新卒で入社すると毎日が新しいことの連続でストレスが溜まりがちです。新卒で入社した人のなかには、今の時点で会社を辞めたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、新卒で会社を辞めたいときに後悔しない方法を具体的に解説します。新卒1年目で会社を辞めるリスクや実際に辞めるときの注意点もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
脱毛・病院クリニック・サブスクリプション・レンタル・買取業者などのサービス分野において、幅広いジャンルのコンテンツ制作に5,000本以上携わる。自身のモットーとして「選ぶのが難しいジャンルだからこそ、実際の検証や調査でしかわからない情報を届けること」を心掛け、情報発信を行っている。
厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況を公表します」によると、新卒1年目で会社を辞める人は全体の約1割もいることがわかります。今までと環境が大きく変化することで心が疲弊し、「辞めたい」と感じることは誰にでもあり得ることです。「新卒1年目で会社を辞めることは甘えではないか」と自分を責める必要もありません。
ただし、新卒1年目で会社を辞めることにはさまざまなリスクがともないます。会社を衝動的に辞める前に、まずは会社で頑張りすぎないことを心掛け、休日には心身ともにリフレッシュできる時間を意識的に持つことが重要です。
新卒で退職する場合は、新卒ならではのリスクがあることを理解しておきましょう。ここでは、新卒1年目が今の会社を退職するリスクを解説します。これらのリスクをふまえたうえで、会社を辞めるかどうかの判断をしてください。
新卒で退職をすると、次の転職で不利になる傾向があります。社会人2年目以上で短いなりに実務経験を積んだ人であれば、中途採用の選考でも経験やスキル、強みをアピールすることが可能です。
しかし、入社数カ月で退職した人は、研修期間と補助的な業務しか経験していないことが一般的であるため、実質的には新卒と変わらず実務未経験者と見なされます。同じ第二新卒を対象とした選考のなかでも、2年目以上の人と比較すると、経験・スキル面において見劣りしてしまい採用まで至らないケースも多いでしょう。
また、短期離職の経歴があることで採用担当者から「またすぐに辞めてしまうのではないか」と定着性を懸念されてしまい、採用を見送られることもあります。
新卒で退職をすると、経済的に不安定になる傾向があります。雇用保険に加入する労働者は、自己都合で退職したとしても一定期間は失業給付金を受け取ることが可能です。
しかし、入社1年未満で退職した場合、「12ヶ月以上同じ会社に勤務すること」という給付条件を満たさないために、失業給付金を受け取れません。また、就職して1年未満で十分な貯金がある人は少ないでしょう。
会社に在籍しながら転職活動をし、すでに内定先が決まっていれば経済的な問題はありません。ただし、内定先が決まる前に今の会社を辞めてしまうと実家で暮らしでない限り、経済的な不安が大きくなるでしょう。
新卒で退職をすると、今後不本意な転職を繰り返してしまう可能性があります。新卒1年目で離職した人のなかには、「新卒で辞める自分」を責める気持ちや迷いを断ち切れず、転職理由や将来のキャリアプランを整理できないままだらだらと転職活動をしてしまう人がいます。
そのような人は「自分が行きたい会社」ではなく「自分を採ってくれる会社」に入社しますが、結果的にその会社ともミスマッチを起こしてしまうでしょう。そして再度転職活動をしなければならない状況に追い込まれてしまいます。
新卒で入社した会社を短期で退職することは誰もが避けたいケースといえるでしょう。ここでは今の会社で抱える問題を解決し、会社に残るための対処法を解説します。
人間関係が悪い場合は、社内の人を巻き込んで「合わない人」と1対1になることを極力避けることが大切です。例えば、上司と合わないのであれば同僚や先輩にその上司との接し方のポイントを聞きましょう。または人事に相談するのもよい方法です。
なるべく問題を「自分」と「合わない人」との1対1の関係に閉じないように、人間関係を広げて、行動の選択肢を増やしていきます。相談する際は、あからさまに上司を悪者にせず、「上手くコミュニケーションがとれずに困っているからなんとかしたい」という思いを前面に出すと、周囲も快く協力してくれるでしょう。
仕事内容が難しく自信を喪失している場合は、まず同じミスを繰り返さないために課題と対策を明確にすることが重要です。「上手く仕事ができているな」と感じる同期や、先輩の仕事の進め方を真似てみるのもひとつの方法といえます。
また、先輩や上司に仕事のプロセスを一通り見てもらい、アドバイスをもらうこともおすすめです。ただし、上司も会社も新卒に対しては育成期間中と考えており、そもそも新卒に対しては高い成果を求めない会社がほとんどでしょう。新卒のうちはたくさん失敗して経験値を上げていくことが大切です。
仕事にやりがいがないと感じる場合は、今後のキャリアや会社の育成プランを上司に相談することが先決です。仕事内容に関する問題は退職以外の方法でも解決できる可能性があります。
社内で他にやりたい仕事があるのなら、希望を叶えるためにどのような道筋があるのかを上司に相談しましょう。年齢が近い先輩社員がいれば、入社1年目の頃の悩みやキャリアの考え方、今の仕事のやりがいを聞いてみるのもひとつの手です。
会社の考えや計画を理解し、将来像が想像できれば「もう少し仕事を続けてみよう」と思える可能性があります。
新卒1年目での離職はできる限り避けたいものですが、場合によってはすぐに会社を辞めたほうがよいケースもあります。今すぐ会社を辞めたほうがよい具体的なケースをみていきましょう。
労働環境や待遇が極端に悪い場合は、その会社をすぐに辞めたほうがよいでしょう。労働環境が極端に悪いケースとして、「過剰な残業があり、長時間労働が常態化している」、「残業代が正しく支払われない」、「休日出勤が多い」、「離職率が高い」、「生活に困るほど極端に給与が安い」などが挙げられます。
特に給与の遅配が発生している場合は、会社の経営状態が悪く倒産のリスクが高いといえるでしょう。これ以上働いても給料がもらえない可能性もあるので、早々に退職することをおすすめします。
パワハラ・セクハラが日常的に横行しているにも関わらず相談できない場合や、相談しても改善されない場合は、会社を辞めたほうがよいでしょう。現在は企業のハラスメント対策の窓口設置が義務化されているため、まだ窓口に相談していない人は相談してください。
しかし、企業のなかには窓口が機能していなかったり社内で周知されていなかったりするケースもあります。相談しても改善されない場合、もしくは誰にも話せないほど追い詰められている場合はすぐに辞めましょう。パワハラやセクハラを我慢し続けると心の健康を損なってしまいます。
社会人として働くなかで自分が本当にやりたいことが明確になり、それが今と違う業種・職種である場合は、なるべく若いうちに転職したほうがよいでしょう。
また「留学したい」、「資格を取り専門職としてキャリアを積みたい」などの場合も同様です。目的意識が明確であれば、方向転換の利くうちにチャレンジしたほうがよいという考え方もあります。
ここでは、実際に退職をするときの注意点を解説します。さまざまな理由からどうしても退職せざるを得ない人は、しっかり確認しておきましょう。
退職して身の回りが落ち着いたら、なぜ自分は退職することになったのかを必ず振り返り分析しましょう。今後、同じような短期での退職を繰り返さないようにするためです。
例えば、就活時に描いていた理想と現実の違いが主な退職理由の場合、「なぜこのようなミスマッチが起きてしまったのか」と理由を深く掘り下げていきます。
しかし、分析時に「自分の思いを実現できない会社が悪い」といった他責傾向が強いと、不平不満が先に立ち、今後の転職活動に影響するため注意が必要です。理由を分析する時は、自分自身の反省点や改善点もセットで考えるようにしましょう。
転職先が決まっていない状態で退職をすることはおすすめしません。転職先が決まる前に会社を辞めると、収入が途絶えて経済的な不安に押しつぶされてしまう可能性があるためです。
特に新卒の場合は失業給付が受けられないため、さらに状況は厳しくなると思われます。金銭的な余裕のなさから十分な自己分析や企業研究ができないまま次の会社を決めれば、再びミスマッチになる可能性があるでしょう。
「すぐ会社を辞めたい」と思っても、なるべく今の仕事を続けながら転職先を検討するほうが安全です。
退職後は、次の採用面接で「すぐにまたやめるかも」と思われないだけの根拠を事前に準備しておくことが重要です。転職時の採用面接では、早期離職の事実を隠すことができないため、面接前にすぐに辞めない具体的な根拠を用意する必要があります。
例えば、エンジニアとして転職したい場合、今の仕事を続けながら週末にベンダー資格を取得したり、自分でアプリを作ったりすることで、自分のやる気をアピールすることが大切です。目に見える形で採用担当者に転職の意思を伝えられれば、採用担当者も納得するでしょう。
新卒者が会社を辞めるベストタイミングは、一般的に2~3月、もしくは8~9月といわれています。2~3月、8~9月は年度が変わるタイミングであるため、退職するタイミングとしては適切な時期です。また、求人数や採用人数が増えるタイミングでもあるため、さまざまな求人と出合える可能性があります。
特に2~3月に退職し4月に入社することで、新卒者やほかの転職者と一緒に研修を受けられるケースもあるでしょう。ただし、2~3月、もしくは8~9月のタイミングは、すべての人にとってベストなタイミングというわけではありません。あくまで一般論だということを覚えておきましょう。
新卒と異なり中途採用は、欠員補充や事業拡大のタイミングなどの理由により、会社によって募集時期はバラバラです。応募タイミングを逃さないよう常にアンテナを張っておきましょう。
ここからは、退職をするまでの具体的な手順を解説します。退職を決意してから実際に退職するまでの流れを簡単に理解しておきましょう。
退職を決意したら、まず直属の上司に退職の意思を伝えましょう。退職の相談はまず直属の上司にすることが社会人としてのマナーです。
口頭かメールで直属の上司にアポイントメントをとり、1対1で相談します。メールで退職の意思を伝えることはマナー違反であるためやめましょう。
上司と話し合い上司から退職の承諾を得たら、退職届け・退職願を提出しましょう。企業のなかには、退職時に書面を必要としない企業もあれば決まったフォーマットで提出する必要がある企業もあります。
退職届けの提出方法はあらかじめ上司に聞いたり就業規則を読んだりすることでしっかり確認しておきましょう。
退職願・退職届の提出後は、業務の引継ぎを行います。会社を辞めたあと、上手く引継ぎができていないと会社や取引先に迷惑をかけてしまうためです。
業務の手順や注意点を記した書類を作成しておくと、あとから後任者が仕事を理解しやすくなり、退職後のトラブルを避けることができます。後任者がすでにいる場合は、実際に口頭で説明しながら丁寧に業務の引継ぎを行ってください。
社内外の関係者への挨拶は、退職願・退職届をが受理されたあとが理想です。必要であれば、挨拶の際に取引先に後任者を紹介しておくとよいでしょう。
退職日に後任者が急に変わると取引先も後任者も戸惑ってしまい、業務に支障がでる可能性があるためです。後任者が取引先と問題なく馴染めるよう配慮するようにしましょう。
また、退職届が受理されないうちに退職の噂が広がるとトラブルにつながる恐れがあります。退職願・退職届が受理されるまでは、できる限り周囲に退職する旨を漏らさないようにしましょう。
会社を辞める前に有給が残っていれば申請してすべて消化しておきましょう。就業規則で有給休暇の日数を確認し、引継ぎに支障がないように有給を申請します。
退職予定日までに、仕事で使用した書類やパソコンはすべて返却しましょう。会社のデータを誤って社外に持ち出すことを防ぐためです。
一般的には自分の名刺や取引先の名刺も返却します。自分が使用していたデスクやロッカーに忘れ物がないか確認し、丁寧に掃除をするのがマナーです。社員証や制服、会社から支給された事務用品は返却し忘れる人が多いため、忘れずにしっかり返却しましょう。
新卒1年目で転職を検討している人のなかには、はじめての転職活動で何をどうすればよいのかわからず戸惑っている人もいるのではないでしょうか。事実、はじめての転職を1人だけで成功させることはとても大変です。
転職に不安がある人には転職エージェントを利用して転職活動をサポートしてもらうことをおすすめします。転職エージェントとは、求人探しから面接対策まで、幅広くサポートをしてくれる「人材紹介サービス」のことです。転職者一人ひとりにキャリアコンサルタントがつくため、転職のことなら気軽にどんなことでも相談できます。
以下の記事では、mybestが人気の転職エージェント7社を徹底比較・検証しました。また、転職のプロが自分に合った転職エージェントの選び方、使い方を丁寧に解説しています。転職エージェントに興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。(13-ユ-315911)
会社を退職する際に提出する退職届・退職願。書く機会が少ないため、いざ書こうとしても書き方が分からない場合が多いのではないでしょうか。そこで今回は、退職届・退職願の違いや書き方、準備するものや提出時のマナーなどを徹底解説します。退職届・退職願の書き方を知りたい人、一連の手続きについて知りたい人は...
転職サイト・エージェント
38歳は大卒の人であれば社会人になってから15年が経過しており、20代や30代前半と比べると年収が大きく上がる年齢です。30代後半にもなると同年代がどれくらい稼いでいるのか気になる人もいるでしょう。そこで今回は、38歳の具体的な平均年収を解説します。ほかにも38歳の年収の中央値や、男女別や学歴...
転職サイト・エージェント
転職サイトに登録にすると転職活動を必ずしなければいけないと勘違いしている人が多いようです。転職の情報収集として、とりあえず転職サイトに登録だけしたいという人もいるでしょう。そこで今回は、転職サイトは登録だけしておいても問題がないか解説します。登録することでできることや登録時の注意点も解説するの...
転職サイト・エージェント
新卒時だけでなく、転職の際にも適性検査として利用されるSPI。転職時のSPIで落ちるのかどうか不安な人や、中途採用時の具体的なSPI対策方法を知りたい人も多いのではないでしょうか。今回は転職時のSPIが合否に影響するかや、新卒向けSPIと転職者用SPIの違い、具体的な対策方法などを詳しく解説し...
転職サイト・エージェント
現職ではやりたい仕事ができない、別の仕事にチャレンジしてみたいと思っても、すぐに転職するのではなく事前に重要な注意点を理解することが大切です。ただしどのような点に気をつければいいのかわからずに、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。本記事では、転職時に意識したい注意点15選と転職を成功させる...
転職サイト・エージェント
35歳は、社会人経験が10年を超える人も多い年齢です。今後のキャリアを考えるなかで、35歳の平均年収を知りたいと思っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、35歳の平均年収を紹介します。35歳から年収をアップする方法も紹介しているので、今後のキャリアプランを考える際の参考にしてみてく...
転職サイト・エージェント
会社を退職した際に利用できるのが、健康保険の任意継続制度。国民健康保険とどちらの保険料が安いかは、退職時の収入や世帯人数によって異なります。どちらを選ぶべきかわからず、悩んでしまう人も多いでしょう。そこで今回は、国民健康保険と任意継続ではどちらが安いのかを条件別に解説します。それぞれの特徴や手...
転職サイト・エージェント
健康保険と年金の切り替え、失業保険の申請、住民税の支払い方法の変更など、退職後には多くの手続きが必要です。具体的な手続きの内容や順番がわからず、困っている人も多いのではないでしょうか。本記事では退職後の公的な手続きの内容や順番、必要書類などの準備するものを解説します。退職後の手続きを期日までに...
転職サイト・エージェント
派遣会社を利用する際、複数の派遣会社に登録してよいか気になるところでしょう。興味のある派遣会社が複数あっても、念のため1社だけの登録にとどめている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、派遣会社に複数登録しても問題ないか解説します。派遣会社に複数登録するメリットも紹介しているので、派遣会社...
転職サイト・エージェント
医療系の国家資格である薬剤師。薬剤師の資格を持つ人のなかには、免許の更新が必要なのかわからない人もいるのではないでしょうか。今回は薬剤師免許の更新の有無を解説します。免許保有者の義務である届け出のやり方や、届け出を忘れたときの対処法も紹介するので、薬剤師免許を保有する人は参考にしてみてください。
薬剤師向け転職サイト・エージェント
日本で働く正社員の平均年収に近い年収400万円。年収400万の手取り額はいくらになるのか、一人暮らしではどれくらいの生活レベルを送れるのか、と不安を抱えている人も数多くいるのではないでしょうか。ここでは、年収400万円の手取り額や引かれる税金、年収アップを目指す方法を詳しく解説します。具体的な...
転職サイト・エージェント
収入アップを考えるとき、チェックすべき手取り額。月給24万円もらった場合は、手取り額がいくらになるか気になる人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、月給24万円の手取り額や生活レベルについて解説します。月給24万円から収入を増やす方法も紹介するので、参考にしてくださいね。
転職サイト・エージェント
就職や転職を考えるときに、気になるのが給料。手取り15万円だと生活レベルはどのくらいなのか、一人暮らしや貯金はできるのかなど、気になる人もいるのではないでしょうかそこで今回は、手取り15万円での生活について詳しく解説します。一人暮らしが可能かや適切な家賃の目安のほか、理想的な貯金額も紹介するの...
転職サイト・エージェント
責任あるポジションに就くことも多い44歳は、20~30代に比べて高い年収にも期待できる年齢。同世代の平均年収と比べて、自分の年収が低いのか高いのかが気になる人もいるでしょう。本コンテンツでは、44歳の平均年収を男女別・学歴別・業種別などの項目に分けて解説します。収入アップを目指す方法も紹介する...
転職サイト
「派遣はやめたほうがいい」と人からいわれたり、ネットで見たりした経験がある人もいるでしょう。しかし、何をもって「やめたほうがいい」といわれているのか、わからない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、派遣のメリット・デメリットを紹介します。派遣で働くことを検討している人は参考にしてみてください。
転職サイト・エージェント