リニューアルして充電端子がUSB-Cに変わったワイヤレスヘッドホン、AirPods Max(USB-C)。ネット上では「ノイキャンが心地よく自然な音質」と評判ですが、実際に口コミどおりなのかと気になっている人も多いのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のワイヤレスヘッドホンとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ワイヤレスヘッドホン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
AirPods Max(USB-C)は、静かな環境で音楽を楽しみたいAppleユーザーにおすすめです。ダミーヘッドマイクを使用してノイズをどれだけ低減できるか分析したところ、優れたノイキャン性能を発揮。比較した商品には電車の音を10dB程度しか抑えられないものもあったのに対し、17.6~23.0dBも低減できました。通勤・通学中に音楽を楽しみたい人にぴったりです。
ノイキャンだけでなく、音楽を聴きながら周囲と会話ができる外音取り込み機能も搭載。旧モデルから充電端子が変更され、ほかのApple製品と同じType-Cケーブルで充電できるのも便利な点です。同じApple IDであればシームレスな切り替えができるため、Apple製品を複数持っている人も使いやすいですよ。着脱検知に対応しており、操作もスマートです。
肝心の音質も良好でした。楽器の芯となる中音が前に出ていますが、低音・高音もしっかり鳴っています。1音1音粒立っていて、解像度も十分です。とくに空間表現は優れており、視聴したモニターからは「目の前に横長のステージがあるのに近いような感覚」との声が挙がりました。ライブ映像や映画など、定位感をリアルに味わいたい場合に、より音の立体感を楽しめますよ。
比較した一部商品しか対応していない、空間オーディオを搭載しているのもポイント。もともと空間表現は得意ですが、音の位置感がより正確になります。装着感も良好でした。重量は約386gと重たいものの、蒸れ・側圧は気になりにくいように工夫されています。耳を包み込むオーバーイヤー型を採用しており、耳周りの負担は少ないでしょう。
一方、連続再生時間が最大20時間と短めなのは惜しいところ。比較したなかには100時間以上使えるものもあったのに対し、長時間使用すると充電頻度が増えます。デザイン性の高さは魅力ですが、税込84,800円(※2024年10月時点・公式サイト参照)と値段が高い点もネックです。バッテリー持ちやコストを重視したい人は、ほかの商品も検討してみてくださいね。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
ハーマンインターナショナル
マイク性能を求めるならこれ。音質や使い勝手も申し分なし
今回ご紹介するのは、2024年9月にリニューアルされたAirPods Max。充電ポートはLightningからUSB-Cに、カラーは5色すべて新色に変更されました。USB-Cでの充電に対応したことにより、ほかのAppleデバイスの充電ケーブルが使えて利便性がアップ。カラーは、ミッドナイト・スターライト・ブルー・パープル・オレンジから選べます。
そのほかに仕様の変更はありません。プロレベルのアクティブノイズキャンセリングを備え、ノイズを取り除いて音楽に没頭できる設計。さらに、空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキングにより、シアター感覚で映画やゲームを楽しめます。スペックの詳細は、以下のとおりです。
今回はAirPods Max(USB-C)を含む、人気のワイヤレスヘッドホンを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気のワイヤレスヘッドホンを比較検証したところ、AirPods Max(USB-C)には9つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
ノイズキャンセリング性能は、比較したなかでもトップクラスです。商品をスマホに接続してノイキャンをONにした状態でダミーヘッドマイクを装着。ノイズを流してマイクを聞き取った音を分析したところ、さまざまな雑音を強力に低減できました。
立ち上がりの速いクラップ音は26.2dB、サイレンの音は17.6〜23.0dB低減。とくに電車の音は25.0〜30.7dBと、大幅に抑えられていました。比較したなかには電車の音を10dBほどしか低減できないものもあったのに対し、本品は通勤・通学時など移動中にも音楽を楽しめるでしょう。
「ノイキャンが心地よく自然な音質」との口コミにもうなずけます。
外音取り込みは少し環境音が甲高く感じますが、会話などが可能なレベルで使いやすく便利な印象です。
実際に楽曲を試聴したところ、低音に安定感がありました。迫力重視というよりも支えているようなイメージで、モニターからは「迫力が特別あるというほどではないが、重低音を感じられる」との声が寄せられています。
「1音1音しっかり聴こえた」「クリアで厚みのある低音を聴ける」などの声もあり、しっかりとした低音を楽しみたい人にぴったりです。比較した上位商品のように響くような重厚感はないものの、ほかの帯域を邪魔せずバランスよく響きました。
中音域の再現性が高いのも魅力です。タイミングによってボーカルが楽器に負けることはあったものの、中音域の表現はほとんど聴こえるレベル。「中音域の出方がきれいで表現も豊か」と、実際に試聴したモニターからも好印象でした。
楽器の芯となる中音が太いので、強いていうならアコースティックやジャズ向きの音質です。艶やかな歌声・細かいニュアンスが再現できており、ボーカルが特徴的なアイドルの楽曲をはじめとするポップスにも向いています。
中低音を中心とするイメージですが、高音も伸びや響きを感じられました。比較した商品には高音の伸びやクリアさに欠けるものもあったのに対し、本品は「高音が鮮明に聴けた」とプラスの声が挙がっています。音割れもしておらず、細かい音まで聴き取れますよ。
音質やバッテリー性能を求めつつ、ファッションアイテムとしてほしいなら「AirPods Max」を選ぶのがおすすめ。利便性やコスパを求めるなら、イヤホンタイプの「AirPods Pro」がよいでしょう。
以下では低音・中音・高音に対するモニターコメントをそれぞれまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
<低音・中音・高音についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
音数が多いとこもることもありますが、全体的に見ると解像度は十分です。比較したなかには全体的に音がこもって聴こえるものもあったのに対し、本品はモニター10人中9人が音の解像度に満足と回答。「1音1音しっかり表現されており、曲全体がクリアに聴こえた」と好評でした。
臨場感を味わえるのも魅力です。横の空間の広がりがあり、左右の定位感に優れているのが特徴。モニターからは「目の前に横長のステージがあるのに近いような感覚」との声が挙がっており、ライブ映像や映画でもリアリティあふれる体験が楽しめます。
再現性は突出している長所という感じではなく、必要十分レベルです。フラットよりの自然な音ですが、音のクリアさや表現できている音の数が特段優れているわけではありません。
とくに優れているのは空間表現で、映画やASMRなど左右の動きや位置感のある音源を聴くと臨場感・リアルさを堪能できると思います。
以下では解像度・臨場感に対するモニターコメントをそれぞれまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
<解像度・臨場感についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
耳を包み込むオーバーイヤー型で、装着時の圧迫感が少ないのもポイント。耳周りの負担が少なく痛みを感じにくいのが特徴です。重量は386.2gとやや重めなものの、ヘッドバンドは通気性に優れるニットメッシュ素材で、頭部にかかる重さを分散できるよう設計されています。
イヤーパッドも、通気性に期待できるメッシュ素材です。比較したなかにはイヤーパッドがレザー素材で蒸れが気になるものもありましたが、本品は蒸れの悩みを解消しやすい工夫が見られます。
ただし、ヘッドバンドの調節幅は25.5〜32cmと狭めのため、頭のサイズによってはフィットしにくい可能性もあるでしょう。イヤーカップは3cmと厚みがあり、ふわふわしたつけ心地が得られます。
メガネ着用での使用はあまりおすすめできません。イヤーパットがすごくやわらかいわけではないため、フレームが圧迫されてこめかみが痛くなります。メガネを使用する人は、オンイヤー型のスピーカー部がコンパクトで干渉しにくいものを選ぶとよいでしょう。
主要な機能をほぼカバーしているのも、うれしいところです。ノイズキャンセリング機能だけでなく、外音を取り込む機能も搭載しています。マイクを内蔵しているため通話もでき、音声アシスタントのSiriも使用できます。
前モデルから進化し、充電端子が汎用性の高いUSB-Cになったのもポイント。iPhone・iPad・Macなど、ほかのAppleデバイスと同じ充電ケーブルを使って充電できます。
ペアリングアシストが使えるのも便利な点です。比較したほかの商品のように2台を同時に接続するマルチポイントには対応していませんが、iCloudアカウントでサインインしたAppleデバイスは自動的に接続されます。
操作性も良好です。本体のボタン操作だけで、再生・停止・スキップ・音量調整などの基本操作が完結します。ノイズキャンセリングや外音取り込み機能も、本体でスムーズにON・OFFの切り替えが可能です。
耳から外すとオーディオを一時停止、着けると続きを再生する着脱検知にも対応しています。比較したなかで、着脱検知に対応しているのは一部商品のみでした。
Macで音楽を再生中にiPhoneで電話に出ると、接続を自動的に切り替る自動切り替えにも対応しています。いちいちスマホを出さずにサッと操作できて便利です。
同じApple IDであれば、デバイスの数に関係なくシームレスな切り替えが可能です。iPhone・Mac・iPadと多くのApple製品を使用しているなら、よりその便利さを実感できるでしょう。
デザイン性の高さも大きな魅力です。見た目の美しさにこだわった高級感のあるデザインが特徴で、ファッションアイテムとして取り入れたい人に向いています。カラー展開が5色と比較したなかでも多く、好みに合うカラーが見つかりやすいですよ。
口コミではケースのデザインが不評だったので、首掛けにしたほうがスマートでしょう。折りたたみには対応でておらず、バッグに入れて持ち運びたい人には不向きです。
AirPods Max(USB-C)にはたくさんのメリットがある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
定価84,800円(※2024年10月時点・公式サイト参照)と、値段の高さがネックです。
高級感のあるデザインや充実した機能は魅力ですが、比較した商品のなかでもかなり高価です。予算を抑えたい人には向いていません。価格重視の人は、5万円以下で手に入る上位商品もチェックしてみるとよいでしょう。
バッテリー持ちもいまひとつ。ノイズキャンセリングと空間オーディオをONにした場合、1回の充電で最大20時間しか再生できません。比較した商品には100時間以上持つものもあり、充電頻度を減らしたい人や使用時間が長い人には不向きです。
急速充電に対応しているため、短時間だけ再生するには困りません。5分間の充電で約1.5時間の再生が可能です。付属のSmart Caseに収納すると超低電力状態に切り替わるため、できるだけ消費電力を抑えたい人は都度収納してくださいね。
Smart Caseに入れれば超低電力状態に切り替わりますが、完全には電源が切れない仕様です。連続再生時間が最大20時間とワイヤレスヘッドホンとしては長くないため、電源が切れないのはネックでしょう。
音の調整は、iPhone上でしかできません。ヘッドホン独自の設定はなく、iPhoneで簡単なイコライザー調節ができるのみでした。音声の音域などをある程度調整できますが、自分好みに細かく設定を変えたい人には物足りないでしょう。
一方、比較したほとんどの商品が対応していなかった空間オーディオ機能が搭載されている点は魅力的。iPhoneを用いて設定時に顔や耳を撮影すると、パーソナライズされて自分だけの3Dサウンド体験ができます。
通常時のサウンドと空間オーディオはそこまで大きな違いは感じませんが、音の位置感がより正確になる印象です。
もともと空間表現は広く位置感ははっきりしていますが、耳のサイズなどによっては若干ずれを感じるかもしれません。空間オーディオを使用することで位置感を正しくできるでしょう。
2024/09/20 発売
装着方式 | オーバーイヤー |
---|---|
重量 | 385g |
ノイズキャンセリング機能 |
良い
気になる
折りたたみ対応 | |
---|---|
空間オーディオ機能 | |
外音取り込み機能 |
本注釈においては事業者からの情報提供を含みます
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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ここでは、AirPods Max(USB-C)の気になる点をカバーする商品をご紹介します。購入を迷っている人は参考にしてみてくださいね!
Sennheiser MOMENTUM4 Wirelessは、1日中つけっぱなしにしたい人にぴったりです。連続再生時間はノイキャンをONにした場合で60時間と長め。毎日8時間使った場でも、1週間以上充電せずに済みます。
低音の表現力の高いのもポイント。実際に試聴したモニターからは、「柔らかなサウンドなので、音に包まれているような感覚が強い」「走る様な疾走感を感じる低音の鳴り方で迫力もある」との声も挙がりました。ノイキャン性能も高く、雑音を気にせず音楽に没入できます。
選択式パーソナライズとイコライザー調節で、好みのサウンドに調節できるのもメリット。タッチ操作・着脱検知に対応しており、スマートに操作したい人にもおすすめです。オーバーイヤー型でイヤーパッドも2cmと十分な厚さがあり、つけ心地もやわらかいですよ。
SONY WH-1000XM5は、やわらかい装着感と音質の高さが魅力です。イヤーパッドにはメモリーフォームが採用されており、ソフトフィットレザーで蒸れにくい仕様。ふわふわと包み込まれるような感覚が得られます。重量は250gと重すぎず、負担を感じにくいでしょう。
肝心の音質も比較的評価は高く、モニターから「一つひとつの音が鮮明に聴こえた。連続している音も1音1音がわかるくらいしっかり聴き取れた」とプラスの声が寄せられました。低音の迫力や高音の伸びやかさはやや物足りないものの、全体的にバランスの取れた音質です。ボーカルが際立つので、ポップスに向いています。
連続再生時間は、ノイキャンONの場合で30時間・ノイキャンOFFの場合で40時間と十分。着脱検知・タッチ操作に対応しており、操作も直感的に行えます。ノイキャン性能も高く、どの帯域の雑音もしっかり低減できました。
AirPods Max(USB-C)は、公式オンラインショップで購入できます。価格は税込84,800円(※2024年10月時点・公式サイト参照)で、送料は無料です。イニシャルや名前・数字などを組み合わせた、無料の刻印サービスもあります。
そのほか、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでも販売中です。ただし、ECサイトはリニューアル前のモデルも販売されています。間違えて購入しないように、付属品やカラーを確認してから買いましょう。
充電端子以外に大きな違いがありません。とにかく安くデザイン性に優れたAirPods Maxを手に入れたいなら、安くなったタイミングを狙って旧モデルを検討するのもありですよ。
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