときに電話で相談したい人
ワイモバイルは1人で格安SIMに乗り換えられるか心配な人におすすめです。比較したなかにはオンラインでしか取扱いがなく、自分だけで手続きを進めるものも。対して、ワイモバイルなら店頭で契約したり設定のサポートを受けたりできるため、スマホを使い慣れていない人でも心強いでしょう。全国に2,000店以上あるので、最寄りのショップを見つけやすいといえます。自宅でSoftBank 光もしくはSoftBank Airを使っている人にも候補に。Wi-Fiとのセット割(※)が用意されており、月額から最大1,650円割引に。各プランとも比較した格安SIMの平均額より高めの設定でしたが、セット割を組めるならお得に使えそうです。回線がソフトバンクと同じであるため、通信速度は申し分ない結果に。「帰宅時間帯はサイトの表示に時間がかかる」との口コミがありましたが、検証では混雑しやすい昼休み時間帯や帰宅時間帯も、快適に動画を視聴できる速さを維持できました。屋内・地下でも電波がつながりやすいでしょう。店頭でサポートを受けられる心強さと、通信品質の高さがワイモバイルの魅力。ただし、基本料金は安いといえず、「料金が高すぎる」との口コミも一理あるといえます。比較したなかには、プランによっては1,000円以下で利用できる格安SIMも。通信費を徹底的に抑えるなら他社も検討してみてください。【加入例】SoftBank 光 ファミリーの場合、基本料金5,720円/月+指定オプション550円/月~が別途必要です(2年自動更新プラン:2022年7月1日以降の契約者は、契約期間満了月の当月・翌月・翌々月以外での解約には解除料5,720円が必要)。「家族割引サービス」と併用不可。<おすすめな人>契約に不安があり店頭サポートを受けたい人SoftBank 光かSoftBank Airを自宅で使っている人<おすすめではない人>料金を抑えたい人
HISモバイルは料金の安さを重視する人におすすめです。3GBの料金プランは月770円で、比較した全サービスの平均額1,392円を大幅に下回りました。1GBも月550円と全体平均額1,240円に比べて安く、「3桁以内に納まる価格には満足」との口コミにも頷けます。1GBプランを契約していて使用量が100MB未満であれば、月280円で済むことも特徴。通話専用のサブ回線がほしい人も要チェックです。大容量の10GB・20GBも全体平均額より安め。とくに20GBプランは2,090円で音声通話6分以内のかけ放題もついていて、非常にお得です。音声つきプランはデータ量・料金が固定であるため、比較した一部サービスのように自動的に料金が上がることもありません。費用を抑えたい人にとって、有力な候補になるでしょう。通話が多い人も要チェックです。比較した多くのサービスでは通話専用アプリを使用することで通話料金が下がるシステムを採用していましたが、こちらは標準の通話アプリでOK。ドコモと同品質のVoLTE(HD+)でクリアな音声に期待できるうえ、価格も30秒9円と安価に抑えられます。海外旅行会社のHISならではの、海外旅行特典がある点も見逃せないポイント。HISモバイル契約者はHISの国内・海外旅行ツアーを最大3,000円割引で利用できます。さらに、世界120か国で使えるデータ専用SIMもあり。海外でもギガを気にせずスマホを使えます。eSIMであれば受け取りや返却の手間もなく、スムーズな旅を実現できますよ。一方で、利用者が多い時間帯の通信速度は遅め。実際に測定したところ、昼休みの時間帯は9.4Mbpsしか速度が出ず、高画質の動画を再生できる目安である25Mbpsを下回りました。全体平均の118.0Mbpsと比べてもかなり低い数値で「とても遅い!昼はアプリも開かない」の口コミにも頷けます。支払い方法がクレジットカードのみな点も気がかり。口座振替を希望する人はほかを検討しましょう。2025年4月下旬測定総合的に見ると、データ容量を問わず料金を抑えられるうえ、通話品質にも期待できる魅力的な格安SIMといえます。MNPワンストップに対応しており、初期費用3,300円で気軽に乗り換えられることもメリットです。一方で、利用者の多い昼の時間帯は通信速度が遅くなりがちな点は要注意。速度重視の人は、大手キャリアと同じ回線を使用しているpovo・LINEMOなどを候補に入れてみてください。<おすすめの人>通話専用のサブ回線がほしい人通話さえできればいい人通信速度にこだわらず、安さ重視で選びたい人<おすすめでない人>通信速度が速く、動画やSNSを快適に楽しめるサービスを探している人
日本通信SIMは、とにかく料金を抑えたい人やサブ回線を探している人におすすめです。2024年9月30日より新プランが導入され、すべてのプランが比較したなかでトップクラスの安さに。月額は1GBプランで290円・3GBで730円。比較した他社の中央値は1GB・3GBプランともに1,000円程度だったことを思うと、サブ回線用に料金を抑えたい場合にも適しているでしょう。以前のプランは月30GBまででしたが、改定により月50GBまで使えるようになりました。50GBプランでも月2,178円と安く、比較した各社の中央値(5,000円程度)に比べるとかなり低額料金といえます。リモートワークなどで、毎月大量にデータ通信をする人にはうれしい仕様です。MNPワンストップ制度に対応しているのも便利。比較した半数程度のサービスが未対応だったのに対し、乗り換え前のキャリアにMNP予約番号の発行を申請せずに乗り換えられます。北海道・福島県・千葉県・長野県の一部地域に店舗があるため、近くの人はスタッフのサポートを受けつつ契約可能です。東京駅構内や新宿駅の周辺の商業施設など21か所で電波強度を計測した結果、つながりやすさは問題ありませんでした。回線が混雑するお昼時の通信速度も2025年2月の計測で高画質な動画を楽しめる目安の25Mbpsを上回る結果に。とはいえ、ドコモ回線を間借りするMVNOなので、時間帯によって速度が不安定になる可能性があります。データ量は1~50GBのなかからチョイスできるので、毎月少ししか使わない人・たっぷり使う人のどちらにもおすすめ。月に何ギガ使う人でも、通信費を抑えられますよ。とにかく安くスマホを使いたい人や、サブとしてドコモ回線を契約しておきたい人の有力候補となるでしょう。<おすすめの人>安くてたっぷり使える格安SIMを探している人サブ回線を検討している人<おすすめではない人>混雑する時間帯でも動画やゲームをサクサク楽しみたい人
ahamoは月30GB程度の利用を考えている人におすすめです。プラン改訂により、基本料金は月2,970円のまま据え置きで、月20GBから30GBにデータ容量がアップ。30GBの料金は比較したMNOのなかでは最安水準です。以前は20GBだと少し足りない人には割高でしたが、コストを抑えながらたっぷり使えるようになりました。大盛りオプション(月1,980円)をつければ、月4,950円で最大110GBまで使用可能。よくテザリングをする人でも、速度規制を気にせず使えるでしょう。また、1回5分以内なら追加料金なしで電話がかけられるため、美容院の予約や会社への連絡など、短い通話もしたい人にはうってつけです。ドコモと同じ回線を使うMNOであり、通信速度は申し分なし。時間帯によっては動画再生ができないほど速度が低下したMVNOも多いなか、2025年2月下旬の計測では昼休み時間帯に391.5Mbpsを記録しました。「昼の時間帯は通信速度が遅い」との口コミに反し、高画質の動画も快適に再生できるでしょう。地下や屋内での電波状況も良好でした。ただし、契約申込はオンライン限定。カスタマーサポートも原則オンラインのみです。専用オペレーターにチャットで相談もできますが、「チャットサービスがつながらない」という口コミも多く、対面でサポートを受けたい人には物足りない可能性があります。自分でオンライン手続きするのに抵抗がある人にはあまり向いていません。とはいえ、MNPワンストップ対応で他キャリアからの乗り換えは簡単です。比較した格安SIMの多くは初期費用として3,300〜3,850円かかるのに対し、ahamoは初期費用も無料。「携帯代を節約できる」との口コミどおり、費用を節約したい人にぴったりです。100GBの安さを重視するならpovo、30GBは少し超えるという人には日本通信SIMもアリですが、通信速度にも妥協したくない人はぜひahamoを検討してくださいね。<おすすめな人>頻繁にテザリングしても余裕のある格安SIMを探している人料金の安い格安SIMを探している人つながりやすさ・速さにも妥協できない人<おすすめできない人>オンラインでの手続きに不安がある人
b-mobileは、快適に通信できる格安SIMをお探しの人におすすめです。ソフトバンク回線を借りてサービスを提供しているMVNOながら、時間帯による通信速度のムラが少ない点が魅力。実際に都心と郊外の2か所で計測したところ、混雑しがちな昼時間帯でも75.6Mbpsと十分な速度でした。比較したMNVOには10Mbps以下のところもあったのに対し、動画がスムーズに視聴できるほど高速です。電波強度も強く、地下や屋内でも圏外にはなりにくいでしょう。比較したところ、通信速度と同様に電波強度も大手3大キャリアの回線を利用したMNOほうが強い傾向がありましたが、こちらも申し分ない強度でした。多くの格安SIMと同様にMNPワンストップに対応しており、予約番号を取得する手間なく乗り換えられる点も便利なところです。一方で、どのプランも割高である点は気になるところ。月3GB利用した場合の月額料金は1,529円、月20GBだと5,269円です。比較した格安SIMには、月3GBを1,000円以下、月20GBを2,500円以下で利用できるところもありました。口コミでは「通信使用量に応じて料金が可変なので無駄がない」と好評でしたが、料金を抑えたい人には向いていません。1回5分までの通話が何回でも無料なので、短時間の通話が多い人にはよいでしょう。データの使いすぎが心配な人は、上限を設定しておくのがおすすめですよ。初期費用は3,300円なので、特別高くはありません。「非常に高速で使えています」との口コミどおり、時間帯に関わらず安定した速度で通信できる格安SIMです。とはいえ、MNVOなので混雑の影響は受けやすい点には注意が必要。料金が全体的に高かったので、より通信速度が速かったMNOや費用負担を抑えられる、ほかの格安SIMも検討してみてはいかがでしょうか。<おすすめな人>通信が混雑しにくいものを選びたい人<おすすめでない人>料金の安さ重視で選びたい人