50歳の平均年収・月収は？中央値と男女別・業界別のちがいを解説
キャリアによっては年収に大きな差が出る、50歳。周囲の人と比べて自分の年収はどれくらいなのか、気になっている人も多いでしょう。
そこで今回は50歳の平均年収を学歴や雇用形態など、さまざまな角度から解説します。年収アップの方法も紹介しますので、今の年収に満足していない人は参考にしてみてくださいね。
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50歳の平均年収はいくら？
50歳の平均年収を統計データに基づいて確認してみましょう。50歳の年収をピンポイントで示すデータはないので、50〜54歳の年収データから推計して紹介します。
50代前半の平均年収は約520万円
50代前半の平均年収は、約520万円です。
国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、50〜54歳の平均年収は5,201,000円・55〜59歳の平均年収は5,290,000円。手取りは額面の80%程度なので、平均手取り額は420万円程度といえるでしょう。
なお45〜49歳の平均年収は5,037,000円なので、40代後半から50代前半になるときよりも、50代前半から後半になるときの方が年収の上がり幅は緩やかになります。
55歳を機に役職から外す「役職定年」が増えるので、50代前半と後半では年収に大きな差が出にくくなっているようです。
50代前半の収入の中央値は年収390万円
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、50代前半の収入の中央値は月収32.5万円です。
中央値とは、データを順に並べたときに中央に来る数値のこと。平均値は飛び抜けて高い数値があると大きく影響を受けますが、中央値は突出した数字があっても影響を受けないので、全体の中央に来るデータがわかるのが特徴です。
月収32.5万円は年収に直すと390万円。50代前半の平均年収は約520万円なので、100万円ほどの差があります。つまり一部の高額所得者が平均値を引き上げているといえるでしょう。
条件別｜50歳の平均年収は？
50歳の平均年収は、性別・学歴・雇用形態などの条件によって差が出ます。統計データをもとに、どの程度の差がでるのかを確認してみましょう。なお、50歳の年収をピンポイントで示すデータはないので、50〜54歳の年収データから推計して紹介します。
性別：男性と女性では年収に約2倍の差
50歳の平均年収は、男性と女性で約2倍の差があります。
国税庁の「令和3年度民間給与実態統計調査」によると、50〜54歳男性の平均年収は663.6万円・女性は328.0万円でした。50歳男性の平均年収は、女性の約2倍です。
さらに55〜59歳男性の平均年収は686.6万円・女性は315.5万円なので、年齢を重ねるにつれて性別による平均年収の差が大きくなります。
女性の場合、産休・育休による職歴のブランクがキャリアアップに影響するケースが多いようです。その結果、非正規雇用や時短勤務で働く人が多く、平均年収が低くなる傾向があります。
学歴：高学歴であるほど年収は高くなりやすい
50歳の平均年収は、高学歴であるほど年収は高くなりやすいようです。
50〜54歳の平均月収は、最終学歴が中卒なら32.9万円・高卒なら34.4万円・専門学校卒なら36.7万円・高専や短大卒なら35.3万円・大卒なら49.9万円・大学院卒なら63.3万円。最も差がある中卒と大学院卒の月収を比べると、2倍近い差があります。
日本は学歴を重視する企業が多いので、学歴によって昇給・昇格の上限が決まっていることも珍しくありません。
高学歴であるほど、学業に向き合ってきた姿勢や、専門的な知識・スキルがある点を評価されやすくなるため、年収に差が生じるのが一般的です。
雇用形態：正社員と非正規雇用では200万円以上の差に
50〜54歳の正社員・正職員の平均月収は38.8万円で、正社員・正職員以外の平均月収は21.2万円です。月収に17.6万円もの開きがあるため、年収にも211.2万円と大きな差が出てしまいます。
非正規職員は昇給する機会が少なく、昇格やボーナスもないので収入が低くなりやすい傾向です。非正規で働いている人は正社員になるだけでも、年収アップを期待できるでしょう。
業界：インフラ業界や金融業界は高い傾向。300万円程度の差がつくことも
たとえば電気・ガスなどインフラに関わる業界の50〜54歳の平均月収は56.5万円。金融・保険業界は平均月収50.1万円、情報通信業界は平均月収49.4万円です。専門的な技術や知識が求められる業界では、毎月50万円前後の月収を得られる傾向があります。
一方で、宿泊・飲食サービス業勤務なら平均月収31.5万円、生活関連サービス・娯楽業界の平均月収は33.0万円です。競争の激しいサービス業界では、給与水準が低くなる傾向があります。
どの業界でも通用する高いスキルがある人は、給与水準の高い業界へ転職するだけで収入が変わることも珍しくありません。
企業規模：大企業ほど年収は高くなりやすい。約240万円程度の差あり
企業の規模によっては、同じ50歳でも年収に約240万円の差が生じることもあります。
従業員が10～99人の小企業の平均年収は472.9万円、従業員が100～999人の中企業の平均年収は569.3万円、従業員が1,000人以上もいる大企業の平均年収は716.6万円です。最も差がある小企業と大企業の年収を比べると、243.7万円も差が出ます。
中小企業より大企業の方が、人手が多くブランド力があるので、売上を伸ばしやすい環境です。その結果、基本給やボーナスが高く設定されている傾向があります。
50歳で企業規模が大きく業績もよい企業へ転職すると、大幅な年収アップを実現できるでしょう。
50歳が平均以上の年収を得る方法は？
老後に備えるために、平均以上の年収を得たいと考える50歳の人もいるでしょう。50歳におすすめの年収アップの方法について紹介するので、できるものから実践してみてください。
投資で収入アップを狙う
投資信託のように毎月100円程度の少額から始められる商品を選んで投資すれば、専門知識がない人でも大きな損失を避けつつ、手堅いリターンを得られる可能性があります。
現在はNISAやiDeCoなどの税制優遇制度もあるので、初心者でも投資を始めやすい環境が整っているといえるでしょう。
投資を始める際は、自分に合った証券会社を選ぶことが大切です。以下のコンテンツでは人気のネット証券をランキング形式で紹介しているので、気になる人はぜひ確認してみてください。
勤務先の企業で昇進・昇格・手当の取得を狙う
現在勤務している企業で昇進や昇格、資格手当の取得を狙うのも、年収を増やす方法のひとつです。
50歳なら定年まで10年あることから、キャリアの積み上げ方次第ではまだ年収が高くなる可能性があります。昇給・昇格・資格手当の取得が可能な人は、現職で年収アップを狙うのが堅実です。
ただし昇進や昇格の機会は年に1〜2度しかない場合も。昇進・昇格の見込みがない人は、別の方法で年収アップを狙った方がよいでしょう。
資格手当は、制度自体が存在しない企業もあります。そのため、まずは自社に資格手当の制度があるか、どの程度の難易度の資格が対象なのかなど事前に就業規則を確認しましょう。
難易度によっては合格するまで時間がかかるので、独学よりも通信講座・資格スクールに通った方が効率的です。
以下のコンテンツでは、おすすめの通信講座・資格スクールを紹介しているので、スムーズに資格を取得したい人はぜひ確認してみてください。
スキマ時間で副業する
50歳の人は30年前後の社会経験があるので、今までの経歴・保有スキルを活かして副業すると稼ぎやすいでしょう。50歳の人を対象にしたアルバイトを探したり、クラウドソーシングのサイトに登録したり、副業を始める方法は数多くあります。
ただし企業によっては副業禁止の場合があるので、事前に就業規則をチェックしましょう。副業を始められたとしても、本業に支障が出ないように注意してください。
どんな副業がいいか悩んでいる人は、スキルがない人でも取り組めるポイ活から始めるのがおすすめ。以下のコンテンツでは、おすすめのポイントサイトを紹介しているので、副業に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。
平均年収が高い企業へ転職する
企業によって給料の上限が決まっていることもあるので、より給与水準が高い企業へ転職すると給料が上がる可能性が高いでしょう。ただし50代は即戦力として活躍できる専門的なスキルや実績がなければ、転職は難しいので注意してください。
50歳で転職を成功させるなら、自分に合った転職エージェントを選ぶことが近道です。以下のコンテンツでは50歳におすすめの転職サイトを紹介しているので、転職を検討している人は確認してみてください。
経験を活かして独立・起業する
企業勤務とは異なり、独立・起業すると給与の上限はないので、サラリーマン時代以上の収入も狙えるのが魅力。事業失敗を防ぐためには、過去の経験や保有スキルを活かした仕事を始めるのがおすすめです。
とはいえ独立・起業のどちらであっても、仕事を軌道に乗せるのはなかなか難しいでしょう。
仕事を見つけられるか不安な人は、案件を探したりサポートを受けられたりするフリーランスエージェントを活用するのもおすすめです。
以下のコンテンツでは人気のフリーランスエージェントを紹介しているので、独立・起業を検討している人はぜひ読んでみてください。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。（13-ユ-315911）
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