現金を使わずに支払いができて便利なキャッシュレス決済。利用開始する前に、キャッシュレス決済のデメリットや、現金決済との違いについて知りたいと思っている人も少なくないはずです。
そこで今回は、キャッシュレス決済のデメリットや問題点を、消費者側・店舗側の立場に分けてわかりやすく解説します。キャッシュレス決済を日本政府が進める理由や、各決済サービスのメリット・デメリットについても紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
クレジットカードおすすめTOP5
現金を使わずに支払いができるため、消費者にとってメリットの多いキャッシュレス決済ですが、場合によってはデメリットになる部分があります。
コンビニ・スーパーマーケット・飲食店などの多くの店舗でキャッシュレス決済が使えるようになっており、キャッシュレス決済の利用頻度は年々増加していますが、昔ながらのお店や商店街の店舗では使えないケースも少なくないのが現状です。
はじめて利用するお店では、自分が使おうとしているキャッシュレス決済で支払いができるかどうかをチェックしましょう。キャッシュレス決済を利用するようになっても、数千~数万円の現金を用意しておけば、いざというときに対応できます。
キャッシュレス決済では、アカウントを不正利用されたり、偽サイトに誘導されて詐欺にあったり、クレジットカードやスマホを盗難されて悪用されたりする危険性もあります。
IDとパスワードを不正利用されて通販サイトなどで勝手に使われてしまうと、多額の請求が来る可能性も。また、海外では偽物のQRコードを貼り付けた店頭の決済端末にスマホやクレジットカードを接触させ、電子マネーを抜き取る詐欺が起きたこともありました。
トラブルにあったときは警察やカード会社に連絡して対処してもらう必要があり、現金の盗難よりも被害が拡大する危険性があるので注意が必要です。簡単には不正利用されないパスワードや、指紋認証・顔認証などの生体認証を設定して対策しましょう。
大きな災害で停電が続いたりすると、利用できなくなる可能性が高まります。電線などの電気系統が破損してしまうと、電気が送られずに決済システムが止まってしまうのは、現金決済にはない弱点です。
スマホアプリのキャッシュレス決済を使うときは、充電切れにも注意してください。スマホ自体が起動できないと、アプリでのキャッシュレス決済もできません。
誰がどこでどのようにキャッシュレス決済を利用したかは、決済サービスの会社がデータとして把握しているので、保存された個人情報が漏洩する危険性がゼロではありません。
決済サービスの会社が保存しているデータは、クレジットカードやアプリの決済履歴・所有者の氏名・住所・生年月日・暗証番号などです。クレジットカードの利用状況も、信用情報として各金融機関で共有されているといわれています。
現金決済なら個人情報を渡すこともないので、個人情報が流出するリスクも少ないのが現状です。キャッシュレス決済を利用する際は、クレジットカードを不用意に何枚も作らない、怪しい利用履歴がないか請求内容をチェックするなどの対策をしましょう。
ただし、紙幣や硬貨で手軽に支払いができる現金のように、初期設定さえ終わらせてしまえばあとは気軽に利用できるのがキャッシュレス決済のメリット。実際に、シニア世代の約半数がクレジットカードで決済していると判明した調査もあります。
家族や詳しい人に教えてもらいながら、初期設定を済ませるのもおすすめです。
キャッシュレス決済のなかには、クレジットカードのように後払いにできるものも多いため、利用状況の把握が大切です。利用できる金額の上限を設定して買い物をしすぎない、高額な利息が発生するリボ払いは使わないなどの対策もしておきましょう。
決済業務や売上の管理がしやすくなるキャッシュレス決済ですが、店舗側のデメリットも少なくないのが現状です。
キャッシュレス決済を店舗に導入するには、端末やシステムを用意するための初期費用や、決済手数料を負担する必要があるためお金がかかってしまいます。
支出の増加を見越して、商品やサービス価格の検討が必要になるでしょう。
入金日は多くの決済業者で決まっており、毎月20日・毎月15日・毎月月末などサイクルが決まっていたり、好きな日に振込依頼ができたりとさまざまです。
業者によっては最短翌日に入金される場合もありますが、振込手数料を求められたり、特定の金融機関の口座でしか振り込んでもらえなかったりするので気をつけてください。
キャッシュレス決済を導入しても現金決済はなくさないことが多いので、キャッシュレス決済に加えて現金の管理も必要になり、負担が増えてしまうのもデメリットです。
キャッシュレス決済に賛否両論あるなかでも政府が導入を進めている背景には、以下のような理由があります。
キャッシュレス決済の導入が進むと、紙幣の印刷やATM設置など現金を使うためのコストを削減できたり、お金の流れを把握できて脱税などの悪事を防げたりする可能性も。
最後に、キャッシュレス決済の種類別の特徴と、メリットやデメリット、おすすめな人を紹介します。
クレジットカードは、多くの店舗で利用できる代表的なキャッシュレス決済で、利用金額を後払いにできる決済方法です。PayPayカード・dカード・楽天カードなどさまざまな種類があり、コンビニ・スーパー・ネットショッピング・公共料金などの支払いに使えます。
一方でデメリットは、支払い方法にリボ払いを選ぶと返済額が大きくなってしまう点です。ただし、自分の収入を考えて計画的に利用し、一括払いと分割払いで支払いをすれば、非常に便利な決済方法といえます。
クレジットカードはポイントを利用してお得に買い物をしたい人や、優待特典をもらいたい人、海外に行く機会が多く万が一のときに保険を利用したい人におすすめです。以下の記事で人気のクレジットカードを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
デビットカードは、購入と同時に利用した金額が銀行口座から引き落とされる決済方法です。楽天銀行デビットカードやSony Bank WALLETなどさまざまなものがあり、一部にネットショッピングで利用できないJ-Debitという種類もあります。
デビットカードのメリットは、クレジットカードを作成するときのような審査がないため誰でも持ちやすいことです。銀行口座の残高がなくなると利用できないため、支払い金額が大きくなりすぎる心配もありません。
一方で、クレジットカードのように分割払いやリボ払いができず、口座残高以上の支払いもできないのがデメリット。大きな金額の支払いが難しい決済方法といえます。
主なブランドはSuica・nanaco・楽天Edy・iDなどで、事前にチャージして使うプリペイド型と、クレジットカードをひもづけて後払いにするポストペイ型があります。
一方で、事前にチャージが必要なプリペイド型だと、残高がなくなるまえにチャージする手間があるのがデメリット。カード型の電子マネーだと、磁気不良で読み取りができなくなり使えなくなるリスクもあります。
QRコード決済のメリットは、スマホにアプリをダウンロードすれば利用できて、豊富なキャンペーンでお得になることです。支払い方法にクレジットカード・デビットカード・銀行口座をひもづけられたりと、選択肢が多いのも魅力といえます。
一方で、スマホのアプリを使うため、スマホの充電が切れてしまうと支払いができないのがデメリットです。スマホの通信状況が悪いと、QRコードの読み取りがスムーズにできない場合もあります。
クレジットカードおすすめTOP5
本サイトは情報提供が目的であり、個別の金融商品に関する契約締結の代理や媒介、斡旋、推奨、勧誘を行うものではありません。本サイト掲載の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社及び情報提供者は一切の責任を負いません。
マイナポイントがもらえるキャッシュレス決済サービスのPayPay。マイナポイントのキャンペーンを確認した人のなかには、PayPayでもらえるマイナポイント数やチャージする方法、使い道などを知りたいと思っている人も少なくないはずです。そこで今回は、マイナポイントをPayPayでもらう方法について...
クレジットカード・キャッシュレス決済
いずれも金融機関で発行できる、デビットカードとキャッシュカード。しかし、銀行口座を作ったことがない人は「それぞれの機能はどう違うの?」「どちらを発行すればいいの?」と悩むこともあるでしょう。そこで今回は、デビットカードとキャッシュカードの違いを解説します。2つの違いはもちろん、発行時に耳にする...
クレジットカード・キャッシュレス決済
レジでよくマークを見かけるQUICPay。スマホ決済の手段の1つだとは知っていて興味は持っているものの、具体的な使い方や使える店舗などがわからず、利用に踏み出せない人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、QUICPayの使い方やメリット・デメリットについて解説します。Apple Payとの...
クレジットカード・キャッシュレス決済
レジやネットショップなどで支払いがスムーズになるApple Pay。使ってみたいとは思うものの、そもそもどういうサービスなのか、具体的にどうやって使うのかがわからず踏みとどまっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、Apple Payの使い方について詳しく紹介します。Apple Pa...
クレジットカード・キャッシュレス決済
ショッピング利用や公共料金・通信費の支払いでPayPayポイントが貯まる、PayPayカード。PayPayアプリと連携すると、残高チャージ不要でより便利に利用できます。しかし、せっかくならキャンペーンを利用してお得に入会したいですよね。そこで今回は、PayPayカードの新規入会キャンペーンや入...
クレジットカード・キャッシュレス決済
メルカリだけでなく、JCBカードが使える全国のお店でも利用できるメルカード。メルカリの売上金が活用できるので、日常的に不用品を出品している人は便利に活用できます。しかし、せっかく入会するならお得なキャンペーンを利用したいですよね。本コンテンツでは、2025年6月に開催しているメルカードのキャン...
クレジットカード
三井住友カードを利用するときに貯められるVポイント。Vポイントをたくさん貯めたいとは思っているものの、どのような方法で貯めればいいかわからず困っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回では、三井住友カードでVポイントを貯める方法や貯めたポイントの使い方について解説します。ポイント還元率を...
クレジットカード
無理なく大きな買い物ができる三井住友カードのリボ払い。月々の返済を定額にできる便利なサービスですが、気づかないうちに利用残高がふくらむなどリスクをともなうのも事実です。利用者のなかには、リボ払いを解除したいと考えているものの、具体的な手続きがわからずに利用し続けている人も多いのではないでしょう...
クレジットカード
ネットショップで買い物をするときに、ポイント還元率をアップしてくれる三井住友カードのポイントUPモール。使ってみたいとは思っているものの、サイトの使い方やポイントのため方がわからず困っている人もいるはずです。そこで今回は、三井住友カードのポイントUPモールについて、わかりやすく解説します。ポイ...
クレジットカード
高いステータスや豊富な特典が魅力のゴールドカード。誰もが憧れるクレジットカードですが、どんな特典が受けられるのか、ポイント還元率は高いのかなど、具体的なメリットがわからず利用を踏みとどまっている人も少なくないはずです。本記事では、ゴールドカードのメリットを詳しく解説します。ゴールドカードを持つ...
クレジットカード
手厚いサポートが魅力の銀行系クレジットカード、三井住友カード。カードを利用していると、登録内容に変更が生じたり、身に覚えのない利用明細が見つかったりするケースはどうしても生じてしまいますが、事例ごとの問い合わせ先を知っていればスムーズに対応することが可能です。本記事では、三井住友カードの問い合...
クレジットカード
三井住友カードの会員が追加で発行できる、三井住友ETCカード。初年度年会費無料で家族カード会員でも発行できることから、申し込みを考えている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、三井住友ETCカードの作り方やメリット・デメリットなど、三井住友ETCカードに関する基本情報を徹底解説します。三...
クレジットカード
三井住友カードが発行する最上級のクレジットカード、三井住友カード プラチナ。申し込みを検討しているものの、申し込みに必要な年収がわからない、具体的な審査基準を知りたいなど、詳しい知識がないために一歩踏み出せずにいる人も多いのではないでしょうか。本記事では、三井住友カード プラチナの必...
クレジットカード
三井住友カードのなかでもステータス性の高い、プラチナプリファード。申し込むかどうか検討しているものの、審査難易度や自分の年収で発行できるかどうか、審査に通過するコツなどが気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、プラチナプリファードの審査内容についてわかりやすく解説します。審査...
クレジットカード