重厚感やツヤ感のある表現が可能な、油絵具。使い方次第で、力強く厚みのある絵を描けるのが魅力です。初心者ならまずはセットを購入し、必要に応じて単色を買い足していくのもあり。しかし、油性絵の具を扱うメーカーはさまざまで、値段の幅も広いため、どれを選んだらよいのか迷う人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、油絵具のおすすめ人気ランキングと、その選び方をご紹介します。油彩絵の具のセットだけでなく、単品の絵の具も幅広くラインナップ。コンテンツの後半では、油絵具の落とし方や捨て方についても解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
文具研究家、文筆家として文具についての情報や創作作品をさまざまなメディアで発信中。WEBメディアにて文具関連記事の監修を多数担当。オフィスや文房具屋に必ず置いてあるような定番文具を好む。得意ジャンルは文具、玩具、画材、図鑑などの書籍。ほかにもISOT (国際文具・紙製品展。国内外のメーカーが集う日本最大級の文具PR商談会)PRサポーター、文房具カフェ会員として活動。
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油絵具とは、色の元となる顔料に、乾性油を練り混ぜて作られた絵具です。乾くまで時間がかかりますが、筆跡をつける技法のほか、表面を削ったり凸凹したタッチを残したりと、多彩な表現を楽しめるのが魅力。特有のニオイがあるものの、油分を多く含むためツヤ感があり、乾いても色が変わらない点が特徴です。
油絵具とアクリル絵具との違いは、乾くまでの時間やニオイなどさまざま。顔料をアクリル樹脂で練って作るアクリル絵具は、水で溶かせたりはやく乾いたりと、油絵具より扱いやすいのが特徴です。乾いたあとはやや暗めでマットに仕上がるデメリットもありますが、ニオイは控えめで、気軽に使いたい人に向いています。
油絵具は、画材店や通販などで購入可能なほか、ダイソーなど100均でも取り扱いがあります。顔料によっては色あせてしまうこともあるため、とくに製作で使う場合は、耐光性の高いメーカー品を購入するほうがよいでしょう。
油絵具を選ぶ際に必ずチェックしておきたい「4つのポイント」をご紹介します。
初心者には、使いやすい色がそろったセットがおすすめ。あとから単品で買い足したいのなら、10~12色セットが目安です。多くのメーカーから販売されている12色セットは、混色の基本となるスタンダードな色に白と黒がプラスされたもの。ある程度の色をそろえたい場合は、20色前後を目安に選ぶのもよいでしょう。
まだ道具を購入していない人は、絵具に加えて、筆・パレット・画用液などがそろったセットに注目。必要な道具が入っているため、キャンバスがあればすぐに描きはじめられます。持ち手のついたケース入りなら、外で油絵を描きたいときなど持ち運びに便利。油絵をはじめる人へのプレゼントにもぴったりです。
単色で気に入ったものをそろえたい場合は、まず基本の色をおさえましょう。油絵具には、色を重ねたときに下地が透ける透明色・透けない不透明色・中間の半透明色があります。透明色は画溶液等で薄めることで、濃度を変えてグラデーションを作れるのが特徴。不透明色は基本的に薄めずに使います。絵具チューブの裏に表記されていますが、ネットショップの場合は特によく確認して購入しましょう。
白の油絵具は複数ありますが、初心者ならパーマネントホワイトをチョイスしましょう。混色制限がなくオールマイティに使えるので、まだ何を描くか決めていない人や、使いづらい色は困るという人にぴったり。セットでもよく採用される白ですが、別の白が入っている場合は、パーマネントホワイト単品を買い足しておくと重宝します。
さまざまな白を表現するなら、透明感が強く青みがかったジンクホワイトや、ポピュラーなシルバーホワイトを試してみるとよいでしょう。白を強調したいときは、質感が強めのチタニウムホワイトもおすすめ。顔料によっては、混色制限があったり下塗りに向かなかったりするので、使い方には注意が必要です。
一般的にイメージする赤に近い色がほしい人は、カドミウムレッドを選びましょう。カドミウムレッドは、鮮やかな発色の不透明な赤です。ほかには、クリムソンレーキやバーミリオンも好んで使われることの多い赤。クレムソンレーキは、透明感のある深みのある赤で、ワインのような色味の表現にぴったりです。
さらに、重厚な赤を試したいなら、バーミリオンもおすすめ。少し黄色がかった赤で、日本の朱色に近い色味です。輝くような赤を表現できますが、原料に貴金属を使用しているため、ほかの赤に比べて高価。どちらかといえば上級者向けの色なので、余裕があれば候補に入れてみるのもよいでしょう。
1本目の青なら、ウルトラマリンブルーをチョイス。青は、空や海を描くときだけでなく、影色の調整にも使える便利な色です。なかでも、ウルトラマリンブルーは、深海のような濃いめの青。ラピスラズリから作られていたため昔は高価でしたが、現在は安価に入手できます。伝統ある色なので、ぜひ持っておきましょう。
青をよく使う人は、コバルトブルーやセルリアンブルーがあると便利です。コバルトブルーは彩度の高い鮮やかなブルーで、半透明な色味を表現できます。セルリアンブルーは、コバルトブルーよりもやや明るい青色。やや緑がかっているのが特徴で、空を描くときにもよく使われます。
鮮やかな黄色がほしい場合は、カドミウムイエローがぴったり。カドミウムイエローは、不透明ながら明るい黄色を表現できるのが魅力です。メーカーによっても色味が異なり、ペール・ライト・ディープなどニュアンスの違う色があります。安価なものがよければ、パーマネントイエローで代用してもよいでしょう。
下塗りにも使うなら、汎用性の高いイエローオーカーがおすすめです。いわゆる黄土色で、あたたかみのある仕上がりを求める作品の下塗りに向いています。安価で手に入れやすく、混色することでさまざまな色を作れるため、1本持っておくと便利です。
定番カラーであるビリジアン(ヴィリジャン)は、ぜひ持っておきたい緑です。青みがかった緑色をしており、深みのある透明度の高い色味が特徴。ほかの色を混ぜて作れない色なので、はじめて単色をそろえるときにはぜひ加えておきたい1本です。
表現の幅が広い緑をプラスするなら、コバルトグリーンを選ぶとよいでしょう。青と緑を合わせたような色味で、ペールやライトなど数種類のニュアンスから選べるのが魅力。ほかにも、青みが強い黄緑のパーマネントグリーンなど、さまざまな緑系の色があります。
褐色系を選ぶなら、バーントシェンナかローアンバーがおすすめ。バーントシェンナはやや赤みの勝った茶色で、ローアンバーはやや明るく緑みもある褐色です。「バーント」は「焼いた」という意味を、「ロー」は「熟成していない」という意味を含みますが、好みに合うほうを選ぶとよいでしょう。
ローアンバーより赤みのある褐色がほしい人は、ローシェンナを選ぶのもあり。バーントシェンナ同様、イタリアのシエナ地方の土の色に由来しており、黄みががかった赤を表現するときに使います。褐色系は、下塗りでも重宝するほか、地色や構図の基礎を作るのにも使えて便利です。
まずはオーソドックスな黒からそろえたい人は、アイボリーブラックを選びましょう。アイボリーブラックは、動物の骨を焼いて作った黒で、やや赤みを感じる黒です。あたたかみのあるニュアンスの黒なので、弱すぎず強すぎない着色力が混色にも向いています。
また、青みのある黒を表現したいなら、ピーチブラックやランプブラックにも注目。桃の種を炭化させて作った黒が由来のピーチブラックは、やや弱めの黒です。一方、煤(すす)から作られたランプブラックは、強い黒。ピーチブラックに比べ、さらに青さが感じられるのが特徴です。
油絵具は、メーカーによって顔料の配合や作り方が異なります。メーカーごとの特徴をチェックして、好みや用途に合うものを選びましょう。
手に入れやすい油絵具がほしいなら、「ホルベイン」がぴったり。ホルベインは、100年以上の歴史を持つ国内大手のメーカーです。画材店でも見かけることの多いメーカーで、初心者でも手軽に入手できるのが魅力。価格も高すぎないので、はじめにひととおりの色をそろえたい人におすすめです。
ホルベインは、深い色調と透明感が特徴で、にごりにくく鮮やかな混色が可能。芸術大学と共同開発したブランドをはじめ、初心者から専門家までをカバーする多彩な絵具を扱っています。画材も豊富に取り扱っているので、ひとつのメーカーで必要なものをそろえるなら、まずはホルベインをチェックするとよいでしょう。
とりあえず色数を豊富にそろえたい人は、国内メーカーの「クサカベ」がおすすめです。クサカベは、1928年創業の老舗メーカー。色数が170色ほどあるためバランスよくそろえられるほか、ほかの大手メーカーより比較的価格が安いのがメリットです。
クサカベには5つの油絵具ブランドがあり、習作用から専門家用までニーズに合わせて選べるのが魅力。油絵具はこだわりの原料を使っていて、中間色やグレートーンの色味が豊富です。落ち着いた発色が特徴なので、やさしい印象の作品を描きたい人にも向いています。
発色のよい油絵具を探しているなら、「マツダ」を候補に入れましょう。マツダは、1948年に日本で創業した画材専門のメーカーで、顔料濃度が高く、発色の美しい油絵具が人気。ほかのメーカーに比べると色数が少なめですが、初心者からプロまで愛用者の多いメーカーです。
半永久的に鮮やかな色が残るマツダの油絵具は、本格的な油絵をはじめたい人にもぴったり。時間が経っても黄変が起こりづらいため、大作に挑戦したいときにもおすすめです。速乾性のあるクイック絵具なら、初心者の導入画材としてはもちろん、授業など限られた時間での制作でも重宝するでしょう。
プロ向けの油絵具を探している人は、「マイメリ」を選んでみるのもあり。マイメリは、イタリアで創業した世界的にも知名度の高い画材メーカーです。「顔料と溶剤以外は何も入れない」という信念に基づいて製造された油絵具は、多くのアーティストから支持されています。
マイメリの絵具は、明るくてやわらかい、まろやかな発色が魅力です。約200色以上がラインナップされているなど、色の種類が豊富な点も見逃せません。ただし、ほかのメーカーに比べると価格はやや高め。顔料密度が高く、優れた色彩と高い耐久性から、本格的な作品作りに向いています。
高価な色を使ってみたい人は、名前に「HUE(ヒュー)」がついたものに注目。HUEとは「色相・色味」という意味で、安価な代替顔料で作った色につけられます。たとえば、高価なことで知られるバーミリオンですが、「バーミリオン・ヒュー」ならグッと安く購入できるのがうれしいポイントです。
HUEだからといってクオリティが低いわけではなく、プロユースに耐える色もそろっています。また、HUEは、毒性が気になる人にもうってつけ。油絵具のなかには毒性がある顔料が使われているものもあります。人体への影響を抑えたものがほとんどですが、気になる場合はHUEを選んでおくとよいでしょう。
油絵具の値段と品質は、かならずしも比例しません。絵具の価格は、メーカーはもちろん、ブランドや使われている顔料によって異なるもの。使いづらく品質がほどほどの絵具でも、高価な顔料を使用していれば値段設定が高いこともあります。使いたい色が見つかったら、予算と照らし合わせて選ぶのがポイントです。
商品 | 画像 | 最安価格 | ポイント | 詳細情報 | |||
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色数 | 容器 | 内容量 | |||||
1 | クサカベ ジンクホワイト 中練り|274 | ![]() | 澄んだ仕上がりに。中間色を作るための混色に適した白 | 1色 | チューブ | 20mL | |
1 | クサカベ 油絵具|134 | ![]() | 色と練りにこだわった1品。伸びやすくも堅牢さは十分 | チューブ | 20mL | ||
3 | ホルベイン工業 油絵具|HH260 | ![]() | イエローオーカーをたっぷり使いたい人に | チューブ | 110mL | ||
4 | ホルベイン工業 油絵具 |H511 | ![]() | 画面の痩せが無く、色変化が少ない。 | 全166色 | チューブ | 110mL | |
5 | ホルベイン工業 油絵具|H911 | ![]() | はじめての油絵に。基本的な12色をそろえられる | 12色 | チューブ | 10mL | |
6 | ホルベイン画材 ホルベイン|油絵具|H903 | ![]() | 全20色のセット商品。贈り物にもおすすめ | 20色(20ml:18色/50ml:パーマネントホワイト、チタニウムホワイト) | チューブ | 20mL:18本/50mL:2本 | |
7 | サウザンドショアス Ohuhu|油絵具 | ![]() | リーズナブルで非毒性。子どもと一緒に楽しめるアイテム | 24色 | チューブ | 12mL | |
8 | クサカベ 習作用油絵具セット|S-12 | ![]() | 油絵初心者にぴったり。扱いやすい12色セット | 12色セット | チューブ | 20mL(ホワイトのみ50mL) | |
9 | アーテック ファースター油絵具|102039 | ![]() | 厳選された品質の高い顔料を使用 | 12色セット | チューブ | 12mL | |
10 | ターレンスジャパン(Talens Japan) ヴァンゴッホ油彩木箱セット BASIC BOX | ![]() | 初心者からプロまで使える、木箱に入った油絵の一式セット | 10色 | チューブ | 40mL |
水彩絵具のように水に溶かすことができるため、従来の油絵具ではできなかった表現も可能な油絵具。描いたあとはしっかり乾燥させることで、水に強くなるのも利点です。通常の油絵具と混ぜて使うことも可能で、油で溶かす必要がないため独特な臭いが少ないのもうれしいポイントですね。
色数 | 20色 |
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容器 | チューブ |
内容量 | 20mL(6号チューブ):18色/50mL(10号チューブ): ホワイト、クイック ドライング メディウム グロス 各1本 |
油絵具が乾く前なら、固形石鹸を使って洗うとよいでしょう。まず、油絵具がついた部分をぬるま湯か水で濡らしたら、石鹸をつけ、つまみ洗いします。汚れを広げてしまわないよう注意しながら、「石鹸で洗う・すすぐ」を繰り返すのがポイント。歯ブラシなどでかき出すようにするのも効果的です。
べったりと絵具がついてしまったときは、食器用の中性洗剤でシミ抜きする方法もあります。まずは、絵具を広げないようざっとすくい取って下準備。絵具のついた面を下にして古タオルの上に置き、洗剤をつけてトントンと歯ブラシなどでたたきます。古タオルに汚れを移すように軽くたたくのがコツです。
中性洗剤である程度シミ抜きできたら、仕上げに固形石鹸を使って洗いましょう。洗筆油を布にしみこませて落とす方法などもありますが、衣類によってはかえってシミになったり、汚れが広がってしまったりすることもあるので注意が必要です。
油絵具を処分するときは、各自治体のルールに従って捨てるのが大原則。キャップはプラスチックゴミや可燃ゴミ、本体は不燃ゴミや金属ゴミなど、捨て方は自治体によって異なります。中身が入っている場合は、まず中の絵具をポリ袋に絞り出し、水をかけてしっかりと封をしてから捨てましょう。
ただし、カドミウムレッドやバーミリオンなどは、燃やすと有害なガスが発生するので注意が必要です。チューブのラベルを確認し、「カドミウム化合物を含みます。」などの記載があれば、燃えないゴミとして適切に処分。ほかの色も、環境汚染につながる危険などがないか、必ず確認してから捨ててくださいね。
屋外や屋内でも使いやすいイーゼルがあれば、作業に長時間集中できます。以下のコンテンツで、おすすめのイーゼルや選び方をご紹介していますので、この機会にぜひチェックしてみてくださいね。
1位: クサカベ|ジンクホワイト 中練り|274
1位: クサカベ|油絵具|134
3位: ホルベイン工業|油絵具|HH260
4位: ホルベイン工業|油絵具 |H511
5位: ホルベイン工業|油絵具|H911
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