auからドコモへの乗り換え方法は？手順とメリットデメリットを解説

ドコモの無制限プランの「eximo」は、テザリングを無制限で利用できます。auにも「使い放題MAX 5G／4G」という無制限プランがあるものの、テザリングは毎月30GBまでの制限つきです。

テザリングとは、スマートフォンを用いて別の端末でネット通信をする機能のこと。外出先でタブレットやゲーム機器をネットにつなぎたいといった場合に役立ちます。

ドコモのeximoの無制限利用時の料金は7,315円、auの使い放題MAX 5G／4Gは7,238円です。割引前の基本料金はauのほうが若干安いものの、テザリングの利用機会が多い人にとってはドコモのほうがメリットが大きいでしょう。

ドコモユーザーであれば、携帯電話料金1,000円につき10ポイントのdポイントが貯まります。ドコモのクレジットカードであるdカード GOLDで携帯電話料金を支払う場合は、1,000円につき100ポイントです。

税抜き価格

dポイントとは、ドコモサービスの利用や提携店での買い物などで貯まるポイントのこと。提携店にはコンビニ・ファーストフード店・スーパー・薬局など多くの種類があります。

貯まったポイントは1ポイント1円で利用可能です。dポイントはドコモユーザー以外も貯められますが、ドコモを利用すればよりお得にポイントを獲得できます。

人によっては、auよりもドコモのほうがつながりやすさを感じる場合があるでしょう。どちらも全国の幅広いエリアで通信サービスを提供しているものの、au・ドコモの提供エリアは異なります。auの電波が届きにくい地域でも、ドコモであれば快適に利用できる可能性があるわけです。

一方で、地域によってはauのほうが電波が入りやすいケースも考えられます。利用する地域でドコモの電波が届くかどうか心配な場合は、ドコモの「サービスエリアマップ」で確認しましょう。都道府県・市区群を選択するか、住所を入力すると、電波の対応状況がわかります。

auを解約すると、これまで適用されていた割引が利用できません。たとえばauスマートバリュー・家族割・家族割プラスに加入中であれば、解約によってネット代や家族のスマホ代が高くなる可能性があります。

auスマートバリューとは、auひかり・au ホームルーター 5Gなどのネットサービスとの割引です。使い放題MAX 5G／4Gであれば毎月1,100円、スマホミニプラン 5G／4Gなら毎月550円がスマホ代から割引されます。

家族割®の加入者は、家族間の国内通話・SNSが無料に。家族割プラスは、家族の回線利用数に応じてスマホ代が割引されます。2回線の場合、1人あたりの割引額は550円／月、3回線以上なら1100円／月です。（※）

使い放題MAX 5Gに加入した場合。プランにより割引額は異なります

auの解約後もスマホ代やネット代を抑えたいなら、光回線もauからドコモへ変更する、家族で一緒にauからドコモへ乗り換えるなどの方法を検討しましょう。たとえば、光回線サービスのドコモ光との併用で適用できるドコモ光セット割なら、スマホの利用料金が最大1,100円／月安くなります。

家族で乗り換えてファミリー割引に加入すると、同居・別居を含む家族間の通話が無料です。また、みんなドコモ割に加入すれば、家族のドコモ回線数に応じて利用料金が割引されます。割引額は2回線で550円／月、3回線以上で1,100円／月です。

auからドコモへ乗り換える際は、auで適用中の割引がないか、ドコモでも利用できる割引はあるかをチェックしておきましょう。

auからドコモへ乗り換えたあと、基本的にはauのキャリアメールが使えません。auのキャリアメールとは、@ezweb.ne.jpや@au.comで終わるメールのこと。家族・知り合いとの連絡手段やサービスの登録などに利用している場合は、別のメールアドレスを用意するといった対応が必要です。

キャリアメールを継続利用したい場合は、auメール持ち運びサービスを利用しましょう。メールアドレス1つにつき月額330円がかかりますが、auの解約後もキャリアメールを使用できます。

サービスの申込み期限は、auを解約してから31日以内です。auの契約に紐づいたau IDを使って、webで申し込みましょう。サービスの詳細が知りたい人は、公式サイトの「auメール持ち運び」を参考にしてみてください。

auでは利用料金の支払い時にPontaポイントが貯まる仕組みのため、解約するとPontaポイントが貯まりにくくなります。Pontaポイントはau解約後も引き続き利用できますが、有効期限に注意が必要です。

Pontaポイントの有効期限は、最後のポイント加算日または利用日から1年。貯めたポイントを有効活用するためにも、My auやau PAYアプリなどでPontaポイントの数と有効期限を把握しておきましょう。

なお、auの支払いで貯めたPontaポイントを提携店などで利用するためには、au IDとPonta会員IDの連携が必要です。Pontaカードを持っている人はau ID公式サイトの「既にPontaカードをお持ちの方」、持っていない人は「Pontaカードをお持ちでない方」で連携方法を確認してみましょう。

auを解約するとPontaポイントが貯まりにくくなる一方で、乗り換え先のドコモでは利用料金に応じてdポイントが獲得できます。人によってはいちからポイントを貯める必要があるものの、dポイントの提携店舗を利用する機会が多ければ、乗り換えによってメリットを得られる場合もあるでしょう。

スマホに加えて光回線もauからドコモに乗り換える場合、回線工事を避けられません。ドコモのスマホとネットのセット割を利用したい場合などでは、auひかりからドコモ光への乗り換えを検討することもあるでしょう。

ドコモ光は光コラボ事業者のひとつで、フレッツ光の回線を利用してサービスを提供しています。基本的に光コラボ同士は工事不要で乗り換えできますが、auひかりは独自の光回線のため、ドコモ光に乗り換える際は工事が必要です。

ドコモ光の標準的な工事費は、戸建で19,800円、マンションで16,500円。工事の手間だけでなく、費用もかかることに注意しましょう。

ただし「ドコモ光新規工事料無料特典」のキャンペーン実施期間であれば、工事費無料で乗り換えられます。土日・祝日の工事で必要な追加工事料やオプション工事料などは別途かかりますが、乗り換え時の負担を抑えられるでしょう。

キャンペーンは2023年9月時点では実施しているものの、終了日は未定です。スマホと同時に光回線もドコモへ乗り換えるなら、工事費無料のキャンペーンを利用できるかチェックしてみてください。

auの利用端末をドコモでも使う場合、状況に応じてSIMロックを解除しましょう。端末に他社のSIMロックがかかっていると、ドコモに乗り換えても利用できません。

2021年9月30日以前に発売された端末をauで購入した場合、SIMロックの解除申請が必要です。ただし購入日が2022年10月1日以降であれば、2021年9月30日以前発売の端末でもSIMロックは設定されていません。

2023年9月22日発売のiPhone 15シリーズを使う場合も、もともとSIMロックが設定されていないため解除手続きは不要です。より詳細な条件は、公式サイトの「SIMロック解除のお手続き」を参考にしてください。

SIMロックの解除はネットか店舗で申し込みましょう。店舗では3,300円の手数料がかかるため、費用を抑えたい人はネットがおすすめです。今回はMy auアプリを使ったネットでの手続き方法を紹介します。

My auアプリにアクセスしたら、「今月のご利用額目安」の下にある「もっとみる」を選択してください。「ご利用機種情報」の下の「SIMロック解除のお手続き」をタップすると、申込み画面に進めます。

SIMロック解除の申込み完了後、一部のAndroid端末では以下の操作が必要です。

• 新しいSIMカードを端末に挿入（ドコモ契約後に実施）
• 電源を入れてWi-Fiに接続
• 設定＞端末情報＞SIMカードの状態＞SIMカードの状態を更新をタップ
• 設定ファイルをダウンロードし、再起動をする

機種によって操作方法が異なる可能性があります。Google Pixelは設定不要

なお、今使っているau端末がドコモで使用できるとは限りません。ドコモ公式の「自社サービス対応端末一覧」で、動作確認端末に該当するか確認してみましょう。ドコモでは他社製品の動作保証に対応していないため、電波をつかみにくいなどの可能性があることにも注意が必要です。

電話番号を引き続き利用するのであれば、auでMNP予約番号を取得しましょう。申込み方法は店頭・ネット・電話から選択できます。近くのau店舗は、「ショップ検索・来店予約」で住所などを入力すると検索可能です。検索結果のページで来店予約をすれば、スムーズに手続きできるでしょう。

ネットの場合、webサイトのMy auまたはMy auアプリで手続きをします。webサイト経由の申込みでは、「スマートフォン・携帯電話」＞「ご契約内容／手続き」＞「お問い合わせ／お手続き」＞「MNPご予約」の順に操作を進めましょう。

電話で申し込む場合は、9:00～20:00（年中無休）の間に0077-75470へ電話をかけてください。その際、MNP予約番号を取得したい端末で契約者本人が問い合わせすること、携帯電話番号を通知して発信することがポイントです。

ネット・電話のどちらでも、SMSでMNP予約番号が届きます。MNP予約番号には15日間の有効期限があり、ネットでドコモに申し込む場合には10日間以上の残日数が必要です。auでMNP予約番号を取得したら、5日以内にドコモの申込みを済ませましょう。

ドコモへの乗り換えは、店舗かオンラインショップで申込み可能です。本コンテンツではオンラインショップでの手続き方法を紹介します。

手続きを始める前に、名前・生年月日・現住所がわかる本人確認書類、支払い方法登録のためのクレジットカードか金融機関口座の情報を用意しましょう。本人確認書類として使えるのは、運転免許証・マイナンバーカードなどです。詳細は「本人確認書類について」を確認してください。

続いてオンラインショップにアクセスし、端末を購入する場合は希望の機種を選択します。端末を購入せず、SIMのみの契約も可能です。その際は手順①を参考に、必要に応じて端末のSIMロックを解除しましょう。

端末やSIMを選択して購入手続きへ進むと、dアカウントの有無を選ぶ画面に移ります。dアカウントを持っていない人は新規作成、すでに持っている人はログインを行いましょう。

なお、dアカウントに連携できるドコモ回線は、アカウント1つにつき1回線です。発行済みのdアカウントを用いる場合、別のドコモ回線と紐づいていないことを確認してください。

dアカウントのログインまたは発行ができたら、画面に従ってMNP予約番号・契約者情報・ネットワーク暗証番号などを入力します。料金プランや支払い方法を選択し、内容を確認できたら注文を確定しましょう。

注文完了後に受付日時・受付番号が記載されたメールが届くので、SIMカードや端末が手元に届くまで保管してください。SIMカードや端末の配送は、申込みから最短3日程度です。eSIMで契約する場合は、申込みから1時間ほどでeSIM利用開始手続きに関する案内メールが届きます。

SIMカードや端末が届いたら、申込み内容と相違がないか確認してください。新しい端末にデータを移す場合は、バックアップとデータ移行を実施しましょう。ドコモ公式サイトの「データのバックアップと復元」では、iPhone・Androidの機種別にデータの保管・復元方法を確認できます。

次に、SIMカードをドコモで利用する端末に入れて、webまたは電話で開通手続きを行いましょう。回線切り替えの時点でMNP予約番号の有効期限が切れてしまった場合は、My au・電話・店舗で再発行してください。

webの場合、9:00～21:00の間にオンラインショップにアクセスし、「購入履歴」を選択しましょう。13桁の受付番号、連絡先電話番号、購入時に設定した4桁の暗証番号を入力します。続いて「切り替え（開通）のお手続きへ」を選び、確認事項をチェックしてください。

受付確認メールの送信有無を選択し、次の画面に移ります。内容を確認する画面が表示されるので、間違いがなければ「ご注文を確定する」をタップ。以上で開通手続きは完了です。開通手続きが完了したタイミングでauは自動的に解約され、ドコモの料金が発生します。

電話で手続きする場合、ドコモインフォメーションセンターへ9:00～20:00の間に連絡しましょう。電話番号はドコモ端末なら151、一般電話なら0120-800-000です。新しいSIMカードを入れた端末とネットワーク暗証番号を用意し、オペレーターの案内に沿って手続きを進めてください。

開通手続きはSIM・端末の種類などによって異なるため、詳細はドコモの「商品到着後の設定・開通（利用開始の手続き）」を確認してみましょう。購入した機種や申込み種別などを選択すると、詳細な手続き方法が確認できます。

ドコモ回線への切り替えとともに、端末の初期設定も実施しましょう。他社製品のAndroidの場合、ドコモのネットワークを利用するためのAPN設定が別途必要です。初期設定をしたあと、設定アプリの「ネットワークとインターネット」を開いてください。

「モバイルネットワーク」＞「アクセスポイント名」と進み、「＋」ボタンをタップ。任意の名前を入力し、APNの欄は「spmode.ne.jp」と設定します。認証タイプ欄で「未設定」または「なし」を選択し、APNプロトコルは「IPv4/IPv6」を選びましょう。内容を保存すると、APN設定は完了です。

Androidの機種・バージョンによって、設定方法が異なる場合があります。より詳しい設定方法は、「アクセスポイント（APN）設定について」を参考にしてください。

iPhoneの場合は、初回の利用時に必要なアクティベーションを実施しましょう。Wi-FiかiTunesに接続後、画面の案内に沿って言語・地域を設定します。次に、アクティベーションの方法をWi-Fi・iTunesから選択してください。

続いて、位置情報サービス・Touch ID・パスコードなどの設定を画面の案内順に行います。パスコードを設定する場合は、忘れないように控えておきましょう。アクティベーションの詳細は、「iPhoneをはじめて利用する方の設定（アクティベーション）」をチェックしてください。

auからドコモに乗り換えるタイミングは、月の下旬がおすすめです。auの解約月の利用料金は満額で、ドコモの乗り換え月の料金は日割りで請求されます。au・ドコモの請求がなるべく被らないようにするなら、月の下旬に解約するのがよいでしょう。

なお、auの解約日はMNP予約番号の発行日ではなく、ドコモの開通手続きが完了した日です。ドコモでの申込み・開通手続きが月をまたぐと、auの利用料金が満額発生します。

ドコモのオンライン申込みの場合、商品の配送は最短3日程度です。1週間ほどかかる場合もあるため、月内に乗り換えを完了させるのであれば、10日程度の余裕を持って手続きするのが無難と考えられます。

auからドコモへお得に乗り換えたいならキャンペーンを活用しましょう。2023年9月時点で開催中のドコモ公式キャンペーンには、「5G WELCOME割」などがあります。

2020年3月25日～終了日未定で開催中の5G WELCOME割は、5G対応のスマートフォンをお得に購入できるキャンペーンです。たとえば、オンラインショップ申込みかつ乗り換えでXperia 5 IV SO-54Cを購入すると、機種代金から22,000円が割引されます。

2023年5月13日時点の割引額

店頭かオンラインショップか、または時期によっても割引内容が異なるため、乗り換えのタイミングで最新情報をチェックするのがおすすめです。店頭申込みの割引内容は公式サイト、ネット申込みの内容はオンラインショップのページを参考にしてください。

auを解約する際、違約金・MNP転出手数料はかかりません。乗り換えで必要なお金は、ドコモの契約時にかかる初期費用3,300円のみ。ただしドコモオンラインショップでの申込みであれば、初期費用は不要です。

なお、auで購入した端末を分割払いしている場合、解約後も残債の支払いは続きます。継続して分割払いをするほか、一括支払いも可能です。

残債の金額を確かめたいときはMy auを開きましょう。ログイン後、「ご利用機種情報」＞「分割契約の確認及び一括清算」の順にタップします。契約回線が複数ある場合は、該当の電話番号を選択してください。画面が切り替わると残債を確認できます。