身につけた技術によって稼ぐことができるエンジニア。未経験からエンジニアを目指している人も多いでしょう。しかし、まわりから「やめとけ」といわれ、迷っている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、未経験からエンジニアを目指すのはやめとけといわれる理由を紹介します。それでもエンジニアになりたい人のために、必要なものについても解説するので、役立ててくださいね。
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未経験からでも、エンジニアになることは可能です。エンジニアの仕事は専門性が高いので、未経験から目指すのは難しいと感じるかもしれません。しかし、専門学校などを卒業していなくても、エンジニアになった人はたくさんいます。
IT業界では、全体的にエンジニアが不足しています。そのため多くの企業がエンジニアを積極的に採用しており、未経験者を歓迎する求人も少なくありません。自社でエンジニアを育てる考えの企業も多く、働きながらスキルを身につけられます。
ただし、企業によっては未経験者歓迎といっても最低限のITスキルがある人を求めているケースや、就職しても希望どおりの仕事ができないケースがあります。未経験からエンジニアになるためには、入社前後の学習が必須といえるでしょう。
未経験からエンジニアになるのはやめとけ、という意見は多く存在します。その主な理由として、一般によく目にするのは以下のようなものです。
エンジニアの仕事には向き不向きがあり、向いていないからやめとけといわれることがあります。
一般的に、エンジニアに向いているのは、几帳面・神経質・温厚な人とされています。エンジニアは細かい開発作業を進める仕事なので、細部にまで気を遣える人でなければ続けるのは難しいでしょう。スケジュールや仕様を守ることが求められるため、真面目であることも重要です。
さらに、パソコンに向かう仕事のイメージが強いエンジニアですが、意外にも周りと協力する機会が多いため、温厚である必要があります。向いている性格でない場合はエンジニアになれたとしても苦労するので、やめとけといわれることがあるでしょう。
エンジニアは企業によって労働環境に違いがあるため、やめとけという意見も見られます。
エンジニアの仕事は忙しいことが多く、繁忙期や障害対応時は土日出勤や深夜残業が発生することもあります。企業によっては人手不足で長時間労働が常態化し、労働環境がよくないことも。ただし、忙しい時期とそうでない時期のメリハリがつけられる会社も多いことは覚えておくといいでしょう。
また、企業によって仕事内容にも違いがあります。エンジニアとひとくちにいっても、携わる仕事内容はさまざま。システム開発に早くから携われることもあれば、事務仕事をメインとすることもあるでしょう。やりたいと考えていた仕事ができるかどうかわからないため、エンジニアはやめとけといわれることは多くあります。
働き始めてからも常に勉強し続けなければならないため、エンジニアはやめとけという意見もあります。
IT業界は、ほかの業界と比べても技術の変化が速いのが特徴です。たとえばスマートフォンの登場で開発環境が大きく変わったように、短期間で新たな技術が生まれて常識が書き換えられることもめずらしくありません。そのため、新たな知識を学ぶことをやめてしまうと、エンジニアとしてついていけなくなります。
勉強してスキルアップをし続けるのはハードなことで、誰もが簡単にできることではありません。だからこそ、簡単な気持ちで目指すのはやめとけという意見が多いといえます。
エンジニアは業務時間が長いので、目指すのはやめとけという意見も目立ちます。
実際、エンジニアは長時間労働になってしまいがちです。納期は厳しく設定される傾向にあり、成果物を間に合わせるために長時間労働を余儀なくされるケースは少なくありません。企業の雰囲気やチームの協力体制によっては、予想以上に仕事が増えてしまうこともあるでしょう。
さらに、自社ではなく派遣先で働くエンジニアの場合、長時間労働が常態化した厳しい環境で働かなければならないケースも。派遣先から仕事を依頼されているという立場上、どうしても業務時間が長くなってしまう傾向にあります。
下請け企業では給料が安いので、エンジニアを目指すのはやめとけという意見も見られます。
クライアントから元請け企業に委託された業務が、二次請け・三次請け・四次請けと何度も再委託される多重下請け構造がIT業界の特徴です。当然ながら、下の階層ほど受け取れる利益は減少します。
その結果、下請け企業のエンジニアは安い給料で長時間働かされることになりがち。そのような業界の特徴から、エンジニアはやめとけといわれるケースが目立ちます。
エンジニアはやめとけという意見がある一方で、未経験からエンジニアになると以下のようなメリットがあります。
エンジニアになると、自由な働き方ができる可能性があります。
多くのIT企業は、エンジニアが高いパフォーマンスを発揮できるよう、自由な働き方を認めています。たとえば出勤時間を通常とずらせるフレックスタイムや、自宅など会社以外の場所で働けるリモートワークは一般的。時間や場所にとらわれずに働ける制度が整っている会社が多いので、理想的なワークライフバランスを実現しやすいでしょう。
エンジニアには、副業などで収入を増やしやすいというメリットがあります。
経験を積み専門的な知識やスキルを持っていれば、会社以外でも仕事を獲得可能です。実際、多くの会社がエンジニア不足に悩まされているため、副業で請け負える案件は多いといえます。会社の就業時間後や土日などを使って副業をすれば、収入を増やしやすいでしょう。
エンジニアになるメリットとして、フリーランスとして独立しやすい点も挙げられます。
専門的な知識やスキルを活かして働くので、独立後も仕事に困ることはほとんどありません。多くの会社がエンジニアを求めているため、人脈を広げて営業を行えば継続的に仕事を受注することできるでしょう。
エンジニアの仕事はパソコンやネット環境があればできるので、スムーズに独立しやすいのもメリットです。
平均年収が高いからという理由だけでエンジニアを目指そうと考えている人には、未経験からエンジニアになるのはおすすめできません。
エンジニアは専門スキルが必要になるため、ほかの職種と比較しても年収は悪くありません。しかし、実際には勤める会社によって大きく変わります。IT業界は多重下請け構造なので、三次請けや四次請けなど下の階層にいくほど給料が安くなるのが基本です。
未経験歓迎としている会社は下の階層で下請けをしているところも少なくないため、未経験からエンジニアになっても思ったような年収が得られない可能性があります。年収の高さだけでエンジニアになると決めるとがっかりするケースもあるので、注意しましょう。
企業が求めているスキルを理解できていない人は、未経験からエンジニアを目指すのはやめたほうがいいでしょう。
エンジニアに必要なスキルは、業務内容によってさまざまです。そのため企業がどのようなスキルを持った人材を求めているか調べなければ、採用してもらうのは難しくなります。未経験者を採用する会社であっても、働いてからどのようなスキルが必要になるか、事前に調べなければミスマッチが起きてしまうでしょう。
エンジニアとして働きたいのであれば、求人票の情報だけでなく実際に働いている人の口コミ情報などを確認し、企業が求めるスキルを把握することが大切です。
勉強が苦手でできればやりたくないと考えている人には、未経験からエンジニアを目指すのはおすすめできません。
IT業界の知識やスキルは、速いスピードでアップデートされます。知識やスキルの変化に対応できるよう、日々勉強しなければエンジニアの仕事はできません。
エンジニアの市場価値は持っている知識やスキルによって決まるため、日頃から新しい知識やスキルを身につけるのが面倒だと感じる人は向いていないでしょう。
未経験からエンジニアを目指す場合に必要なことは以下のとおりです。
IT業界の構造やトレンドの勉強は、未経験からエンジニアを目指す場合に役立ちます。
IT業界は、Web業界・通信業界・ソフトウェア業界・ハードウェア業界・情報処理サービス業界という5種類に大きく分けられます。それぞれ事業内容や必要なスキルが異なるため、自身が目指す方向性に合っている業界を選ばなければなりません。IT業界の構造を知らずになんとなくで勤務先を決めてしまうと、想像と違う結果になることもあるため注意しましょう。
また、IT業界は速いスピードで変化します。トレンドも業界ごとに異なるので、常にアンテナを張って最新の情報をキャッチすることが大切です。
未経験からエンジニアを目指すなら、常に前向きで上昇志向を持つことが大切です。
エンジニア経験がないと、就職してからやっていけるか不安に思うかもしれません。確かに未経験者は多くの知識やスキルを身につける必要がありますが、向上心があれば吸収していけます。
自身が成長するために必要な情報を探し、新たな知識やスキルを身につけられれば、エンジニアとして活躍できます。常に情報収集のアンテナを張り、成長しようという意欲を持って学習に取り組めるよう、上昇志向を忘れずに持ちましょう。
論理的思考力は、未経験からエンジニアを目指す場合に欠かせない能力です。
論理的思考力とは、網羅的に論点を整理し課題を解決する力のこと。状況を分析・考察し、知識や経験をもとに正しく判断する能力は社会人全般に求められますが、エンジニアにはとくに重要です。
エンジニアの仕事では、システムの最適な仕様を導き出したり効率的なスケジュールを立てたりするため、論理的思考力が必須。トラブル対応や失敗のカバーをする機会も多く、状況を把握して冷静に対応したり再発防止策を考えたりするために、論理的思考力が必要になります。
未経験からエンジニアを目指す場合でも、プログラミングスキルは事前に身につけておくのがおすすめです。
未経験者歓迎の会社に応募する場合でも、最低限のプログラミングスキルは求められることがあります。エンジニアとしての実務経験はなくても、基礎的なプログラミングの勉強をしていることが応募条件となっていることもあるため、基本的なことを学んでからエンジニアを目指しましょう。
最後に、未経験からエンジニアになるためのおすすめの勉強法を紹介します。
未経験からエンジニアを目指すなら、資格を取得するのがおすすめです。
エンジニアは免許制ではないため、資格が必須というわけではありません。しかし、資格取得のために勉強するで、知識を体系的に身につけられるメリットがあります。知識の幅を広げたり足りない知識を補ったりできるので、未経験者がエンジニアを目指すための勉強として効率的な手段といえるでしょう。
未経験者におすすめの資格は、ITパスポートや基本情報技術者試験です。ITパスポートはITを利活用する人向けの試験で、ITに関する幅広い知識を身につけたい人に適しています。基本情報技術者試験はIT業界で働く人の基礎知識を学べるので、未経験からエンジニアを目指す場合は就職にも有利になるでしょう。
基本情報技術者試験を受けたあとは、応用情報技術者試験を受けるのがおすすめです。難易度が高いため就職で有利になりますが、簡単に合格できないので実務経験を積んでから挑戦するのもいいでしょう。通信講座で学びながら資格を取ることもできるので、以下の記事を参考にしてください。
テキストや本を活用して学ぶのも、未経験からエンジニアを目指す人におすすめの勉強法です。
本はエンジニアに必要な知識が体系的にまとめられているので、わからない情報を都度調べるよりも効率的に勉強できます。また、テキストや本の情報は信頼性が高いため、正確な知識を身につけられるのもメリットです。
初学者向けの本も多数出版されているので、これからエンジニアを目指す人はなるべく難易度が低くわかりやすい本から読んでみましょう。ただし、IT業界の情報の移り変わりは激しいため、本の出版年度を確認し情報が古すぎないか確認してください。以下の記事も参考になりますよ。
未経験からエンジニアを目指すなら、プログラミングスクールに通うのもおすすめです。
プログラミングスクールでは、最短でエンジニアになるためのカリキュラムが組まれているのが魅力。未経験者でも効率的にプログラミングスキルを身につけ、エンジニアとして働く準備をすることが可能です。
スクールには、わからないことがあれば講師や仲間に相談できるので、挫折しにくいというメリットがあります。スクールがIT企業とつながりを持っており、転職の斡旋をしてくれることも。学べる内容や費用を吟味したうえで、自分に合うスクールを選ぶといいでしょう。
以下の記事では、人気のプログラミングスクールを比較しおすすめをランキング形式で紹介しています。メンターや求人の質だけでなく、就職支援が充実しているかどうかもわかるので、スクール選びの参考にしてくださいね。
「未経験者がエンジニアになるのはやめとけ」という意見があるとおり、IT業界やエンジニアの経験がないと転職活動に苦労する人もいるでしょう。
転職活動を成功させたい人は、IT業界やエンジニア向けの転職エージェントを利用するのもおすすめです。IT業界におすすめの転職エージェントや、転職活動のコツなどを以下のコンテンツで解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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