優れた機能やデザイン性で高い人気を誇るiPhone。AndroidからiPhoneへの機種変更を考えているものの、データ移行の具体的な手順がわからない、気をつけておくべきことを事前に知っておきたいなど、さまざまな疑問を抱えて踏みとどまっている人も少なくないでしょう。
本記事では、AndroidからiPhoneに機種変更する際のデータ移行方法や注意点を詳しく解説します。はじめてAndroidからiPhoneへ機種変更する人は、本記事を参考にしてスムーズに手続きを済ませましょう。
大手家電量販店出身で、7,000人以上に携帯電話の販売や通信サービスの契約を担当。主要な通信会社の料金プランや販売機種をすべて把握し、その豊富な知識で店舗販売ランキングにおいて個人表彰もされている。 その後マイベストに入社、携帯電話や光ファイバー回線キャリア・インターネットプロバイダーなどの通信会社を専門に担当しており、格安SIMやホームルーターを実際に回線契約し各社の料金プランや通信速度の比較を行うとともに、モバイルだけでなく10社以上の戸建て・マンション向けの光回線の通信速度・速度制限も調査している。 また自身が行う検証の中で通信会社の公表値と異なる数値も発表、わかりにくいと言われる通信サービスだからこそ、理解しやすく信頼できるコンテンツの企画制作を心掛けている。
AndroidからiPhoneへ機種変更する際に、特別な手続きは必要ありません。使いたいiPhoneを購入し、SIMカードの入れ替えや初期設定などを済ませるだけです。
ただし、古いAndroidの連絡先・画像・アプリのデータなどを引き継ぐ場合は、データを移行させなければなりません。次の見出しで、詳しいデータ移行方法を解説するので参考にしてみてください。
AndroidからiPhoneへデータを移行する方法は、大きく3つあります。各方法の詳しい手順や、移行できるデータの種類を見ていきましょう。
AndroidからiPhoneへデータを移行する手軽な方法が「iOSに移行」アプリの活用です。Appleが公式にリリースしている移行アプリで、多くのデータを簡単に移行できます。
「iOSに移行」アプリで移行できる主なデータは以下のとおりです。
音楽やPDFデータは移行できないので、後述するiTunesを利用してください。
「iOSに移行」アプリでデータを移行する場合は、まずAndroidをWi-Fiに接続し、アプリをインストールしておきましょう。次にiPhoneの電源を入れます。画面表示に従いながら初期設定を進めていき、「クイックスタート」の画面になったら「手動で設定」をタップしてください。
画面の案内に従って操作していると「Appとデータ」の画面が表示されるので「Androidからデータを移行」をタップ。Androidで「iOSに移行アプリ」を起動し、iPhoneの画面に表示される6桁また10桁のコードを入力してください。
iPhoneとAndroidが接続されると、「データを転送」の画面が表示されます。あとは移行したいデータを選択し「続ける」をタップすればデータ転送が開始されるので、転送が完了するまで待ちましょう。データ容量によってはしばらく時間がかかりますが、移行が終わるまではAndroidとiPhoneを近づけたままの状態にしておいてください。
Appleが提供するPC用管理ソフトのiTunesでも、AndroidからiPhoneにデータを移行できます。iTunesで移行できるデータは画像・動画・音楽・PDFなどです。パソコンにもデータを保管したい人や、「iOSに移行」アプリでは移行できない音楽や文書(PDF)も移行したい人はiTunesを利用しましょう。
iTunesでデータを移行するためには、まずAndroidのデータをパソコンに転送します。AndroidとパソコンをUSBケーブルで接続し、通知欄から「このデバイスを USB で充電中」「ファイル転送」の順にタップしてください。パソコン側でAndroidのフォルダを開き、iPhoneに移行したいデータを任意のフォルダへドラッグしましょう。
次に、パソコンのデータをiTunesに取り込みます。iTunesを起動し「ファイル」メニューの「ファイルをライブラリに追加」または「フォルダをライブラリに追加」を選択し、Androidから移行したいデータをライブラリへ追加してください。
最後に、iTunesとiPhoneを同期させます。iTunesで「編集」「環境設定」「デバイス」の順に進み「iPod、iPhone、およびiPadを自動的に同期しない」にチェックが入っているか確認。iPhoneとパソコンをUSBケーブルで接続し、iTunes上部のデバイスアイコンをクリックしましょう。左のサイドバーから同期したいコンテンツの種類を選択し「同期」にチェックを入れれば、データが同期されます。
大手キャリアを利用している場合は、各キャリアのデータ移行アプリでもAndroidからiPhoneへデータを移行できます。大手キャリアごとに、データ移行アプリで移行できるデータの種類と移行手順をチェックしてみましょう。
なお、どのアプリも、AndroidとiPhoneの両方にインストールされている必要があります。Google PlayまたはApp Storeから、最新バージョンをインストールしておきましょう。
ドコモデータコピーで移行できるデータは機種によって異なりますが、主に連絡先・画像・動画・カレンダー・音楽などです。
まずはAndroidとiPhoneを並べ、同じWi-Fiに接続します。iPhoneのBluetoothをオフにしたら、両方の端末でドコモデータコピーを起動してください。
Androidで「今までのスマートフォン」「B. iPhone/iPad」、iPhoneで「新しいスマートフォン」「B. それ以外」「読み取り」の順にタップしましょう。Androidの画面にQRコードが表示されるので、iPhoneのカメラで読み取ってください。
あとはAndroidで移行(コピー)したいデータを選択し、「次へ」をタップすればデータ移行がスタートします。
auの「データお預かり」アプリでは、アドレス帳・写真・動画・カレンダー・パスワード情報などのデータを移行できます。auスマートパス/auスマートパスプレミアムの会員は50GBまでデータを保存できますが、非会員は1GBが上限なので注意してください。
まずは、Androidの端末でデータのバックアップを取りましょう。「データお預かり」アプリを起動し、トップ画面の「預ける」を選択。バックアップしたいデータにチェックを入れて「預ける」をタップしてください。
次に、バックアップしたデータの復元です。iPhoneでアプリを起動し、トップ画面の「戻す」をタップ。復元したいデータにチェックを入れて「戻す」をタップすれば、データの復元が始まります。最後に「完了」をタップすれば、データ移行は完了です。
ソフトバンクでは「かんたんデータコピー」アプリを提供しています。「かんたんデータコピー」を使えば、電話帳・写真・動画・カレンダー・SDカード内のデータなどの移行が可能です。
まずは、AndroidとiPhoneを並べて同じWi-Fiに接続し、iPhoneのBluetoothをオフにします。両方の機種でアプリを起動し「はじめる」をタップしてください。
各種権限を許可したら、AndroidとiPhoneの両方で「Androidスマホ→iPhone」「次へ」を選択。両方の準備ができたら「次へ」「両方ともこの画面になった」の順に進みましょう。「OR表示」をタップし、Androidの画面に表示されたQRコードをiPhoneのカメラで読み取ってください。あとはAndroidで移行したいデータを選択し、「コピー開始」をタップすればデータ移行が始まります。
AndroidからiPhoneへ乗り換える場合、アプリのデータは個別に引き継がなければなりません。ここでは、代表的なアプリの引き継ぎ手順を解説します。
かんたん引き継ぎQRコードを使えば、簡単にLINEアカウントを引き継げます。
まずは、Android端末でLINEを起動し、「設定」>「かんたん引き継ぎQRコード」からQRコードを表示してください。次に、iPhoneでLINEを起動し「ログイン」「QRコードでログイン」の順にタップ。
Android端末のQRコードを読み取ると、Androidに「新しい端末でこのQRコードをスキャンしましたか?」と表示されます。「次へ」をタップし、端末のロックを解除すれば、LINEのアカウントの引き継ぎは完了です。
LINEのデータのうち、AndroidからiPhoneへ引き継げるのは以下のデータです。
通知音の設定、購入済みのLINEコイン残高、LINE Outのチャージ済みコールクレジット、トークルームごとの通知設定、15日以上前のトーク履歴などは引き継げません。とくに注意が必要なのはトーク履歴です。AndroidからiPhoneへ引き継げるのは直近14日分のみで、古いトーク履歴は移行できないので注意しましょう。
TwitterやInstagramなどのSNSは、同じアカウントへログインするだけで引き継げます。新しいiPhoneでアプリを起動し、IDとパスワードを入力してログインしてください。
IDやパスワードを忘れたときは再設定が必要です。
Twitterはパスワードリセットフォームからパスワードをリセットできます。アカウント名・登録メールアドレス・登録電話番号のいずれもわからないときはサポートに問い合わせてください。
Instagramの場合はログイン画面で「パスワードを忘れた」を押してパスワードをリセットしましょう。ユーザーネーム・メールアドレス・電話番号がわからないときは、「パスワードを忘れた」画面下の「パスワードをリセットできない場合」をタップし、画面の指示に従ってください。
Facebookでのアカウントやパスワードを忘れた際は、Facebook公式サイトのアカウントの特定ページを利用しましょう。メールアドレス・携帯電話番号・名前などから自分のアカウントを特定できます。アカウントが見つかったら画面の指示に従い、パスワードをリセットしてください。
ゲームアプリの引き継ぎ方法はゲームによって異なります。複数のゲームをプレイしている場合は、各ゲームで個別に引き継ぎ設定をしてください。
例えば、モンスターストライクの場合は、旧端末で発行したIDを新しい端末で入力して引き継ぎます。Fate/Grand Orderは引き継ぎナンバー・パスワードだけでなく、iCloudやuTunesを使った引き継ぎも可能です。
各ゲームのオプションやヘルプから引き継ぎ方法を確認したうえで、データを移行してください。
モバイルSuicaやモバイルPASMOの残高をiPhoneへ移行する場合も、個別に引き継ぎが必要です。
まずはAndroidのモバイルSuicaおよびモバイルPASMOの残高を、サーバーに退避させなければなりません。おサイフケータイアプリを起動し「メインカードの確認・切替」「カードを預ける(機種変更)」をタップすれば、退避が始まります。
次に、退避したデータをiPhoneで受け取りましょう。Suicaの場合はSuicaアプリを起動し、AndroidのモバイルSuicaと同じメールアドレス・パスワードでログインしてください。あとは画面の指示に従えば移行完了です。
PASMOの場合はPASMOアプリを起動し、「機種変更・利用していたPASMOが見つからない方」を選択。タイプ選択画面に表示される「Androidで利用していた方」の「次へ進む」をタップしましょう。モバイルPASMOに登録していたメールアドレスとパスワードを入力し、会員登録内容確認画面で「機種変更する」、携帯情報端末機種変更画面で「実行する」の順に進めば引き継ぎ完了です。
ここではAndroidからiPhoneへ機種変更する際の注意点を解説します。機種変更してから後悔しないためにも、事前に確認しておきましょう。
Android版しかないアプリはiPhoneで利用できません。iPhoneで利用できるのは、App Storeで配布されているiOS版アプリだけです。
機種変更する前に、普段使っているアプリがiPhoneにも対応しているか必ずチェックしておきましょう。
一部の電子マネーは、AndroidからiPhoneへ引き継げない点にも注意しておきましょう。
例えば、イオンが提供しているWAONは残高を引き継げないため、iPhoneで使う場合には新規登録が必要です。楽天Edyをはじめ、そもそも電子マネーアプリがiPhoneに対応していないケースもあります。
どうしても残高を引き継げない場合は、Androidの端末で使い切るようにしましょう。
AndroidからiPhoneへの機種変更は、時間に余裕があるときに実施してください。大量の画像や動画を保存している場合、データ容量が大きくなるので移行手続きに時間がかかります。
移行に要する時間はデータ容量や通信環境によって異なりますが、長いときは1時間以上かかることも少なくありません。夜間や休日など、スマホを利用できなくても支障がないタイミングを選びましょう。
AndroidからiPhoneへデータを移行する際は、モバイルデータ通信ではなくWi-Fi通信を使いましょう。
画像や動画を大量に保存していると、移行するデータが数GB以上になることもあります。大きなデータをモバイルデータ通信で移行すると、契約しているプランのデータ容量を使い切ってしまうかもしれません。
データ容量に達すると一般的には速度制限がかかってしまうので、新しいiPhoneを快適に利用できなくなります。データ移行は、無制限に使えるWi-Fi環境下で実施してください。
iPhoneは毎年新機種が登場するうえ、シリーズ内のモデル展開も豊富。さらに、型落ちの機種でも十分な性能を有するため、どれを購入したらいいのか決めかねている人もいるでしょう。
以下のコンテンツでは、売れ筋のiPhoneを徹底比較し、おすすめの機種をランキング形式で紹介しています。iPhoneの賢い選び方も解説しているので、本記事を読めば自分にぴったりの機種を手に入れられるはずです。
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