グローカルeSIMは通信速度が安定したeSIMを選びたい人におすすめ。実際に韓国で通信速度を測定した結果、若干のバラつきは見られたものの、どの時間帯でもおおむね安定した通信速度を維持できました。旅行中にSNSやマップを使う分には、十分なクオリティを備えているといえます。申し込み~利用までの手続きもシンプル。オンラインでプランを選んで決済すると、すぐに設定用のQRコードがメールで届きます。あとはスマホでQRコードを読み込むだけで、インストールが完了。SIMカード(物理カード)と比較すると韓国到着後に行う作業がほぼなく、すぐに観光へ行けるでしょう。価格面も満足できる水準。定価はやや高く設定されていますが、検証時点(2025年11月)の3日間の短期利用では比較した各社の平均額より安く使えました。7日利用時も平均を下回ったため、短期でも長期でも韓国旅行においては、コストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。一方で、使い放題を期待している人は注意。公式サイトでは「1日ごとのデータ制限はない」としているものの、実際には1日あたり約3GBを消費したタイミングで、速度制限がかかりました。制限は翌日には解除されますが、旅行中にデータ使用量を気にする必要がある点はデメリットです。また、公式サイトで「1日ごとのデータ制限はない」と謳っているとおり、データ通信に制限がかからなかったのもうれしいポイント。比較したなかには、3GBを超えた時点で大幅に低速化した商品もあったなか、こちらは10GBを超えても速度が低下せず、安定した速度を維持しました。さらに、韓国の電話番号を取得できない点も気がかり。現地のレストランやカフェでは、順番待ちの際に電話番号の入力が求められることがあります。「せっかく行ったのに入れなかった・・・」とガッカリしないためにも、電話番号つきのeSIMを選ぶのが得策です。問い合わせ方法はメールのみで、電話番号は公開されていませんでした。トラブル時にすぐ対応してもらえる保証がないことを思うと、海外旅行に不慣れな人には向きません。出発直前で準備を急ぐなら一考の余地があります。<おすすめな人>通信速度が安定したeSIMがほしい人出発日まで時間がない人3~4日間利用したい人<おすすめできない人>電話番号が必要な人困ったときに電話で相談したい人
楽天モバイルは、無制限でデータを使いたい人に向いています。従量制の1プランのみで、月3,278円支払えばギガの上限なしで使えることが特徴。比較したなかで速度制限などの上限なしで無制限にデータを使えるのは、楽天モバイルとpovoだけでした。とくに20GB以上使う場合の料金が安く、「他社では考えられないくらい安い」との口コミがあるのにも頷けます。楽天ポイントを貯められる点も魅力。貯まったポイントは楽天モバイルの料金支払いに充てたり、買い物に利用したりと使い道が多く、楽天経済圏の人にもぴったりです。通話料金は、Rakuten Linkアプリを使えば無料。テザリングは別料金なし、海外での利用も月2GBまで可能と、出張や旅行にもうれしいサービスですよ。自社で整備した独自回線を使用しており、通信速度も高速です。実際に都心と郊外の2か所で測定した結果、混雑しやすい昼休み時間帯でも54.1Mbps出ていました。比較したなかには混雑時だと5Mbps以下とかなり遅い格安SIMもありましたが、こちらは高画質の動画をスムーズに視聴できるほどの速度を維持しています。ただし、地下や屋内では電波がつながりにくいことも。東京駅構内や新宿駅の周辺の商業施設で電波強度を確認すると、一部の地下の店舗では圏外でした。屋内や地下でもつながりやすいとされる電波「プラチナバンド」の運用が開始されましたが、拡大している段階でまだつながりにくい場所も多くあります。「場所によってはつながらない」との口コミどおりだったので、圏外になるのが心配な人はサブ回線も併用しましょう。楽天経済圏の人・データ使用量が多い人にはおすすめの格安SIMですが、データ通信量が一定を超えると自動で料金が上がる点にも注意が必要です。3GB・20GBと段階的に料金が上がるため、気づかないうちに料金が高くなっている場合があります。サブ回線も検討したい人、データをたくさん使いたい人は、ほかの格安SIMも検討してみてくださいね。<おすすめな人>データ無制限で使いたい人<おすすめできない人>つながりやすさを重視する人
mineoはサブ回線を探している人にぴったり。ドコモ・au・ソフトバンクの3回線から選べるうえ、月250円の「マイそく スーパーライト」なら低コストで利用できます。メイン回線とは異なる回線を選べば通信障害に備えられ、仕事とプライベートの使い分けも可能。3回線を提供する格安SIMは珍しかったため、サブ回線を検討している人は候補に加えましょう。MNPワンストップやeSIMに対応しており、乗り換えが簡単。電話番号はそのままで、契約後すぐ開通できます。「契約から開通まで早い」という口コミは本当でした。格安SIMとしては珍しく店舗があり、設定サポートやSIMカードの即日受け取りも可能。なお、店舗数は少ないので事前に最寄りの店舗を確認してくださいね。契約プランの料金は固定されており、上限超過で勝手に料金が上がることはありません。データ容量がなくなると通信制限時は200kbpsになりますが、必要に応じて100MB単位で追加購入できます。無駄なコストを抑えつつ、スマホ代を管理しやすい設計が魅力です。また、時間帯を問わず通信速度が安定している点もメリット。計測の結果、混雑しがちな昼休みの時間帯でも通信速度は優秀でした。「繋がりにくさを割り切れる人向け」という口コミも払拭できる結果です。なお、東京駅構内や新宿周辺の商業施設で測定した電波強度も良好でした。一方、初期費用が3,740円かかることや、1~3GBの料金がやや高めであることは気がかりです。サブ回線としても便利。比較したなかには、通信速度と料金を両立している格安SIMも。メイン回線を探しているなら、上位の格安SIMも検討してみてください。<おすすめできる人>サブ回線を契約したい人オンライン申し込み・セルフ手続きに心配がある人月20GB程度使う人<おすすめできない人>あまりデータ量を消費しない人初期費用を抑えたい人
J:COMモバイルは、J:COMのサービスを利用しているなら候補となる格安SIMです。ネットやテレビなどの関連サービスを契約していると、月額料金はそのままに使えるデータ量が増えることが特徴。月額1,628円の5GBプランで10GBまで使えます。比較したサービスには10GBだと2,000円を超えるところも多くあり、通信費を抑えたい人にぴったりです。ただし、J:COMのサービスを利用していない場合の月額料金は高め。月3GB使うなら5GBプランを契約する必要があるため、月額1,628円かかります。比較したサービスの全体平均を210円程度(※2025年11月時点)上回りました。安く利用したい人には向いていません。通信速度は速めです。実際に都心と郊外の2か所で測定したところ、通常時間帯は228.5Mbps・通勤時間帯は322.5Mbpsでした。au回線を借りているMVNOなので、昼休み時間帯は12.1Mbpsしか出なかったものの、比較したほかのMNVO事業者も同様の結果です。回線が混雑する時間帯以外は動画や音楽も快適に楽しめるでしょう。サポートの充実度で選びたい人にもおすすめです。端末の初期設定や電話帳の移行などを無料でサポートしています。希望者には訪問での初期設定も行っており、スマホの扱いに慣れていない人も利用しやすいといえます。Wi-Fiやテレビなど、J:COMサービスを利用していればお得に利用できる格安SIMです。通信速度にはムラがあるものの、サービスをJ:COMでまとめたいなら一度営業所に問い合わせてみるとよいでしょう。通信の快適さを重視する人、J:COMのサービスを利用していない人は、ほかの格安SIMも検討してみてください。<おすすめな人>ケーブルテレビなど、J:COMサービスを利用している人初期設定などサポートをしてほしい人<おすすめできない人>安定した通信速度に期待できる格安SIMを探している人
日本通信SIMは、とにかく料金を抑えたい人やサブ回線を探している人におすすめです。2024年9月30日より新プランが導入され、すべてのプランが比較したなかでトップクラスの安さに。月額は1GBプランで290円・3GBで730円。比較した他社の中央値のほとんどが1GB・3GBプランともに1,000円以上だったことを思うと、サブ回線用に料金を抑えたい場合にも適しているでしょう。以前のプランは月30GBまででしたが、改定により月50GBまで使えるようになりました。50GBプランでも月2,178円と安く、比較した各社の中央値(4,071円)に比べるとかなり低額料金といえます。リモートワークなどで、毎月大量にデータ通信をする人にはうれしい仕様です。MNPワンストップ制度に対応しているのも便利。比較した半数程度のサービスが未対応だったのに対し、乗り換え前のキャリアにMNP予約番号の発行を申請せずに乗り換えられます。北海道・千葉県・長野県の一部地域に店舗があるため、近くの人はスタッフのサポートを受けつつ契約可能です。東京駅構内や新宿駅の周辺の商業施設など21か所で電波強度を計測した結果、つながりやすさは問題ありませんでした。とはいえ、回線が混雑するお昼時の通信速度は、2025年10月の計測で高画質な動画を楽しめる目安の25Mbpsをやや下回る結果に。ドコモ回線を間借りするMVNOなので、時間帯によって速度が不安定になる可能性があります。データ量は1~50GBのなかからチョイスできるので、毎月少ししか使わない人・たっぷり使う人のどちらにもおすすめ。月に何ギガ使う人でも、通信費を抑えられますよ。とにかく安くスマホを使いたい人や、サブとしてドコモ回線を契約しておきたい人の有力候補となるでしょう。<おすすめの人>安くてたっぷり使える格安SIMを探している人サブ回線を検討している人<おすすめではない人>混雑する時間帯でも動画やゲームをサクサク楽しみたい人
irumo(イルモ)は、対面でサポートを受けたい人におすすめです。ドコモショップで契約やサポートが受けられるのが特徴。比較したなかには実店舗がない格安SIMも多かったので、オンラインでの手続きが心配な人にぴったりです。MNPワンストップに対応しているため、乗り換えの手続きもスムーズですよ。通信速度が速いのも魅力です。実際に通信速度を測ったところ、郊外では通信が混雑する時間帯だと速度がやや低下しましたが、ほとんどの時間帯で動画鑑賞やアプリのダウンロードがサクサクできる速度が出ていました。ただし、公式サイトには通信混雑時はirumoを優先的に速度低下の対象にする可能性があると明記されています。通信品質はドコモのプランと同等ですが、口コミにも「お昼の池袋は遅い」との意見がありました。混雑具合によっては影響があるでしょう。基本料金が割高なのはデメリットです。比較した全サービスの平均は3GB 1,392円・10GB 2,466円だったのに対し、こちらは3GBで2,167円・10GBだと4,477円。小~中容量に特化したプランですが、いずれも安くありません。初期費用は実店舗だと4,950円かかるものの、Web申し込みなら0円と良心的ですよ。ドコモ光やドコモhome5Gを契約中なら、月額1,100円割引されてお得です。dカード払いでも187円の割引が受けられるので、ドコモのサービスを多く利用している人には候補となるでしょう。すべての割引が適用されれば3GBは月880円なので、比較した格安SIMの平均1,392円より安く利用できます。割引対象となるドコモ光・home5Gを契約している人や、ドコモショップで契約やサポートを受けたい人にはおすすめです。しかし、irumoは2025年6月4日(水)をもって新規申し込みを終了します。割引対象とならない人や、もっと料金を抑えたい人は、ほかの格安SIMも検討してみてください。<おすすめな人>快適に通信できる格安SIMを探している人ドコモ光・home 5Gを契約している人店頭でサポートを受けたい人<おすすめではない人>ドコモ光・home 5Gを利用していない人