繊細で滑らかな造形が得意な光造形方式の3Dプリンター。大型モデルや操作性に優れた家庭用機が普及し、以前よりもずっと身近な存在になりました。しかし「光造形方式のデメリットは?」「メンテナンスはどの程度必要なの?」といった疑問があり、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか。
今回は、最新商品や売れ筋上位から人気の光造形方式の3Dプリンター3商品を集め、3個のポイントで比較して徹底検証。選び方とともに、おすすめの光造形方式の3Dプリンターをランキング形式でご紹介します。ぜひ購入の際の参考にしてください。

3Dプリンター専門家・機械設計エンジニア。学生時代にJAXAで研究開発を行い、企業での製品設計や企画・販売を経験。現在はエンジニアとしてベンチャー企業の立ち上げに携わる傍ら、数々の3DプリンターのレビューをYoutubeやブログ等で発信しており、自身のYoutubeの累計視聴回数は100万回を超える。

日用品・ガーデニング用品・DIY向け電動工具・喫煙具・家事代行サービス・クリーニングなど、暮らしや生活に関わる幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「一人ひとりが選んでよかったと感じる選択肢を提供すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
マイベストでは「一般的なサイズの造形であれば待ち時間が気にならず、日常使いとしてストレスなく使えるスピード感がある」ものをユーザーが満足できる商品とし、その基準を出力にかかる時間を80分以下と定めて以下の方法で検証を行いました。
仕上がりのきれいな商品としてユーザーがとても満足できる基準を「用途を問わず十分きれいと感じられる仕上がりで印刷できる商品」とし、以下の方法で各商品の検証を行いました。
マイベストでは「基本的なトラブル検知や通知機能が備わっており、大きな失敗を未然に防ぎやすい」ものをユーザーが満足できる商品とし、以下の方法で検証を行いました。
すべての検証は
マイベストが行っています
「FDM(Fused Deposition Modeling)」はStratasys社の商標ですが、現在は家庭用3Dプリンターの方式を指す一般名称として広く使われているため、本コンテンツでも一般名称として使用しています。
監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。マイベストが独自に検証を行ったうえで、ランキング化しています。
3商品を検証し、新たにコンテンツを制作しました。
光造形方式の3Dプリンターは、液体状の「レジン(光硬化性樹脂)」に光を当てて、少しずつ固めながら形を作るタイプです。一般的な3DプリンターのFDM方式(熱でプラスチックを溶かす方式)に比べて、表面が滑らかで、細かい部分まで美しく再現できるのが最大の魅力。
その精度の高さから、フィギュア制作はもちろん、医療や歯科技工といったプロの現場でも選ばれています。自分の理想を形にしたい、クオリティに妥協したくないという人には、まさにぴったりな一台といえるでしょう。
ただし、材料のレジンは直接手で触れないようにゴム手袋の着用が必須だったり、使い終わったあとに洗浄などの後片付けが必要だったりと、光造形ならではのデメリットや注意点もあります。少し手間はかかりますが、クオリティを追求できるのが光造形方式の魅力です。

光造形方式は非常に繊細です。レジンは紫外線で固まるので直射日光を避けるのはもちろんですが、実は「気温」も成功を左右する大きなポイント。冬場は気温が低すぎると、レジンの粘度や固まりやすさが変わって造形ミスに繋がりやすくなります。室温を25度前後に保つなど、プリンターが本来の性能を発揮できる環境作りもセットで楽しんでみてください。
光造形方式の3Dプリンターを選ぶ際に必ずチェックしておきたい「4つのポイント」をご紹介します。
造形の精度も価格も妥協できない人は、8Kまたは10Kクラスを選びましょう。このクラスは細やかなディテールを再現できる高精細さを持ちながら、最近は価格も手頃になってきています。
ひとつ注意点として、解像度が高いほど扱うデータ量も増えるため、パソコンでの作業(スライス処理)に少し時間がかかることがあります。サクサク快適に作業を進めたい人は、パソコンのスペックもあわせてチェックしておくとよいでしょう。特にデータの計算を担うCPUの性能と、作業領域となるメモリが重要です。
解像度を追求するなら、12K以上の超高解像度モデルが選択肢に入ります。ハイクオリティな仕上がりを目指す人には特におすすめで、造形物の表面は滑らかになり、微細なパーツや複雑な模様まで忠実に再現可能です。
ただし、このクラスは価格が6~9万円程度と高価。「自分が作りたいものに、そこまでの精細さが必要か」を一度イメージしてみるのが、納得の一台を選ぶポイントです。

高精細なモデルの真価は、大きな造形物のなだらかな曲面や、微細なテクスチャを表現する際に発揮されます。解像度が高くなるほど、面に見えるわずかなドットの質感が抑えられ、エッジや細部もより鮮明に。仕上がりの滑らかさをどこまで追求し、後処理の手間をどこまで削ぎ落としたいかが、スペック選びの大きな分岐点になりますよ。
3Dプリンターは一度印刷が始まると数時間、時には丸一日かかることも珍しくありません。ずっとそばで見守るわけにはいかないからこそ、トラブルを検知してくれる機能は心強い味方になります。例えば、スマホやパソコンで進捗をチェックできる遠隔監視機能があれば、外出中や別室にいるときでも、エラーに気づいて止められます。
また、せっかく数時間かけて進めた印刷が、不意の停電で台無しになるのは悲しいもの。万が一電源が切れても、途中から再開できる復旧機能があれば中断したところから再開できるため、長い時間をかけた造形が無駄になるリスクを最小限に抑えられます。

光造形方式では失敗するとレジン槽の底に硬化した塊が残り、そのまま印刷を続けると高価な液晶パネルを破損させる恐れも。最近ではAIカメラが造形物の脱落や異物の混入を瞬時に検知し、致命的な故障を防いでくれるモデルも増えています。
レジンのニオイが気になる人にはフィルター付きのモデルがおすすめです。造形中やフタを開ける際に広がる独特のニオイを抑え、使用中の不快感を和らげてくれます。
ただし、フィルターがあれば換気が一切不要になるわけではありません。窓や換気扇がある部屋を選んだうえで、補助的に活用するのがベストです。また、消臭効果を保つためのフィルター交換も必要になるため、あらかじめ替えのフィルターもチェックしておくと、導入後も快適に使い続けられますよ。

最近はフィルター付きの機種も増えていますが、これだけで完全に安心というわけではありません。微粒子のキャッチや、ニオイ・有害物質を抑制する機能を備えた機種もありますが、最新機種でも不十分な場合があります。フィルターだけに頼らず「基本は定期的な換気、フィルターは補助」と考えて、風通しの良い作業環境を整えるようにしましょう。
「FDM(Fused Deposition Modeling)」はStratasys社の商標ですが、現在は家庭用3Dプリンターの方式を指す一般名称として広く使われているため、本コンテンツでも一般名称として使用しています。
商品 | 画像 | おすすめ スコア | 最安価格 | 人気順 | ポイント | おすすめスコア | 詳細情報 | ||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
出力スピード | 仕上がりのきれいさ【光造形方式】 | 使い勝手のよさ | 対応OS | 対応スライスソフトウェア | 印刷可能な最大幅 | 印刷可能な最大奥行 | 印刷可能な最大高さ | 解像度 | 最大印刷速度 | 遠隔監視機能 | 無線LANでのデータ転送対応 | USBでのデータ転送対応 | SDカードでのデータ転送対応 | 停電復旧機能 | 空気清浄用のフィルター付き | 日本語対応の説明書あり | Wi-Fi対応 | 本体幅 | 本体奥行 | 本体高さ | 本体重量 | 積層ピッチ | XY軸の解像度 | タッチ操作可能 | AI監視機能 | 遠隔操作機能 | スマホ操作可能 | 箱型で囲いあり | |||||||
1 | ELEGOO MARS 5 Ultra 9K | ![]() | 4.81 | 2位 | はじめての光造形に。精密に出力でき、造形エラーも検知可能 | 4.45 | 4.74 | 5.00 | Windows、macOS、Linux | CHITUBOX | 153.36mm | 77.76mm | 165mm | 9K | 150mm/h | 260mm | 268mm | 451.5mm | 8.8kg | 0.01〜0.2mm | 17×17μm | ||||||||||||||
2 | ELEGOO Saturn 4 Ultra 16K | ![]() | 4.79 | 1位 | 解像度にこだわる人に。16Kの解像度で細部まで再現できる | 4.20 | 4.76 | 5.00 | Windows、macOS、Linux | CHITUBOX | 211.68mm | 118.37mm | 220mm | 16K | 150mm/h | 327.4mm | 329.2mm | 548mm | 16.1kg | 0.01〜0.2mm | 14×19μm | ||||||||||||||
3 | ANYCUBIC Photon Mono 4 | ![]() | 4.26 | 3位 | 安さ重視の人に。出力は速いが、仕上がりの質感が惜しい | 4.85 | 4.41 | 3.98 | Windows、macOS、Linux | Anycubic Photon Workshop | 153.4mm | 87mm | 165mm | 10K | 70mm/h | 230mm | 235mm | 391mm | 4kg | 0.01~0.15mm | 17×17μm | ||||||||||||||
| 印刷可能な最大高さ | 165mm |
|---|---|
| 解像度 | 9K |
| 遠隔監視機能 | |
| 積層ピッチ | 0.01〜0.2mm |
ELEGOOの「MARS 5 Ultra 9K」は、9K解像度に対応した光造形3Dプリンターです。AIカメラによるリアルタイム監視機能で、造形エラーを自動で検出できる点が特徴。自動レベリング機能も搭載されているため、手動での細かな調整に自信がない人でも扱いやすく、失敗のリスクを最小限に抑える工夫が凝らされています。
出力スピードの検証では、約30mm×30mm×20mmサイズのテストモデルを83分で造形完了。一般的なサイズの造形なら待ち時間はほとんど気にならず、ストレスなく使える水準です。仕上がりのきれいさの検証では、チェッカーボードパターンでの寸法誤差は0.06mmに収まり、細かなスリットや突起も潰れずに再現できました。肉眼で見れば積層痕もほとんど気にならなかったため、フィギュアや精密なパーツ作成においても十分にきれいな質感に仕上げられるでしょう。
良い
気になる
| 対応OS | Windows、macOS、Linux |
|---|---|
| 対応スライスソフトウェア | CHITUBOX |
| 最大印刷速度 | 150mm/h |
| 無線LANでのデータ転送対応 | |
| USBでのデータ転送対応 | |
| SDカードでのデータ転送対応 | |
| 日本語対応の説明書あり | |
| 本体幅 | 260mm |
| 本体奥行 | 268mm |
| 本体高さ | 451.5mm |
| 本体重量 | 8.8kg |
| XY軸の解像度 | 17×17μm |
| タッチ操作可能 | |
| AI監視機能 | |
| 遠隔操作機能 | |
| スマホ操作可能 | |
| 箱型で囲いあり |
| 印刷可能な最大高さ | 220mm |
|---|---|
| 解像度 | 16K |
| 遠隔監視機能 | |
| 積層ピッチ | 0.01〜0.2mm |
ELEGOOの「Saturn 4 Ultra 16K」は、16Kという非常に高い解像度のLCDパネルに加え、自動レベリング機能を搭載したモデルです。失敗を防ぐための「加熱タンク」を備えている点が特徴で、冬場の寒冷地や温度管理がシビアな特殊レジンを使用する場合でも、安定した印刷環境を保てると謳っています。
実際の造形では、テストモデルを98分で出力完了。際立った速さとまではいえませんが、大きなストレスは感じにくいスピードです。精度面では16Kらしい実力を発揮しており、寸法誤差はわずか0.03mmほど。細かなスリットや複雑なアンテナ塔も形が崩れることなく、ロゴの細部まで精密に再現できています。肉眼では積層痕も確認できないほどで、ディテールを重視したい用途でも頼りになる品質です。
タッチディスプレイを採用しているので直感的に設定を進められます。また、AIカメラによる監視機能が備わっているのも大きなポイントです。造形エラーが起きると通知されるので、万が一トラブルが起きてもすぐに気づいて対処できます。パソコンからの遠隔操作にも対応しているため、作業の効率化を重視する人にはうれしい仕様です。
高精度な仕上がりと、それを支える便利な機能がうまくまとまった一台といえます。16Kの緻密な描写を活かして、フィギュアの指先や複雑な構造物もストレスフリーで形にできるのが強みです。クオリティの高い作品を効率よく作りたい人に向いています。
良い
気になる
| 対応OS | Windows、macOS、Linux |
|---|---|
| 対応スライスソフトウェア | CHITUBOX |
| 最大印刷速度 | 150mm/h |
| 無線LANでのデータ転送対応 | |
| USBでのデータ転送対応 | |
| SDカードでのデータ転送対応 | |
| 日本語対応の説明書あり | |
| 本体幅 | 327.4mm |
| 本体奥行 | 329.2mm |
| 本体高さ | 548mm |
| 本体重量 | 16.1kg |
| XY軸の解像度 | 14×19μm |
| タッチ操作可能 | |
| AI監視機能 | |
| 遠隔操作機能 | |
| スマホ操作可能 | |
| 箱型で囲いあり |
| 印刷可能な最大高さ | 165mm |
|---|---|
| 解像度 | 10K |
| 遠隔監視機能 | |
| 積層ピッチ | 0.01~0.15mm |
ANYCUBICの「Photon Mono 4」は、2万円台(2026年2月時点)で購入できる10K解像度に対応した光造形方式の3Dプリンターです。本体幅が230mmとコンパクトで、スペースが限られた環境でも使いやすい点が特徴。また、万が一の停電時でも、復旧後に途中から印刷を再開できる機能を備えています。
優れていたのは出力スピード。検証では59分でテストモデルのプリントが完了し、待ち時間のストレスがほとんどありませんでした。試作を繰り返したい人や、複数のパーツを短時間で仕上げたい人に適しています。造形精度についても、寸法誤差は0.03mm程度に収まっており、スリットや突起、複雑なアンテナ塔などのパーツもバランスよく再現できています。ただし、仕上がりの質感は積層痕が目立ったため、完全に滑らかな表面を求めるなら後処理を前提に考えたほうがよいでしょう。
使い勝手の面では、カラータッチパネルによる操作は快適ですが、昨今のトレンドであるAI監視や遠隔操作といった機能は搭載されていません。進捗の確認やトラブルへの対応は、すべてプリンターの置いてある場所で行う必要があります。別室からのリアルタイム監視や操作を考えている人には、少し物足りなく感じるかもしれません。
遠隔機能などの利便性は控えめですが、高速な出力と正確な寸法精度を求める人には堅実な選択肢となります。短時間で試作を繰り返したい場合や、パーツを効率よく量産したい用途に向いているモデルです。表面の滑らかさよりも、実用的な精度とスピードのバランスを重視する人であれば、十分に満足できる一台といえるでしょう。
良い
気になる
| 対応OS | Windows、macOS、Linux |
|---|---|
| 対応スライスソフトウェア | Anycubic Photon Workshop |
| 最大印刷速度 | 70mm/h |
| 無線LANでのデータ転送対応 | |
| USBでのデータ転送対応 | |
| SDカードでのデータ転送対応 | |
| 日本語対応の説明書あり | |
| 本体幅 | 230mm |
| 本体奥行 | 235mm |
| 本体高さ | 391mm |
| 本体重量 | 4kg |
| XY軸の解像度 | 17×17μm |
| タッチ操作可能 | |
| AI監視機能 | |
| 遠隔操作機能 | |
| スマホ操作可能 | |
| 箱型で囲いあり |
検証③:使い勝手のよさ
今回検証した商品
仕上がりのきれいな商品としてユーザーがとても満足できる基準を「用途を問わず十分きれいと感じられる仕上がりで印刷できる商品」とし、以下の方法で各商品の検証を行いました。
チェッカーボードパターンの寸法精度
1. 設計上の寸法が1mmのチェッカーボードの実寸を計測
寸法のズレが0のものは最高スコアとし、ズレが少ないものほどおすすめとしておすすめ度をスコア化しました。
スリット・突起の幅が正しく印刷できているか
1. 段階的に細くなる6本のスリット・突起をどこまで印刷できているか確認
6本以上は最高スコアとし、細いものが正確に印刷できているほどおすすめとしておすすめ度をスコア化しました。
開口部が正しく印刷できているか
1. 段階的に細くなる6本の開口部をどこまで印刷できているか確認
6本以上は最高スコアとし、細いものが正確に印刷できているものほどおすすめとしておすすめ度をスコア化しました。
細かい棒の印刷精度
1. 設計上の直径が0.5mmの棒の実寸を計測
寸法のズレが0のものは最高スコアとし、ズレが少ないものほどおすすめとしておすすめ度をスコア化しました。
解像度
1. 段階的に細かくなる20列の突起が何本印刷できているかを確認する
20本以上は最高スコアとし、細かいものが正確に印刷できているものほどおすすめとしておすすめ度をスコア化しました。
アンテナ塔の精度・ロゴの精度・積層痕
各商品をチェックし、以下のポイントごとに点数づけをして、各商品のおすすめ度をスコア化しました。
各商品をチェックし、以下のポイントごとに点数づけをして、各商品のおすすめ度をスコア化しました。
光造形方式の場合は、成型完了後に二次硬化という作業が必要です。完成してすぐは柔らかいので傷をつけないように気をつけながら、余分なレジンを洗い流します。洗い流したあと十分に乾いたのを確認したら、再び日光やUVライトに当てて固めましょう。
二次硬化をすることでレジンがより強く固まります。内側に空洞が多い場合は、ペン型のUVライトなどを使用して内部まで硬化させましょう。
また、余った材料は普通のゴミとは一緒に廃棄できない場合があります。フィラメントは可燃ゴミとして捨てられる自治体もありますが、UVレジンはしっかり硬化させてから不燃ゴミに出しましょう。
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