30代女性の転職は厳しいの？未経験やスキルなしでも成功するコツを解説
30代女性は生活とキャリアの両立が難しくなる年代でもあり、なかには転職をする人もいます。しかし、30代からの転職はときに厳しいといわれることもあるため、転職活動をはじめてもよいのか不安を感じる女性も多いでしょう。
そこで今回は、資格やスキルなしの30代女性が転職を成功させるポイントを解説します。今からでも取得できるおすすめの資格や転職時の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。
脱毛・病院クリニック・サブスクリプション・レンタル・買取業者などのサービス分野において、幅広いジャンルのコンテンツ制作に5,000本以上携わる。自身のモットーとして「選ぶのが難しいジャンルだからこそ、実際の検証や調査でしかわからない情報を届けること」を心掛け、情報発信を行っている。
経験やキャリアを活かせば30代女性も転職できる
30代女性の場合、経験やキャリアを活かせば転職そのものは難しくありません。厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概況」では、20代から30代の入職率と離職率が以下のように示されています。
- 20～24歳：入職率37.3%/離職率26.9%
- 25～29歳：入職率17.9%/離職率19.2%
- 30～34歳：入職率14.7%/離職率15.8%
- 35～39歳：入職率14%/離職率12.1%
以上のデータより、30～34歳は入職率より離職率の割合が若干多いものの、35～39歳では入職率が上回るため、転職を実現している女性が多いことがわかります。また、25～29歳が入職率より離職率のほうが多いことから、30代の転職が20代に比べて特別厳しいとはいえないでしょう。
ただし、30代以降は非正規として転職する女性が増加しています。30代は20代以上に結婚や出産などの個人的理由がキャリアに影響してくる年代であるため、まずは自分はどのような雇用形態で働くべきかを考えましょう。
正社員としての転職を目指すのであれば、これまでの経験やスキルをふまえながら自身に合った転職先を選ぶことが重要です。
資格やスキルなしの30代女性が転職するポイント
未経験でも採用されやすい職種に絞って求人に応募したり、正社員登用を前提としてパートタイムや契約社員に応募したりすれば、特別な資格やスキルがなくても転職はできます。また、今は資格やスキルがなくても、これから勉強して資格を取得することも十分可能です。
ここでは、資格やスキルなしの30代女性が転職に成功するためのポイントを解説します。
未経験でも採用されやすい職種を選ぶ
まずは、未経験でも採用されやすい職種を選びます。業務を行うときに資格が必要ない職種や人材不足の職種は、未経験でも採用されやすいでしょう。
ここでは、未経験でも採用されやすい職種を紹介します。
一般事務：特に資格がなくても転職可能
一般事務は未経験者や特別なスキルがない人でも働くことができます。ビジネスマナーやコミュニケーション能力があれば、仕事をするために特別な資格は必要ありません。
一般事務の主な仕事内容は、書類作成やデータ入力、電話対応などのデスクワーク業務全般です。ときには、来客時の対応を求められることもあるでしょう。
事務職はデスクワークで残業が少ないという働きやすさから人気が高い職種であるため、競争が激しい傾向があります。30代で事務職に関連する資格がない場合は、前職で培ったスキルを強みにして転職活動をするとよいでしょう。
看護助手：プライベートに合わせて働きやすく求人数も多い
看護助手はスキルなしや未経験の人におすすめの職種です。医療業界は常に人手不足であり、無資格・未経験から転職している人が多くいます。
医療機関で看護師を補助することが主な仕事であり、患者の身の回りのお世話や介助も行います。無資格であることから医療行為には携われませんが、看護師や准看護師が不足している医療現場では重要なポジションです。
雇用形態も多様であるためプライベートに合わせて働きやすく、さらに看護助手の経験は介護職にも活かせます。人手が不足している業界であることから求人数も多い傾向です。
ただし、医療行為が行えない看護助手の業務範囲は限られているため、無資格のままだと給料は上がりにくいといえます。
営業職：業界によっては高収入を見込める
営業職はスキルなしや未経験の人におすすめです。人材が不足しがちで、特に必要な資格もないため転職しやすい傾向があります。
営業職は顧客に自社のサービスや商品を顧客に提案し、自社の売り上げに貢献する仕事です。
人と話すことが好きで、コミュニケーション能力に自信がある人は、転職先の選択肢に入れてもよいでしょう。医薬品メーカーや医療機器メーカー、金融業界など、業界によっては高収入を見込めることもあります。
ただし、高収入である分、ノルマを課せられることもあるため、ノルマが嫌な人は注意が必要です。
保育補助：パート求人が多く、家庭や育児と両立しやすい
保育補助はスキルなしや未経験の人におすすめの職種です。保育業界も人材が不足しており、特別な資格も必要ないことから未経験やスキルなしの人でも転職しやすい職種といわれています。
保育補助の主な役割は、保育士がほかの業務で手が回らないときのヘルプを担当することです。0歳児～就学前の子どもを対象に、食事やトイレの補助、お昼寝のときの見守り、おもちゃの片付けや消毒など、保育士の手が回らない業務を行います。
パートの求人が多いことから、家庭や育児と両立して働ける職種へ転職を検討している人におすすめです。また、保育士資格を取得することで保育士にキャリアアップもできます。将来的に正社員の保育士として働きたい人が最初に就く仕事としても向いているでしょう。
パートや契約社員として実績を積んで正社員になる
転職する手段のひとつとして、パートや契約社員で実績を積みながら正社員登用を目指す方法もあります。30代女性が未経験の状態で正社員入社するのは難しく、ハードルが高いためです。
正社員登用制度を利用する際は、登用の要件や基準をしっかり聞いておきましょう。登用の要件や基準は企業によって異なるからです。一定期間がすぎると正社員になれることもあれば、仕事への功績によって正社員になれることもあります。
また、なかには登用制度が存在しても実績がない企業もあるため、面接時に過去の正社員登用の実績も聞いておくとよいでしょう。正社員登用の条件を尋ねる際に、「今までの例ですと、どういった方が正社員に登用されたでしょうか」とあわせて聞きます。
企業側が不信に思わないよう、「将来を見据えて働きたい」とポジティブに聞けば、印象を損なうことなく答えてくれるでしょう。
転職に有利な資格を取得してから転職する
業務に直結する資格を取得することで、採用担当者から即戦力になると好印象を抱かれることがあります。ここでは、30代女性の転職に有利な資格をみていきましょう。
資格の勉強をするときは、あれこれ手をださずに自分が希望するキャリアにマッチする資格に絞って勉強することが大切です。
日商簿記検定2級：事務職や経理職への転職に有利
日商簿記検定2級以上は、30代女性の転職に有利な資格といえます。経理職や事務職への転職で評価されやすい代表的な資格です。
日商簿記検定2級を保有していると、企業の経営状況を正確に算出できるスペシャリストとみなされます。企業の財産を明確にし、今後の経営方針を打ち出す資料を作成することが可能です。
日商簿記検定2級を保有している人は、企業の経理職や会計事務所、コンサルティング会社などに転職する人が多い傾向があります。受験資格も特になく、早い人であれば1年以内に取得できるでしょう。
ただし、2級は合格率が毎回2割程度であることから、簡単な資格ではないことを覚えておいてください。
また、経理職に転職する場合は、1月頃から転職活動するとよいでしょう。多くの企業は、5月の税務申告に備えるために年明け1～2月に経理職の積極採用を行うためです。
宅地建物取引士：不動産業界に転職に有利
宅地建物取引士は、30代女性が不動産業界に転職する際に有利な資格です。不動産業界では宅地建物取引士にしかできない仕事が複数あるため、資格を持っていると重宝されます。
例えば「重要事項の説明」は宅地建物取引士にしかできない独占業務です。さらに不動産取引業者には宅建資格を保有している社員の設置義務があることから、取得者に資格手当を支給する会社も存在します。
合格率は毎回2割程度と低いものの、ほかの難関資格である行政書士や中小企業診断士などと比べると短い500時間程度の勉強で取得できる資格です。受験資格もないため、誰でも挑戦ができます。
登録販売者：パートから正社員になりやすい
登録販売者は30代女性の転職に有利な資格です。かぜ薬や鎮痛剤などの「一般用医薬品」を販売するために必要とされます。特に薬局やコンビニからの需要が高く、パートとして働きながら資格を取得し正社員になれるケースも多い職種です。
受験資格はなく合格率は毎回4割程度であるため、特別難易度の高い資格ではありません。勉強時間は400時間程度必要といわれています。
年齢問わず未経験からの採用も活発なため、仕事にブランクのある人が再出発するための資格としてもおすすめです。
ただし、登録販売者の試験に合格しても、正規の登録販売者として就業するには通算2年間の実務経験が必要とされています。それまでは研修中の扱いになり、大幅な収入アップは見込めない点に注意しましょう。
転職エージェントを使用する
転職活動をする際は、転職エージェントを活用することをおすすめします。
転職エージェントとは求職者が求める仕事の条件や希望を聞き、求職者の経験や希望に合う企業を紹介してくれるサービスです。求人の紹介だけではなく、仕事選びから書類作成、面接対策、入社までを担当者がしっかりとサポートしてくれます。
1人での転職活動に不安を感じている人やはじめて転職する人は、ぜひ転職エージェントを活用してみるとよいでしょう。
以下の記事では、mybestが人気の女性向け転職エージェントを徹底的に比較・検証しています。また、転職のプロが自分に合った転職エージェントの選び方もあわせて解説しているので、転職エージェントに興味がある人はぜひ参考にしてください。
資格やスキルなしの30代女性が転職する際の注意点
資格やスキルなしの30代女性が転職するときの注意点を解説します。自身のライフプランや強みを整理しないまま転職活動をしても、なかなか転職は成功しません。
転職活動が失敗に終わらないよう、しっかり確認しておきましょう。
ライフプランに働き方を合わせる
まずはライフプランに働き方を合わせるようにしましょう。30代女性は人によって結婚や出産、育児などさまざまなライフイベントがあるため、働き方はより慎重に選択していくことが必要です。
テレワーク制度やフレックスタイム制度を導入している企業、多くの女性が産後休業や育児休業を取得した実績がある企業、子連れ出勤可能な企業など、女性が働きやすい仕組みを採用している企業は多くあります。企業を探す際は、働く女性を支援する制度も知っておくとよいでしょう。
また、30代という風に年齢だけにこだわるのではなく、「30歳、35歳、40歳、45歳と年齢に応じてどんな風に働いていたいか」というイメージを常に持ち続けることが大切です。
転職活動前に業界研究・自己分析など準備を念入りに行う
業界研究・自己分析など事前準備をしてから転職活動にのぞみましょう。経験やスキルがない分、業界知識や自己理解を深めて自身のアピールポイントを探します。
業界研究は、就職情報サイトや就職情報誌、業界研究セミナーなどを上手く活用するとよいでしょう。
自己分析するときは「自分はなぜ転職したいのか」、「自分はどのような職場を求めているのか」「自分の強みは何か」「採用後、自分は企業にどんな貢献ができるのか」という4つの切り口から分析し、自己PRの材料にします。
これまでの実績や経験を整理したうえで、履歴書や職務経歴書に上手く落とし込んでいくことが大切です。自分のなかで強みを整理できていれば、面接で問われたときにも落ち着いて対応できます。
転職活動時に希望条件を多く詰め込みすぎない
転職活動時に自分の希望条件を多く詰め込みすぎないようにしましょう。条件のハードルを上げすぎると応募できる企業の幅が狭まってしまうためです。条件を詰め込みすぎたと感じた場合は、最も重要な条件を1つか2つに絞ってください。
条件を絞ったあとは、最も重要な条件に合致する求人をいくつか候補に入れましょう。候補が決まり次第、ほかの条件もそろっている会社を探すことで、より簡単に企業ごとの比較ができます。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。（13-ユ-315911）
人気転職サイト・エージェント関連のお役立ちコンテンツ
退職届・退職願の書き方は？テンプレート付きで解説
会社を退職する際に提出する退職届・退職願。書く機会が少ないため、いざ書こうとしても書き方が分からない場合が多いのではないでしょうか。そこで今回は、退職届・退職願の違いや書き方、準備するものや提出時のマナーなどを徹底解説します。退職届・退職願の書き方を知りたい人、一連の手続きについて知りたい人は...
転職サイト・エージェント
38歳の平均年収はいくら？中央値と男女別・職種別のちがいを解説
38歳は大卒の人であれば社会人になってから15年が経過しており、20代や30代前半と比べると年収が大きく上がる年齢です。30代後半にもなると同年代がどれくらい稼いでいるのか気になる人もいるでしょう。そこで今回は、38歳の具体的な平均年収を解説します。ほかにも38歳の年収の中央値や、男女別や学歴...
転職サイト・エージェント
転職サイトは登録だけでもいい？登録時の注意点や使い方を解説
転職サイトに登録にすると転職活動を必ずしなければいけないと勘違いしている人が多いようです。転職の情報収集として、とりあえず転職サイトに登録だけしたいという人もいるでしょう。そこで今回は、転職サイトは登録だけしておいても問題がないか解説します。登録することでできることや登録時の注意点も解説するの...
転職サイト・エージェント
転職でSPIで落ちることはある？新卒との違いや対策を解説
新卒時だけでなく、転職の際にも適性検査として利用されるSPI。転職時のSPIで落ちるのかどうか不安な人や、中途採用時の具体的なSPI対策方法を知りたい人も多いのではないでしょうか。今回は転職時のSPIが合否に影響するかや、新卒向けSPIと転職者用SPIの違い、具体的な対策方法などを詳しく解説し...
転職サイト・エージェント
転職で知らないと危険な注意点！気をつけるべきポイントを解説
現職ではやりたい仕事ができない、別の仕事にチャレンジしてみたいと思っても、すぐに転職するのではなく事前に重要な注意点を理解することが大切です。ただしどのような点に気をつければいいのかわからずに、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。本記事では、転職時に意識したい注意点15選と転職を成功させる...
転職サイト・エージェント
新着転職サイト・エージェント関連のお役立ちコンテンツ
35歳の平均年収はいくらくらい？男女別・業種別平均も紹介
35歳は、社会人経験が10年を超える人も多い年齢です。今後のキャリアを考えるなかで、35歳の平均年収を知りたいと思っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、35歳の平均年収を紹介します。35歳から年収をアップする方法も紹介しているので、今後のキャリアプランを考える際の参考にしてみてく...
転職サイト・エージェント
国民健康保険と任意継続はどっちが安い？収入別の比較や手続き方法を解説
会社を退職した際に利用できるのが、健康保険の任意継続制度。国民健康保険とどちらの保険料が安いかは、退職時の収入や世帯人数によって異なります。どちらを選ぶべきかわからず、悩んでしまう人も多いでしょう。そこで今回は、国民健康保険と任意継続ではどちらが安いのかを条件別に解説します。それぞれの特徴や手...
転職サイト・エージェント
退職後の手続きと順番は？会社を辞めたあとの対応を徹底解説
健康保険と年金の切り替え、失業保険の申請、住民税の支払い方法の変更など、退職後には多くの手続きが必要です。具体的な手続きの内容や順番がわからず、困っている人も多いのではないでしょうか。本記事では退職後の公的な手続きの内容や順番、必要書類などの準備するものを解説します。退職後の手続きを期日までに...
転職サイト・エージェント
派遣会社に複数登録しても良いの？メリットと注意点を解説
派遣会社を利用する際、複数の派遣会社に登録してよいか気になるところでしょう。興味のある派遣会社が複数あっても、念のため1社だけの登録にとどめている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、派遣会社に複数登録しても問題ないか解説します。派遣会社に複数登録するメリットも紹介しているので、派遣会社...
転職サイト・エージェント
薬剤師の免許更新・届け出方法は？忘れたらどうなる？
医療系の国家資格である薬剤師。薬剤師の資格を持つ人のなかには、免許の更新が必要なのかわからない人もいるのではないでしょうか。今回は薬剤師免許の更新の有無を解説します。免許保有者の義務である届け出のやり方や、届け出を忘れたときの対処法も紹介するので、薬剤師免許を保有する人は参考にしてみてください。
薬剤師向け転職サイト・エージェント
年収400万の手取り額は？生活レベルの実態を解説
日本で働く正社員の平均年収に近い年収400万円。年収400万の手取り額はいくらになるのか、一人暮らしではどれくらいの生活レベルを送れるのか、と不安を抱えている人も数多くいるのではないでしょうか。ここでは、年収400万円の手取り額や引かれる税金、年収アップを目指す方法を詳しく解説します。具体的な...
転職サイト・エージェント
月給24万円の手取り額はいくら？生活水準や収入アップの方法を紹介
収入アップを考えるとき、チェックすべき手取り額。月給24万円もらった場合は、手取り額がいくらになるか気になる人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、月給24万円の手取り額や生活レベルについて解説します。月給24万円から収入を増やす方法も紹介するので、参考にしてくださいね。
転職サイト・エージェント
手取り15万の生活レベルは？一人暮らしの貯金や家賃の目安を紹介
就職や転職を考えるときに、気になるのが給料。手取り15万円だと生活レベルはどのくらいなのか、一人暮らしや貯金はできるのかなど、気になる人もいるのではないでしょうかそこで今回は、手取り15万円での生活について詳しく解説します。一人暮らしが可能かや適切な家賃の目安のほか、理想的な貯金額も紹介するの...
転職サイト・エージェント
44歳の平均年収・手取りはいくら？男女別・業種別に比較
責任あるポジションに就くことも多い44歳は、20～30代に比べて高い年収にも期待できる年齢。同世代の平均年収と比べて、自分の年収が低いのか高いのかが気になる人もいるでしょう。本コンテンツでは、44歳の平均年収を男女別・学歴別・業種別などの項目に分けて解説します。収入アップを目指す方法も紹介する...
転職サイト
派遣はやめたほうがいい？派遣のメリットデメリットを紹介
「派遣はやめたほうがいい」と人からいわれたり、ネットで見たりした経験がある人もいるでしょう。しかし、何をもって「やめたほうがいい」といわれているのか、わからない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、派遣のメリット・デメリットを紹介します。派遣で働くことを検討している人は参考にしてみてください。
転職サイト・エージェント