借金をゼロにする代わりに信用情報に傷がついたり、高価な財産を手放したりしなければならない自己破産。「手続きから10年経たないとクレジットカードが作れない」と聞き、不便に感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、自己破産後にクレジットカードを作れるようになるまで何年かかるのか解説します。新規発行前にやるべきことや、代わりとなる支払い方法も紹介するので、自己破産後の決済手段を探している人はぜひ参考にしてくださいね。

大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
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自己破産をしてから5〜7年は、クレジットカードを作れません。信用情報に傷がついている状態であり、返済能力がないとみなされやすいためです。
信用情報とは、クレジットカードやローンの契約の取引事実を客観的に記録した個人の情報のこと。CIC・JICC・KSCなどの信用情報機関に保管されており、クレジット会社が顧客の信用を判断する際に参考資料として利用されます。自己破産にまつわる情報の保管期間は、CICとJICCが5年、KSCで7年がす。
ただし、保管期間は多少前後する場合があるので、5〜7年後に必ずクレジットカードが作れるとは限りません。5年以下で発行できたという体験談もありますが、個人の状況によって発行できるかは異なると認識しておきましょう。
自己破産をする前から持っているクレジットカードは使えなくなります。カード会社の規約により、自己破産すると強制解約されてしまうためです。強制解約のタイミングは手続き開始時、すなわち弁護士からの受任通知をカード会社が受領したときと考えられます。
クレジットカードだけでなく、家族カード・ETCなどの付帯サービス・ポイント・マイルも解約・失効となるので要注意。また、分割払いやリボ払い中の支払いは、一括払いで請求されます。クレジットカード払いに設定している支払いも、引き落とし先を変更しておきましょう。
自己破産したあとにクレジットカードを新規発行したいなら、まずは自分の信用情報を確認しましょう。事故情報が消えているか確認できるので、自分の返済能力をある程度判断できます。
事故情報を確認する際は、信用情報機関のCIC・JICC・KSCにて、情報開示請求を申し込みましょう。スマホやパソコンから各公式サイトにアクセスし、案内に従って本人開示の手続きを行い手数料500〜1,500円を支払うと、最短数時間から数日で確認できます。
なお、各信用情報機関で保管している情報は異なるので、すべての機関で開示するのがおすすめです。CICではクレジットカード関連、JICCでは消費者金融会社・クレジット会社、KSCでは銀行などの金融機関の取引記録を中心に取り扱っています。
信用情報を確認できたら、次に以下のコンテンツをチェックしましょう。誰でも申し込めるクレジットカードはあるのか、おすすめのクレジットカードはどれかを解説しています。
自己破産後にクレジットカードを申し込む際、審査に落ちるのではないかと不安を感じる人も多いでしょう。ここでは、できる限り審査に通過できる確率をあげる方法を紹介します。
カード会社に申し込む前に、クレジットヒストリーを築いておきましょう。自己破産後はクレジットヒストリーが抹消されてしまい、カード会社に過去のトラブルを疑われやすいためです。
クレジットヒストリーとは、信用情報機関に登録されているクレジットカードや割賦払いの利用履歴です。自己破産後はクレジットカードやローンを利用できないので、クレジットヒステリーが白紙の状態になり、過去に債務整理を行なったとバレてしまいます。
クレジットヒステリーを構築するには、スマホ端末や家電製品の割賦払い、少額のショッピングを分割払いで購入して、支払い実績を積み重ねましょう。ただし、分割払いを滞納すると事故情報が登録されてしまうので、無理のない範囲での買い物を心がけてくださいね。
申し込む際は、自己破産時に強制解約されたクレジットカード会社以外を選びましょう。カード会社は信用情報機関のブラックリストとは別に、社内ブラックとよばれる独自のリストを作っているケースがあります。
社内ブラックとは、過去にトラブルがあった顧客を各社独自の内部情報として記録しておくこと。信用情報機関から自己破産の記録が消えたあとでも、社内ブラックは半永久的に残されるというケースがあります。社内ブラックとして登録されると、グループ会社の審査にもとおらない可能性が高いので注意しましょう。
クレジットカードを申し込んだものの審査に落ちたら、6か月以上あけてから他社に申し込みましょう。申し込み履歴は6か月間にわたって信用情報機関に記録されるので、立て続けに申し込むと審査の難易度があがります。
直近の申し込み履歴が多いと、お金に困っている人だとカード会社に判断され、いわゆる申し込みブラックの状態になることも。たとえば4月1日に審査に落ちたら、10月2日以降に申し込みましょう。手当たり次第に申し込むよりも、1社に絞って申し込んだほうが、審査通過率はあがりやすいと考えられます。
申し込む際は、キャッシング枠はゼロに設定しましょう。キャッシング枠を付帯すると、審査基準があがる可能性があるためです。
キャッシング枠は現金を借りられるという面から、貸金業法に基づく審査が行われるもの。対して、ショッピング枠の審査時に適用されるのは割賦販売法です。キャッシング枠を付けると異なる観点で審査が行われ、結果として審査にとおらない可能性が高くなると考えられます。
ひとまずショッピングに使えるクレジットカードがほしいという人は、キャッシング枠はあとから追加しましょう。カード発行後も、所定の審査を行えばキャッシング枠を付帯できます。
クレジットカードを発行できなくても、家族カードを発行すればクレジットカードの機能を使えます。ほかにも、デビットカード・プリペイドカード・デポジット型クレジットカードなど、審査不要で利用できる決済方法も活用しましょう。ここでは、信用情報の影響を受けずに利用できる支払い方法を解説します。
家族名義の家族カードを作れば、クレジットカードを持てます。自己破産によって信用情報に傷がつくのは本人のみで、家族の名義には影響が生じません。
家族カードとはカード会員の名義で発行できて、本会員の利用分とまとめて同じ口座から引き落とせるクレジットカードのこと。家族カードを持てるのは、本会員と生計をともにする配偶者・子ども・両親などです。家族カードを持つ人の審査は不要なので、自己破産をした人もクレジットカードを持てる可能性があります。
ただし、本会員のクレジットカードの利用状況によっては、家族カードの発行ができない場合も。利用限度額は本会員との合算になるケースも多いので、使いすぎには注意しましょう。
利用を検討している人は、家族カードの選び方やおすすめのカード会社を紹介している、以下のコンテンツもチェックしてくださいね。
デビットカードは、決済時に口座から引き落とされるシステムです。使ったお金は即座に引き落とされるので、資産を超えて使いすぎる心配がありません。見た目はクレジットカードと大きく変わらず、カード払いと同じ感覚で支払えます。
ただし、リボ払いや分割払いは利用できません。口座の残高上限まで使えるので、使いすぎ防止のために貯金用の口座とは分けておくとよいでしょう。なお、年齢制限が設けられているものの、15歳前後から利用できて、入会審査なしで発行できます。
銀行口座と連動させるシステム上、銀行で発行できるものが大半です。楽天銀行・住信SBIネット銀行・三井住友銀行などで取り扱っています。以下のコンテンツでは、幅広いシーンで利用できてポイントが貯まりやすいデビットカードを紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
プリペイドカードなら、あらかじめ銀行口座・ATM・コンビニなどでチャージした分だけ支払いに使用できます。入金の手間はあるものの、使う金額を前もって決めておけるので、使いすぎを防げてお金の管理がしやすいことがメリットです。
近年では、オートチャージができるものや、スマホ料金と合算で支払いできるもの、アプリで利用状況を管理できるものなど、さまざまな種類があります。ただし、デビットカードと同様に、リボ払いや分割払いには未対応なので注意しましょう。
プリペイドカードを発行するなら、チャージ方法や支払い方法が豊富で、セキュリティ性が高いサービスを紹介している、以下のコンテンツもぜひチェックしてくださいね。
デポジット型クレジットカードなら、カード会社に預けた保証金の額を限度額として、後払いが可能です。預けた保証金は直接決済されるわけではなく、利用代金の支払いが滞った際の支払いに充当されます。
キャッシング機能はないものの、通常のクレジットカードと同じように使えることが魅力。審査はありますが、保証金を預けるので通常のクレジットカードよりも発行しやすいと考えられます。
発行時に少なくても3〜30万円ほどの保証金を支払う必要があるので、まとまったお金を用意しておきましょう。年会費などの維持コストが発生するカードもあるので、サービスをよく比較してくださいね。
サービスの詳細や、おすすめのデポジット型クレジットカードを知りたい人は、以下のコンテンツもチェックしましょう。
キャッシュレス決済アプリを使えば、スマホ画面でQRコードの提示・読み取りをして決済できます。銀行口座やATMから事前にチャージして使うので、使いすぎる心配はありません。支払い時にカードを取り出す手間がなく、スマホ1つでスピーディに決済できる点もメリットです。
キャッシュレス決済アプリは、PayPay・楽天ペイ・d払いなどさまざまな種類があります。店舗によっては、使えるアプリが限られる場合もあるので要注意。自分がよく利用する店舗やサービスで利用できるアプリを選びましょう。使用する前に、スマホの充電切れや画面割れにも気を付ける必要があります。
以下のコンテンツでは、利用できる店舗が多くポイント還元率も高いキャッシュレス決済アプリをピックアップ。どのアプリをインストールすべきか悩んでいるなら、ぜひ参考にしてくださいね。
自己破産の手続きを行う前で、クレジットカードを引き続き使いたいと考えているなら、任意整理で対処できないか検討しましょう。自己破産と異なり、手続きの対象にする債権者を選択できます。
任意整理とは、利息をカットし元金のみを無利息で返済できるよう、債権者と交渉する手続きです。減額後の借金を3~5年で完済でき、継続して収入を得られる人であれば検討できます。クレジットカード会社を任意整理の対象から外せば、クレジットカードは継続して利用が可能です。
ただし、自己破産と同様に任意整理した記録は信用情報に残るので、途上与信やカードの更新審査が行われると、強制解約されてしまう恐れもあります。なお、同じく債務整理の手続きとして挙げられる個人再生は、クレジットカードを解約しなければいけないので注意しましょう。
債務整理の手続きをどこで行うべきか迷っているなら、費用を安く抑えられて相談しやすい環境が整えられている法律・法務事務所を紹介している、以下のコンテンツをチェックしてくださいね。
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