会社ごとに申込み条件や審査基準が設けられており、人によっては作れないこともあるクレジットカード。審査に落ちた原因が知りたい人や、クレジットカードを作れるか心配な人もいるのではないでしょうか。
この記事では、クレジットカードが作れない原因や解決策を紹介します。キャッシュレス決済ができるクレジットカード以外のカードも紹介するので、対処法とあわせて参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
クレジットカードおすすめTOP5
クレジットカードが作れない場合、申込み者の年齢・収入・借入れ状況などの問題が考えられます。適切な対処法をとるためにも、まずは審査落ちの原因を詳しく把握しておきましょう。
クレジットカード会社が定める申込み条件を満たしていない場合、審査の通過は難しいでしょう。
一般的なクレジットカードの申込み条件は、規定の年齢を満たしていること、安定した収入があることです。規定の年齢に達していなかったり無職だったりすると、ほとんどの場合はクレジットカードを作れません。
なお、カードの種類によっても申込み条件に違いがあるため、作りたいカードの条件を確認しておくことが大切です。たとえば、プラチナカード・ブラックカードなどランクの高いクレジットカードの多くは、継続的で安定した収入に加えて、申込み年齢が高めに設定されています。
学生向けをうたうクレジットカードの場合、本人の収入状況が問われないことも珍しくありません。ただし成人年齢の18歳以上であっても、高校生は申し込めないことが一般的です。
カードの審査に落ちたときは申込み条件を満たしていない可能性があるため、カードの基本情報と自身の属性を照らし合わせてみてください。
申込み時の記載情報が事実と異なることも、審査に影響しやすい要因です。審査では申告内容が事実かどうかチェックされ、内容に齟齬があると信用性の低下につながります。
クレジットカードの申込み時には、氏名・生年月日・現住所・勤務先の情報・収入状況などを申告します。また、本人確認書類や収入に関する書類が求められることもあるでしょう。
申込み者が提出した情報をもとに、カード会社は信用情報機関などに照会して事実確認を行います。誤りや虚偽の申告があったとわかれば、信用性が低下して審査に落ちる可能性が高いです。
また審査時には、勤務先が実在しているか、申込み者本人が本当に勤務しているかを電話で調べる在籍確認も行われます。勤務先の情報が誤っていたり、電話に誰も出なかったりすると在籍確認ができず、審査に影響することも少なくありません。
過去に支払い遅延や未納、債務整理などの金融事故がある場合、返済能力を疑われてクレジットカードが作りにくくなるとされています。
クレジットカードの審査では信用情報機関に照会を行い、金融に関する履歴を調べるのが一般的です。信用情報機関には、個人のローンやクレジットカードの契約内容、支払い状況などが記録されています。
カード審査で特に重視されるのは、異動情報と呼ばれる記録です。異動情報には、返済金の長期的な延滞、保証会社による代位弁済、債務整理などの情報が該当します。異動情報は過去に金融関連の問題があったことを示す証拠であるため、返済能力が低いと判断される可能性が高いです。
なお、信用情報機関の情報は目安として5年以内、情報の内容によっては1年以内で抹消されます。開示請求をすると自身の情報を確認できるため、審査落ちが心配な人は信用情報機関のCICやJICCのサイトで詳細をチェックしてみてください。
短期間で複数のクレジットカードに申し込んでいる場合、審査に影響することがあります。
短期間の多重申込みは、お金に困っているのではないか、クレジットカードを犯罪行為に利用するのではないかなどの懸念を抱かせる行動です。返済能力を疑われて貸し倒れのリスクが高いと判断されれば、審査の通過は難しいでしょう。
直近の半年間に申込み履歴があるかどうかは、信用情報機関に開示請求をすると確認できます。履歴が残っている状態で申し込むと審査に落ちる可能性が高いので、申込み前に履歴を確認しておくのがおすすめです。
申し込んだ時点で他社の借入れ額が多いと、これ以上返済することは難しいとみなされて審査に落ちる可能性があります。
クレジットカードの審査では、申込み者の収入状況とあわせて各種借入れ状況もチェックするのが一般的です。収入状況と借入れのバランスが取れていなければ、返済能力がないと判断されるでしょう。
また、借入れの種類によっても審査に与える影響が変わるとされています。
たとえば、消費者金融やキャッシングのように用途が自由な借入れが多い場合は、審査に悪影響を与えることも珍しくありません。一方で、住宅ローンや自動車ローンなどは他社による厳しい審査を経ていることから、むしろ審査に有利なケースもあります。
ただし、審査への影響が少ないとされる借入れであっても、延滞がなくきちんと返済していることが重要です。クレジットカードに申し込む際は、他社借入れの有無や借入れの種類、返済状況などをきちんと把握しておきましょう。
クレジットカードやローンの利用履歴がないことも、審査に落ちやすい原因のひとつです。
クレジットカードの利用履歴は、ローンなどの情報とともに信用情報機関に記録され、返済能力を調べるために用いられます。しかし、クレジットカードやローンの利用履歴がまったくなければ、カード会社は申込み者が滞りなく返済できるのかを判断できません。
特に年齢が上がるほど、利用履歴の有無は審査に影響するとされています。なぜなら、クレジットカードの保有率が高い現代において利用履歴がないことは珍しく、その年齢に至るまでカードを作れなかった事情があるのではないかと警戒されるためです。
なお、審査時には携帯電話の分割払いなどの返済履歴も照会されます。クレジットカードやローンを利用したことがなくても、これらの履歴があれば返済能力ありと判断されるケースは少なくありません。
いちから利用実績を作りたい場合は、携帯電話の分割払いのようにクレジットカードなしで組めるローンからはじめるのがおすすめです。
クレジットカードが作れないときには、期間を空けて再度申込む、キャッシング枠を0円に設定するなどが有効です。ここでは、審査に通過できない場合の対処法を紹介します。
クレジットカードの審査に落ちた場合は、6か月以上空けてから再度申し込みましょう。
過去のクレジットカードの申込み履歴は、信用情報機関に6か月間登録されます。また、消費者金融などで借りられるカードローンの登録期間も同様です。
カード会社が申込み者の履歴を照会した際、短期間で複数のカードやローンに申し込んでいることがわかると、金欠や返済能力を疑われて発行を拒否される可能性があります。
申込み履歴が審査に影響することを避けたいなら、信用情報機関の記録が消えるまで待ちましょう。申込み前に信用情報機関へ開示請求を行い、自分の信用情報を確かめておくのがおすすめです。
クレジットカードの審査が不安な人は、キャッシング枠を0円に設定して申し込みましょう。
すでに他社の借入れがある人がキャッシング枠ありで申し込むと、現金を借りるつもりでカードを作ろうとしていると判断されかねません。お金に困っていると思われやすくなり、貸し倒れリスクを懸念されて審査落ちの可能性が高まります。
また、貸金業者が個人に貸付できる金額は収入の1/3までです。基準を超える貸付は法律で禁止されているため、カード会社はキャッシング目的でカードを作ろうとする人を特に厳しく審査するでしょう。
なお、キャッシング枠はカードの作成後に設定することもできます。審査に通過したいなら申込み時はキャッシング枠を0円にしておき、必要に応じてあとから増枠の申請をするのがおすすめです。
クレジットカードの種類は、発行する企業によって銀行系・信販系・流通系・消費者金融系などに分けられます。流通系は大手スーパー・デパート・ネットショップなどが、消費者金融系は消費者金融会社が発行するクレジットカードです。
一般的な見解として、流通系・消費者金融系はほかのクレジットカードに比べて審査が緩いとされています。属性や収入に不安がある人でも審査に通過できる可能性があるので、他社の審査に落ちた場合は選択肢に入れてみるとよいでしょう。
ただし、どの発行元のクレジットカードも審査基準は公開されておらず、必ずしも審査に通過できるとは限りません。借入れ状況や収入状況、過去の返済履歴などに問題があると審査に落ちる可能性がある点は理解しておきましょう。
キャッシュレス決済の手段としてカードを作りたいものの、クレジットカードの審査に通過できない場合はプリペイドカード・デビットカードがおすすめです。ここからは、キャッシュレス決済ができる2種類のカードを紹介します。
キャッシュレス決済で使えるカードとして挙げられるのが、プリペイドカードです。あらかじめ入金した金額内で決済するため立て替えや借金にあたらず、申込み時に信用情報などの審査が必要ありません。
プリペイドカードの代表例には、交通系ICカードやデパート・大手スーパーが発行する流通系カードなどが挙げられます。いずれもカード購入時やチャージの際に支払った金額以上は使えないので、支出管理がしやすいでしょう。カードによってはポイントを貯められる点もメリットです。
また、VISA・JCBなどの国際ブランドがついたブランドプリペイドもあります。ブランドプリペイドとは、クレジットカード会社の決済システムを用いるプリペイドカードのこと。
国際ブランドの提携店で使用でき、ポイントやキャッシュバックなどの特典が得られます。ブランドプリペイドも入会時の審査が不要のため、クレジットカードが作れない人にもおすすめです。
プリペイドカードのより詳しい情報や、おすすめのカードは以下の記事を参考にしてみてください。
クレジットカード以外でキャッシュレス決済の手段を検討しているなら、デビットカードを選択肢に入れましょう。クレジットカードのように支払いを立て替えてもらうのではなく、口座預金を利用して決済する仕組みなので、申込み時に信用情報の審査は行われません。
すでに口座に入っているお金で支払うため、事前にチャージする手間がない点もメリットです。海外で使えるデビットカードを発行すれば、両替なしで決済ができるので利便性が高いでしょう。
なお、入会時に信用情報の審査はありませんが、カード会社によっては年齢などの条件を設けているため、申込み前に確認しておくことが大切です。
デビットカードの発行を検討しているなら、以下の記事を参考にしてみてください。さまざまな項目を比較したうえでおすすめのカードを紹介しているため、自分に合うカードを選ぶ際に役立つでしょう。
クレジットカードの審査難易度や申込み条件は、カードの発行元などによって異なります。審査に通過できるか心配な人は、難易度が比較的低いとされるカードを探してみるとよいでしょう。
以下の記事では、クレジットカードの審査難易度や選び方などを解説しています。ポイント還元率などを比較して選んだおすすめのカードも紹介しているため、クレジットカードが作りたい人は参考にしてみてください。
クレジットカードおすすめTOP5
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