周囲の音が気になる…と感じるときに選択肢として浮かぶ、ノイズキャンセリング機能と耳栓。どちらを選ぶかは人それぞれですが、実際どちらのほうがよいのかと疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ノイズキャンセリングイヤホン・ヘッドホンと耳栓では、どちらが騒音対策に有効なのかを解説します。それぞれのメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
ノイズキャンセリングイヤホンおすすめTOP5
Bose
ノイキャン性能で選ぶならぜひ候補に。突発的な音にも強い
JBL
マイク性能を重視する人に。通話中のノイズを高レベルで低減
パナソニック
ジャンル問わず楽しめるクリアな音質。3台まで接続できる
睡眠時の音が気になるなら、耳栓を使うのがおすすめです。遮音効果が高いだけでなく、装着感もよいので快適に眠れるでしょう。
マイベストで実際に検証したところ、睡眠向けのイヤホンでは15dB以上遮音できた商品が多くみられました。たとえば、騒音値の目安が50dB程度のエアコンや人のいびきの音が気になる場合、耳栓で15dB遮音できれば35dBまで騒音を抑えられます。なかでも、寝返りを打っても耳が痛くなりにくい柔らかい素材を採用した、フォームタイプの耳栓はおすすめですよ。
<睡眠時におすすめの耳栓>
日中の騒音が気になるなら、聴覚過敏向けの耳栓を使うのもおすすめです。耳栓は商品によってカットできる音の大きさが異なり、遮音値を示すNRR値が30dB以上のものもあります。たとえば、騒音値が約70dBの電車の走行音が気になる場合、NRR値が30dBの耳栓を使えば、図書館の館内と同程度まで静かな環境を作り出せますよ(参照:環境省)。
雑音のみを抑えられる、ノイズキャンセリング機能を搭載したデジタルタイプの耳栓もあるので、使いやすいものを選びましょう。
騒音対策として使えるアイテムは、耳栓だけではありません。ノイズキャンセリングに対応しているイヤホンやヘッドホンは、騒音を打ち消すことで静かな環境を作ります。また、音楽などを再生すれば、その音で周囲の騒音を聞こえにくくするサウンドマスキング効果も同時に得られますよ。
遮音性の高さで選ぶなら、ヘッドホンよりもノイズキャンセリングイヤホンを選ぶのがおすすめです。耳の穴を物理的にふさぐ構造なので、周囲の騒音を遮断しやすいですよ。ノイズキャンセリングの効果も高められます。
マイベストでは、実際にノイズキャンセリング機能を入れた状態でイヤホンをダミーヘッドマイクに装着し、周囲にノイズを流して聞き取った音を分析しました。結果、ノイズキャンセリング性能が高いものは、電車や人混みのざわつきを20dB以上も軽減。とくに以下の商品は、優れた性能を発揮しました。
イヤホンのタイプは、カナル型を選ぶのがおすすめです。耳の奥にはめ込むため、遮音効果がとくに高く、ノイズキャンセリングの効果も最大化できます。ただし、外耳炎と難聴のリスクがあるので注意が必要です。外耳道を傷つけやすいうえに熱や湿気がこもるので、菌の繁殖を促進します。
睡眠時に使える寝ホンも要チェックです。遮音効果が高い商品なら、人のいびきの音を気になりにくいレベルまで低減できます。音質や形状も睡眠時に適した設計なので、ぜひチェックしてくださいね。
ノイズキャンセリングヘッドホンは、臨場感あふれる音を楽しめるところが魅力です。イヤホンでは再現しにくい、広がりや奥行きのあるサウンドを表現できます。まるでライブ会場や映画館にいるような感覚を味わえるでしょう。
耳穴を塞ぐイヤホンほど高い遮音効果は得られないものの、ヘッドホンは耳全体を覆えます。ノイズキャンセリング性能も十分高く、実際に検証すると72dBの電車音を20dB以上減らせる商品が多くありました。とくに以下の商品は高性能だったので、気になる雑音を抑えたい人はぜひチェックしてくださいね。
<ノイズキャンセリング性能で高評価を獲得した商品>
ノイズキャンセリング機能や耳栓を使うときは、以下のことに注意しましょう。
ノイズキャンセリングイヤホンやヘッドホンで音楽を楽しむ場合、使い方によっては難聴や外耳炎のリスクが高まるので注意が必要です。長時間かつ大音量で聞くと耳への負担が増え、音を感じとるための有毛細胞が損傷する可能性があります。
理想は、音量を再生機器の最大音量の60%程度に抑えることです(参照:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)。とくに85dB以上の音は有毛細胞の損傷につながりやすいので、周囲に音漏れするほどの音量で聞くのは避けましょう(参照:厚生労働省)。こまめに休憩をはさむことも大切です。
また、カナル型イヤホンや耳栓は奥に押し込むほど遮音性が向上しますが、その分外耳道が傷つきやすくなります。外耳道の傷から細菌が入ると炎症が起きて外耳炎になるので、押し込みすぎには気を付けましょう。耳の中が傷つきやすく、熱や湿気もこもりやすいカナル型は、ほかのイヤホンよりも発症リスクが高い点を理解しておく必要があります。
イヤホンやヘッドホンを装着した状態での自転車走行は、非常に危険です。周囲の音が聞こえにくくなり、事故につながるリスクが高まります。
2026年4月からは、イヤホン・ヘッドホンを装着しての自転車走行は罰金対象です(参照:警察庁)。背後から近づく車の音や人の足音などに気づきにくくなり、事故の原因になります。ノイズキャンセリング機能を使用している場合は、さらに周囲の音が聞こえにくくなるので、走行時には必ず外しましょう。
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