企業で働く47歳は、課長や部長として活躍している人が多い年齢。自身の出世スピードや今後のキャリア設計を考えるうえで、同世代の平均年収を知っておきたいですよね。
そこで今回は、47歳の平均年収を学歴別や業種別に詳しく解説します。年収アップをはかる方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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47歳の平均年収は、500万円を少し超えるくらいだと考えられます。
転職支援会社dodaのサービスに登録している47歳の平均年収は503万円です(参照:doda)。また国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」による40代後半の年収は504万円となっており、両結果から見て47歳の平均年収は500万円を少し超える程度と考えられます。
ちなみに、厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」を見ると、係長級の平均年齢は45歳、課長級は49歳という報告があり、47歳は出世により年収差が出る年代だと推測できます。
平均月収は係長級が36.9万円、課長級が48.7万円と約10万円の開きがあり、年間にするとその差は120万円。ボーナスを加味するとその差はさらに大きくなると考えられ、昇進のスピードによっては同じ47歳でも年収に大きな差が出ることがうかがえます。
次に年収の中央値をみていきましょう。中央値はデータを順番に並べたときに真ん中にくる数字のこと。平均値のように極端に大きな数字に結果が引っ張られることがないので、実態に即した値といえます。
dodaによると47歳の男性の年収の中央値は500万円で、女性は350万円(参照:doda)。男女間で150万円の開きがあります。男性は出産や育児で経歴に空白期間ができることがないので、順調にキャリアを積み上げ昇進や出世を果たしている人が多いでしょう。
一方女性は仕事から離れる期間があったり、家庭と両立しやすい仕事を選んだりといったことが平均を押し下げている要因と考えられます。ただ最近では、女性の管理職登用や働きやすい環境づくりが推進されている傾向。女性も働き続けることでキャリアアップをはかることが十分可能なので、男性と同等の給料を得ている人もいると考えられます。
続いて47歳の平均年収を条件別に解説します。なお、以下に記載している厚労省のデータは、「令和4年賃金構造基本統計調査」です。
大卒の平均年収は高卒を220万円近く上回るなど、学歴による差が明確に見られます。
厚労省のデータによると、47歳の平均年収は高卒が588万円、専門卒が556万円、大卒が806万円、院卒が964万円です。大卒や院卒はそもそも高卒より初任給が高く、その賃金差は40代になっても継続していることがわかります。
ちなみに、労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計 2021」によると、生涯年収は男性の高卒が2.1億円、大卒・院卒が2.7億円。女性は高卒が1.5億円、大卒・院卒が2.2億円なので、学歴による収入差は生涯年収に大きな差を生んでいます。
ただ、40代後半になって転職をする場合は学歴はさほど重要視されない傾向があります。それよりも経験やスキル、即戦力としての力が大切なので、47歳で十分な経験を積んでいる人は、学歴を気にせず自分が活躍できる仕事を選ぶとよいでしょう。
業種別に比較すると水道・ガス・電気といったインフラや情報通信業が賃金が高い傾向があります。
厚労省のデータによると、40代後半の電気・ガス・熱供給・水道業の平均月収は46.6万円、情報通信業は45万円です。どちらも高度な知識を必要とする技術者が多く働いていることが平均を引き上げている理由と考えられます。
次いで高いのは金融・保険業で44.6万円。ポジションによってはインセンティブがつくのでさらに高収入を得ている人もいるでしょう。またこの業種の外資系は給与水準が高い傾向。ただ、成果主義で期待された結果が出せないと給料にシビアに反映されるので、転職を考える際は注意が必要です。
企業規模で比較すると大企業の月収は小企業を約80,000円上回ります。
厚労省のデータによると40代後半の平均月収は大企業が39.8万円、中企業が34万円、小企業が31.1万円です。大企業は小企業に比べボーナスの支給率がよく手当や残業代などもしっかりしている傾向があるので、年収にすると差はもっと拡大すると考えられます。
大企業の給与が高い理由としては、ブランド力があるのでお金が集まりやすいことや、協力企業が多く、効率的に事業を拡大していけることなどがあげられます。
ただし、インターネットの普及やAIの導入で状況は大きく変わる可能性があり、今後も大企業が有利とは限りません。時代の変化に合わせ小回りが効く小企業の方が会社の成長が見込める場合もあるので、既成概念にとらわれない将来設計をすることも重要です。
年収を地域別で比較すると関東と東海が高い傾向にあります。
年齢別のデータではありませんが、dodaによると、全世代をとおした平均年収は東京が440万円、神奈川が423万円、千葉が410万円と、関東が上位をしめています。また東海では愛知が399万円、関西では滋賀や兵庫が391万円と高水準です。一方、九州・沖縄や東北は平均が低い傾向があります(参照:doda)。
大企業が集中していることや経済活動が活発なことが、都市部の給与水準が高い理由としてあげられます。ただし、その分生活コストも高いので、収入アップを目指して都市部での転職を考えている場合は生活費を考慮するようにしてください。
正社員の月収は、正社員以外の雇用形態で働く人の約1.7倍です。
厚労省によると40代後半の正社員の平均月収は36.6万円、正社員以外は21.3万円となっており、正社員の場合はボーナスや手当もつくので年収差はさらに拡大。また非正規は福利厚生や退職金がないことが多いので、生活レベルで比較するとより大きな差が生じると考えられます。
フルタイムで働ける時間がある人は、可能な限り正社員を目指したいところ。とくに子育てが落ち着いて時間に余裕ができた女性は、60代まで働き続けるなら早いうちに正社員での就職を目指すとよいでしょう。
ここからは47歳で年収アップを目指す方法を紹介します。
もっとも確実性が高いのは、いまの会社で出世をして、基本給のアップや役職手当を狙う方法です。
47歳は、昇進の対象になる年齢ですが、先に解説したとおり、係長級と課長級では平均月収に約10万円の差があります。部長級になるとさらに10万円近く上がるので、年収で100万円以上のアップが期待できるでしょう。
係長・課長・部長と役職によって必要な資質が変わるので、まずはキャリアビジョンを描いてみてください。また、すでに部長級の人は、役員を目指せば大幅な年収アップの可能性があるでしょう。最近では女性の役員登用を積極的に行う企業も増えているので、キャリア志向の女性もぜひ目標にしてみてください。
いますぐ収入を上げたい人は副業を始めるのがおすすめ。軌道に乗ったら独立も目指せます。
最近は副業を解禁する企業が増加し、隙間時間を有効活用する人が増加。たとえば、金融や不動産業に勤める人が知識を活かしてライターやコンサルティングを行ったり、人事に強い人がコーチングを行ったりなど、専門性を活かした副業のスタイルもあります。
このような副業で、スキルアップや人脈作りを行えば起業の基盤作りにもつながるので、軌道に乗ったら独立を検討するのもよいでしょう。ただ、まだまだ副業を禁止している会社もあるので、始める前に必ず就業規則を確認してください。
転職で高収入を目指すなら、管理職採用を前提としたハイクラス転職に挑戦してみるのがおすすめです。
いまの会社でポストがなく、待っていても出世が見込めないなら、転職をしたほうが早く管理職になれる可能性があります。経験豊富な即戦力は企業にとって欲しい人材。社内にはない新しい知見を取り入れるために管理職採用を行っている会社があります。
ただし、ハイクラスな求人は転職サイトで非公開となっていることが多い傾向があります。転職エージェントに登録するとアドバイザーから紹介を受けられるので、活用してみてください。転職サービスの選び方や活用方法は以下の記事で詳しく解説しています。
職業によっては、管理職になるのではなく専門性を極めて年収アップを実現する道も考えられます。
最近は、管理職にはなりたくないという人が増加。それとともに、管理職を目指す従来型のキャリアパスとは別に、エキスパート職として専門性を追求するキャリアパスを用意する会社が増えています。専門性が高い仕事をしている人には、それを売りに転職する道もあるでしょう。
エキスパート職は、基本的には個人のスキルを高次元まで高めることで業績への貢献を行います。専門職向けに特別な給与テーブルが用意されている場合もあるので、専門性を重視したキャリアパスを築いて年収アップを目指したい人は、そのような会社を探してみてください。
ただし、高度専門人材の転職はマッチングが難しく、一般の転職よりも難易度が高いのが課題。ハイクラス転職を中心に手掛けるスカウトサービスやヘッドハンティング会社を利用するのがおすすめです。以下の記事もぜひ参考にしてください。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。(13-ユ-315911)
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