条件を満たさないと申し込めないプラチナカード相当の、楽天ブラックカード。よい評判を多く見かける一方で「空港とか使わないのでメリットはあまりない」「年会費33,000円って高すぎ」といった口コミもあり、申し込みを迷っている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証した結果わかったよい点・気になる点をご紹介します。
さらに、ほかの代表的なプラチナカードとも比較。プライオリティ・パスの利用可否や、国際ブランドごとの特典なども紹介します。インビテーションなしで申し込みができるのかにも触れるので、楽天ブラックカードが気になっている人はぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
楽天ブラックカードは、プライオリティ・パスを家族や友人と一緒に使いたい人におすすめです。同伴者2名まで無料のプライオリティ・パスが付帯しており、本会員を含め最大3人で世界1,700か所以上の空港ラウンジを利用できます。プライオリティ・パスの付帯がないカードや、回数制限あり・同伴者有料といったカードも多かったことを考えると、こちらは家族や友人との海外旅行に便利です。
ホテル・レストラン優待特典も豊富。内容は国際ブランドによって異なりますが、レストランの割引クーポンやホテルの優待特典などさまざまな特典を利用できます。とくにVisa・JCBでは、予約したホテルの部屋のアップグレードが可能。比較したなかでも、アップグレード特典があるプラチナカードは半数ほどでした。
年会費33,000円について「高すぎ」との口コミがありましたが、プラチナカードとしては標準的なレベル。比較した全サービスの平均額を10,000円ほど下回りました。家族カードが有料のプラチナカードもありましたが、こちらは2枚まで年会費無料です。家族でさまざまな特典を使いたい人にもおすすめですよ。
ポイント還元率は1.00%と比較したなかでは高めで、楽天グループサービスを使えばさらに効率的にポイントが貯まります。楽天証券でのクレカ積立ではポイント還元率が2.00%に。毎月上限の100,000円を積み立てれば年間24,000ポイントが貯まるため、年会費33,000円の支払いに充てるなら実質9,000円の年会費で楽天ブラックカードを持てる計算です。
24時間365日電話サポートが受けられるコンシェルジュサービスもあり。LINE・チャット対応のものと比べると連絡に手間がかかりますが、コンシェルジュなしのカードよりもレストラン・ホテル・航空券などの手配が楽になります。最大1億円補償の海外旅行保険、最大5,000万円補償の国内旅行保険も自動付帯。旅行や出張が多い人にも心強いプラチナカードです。
まとめると、プライオリティ・パスやホテル・レストラン優待など特典が豊富で、ポイント還元率も高め。口コミでは「空港とか使わないのでメリットはあまりない」との声がありましたが、さまざまなユーザーにとってお得な1枚といえるでしょう。カードでの買い物が年間500万円を超えないなど、申込条件に達しないならほかのカードを検討してくださいね。
<おすすめな人>
<おすすめではない人>
実際に楽天ブラックカードと比較検証を行ったサービスのなかで、総合評価1位を獲得したプラチナカードと、各検証でNo.1を獲得したプラチナカードをピックアップしました!
楽天ブラックカードのデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
楽天ブラックカードは、楽天グループが提供するなかで最上位にあたるクレジットカードです。楽天が定める条件をクリアしなければ申し込めない代わりに、楽天ポイント還元率や優待特典の内容などがほかの楽天カードより優れています。
年会費は33,000円で、国際ブランドはVisa・Mastercard・JCB・AMEXから選択可能です。
<基本情報>
今回は、楽天ブラックカードを含む、人気のプラチナカードを調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
楽天ブラックカードのよい点は主に7つ。同伴者2名まで無料のプライオリティ・パスや、充実したホテル・グルメ優待が特徴です。
楽天ブラックカードには、世界1,700か所以上の空港ラウンジが利用できるプライオリティ・パスが無料付帯しています。比較したなかには、プライオリティ・パスが付帯していないものや回数制限があるものも。こちらは海外旅行・出張が多い人に向いています。
さらに、楽天ブラックカードのプライオリティ・パスは、同伴者2人まで無料。本会員含め、最大3人まで空港ラウンジを無料で利用できます。比較したなかで、同伴者無料のプライオリティ・パスが付帯していたプラチナカードはごくわずかでした。家族や友人との旅行が多い人にもぴったりです。
比較した多くのプラチナカードと同じく、国内主要空港のカードラウンジも無料で利用できます。ただし、同伴者は有料です。同伴者と一緒にカードラウンジを利用するシーンが多い場合は、カードラウンジが同伴者無料のプラチナカードを検討してみてください。プラチナ専用ラウンジや、航空会社ラウンジが非対応な点も要注意です。
楽天ブラックカードでは、選択した国際ブランドごとにさまざまな優待を利用できます。口コミでは「空港とか使わないのでメリットはあまりない」と指摘されていましたが、どの国際ブランドを選択したとしても、比較した大半のプラチナカードと同様にホテル・レストラン優待あり。きっと楽しめる優待特典が見つかりますよ。
Visaを選ぶと、対象レストランで使える3,000〜5,000円相当の割引クーポンを利用可能。Visaラグジュアリーホテルコレクションでは、空室状況に応じてホテルの部屋をアップグレードできます。アップグレード特典があるプラチナカードは、比較したなかでも半数ほどしかありませんでした。
Mastercardなら、全国約200店の有名レストランのコース料理が、2名以上の予約で1名分無料に。Booking.com経由の予約で、海外ホテル特別優待が利用できるのも魅力的です。ほかにも「Mastercard Taste of Premium」でレストランやホテルなどで使える優待が充実しています。
JCBの場合は、JCB国内プラチナダイニング・JCBプレミアムステイプランにおいて、国内のレストラン・ホテル・旅館を優待価格で利用可能です。海外ラグジュアリー・ホテル・プランを使えば、海外ホテルへの優待価格での宿泊や部屋のアップグレードができますよ。
AMEXでは、オントレというサービスで、国内のレストラン・ホテル・スパ・ショッピングで優待あり。エクスペディア内の海外ホテル特別優待が使えるため、海外旅行・出張にも便利です。
なお、AMEX以外なら、比較したほとんどのプラチナカードと同じく、空港での手荷物宅配サービスが無料または割引価格で利用できます。手荷物宅配を利用したい場合は、AMEX以外のどれかがおすすめです。ちなみに、空港からのタクシーの無料チャーターは、大半のプラチナカードと同様にどの国際ブランドにもついていません。
<Visaの優待特典の例>
<Mastercardの優待特典の例>
<JCBの優待特典の例>
<AMEXの優待特典の例>
通常時のポイント還元率は1.00%と高め。比較したなかにはポイント還元率が0.60%以下のプラチナカードもいくつかありましたが、それらと比べると効率的にポイントを貯められます。
さらに、楽天グループのサービスを使うと優待ポイントがもらえます。たとえば、楽天市場での買い物をする場合、毎週火曜・木曜なら付与ポイントが通常の4倍に。楽天トラベル・楽天ブックスといったサービスでは、付与ポイントが3倍になります。楽天経済圏のサービスをよく利用する人は、さらに効率よくポイントが貯まるでしょう。
<楽天グループサービスの優待ポイント>
ただし、年間利用額に応じたボーナスポイントはありません。そのため、通常ポイント還元率・ボーナスポイントを加味して算出した実質還元率はどれも1.00%で、ボーナスポイントがある他社カードの平均値に届きませんでした。ポイントの貯まりやすさを重視するなら、ボーナスポイントがあるカードも選択肢に入れるとよいでしょう。
<実質還元率>
楽天ブラックカード・楽天プレミアムカードを持っていると、「楽天マガジン ライト for 楽天カード」が無料で利用できます。1,000冊以上の雑誌から毎月3冊まで無料で楽しめますよ。
楽天ブラックカードの年会費は33,000円。「年会費33,000円って高すぎ」との口コミがありましたが、比較したプラチナカード全体の平均額を約10,000円下回っています。プラチナカードとして考えれば標準的なレベルであり、ポイント還元率の高さを考慮すれば十分元をとりやすいプラチナカードといえるでしょう。
また、楽天ブラックカードでは家族カードが2枚まで年会費無料で作成できます。家族カードにも年会費がかかるプラチナカードと比べると、コストを抑えて持ちやすい点はうれしいポイントですね。なお、ETCカードも同様に年会費無料です。
楽天ブラックカードでは、24時間365日対応のコンシェルジュサービスを利用できます。国内外のレストラン・ホテル・航空券・レンタカー・イベントチケットの手配や、ゴルフコースの情報提供など、さまざまなサポートあり。コンシェルジュなしのプラチナカードと比べると、会食や旅行が多い人にとって便利ですよ。
なお、コンシェルジュへの連絡方法は電話のみ。LINEやチャットが使えるものと比べると、移動中や仕事中の連絡はしにくいでしょう。
楽天カードトラベルデスクも利用可能です。ニューヨーク・ホノルル・パリ・上海など世界40拠点以上の現地デスクが、旅先でのパスポート・カードの紛失といったトラブル対応や観光地の紹介、レストラン・ツアーの手配などに対応してくれます。ただし、実費・手数料が必要なこともあるのでご注意ください。
楽天ブラックカードには、海外・国内旅行保険が自動付帯しています。カード利用を条件とする利用付帯保険と比べると、適用しやすいでしょう。さらに、楽天ブラックカードは、家族会員も本会員と同じ保険金額が適用されます。保険金額上限は、海外旅行保険が1億円、国内旅行保険が5,000万円です。
<海外旅行保険の補償内容と保険金額上限>
<国内旅行保険の補償内容と保険金額上限>
比較した多くのプラチナカードと同様に、動産総合保険(ショッピング保険)も付帯。楽天ブラックカードを利用して購入した10万円以上の商品が、購入日から90日以内に偶然の事故(破損・盗難・火災など)で損害を受けると、最大300万円が補償されます。年間補償上限は300万円で、自己負担は1回につき3,000円です。
楽天証券でのクレカ積立に楽天ブラックカードを使うと、ポイント還元率は2.00%です。ポイント還元率は通常カードなら0.50%、楽天プレミアムカードでも1.00%のところ、2倍以上もお得にポイントを貯められます。
楽天証券でのクレカ積立は月100〜10万円まで積立ができ、NISAでも利用可能。「NISA投資では年間120万円分購入でき、2%ポイント還元ですので、これだけでも24000円分貯まります」との口コミにも納得です。
毎月上限の100,000円を積み立てれば、年間積立額は1,200,000円。ポイント還元率2.00%の楽天ブラックカードなら、年間で貯まる楽天ポイントは24,000ポイントです。
楽天ポイントを年会費33,000円の支払いに充てれば、実質9,000円の年会費で楽天ブラックカードを持てます。
楽天ブラックカードの気になる点は1つだけ。申し込み条件を満たす人しか申し込めない点には注意が必要です。
楽天ブラックカードに申し込めるのは、楽天プレミアムカードを12か月以上保有しており、12か月間のカード請求金額の合計が500万円以上の人のみ。誰でも申し込めるプラチナカードもあるなか、1年以上楽天プレミアムカードを使う必要があるなど条件は厳しめです。
なお、以前まではカード会社からのインビテーション(招待)を受け取った人しか、楽天ブラックカードに申し込めませんでしたが、2024年7月より一般申し込みが開始されています。
ポイント還元率 | 1% |
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年会費(税込) | 33,000円 |
プライオリティ・パス | 無料(空港ラウンジ以外の飲食やリフレッシュ施設などは有料) |
良い
気になる
金属製カード | |
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ポイントアップ店 | 楽天市場、楽天トラベル、楽天証券、楽天ブックス、Rakuten TVなど |
年間利用ボーナスあり | |
利用額によるポイントアップあり | |
クレカ積立での還元率 | 2.00%(楽天証券) |
貯まるポイント | 楽天ポイント |
ポイント有効期限 | 1年(最後にポイントを獲得した月を含めた1年間(期間内に一度でもポイントを獲得すれば有効期限延長)) |
ポイントの付与単位 | 100円で1ポイント |
ポイント価値 | 1ポイント=1円相当 |
国内旅行保険 | 自動付帯 |
海外旅行保険 | 自動付帯 |
海外ショッピング保険 | |
国内ショッピング保険 | |
ETCカード発行可能 | |
家族カード発行可能 | |
カード会社の空港ラウンジ利用可能 | |
空港サービス | 手荷物宅配無料 |
同伴者無料で利用可能な空港ラウンジ | プライオリティ・パスラウンジ、カード会社のラウンジ(楽天カード ハワイラウンジのみ) |
プライオリティ・パスの同伴者料金 | 2名まで無料(3人目以降は35米ドル) |
Apple Pay/Google Pay対応 | Apple Pay(VISA、Mastercard、JCB)、Google Pay(VISA、Mastercard、JCB) |
タッチ決済対応 | |
入会資格 | 楽天プレミアムカードを12か月で500万円以上利用 |
国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB、AMEX(アメックス) |
楽天ブラックカードに申し込む場合は、楽天e-NAVIのメニューから「カードの追加・切り替え」を選択します。申込条件をクリアしていれば、楽天ブラックカードの申し込みボタンが表示されるため、「申し込み」を選択しましょう。
申込条件を満たしていない場合は、楽天ブラックカードの申し込みボタンが表示されません。対象者の更新は年4回(1月・4月・7月・10月)に行われるため、次回更新月を迎えたら再度チェックしてみてください。
楽天ブラックカードの国際ブランドを変更するには、手持ちの楽天ブラックカードを一度解約し、再度国際ブランドを変更して申し込む必要があります。年会費が2回請求されることになるため、手続きのタイミングには注意してください。
最後に、楽天ブラックカードが向いていない人におすすめのプラチナカードを紹介します。
コスパ重視ならUCプラチナカードがおすすめです。年会費が16,500円と楽天ブラックカードよりも安く、グルメ・ホテル優待が充実。プライオリティ・パスも年6回無料で付帯しています。厳しい申込条件もないため、楽天ブラックカードに申し込めない人はチェックしてみましょう。
ポイント・特典のどちらも重視するなら、エポスプラチナカードもチェック。年会費は3万円ですが、年100万円以上使えば翌年以降の年会費が2万円になります。年間利用額ごとのボーナスポイントが大きく、年会費の元を取りやすいことも魅力。プライオリティ・パスは無料付帯、グルメ・ホテル優待も豊富です。
Apple PayもしくはGoogle Payに設定しQUICPayで支払うと、利用金額の最大20%キャッシュバック(上限:40,000円)
ポイント還元率 | 1.00% |
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年会費(税込) | 16,500円 |
プライオリティ・パス | 年6回無料(国内利用の場合は空港ラウンジ以外の飲食やリフレッシュ施設などが有料) |
Apple PayもしくはGoogle Payに設定しQUICPayで支払うと、利用金額の最大20%キャッシュバック(上限:40,000円)
良い
気になる
金属製カード | |
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ポイントアップ店 | ANA、JAL、スカイマーク、AIRDO、ソラシドエアなどの航空券 |
年間利用ボーナスあり | |
利用額によるポイントアップあり | |
クレカ積立での還元率 | |
貯まるポイント | UCポイント |
ポイント有効期限 | 1年(獲得した年度の次年度まで有効) |
ポイントの付与単位 | 1,000円で2ポイント |
ポイント価値 | 1ポイント=〜5円相当 |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
海外旅行保険 | 利用付帯 |
海外ショッピング保険 | |
国内ショッピング保険 | |
ETCカード発行可能 | |
家族カード発行可能 | |
カード会社の空港ラウンジ利用可能 | |
空港サービス | 手荷物宅配割引、クローク割引 |
同伴者無料で利用可能な空港ラウンジ | |
プライオリティ・パスの同伴者料金 | 35米ドル |
Apple Pay/Google Pay対応 | Apple Pay、Google Pay |
タッチ決済対応 | |
入会資格 | 18歳以上(学生不可) |
国際ブランド | VISA |
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ポイント還元率 | 0.50% |
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年会費(税込) | 30,000円(年間利用額100万円以上で翌年以降20,000円) |
プライオリティ・パス | 無料 |
良い
気になる
金属製カード | |
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ポイントアップ店 | マルイウェブチャネル、マルイ(OIOl)、モディ |
年間利用ボーナスあり | |
利用額によるポイントアップあり | |
クレカ積立での還元率 | 0.10~0.50%(tsumiki証券) |
貯まるポイント | エポスポイント |
ポイント有効期限 | 無期限 |
ポイントの付与単位 | 200円で1ポイント |
ポイント価値 | 1ポイント=1円相当 |
国内旅行保険 | 利用付帯 |
海外旅行保険 | 自動付帯 |
海外ショッピング保険 | |
国内ショッピング保険 | |
ETCカード発行可能 | |
家族カード発行可能 | |
カード会社の空港ラウンジ利用可能 | |
空港サービス | 手荷物宅配無料、クローク割引 |
同伴者無料で利用可能な空港ラウンジ | カード会社のラウンジ |
プライオリティ・パスの同伴者料金 | 35米ドル |
Apple Pay/Google Pay対応 | Apple Pay、Google Pay |
タッチ決済対応 | |
入会資格 | 学生不可 |
国際ブランド | VISA |
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