【音質がしっかり向上!】AirPods Pro 3発売日レビュー!翻訳機能はどう?【ノイキャンはBOSEと同等!】
2025年9月19日に発売された「AirPods Pro 3」。Appleが販売する完全ワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」の第3世代にあたります。早くね…?と思いがちですが、前モデル発売は約3年前。時の流れって早いですね。
第3世代といっても見た目はほぼ同じ。でも、心拍数センサー、翻訳機能、ノイキャン強化と新機能や進化はモリモリ。どんな感じなのか気になりますよね。
マイベストのオーディオ担当が発売日当日にヨドバシカメラで入手!約300万円の検証マシンでノイキャンを測定し、最新のBOSEのイヤホンとも性能比較!歴代のAirPods Proとの音質と比較し徹底レビューしました。翻訳機能も、社内のアメリカ人・ブラジル人のスタッフの方と共に検証してます!ぜひ!
本コンテンツの情報は公開時点(2025年9月19日)のマイベストの情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込みで表記しております。

オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
こんにちは
みなさんこんにちは。原です。秋葉原から失礼します。今はヨドバシカメラ秋葉原店の前にいます。
商品比較サービス「マイベスト」でオーディオ関連のコンテンツを担当しています。もともとはオーディオ専門店で働いていて、イヤホンやヘッドホンの販売に携わっていました。
今日、秋葉原にやってきたのは「AirPods Pro 3」の発売日だから。予約戦争に負け、Apple Storeではなくヨドバシカメラにやってきました。ありがたいっす…。
これからは「Appleの予約戦争に負けたら家電量販店を見てみよう」を座右の銘に生きていきたいと思います。

朝早く起きれば翌日でもいけるやろ、と思っていたAirPods Pro 3の予約ですが、気づいたら東京周辺の店頭受け取り分は一気にソールド。3年ぶりのAirPods Pro、なめたらあかん。
なんでAirPods Pro 3を買ったのか
AirPods 4を愛用している原が、AirPods Pro 3の購入になぜ踏み切ったのか?あ、もちろんレビューのためでもありますが、だいたい以下の通りです。
- 3年ぶりの進化が気になって仕方ない
- なんか機能が増えてる
- ノイキャン機能、音質がよくなってると思われるので
前作AirPods Pro 2の発売日が2022年。もう3年前…!?ということで、いろいろ進化してるやろ、と買い替えしようという人も多いはず。あとは翻訳機能や心拍数センサーなど、気になる機能が搭載され、ノイキャンや音質も向上しているとのこと。マジ?
ってことで買いにきました。やるっきゃない…!

この前のAirPods 4のときは自腹でしたが、今回は会社のお金で買ってます。社会人なんで領収書切ってます。正確には会社のものです。いつもありがとうございます。
AirPods 4の発売日レビューはこちらから。AirPods 4もいいよ。
Apple Storeじゃないけれど…!いざ突入!
やってきましたね、秋葉原
・・・
4Fだ!!!!!学生の頃からアキヨドはほぼこのフロアしか来てません!!!
無事受け取り。ヨドバシの何の変哲もない袋に入れていただきました。一応、AirPods Pro 3です。
なんやかんやあって当日受け取れて安心。Appleでの予約を逃した時は絶望しましたが、なんとかいまAirPods Pro 3をこうして受け取れています。嬉しすぎ。

正直iPhone 17をゲットするより嬉しいかも。いや、それは過言か?いや、嬉しいかも。
開封の儀
ということで、ニヤニヤしながら日比谷線に乗って築地のオフィスまで帰ってきました。うちのオフィス、都心だったらアクセスがよくていいんですよね。お待ちしてます。
ってことで開封しましょうね。
ペリペリ…
ペリペリ…

社会人になった今、一番楽しいのはこのペリペリを剥がす時間といっても過言ではありません。
いや、過言かも
見た目はこんな感じ
一緒か…?と思うほどケースの外観は変わっていません。ただ、絶妙にサイズが変わっていいて、AirPods Pro 3の方がやや大きめです。
公式サイトを見てみると、ケースに関しては高さ・幅・厚さがすべておおきくなったとのこと。でも重さは約6g軽くなっています。なんで…?

なんで…?
ケースの背面はこんな感じ。AirPods Pro 2までついていたボタンがなくなっています。これ、AirPods 4のときからなんですが、ボタンがないと再設定する際にかなりめんどくさいです。イヤホンのリセット後にダブルタップで設定する必要があるのですが、これがまあ反応しづらい。これは気になりますね…。
ボタンだけ復活させてください…。
イヤホン本体まあまあ見た目が似ていますが、実は結構変わっています。イヤーピースの裏には心拍数センサーがつき、着脱を判断するセンサーは丸っこくなりました。
イヤーピースを取るとこんな感じ。AirPods Pro 3の方がイヤーピースの装着部が出っ張っています。前世代のAirPods Pro 2とは形状が違うので、これまでのイヤーピースを使い回すことはできません。
形状が変わったので、別売りのイヤーピースの種類も増えるのか…。
そんでもってイヤーピースも結構変わっています。サイズ展開が増えたのと、個々のサイズが結構違う。AirPods Pro 3の方がややちっちゃくなって種類が増えたので、より個人に合わせた装着感で音楽が楽しめます。
Appleイベントによると、フォーム材をイヤーピースに配合したことで、ノイズアイソレーションが上がったとのこと。つまりよりフィットする素材をイヤーピースに入れることで遮音性を上げたということですね。フィット感も変わりそう。
これがスペックだ!
見た目も似てるし搭載チップは変わらず、何が変わったねん、という方、多いですよね。
実は連続再生時間、イヤホン単体は6時間から8時間に伸びています。ただ、ケースのバッテリーは6時間減。あっ、バッテリーの分ケースの重さが減ったってこと…?そうなんですか?
機能性の面でのまあまあ大きな変更は「心拍数センサー」がついたこと。Apple公式サイトによると、ワークアウト中の心拍数と消費カロリーが把握できるとのこと。すげ〜。耳には毛細血管が多いからってことですかね?そうなんですか?
防塵防水性能もIP57になり、ハードな環境でも活躍するイヤホンに。そんでもって、ライブ翻訳にも対応しました。これ、イヤホンのマイクで聞き取った外国語を翻訳してくれるという優れた機能なんです。実質ほんやくコンニャクみたいなもんですからね。AirPods Pro 2 とAirPods 4にもアプデで対応してます。ありがて〜〜

ライブ翻訳はまだ日本語未対応(2025年9月19日現在)。年内には対応とのことなので、ワクワクしながら待ちたいと思います。
実機レビュー!!!!!!!!!!!
それでは、実機を触っていきます。音質やノイキャン性能、機能性も見ていきましょう。
音質
まずは音質を確認していきましょう。確認した環境・楽曲は以下の通りです。
(普段原が音楽を聴く時に使用している環境です。)
- 再生機器:iPhone 16e(原の私物)
- 再生ツール:Spotify
- 試聴した楽曲
- ドナルド・フェイゲン|I.G.Y.
- レッド・ホット・チリ・ペッパーズ|Dani California
- 星野源|STAR
解像度高め!前世代よりも太めな伸びやかなサウンドが心地よい
ノイキャン性能が明らかに向上している恩恵なのか、フォーム素材配合のイヤーピースの効能なのか、どっしりとしたサウンドが楽しめます。支配的な低音ではなく、あくまで他帯域とバランスのとれた重心が低い低音といった印象です。低音から中音まで濃いサウンドで、それでも解像度はしっかり保たれている渾身のクオリティを感じます。女性ボーカルや金物などキレのある音像にもしっかりと追従し、伸びやかなサウンドも楽しめました。
前々世代のAirPods Proと比べると、全体的な音の厚みが明らかに増え、前世代のAirPods Pro 2と比べると、とくに低音のどっしり感や勢いが増しています。高音自体はそこまで変わってないのですが、徐々に伸びやかかつ自然な印象になっています。
空間オーディオとの相性もよく、音に包まれるような臨場感が楽しめるのもメリット。音の太さと解像度に長けていて、Appleらしい自然さがあり、ジャンルレスな懐の深さを感じるサウンドでした。結構変わってます。すごい。

想像以上に音がよくなっていてびっくりしました。装着感も増していて、遮音性もしっかりしている印象です。音質向上のために買うのもアリかも。
装着感もいいぞ…!
音質にもしっかり影響はあると思いますが、装着感はけっこう変わってました。筐体が耳に沿う形になり、イヤーピースも従来の感じと似てはいるんだけどややもちっとしていて耳道に吸着する感じが心地よい。なにより、それによって遮音性が増しているのがすごいですね。
音が逃げないので、従来のAirPods Proよりも細かい音が聴こえている気がする。音の分離感も増しているかも。
ノイキャン性能
次にダミーヘッドマイクでノイズキャンセリング性能を測定していきます。
ダミーヘッドマイクにノイキャン機能をONにしたワイヤレスイヤホンを装着し、電車の走行音をスピーカーで流して聴かせます。ダミーヘッドマイクに何もつけない状態で電車の走行音を聴かせた際の録音データと比較し、どれだけdB数(ノイズの大きさ)が落ちたかを確認します。すげーぜ。

防音室、夏場はかなり熱が籠るので汗だくで検証しています。水風呂があったらととのえそうなぐらいには暑い。ハードすぎる。
ノイキャン性能は最強級!?遮音性はしっかり高い
ダミーヘッドマイクで測ったノイキャン性能はこんな感じでした。
完全ワイヤレスイヤホンのなかでもかなり高く、電車の騒音を22.9dBカットできる性能でした。電車の走行音や人の話し声が該当する低〜中域は31.5dBもカット。いや、流石にすごいな…
マイベストの社内で検証したイヤホンがカットできる電車の全体的な騒音の値が、だいたい平均で15dB前後なので、22.9dBカットは結構すごいです。全体でだいたい20dB前後カットできてるので、電車の車内が静かな車の車内になるくらい。
歴代のAirPods Proと比べるとこんな感じ。やっぱり圧倒的ですね。
先代よりも低音に強くなっていて、電車の騒音や気になるノイズをしっかりカットしてくれる性能といえます。
マイベストで比較している完全ワイヤレスイヤホンの中で、ノイキャン性能が1位のBOSEのQuietComfort Ultra Earbuds 2よりもAirPods Pro 3の方が中域のノイキャン性能は若干強め。全体的なノイキャン性能や低域のカット性能はQuietComfort Ultra Earbuds 2の方が若干高めという感じでした。
従来のノイキャン性能だと、どこかしらの音域は聞こえてしまったり、特定のノイズに弱かったりします。ですが、この2機種は基本的にどの音域にも強く、とくに低音にしっかりノイキャンが効くのがすごい。
QuietComfort Ultra Earbuds 2のノイキャンは、常に強めにノイズをカットするような感じで、AirPods Pro 3のノイキャンは大きい音が来た時にグッとノイズを減らすような感じ。体感QuietComfort Ultra Earbuds2 の方がノイキャン性能は強く感じましたが、この辺は個人差ありそう。

あくまでマイベスト社内で計測した数値なので、お使いの環境や個人によってノイキャンの感じ方は変わります!人には人のノイキャン性能。
ライブ翻訳の性能
お次はライブ翻訳の性能を測っていきましょう。ワクワク。
ライブ翻訳はiOS 26に追加された新たな機能で、AirPods Pro 3だけでなくAirPods Pro 2、AirPods 4もアップデートで対応可能。
改めての説明になりますが、イヤホンのマイクで聞き取った外国語を翻訳してくれるという優れた機能。ただ、まだ日本語には対応していません。
ということで、弊社にいる海外事業部のお2人にご協力いただき、その性能を試していただきたいと思います!
左にいらっしゃるのがテッドさん(英語話者)、右にいらっしゃるのがルイスさん(ポルトガル語話者)。笑顔が素敵。
早速異文化交流や!!
まずはテッドさんがルイスさんのポルトガル語をAirPods Pro 3で聞き、ライブ翻訳しながら会話してもらいました。
次は逆。ルイスさんがテッドさんの英語をAirPods Pro 3で聞き、ライブ翻訳しながら会話していきます。
おおおお!!しっかり翻訳されているみたいです。AirPods Pro 3 をつけている人が喋っている言葉が青文字で表示され、翻訳された言葉が白い文字で表示されます。
iPhoneを見せながら話せば、海外の人と会話ができるという寸法です。結構リアルタイム。
こんな感じで表示されます。映画の話で盛り上がっているところです。
その後もまあまあ盛り上がりつつ会話終了。好きな映画の話をしたらしい。
会話してみての感想を聞いたとことろ、英語からポルトガル語への翻訳は割とスムーズだけど、ポルトガル語を聴き取って英語に変換するのはまあまあ時間がかかるとのことでした。会話のセンテンスが自然に伝わらず、2語、3語の会話が画像のようにポツポツと翻訳される感じ。
なんとなく意味は汲み取れるのでフィーリングで話せるけど、自然な会話はまだ難しいとのことでした。
ただ、お2人とも貴重な体験だったと喜んでいただけました。日本語に対応した暁には、ぜひ体験したいですね…!
お2人とも、ご協力ありがとうございました!!

日本語対応は年内を予定しているらしいです。年内っていつ…?
最後に:心拍数センサーってどうなん?
AirPods Pro 3から新たに搭載された心拍数センサー。ちょうど耳に装着する部分についています。
Appleによると、不可視光を毎秒256回放って血流の光吸収を測定する、専用のフォトプレチスモグラフィ(PPG)センサーとのこと。毎秒256回の不可視光…?
なんのこっちゃわからないので測ってみましょう。
これが平常時の心拍数。110とのことです。ちょっと高い…?緊張してる?
そして走ります。うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!
上がった…!!!!走った後の心拍数は175。ちなみに、けっこう苦しいです。
こんな感じでこまかーく記載してくれます。すごいぜ。
AI曰く、心拍数が記録できると「動効果の最適化、体調やストレスレベルの把握、不整脈の早期発見などに役立ちます。運動強度を把握してトレーニング効果を高めたり、日々の安静時心拍数から体の状態を観察したり、心拍の変動から自律神経の状態を推測したりすることで、健康管理や体調のセルフケアに活用できます。」とのこと。
つまり、健康管理にめちゃくちゃいいってことですね。すごいぜ。ワークアウト中に音楽を聴きながらついでに心拍数を測ってくれるのは便利。
ちなみに、Apple Watchも進化していて、高価格帯モデル(Apple Watch Series 11、Apple Watch Ultra 3)には、高血圧の通知機能が搭載。血圧データはウォッチ本体のセンサーで読み込まれたのち、データを30日間収集した後、高血圧の兆しを検知した際にはユーザーに通知する仕組みとなっているとのこと。すご…
Appleが俺たちの健康を守りにきてくれてるぞ…!

しかもAirPods Pro 3はIP57という防塵防水性能。少しの浸水ならまあまあ耐えられるスペックです。ハードな環境でのランニング中でも故障のリスクが少ないのは嬉しいポイント。
結論:ノイキャン・音質がアップデート!高価格に見合うイヤホンになりつつある、けど気になるところもちらほら
いかがでしたでしょうか。音質が向上し、ノイキャン機能が搭載され、心拍数センサーやライブ翻訳に対応したAirPods Pro 3。結論、以下の人におすすめです
- ノイキャン性能がイマイチで、イヤホンの買い替えを検討しているAppleユーザー
- なんともいえないノイキャン性能のイヤホンを我慢して使ってきた人におすすめ
- ProじゃないAirPodsユーザーで、もっと質の高いイヤホンに買い替えを検討している人
- 性能がマジで爆上がり。イヤホンのクオリティをアップデートしたい人におすすめ
- 筋トレやスポーツなどの相棒にイヤホンを探している人
- AirPods Pro史上最高の防塵防水性能に魅力を感じる人や、心拍数を細かく記録したい人におすすめ
こんな感じでしょうか。ノイキャン性能や音質がしっかり向上していて、クオリティのアップデートをひしひしと感じるAirPods Proでした。
SONYやBOSEを質の高いモデルとして選んでいる人も、選択肢になりうるところまで進化してる気がします!音質もApple独自の自然派サウンドを正統進化させた感じで、正直かなりいいです。ただ、ハイエンドモデルと比べて劇的に音がいいかというと、人によるとしか言えません。原は好きな音です。
ノイキャン性能を最重視する人や初代AirPods Proユーザーで、ノイキャンが微妙だな〜とか、バッテリーがもたなくなってきたな〜という人はいいかもしれません。AirPods Pro 2を持っている人からすると、アップデートになるといえばなりますが、機能性に満足しているなら正直買わなくても…という感じ。Androidユーザーは以前と同じくスマホとの親和性が低いので、あまりおすすめはできません。
何度もいいますが、ライブ翻訳機能はAirPods Pro 2やAirPods 4もアプデで対応できます。ただ、Apple Intelligenceに対応したiPhoneは必須なので注意です。
価格は39,800円 と、AirPods Pro 2と比べるとお値段据え置き。いや高いっちゃ高いですけどね…。iPhoneユーザーなら買う価値はあると思います。今後のアップデートでさまざまな機能を享受できたりしますし、何よりイヤホンとしての性能は高いと思います(連続再生時間とか背面ボタンの廃止は気になるけど)。
ちなみに、普段の原はマイベストで検証コンテンツを制作しています。原が関わったコンテンツは以下のリンクから。AirPods以外のワイヤレスイヤホンも見た〜いという人はぜひチェックしてみてくださいね。去年作ったAirPods 4のレビューもぜひ!
それではまた!疲れたので寝ます!!!!
(執筆/マイべマガジン編集部・原豪士)