転職エージェントの賢い使い方を解説！失敗しないための注意点は？

自分の適正にあった転職エージェントを選ぶのは、登録をするうえで重要なポイント。それぞれの転職エージェントで、保有する求人数や得意な領域が異なることが理由です。

転職エージェントには、大きく分けて総合型転職エージェントと特化型転職エージェントがあります。総合型転職エージェントは文字どおり総合的な求人を扱い、求人数が多くて様々な募集がある傾向です。

一方、特化型転職エージェントは医療系・金融系・IT系などの特定の求人に特化しています。例えば医療系の人が転職したいなら、医療系の特化型転職エージェントを選ぶとよいでしょう。

ちなみに複数の転職エージェントに登録すると、求人数や相性などの理由から効率的に転職できる確率が上がります。以下の記事では、それぞれの転職エージェントを公開求人数やマイページの使いやすさから比較検証しているので、登録の際の参考にしてみてください。

転職エージェントは1社だけでなく、複数登録するのがおすすめです。転職エージェントによって取り扱う求人や求人が違うため、複数登録して利用したほうが自分にあったサービスを見つけやすくなります。

複数登録する際の目安は、合計2〜4社程度です。求人数の多い総合型転職エージェントを1・2社程度登録し、特化型転職エージェントも1・2社ほど登録するとよいでしょう。

ほかにも20代・第二新卒・ハイクラス向けの転職エージェントもあるので、自分の属性にあったものをピックアップしてみてください。最終的には求人紹介の案件やキャリアアドバイザーとの相性も考えて、1〜2つの転職エージェントに絞りましょう。

あまりに登録数が多すぎるとキャリアアドバイザーとのやり取りも大変になってしまうため、自分が対応できる範囲で登録することも重要です。転職初心者の人はまず1・2社ほど登録し、感触を掴んでから登録数を増やしましょう。

登録の際のプロフィールや職務経歴は、詳細に記載しましょう。転職エージェントは求職者の情報を元にして求人を紹介するため、情報が充実しているほど自分に適した求人に出会いやすくなって転職活動がスムーズに進みます。

登録フォームにプロフィール・職歴・希望条件を入力する欄がある場合は、漏れなくかつ具体的に記入しましょう。別途職務経歴書などを求められたときは必ず提出することも重要です。ただし後々記入や提出ができる場合もあるので、悩んだ場合はいったん飛ばしてしまっても問題ないケースもあります。

各情報を詳細に記載すれば、以降のカウンセリングもスムーズに進められるでしょう。またキャリアアドバイザー側から見れば、情報が少ない場合に比べて求人を検索したり、適切な企業を紹介したりしやすくなります。

キャリアアドバイザーとの面談では、転職理由・休職期間などいいづらいことも正直に伝えましょう。正直に話すことで、相手との信頼関係が生まれます。またこちらの理由や状況がわかっていれば、適切なアドバイスをしてもらえる可能性が高まるでしょう。

例えば転職理由が残業時間や休日出勤の多さなら、素直に伝えれば求人を紹介する際の参考にしてもらえます。例えば休職期間が長くブランクがある場合でも、病気で療養していたり、家族の介護で働くことができなかったりなどの理由を隠さず話せば考慮してもらえるでしょう。

ただし、前職での不満や愚痴ばかりを伝えるのはNGです。転職してもすぐに辞めそうだと判断されて、サポートの優先順位を下げられるリスクがあります。ネガティブなことを伝えるときは、次の転職は前向きである旨をセットで伝えるとよいでしょう。

キャリア・経歴を伝えるときは絶対に嘘をついてはいけません。キャリアアドバイザーは求職者のキャリアや経歴などを元に求人を紹介するため、自分に適さない企業を紹介される可能性があります。最悪の場合は、信頼の喪失や強制退会につながる恐れも。

例えば管理職の経験がないのに前職ではディレクターとしてチームの進捗を管理していたなど、本来の経歴と異なる嘘はつかないようにしましょう。また自分がそれほど関わっていないにも関わらず、業務の中核を担っていたなど話を膨らませてしまうこともNGです。

採用を決定するのはキャリアアドバイザーではないため、キャリアや経歴は正直に伝えましょう。嘘の経歴で内定すると、転職後に解雇される可能性もあるので注意が必要です。

希望転職時期は、なるべく短くするとよいでしょう。短期間での転職希望であれば、転職に向けた熱意を感じてもらえるのが理由です。また転職エージェントは求人を出している企業から紹介報酬をもらうため、できるだけ早く入社してほしいと考えていることも背景にあります。

転職希望時期は、現職との調整が問題なければ「マッチする求人があればすぐにでも」と伝えましょう。転職エージェントを利用した転職活動期間の平均は3か月〜半年ほどなので、短いほうにあわせて遅くとも3か月以内と答えると前向きだと判断される可能性が高まります。

逆に転職希望時期が長いほど、転職する意志が弱いとみなされてサポートの優先順位を下げられてしまう場合があるため注意しましょう。転職エージェントを活用する際は現職の退職に必要な期間を考慮して登録時期を決めると、内定獲得をして退職をするまでの一連の転職活動がスムーズに進められます。

キャリアアドバイザーとの相性が悪い場合は、変更を考えるべきです。希望している条件とは異なる求人を紹介されたり態度が高圧的に感じたりするなど、自分と相性が合わないと感じるキャリアアドバイザーでは転職活動をうまく進められない可能性があります。

例えば紹介された企業に対する質問の返答や、面談日や必要な書類などを確認した際のレスポンスが遅い、自分が提示した給与や休日などの希望を聞いてくれない、のような相性の悪さを感じたら変更を検討するとよいでしょう。

担当変更を申し出るときには何が合わなかったのか、キャリアアドバイザーにどうしてほしいのかなどを明確に伝えてみてください。転職エージェントが次の担当者を手配する判断材料になるからです。

紹介された求人が自分が希望している条件に合致しているかは、必ず確認しましょう。自分の希望にあっていない条件や、考えているキャリアを実現できそうにない求人を提案される可能性があるからです。

確認の際には給与や勤務時間など、開示されている情報をすべてチェックして希望する条件に最も合っている求人を第一志望にするとよいでしょう。1社だけに絞るのは落ちたときのリスクが大きいため、第二志望以降も優先順位をつけて決めておくと無難です。

紹介された求人が希望と違っているケースが多い、給与や福利厚生などの条件が求めている水準に足りない場合は改めて希望を伝えてみてください。それでもずれている場合は上述したように担当変更を検討したり、利用する転職エージェントを変えたりするとよいでしょう。

紹介された求人を断るときは、無視をせず必ず理由を添えて伝えることが重要です。断る理由が明確ならキャリアアドバイザーも今後の求人を探す参考にでき、求めている条件に合致した求人を紹介してもらえる可能性が上がります。

求人を断る際には、希望条件とマッチしていない、この条件は譲れないので応募を見送りたいなどの理由を明記して返信しましょう。断わりの言葉だけでなく、求人を紹介してくれたお礼もあわせて返信すると誠意が伝わります。

ちなみに条件にあわない求人メールに返信するのはマストではありません。ただし断わりの返信をしない人が多いことから、キャリアアドバイザーからすればしっかり確認してくれたと心証がよくなる場合も考えられます。

書類添削のアドバイスを依頼するのは、転職エージェントの賢い使い方のひとつ。履歴書や職務経歴書などの企業への応募書類の添削は、転職エージェントが最も得意とする分野です。

履歴書や職務経歴書の添削を受ければ、伝える内容の見逃し防止・効果的な伝え方・過不足なく伝えるコツなどを教えてもらえます。より採用担当者に伝わりやすく、自分をアピールできる書類が作成できるでしょう。

書類選考の通過率を上げるには、履歴書の志望動機や職務経歴書に記載する実績やスキルを志望企業にあわせるなど、応募書類の質を高めることが重要です。転職エージェントを活用して第三者の目線から客観的に評価してもらいましょう。

面接対策を実施してもらうことも、転職エージェントの賢い使い方の代表格だといえるでしょう。書類添削と同じく、面接対策も転職エージェントの得意な領域です。

キャリアアドバイザーは面接の基本・回答アドバイス・模擬面接などさまざまなパターンに対応してくれます。面接における様々なノウハウを持っているため、活用しない手はありません。

転職エージェントは企業の過去の面接情報をもっているケースが多いため、応募する企業が決まっている場合は聞かれる可能性の高い質問に対して準備をするなど、より具体的な面接対策が可能です。

生の企業情報を教えてもらって活用できることも、転職エージェントを使う利点です。転職エージェントは応募する企業の情報をもっているケースが多く、その情報を活かして対策できれば採用される可能性が高まります。

具体的な仕事内容や職場環境などを知ることができれば、志望動機の作成や面接の受け答えに役立てることができるでしょう。また自分が働いている姿もイメージしやすくなるので、転職をしたあとにミスマッチを起こす可能性も減らすことができます。

転職エージェントは応募する企業の過去の選考状況やよく聞かれる質問などを把握している場合もあるため、自分から積極的に聞いておくとよいでしょう。

面接の日程調節をお願いすることも、転職エージェントの賢い使い方です。キャリアアドバイザーが企業と交渉して、自分の都合にあわせて面接の日程を調整してくれる可能性があります。

例えば仕事をしながら転職活動をしていると、応募した企業から指定された面接日に都合が合わない場合もあるでしょう。その場合はキャリアアドバイザーに早めに伝えておけば企業と交渉してくれます。面談日の調整は、複数の選考が並行して進んでいる場合にも便利なので活用しない手はありません。

キャリアアドバイザーに任せられれば自分で交渉するよりも手間がかからず、交渉することへの心理的な負担も抑えられるでしょう。ただし調整できる期間は最長で2〜3週間程度のため、1か月以上遅らせるのは難しいと理解しておきましょう。

内定時期が揃うよう調整してもらうことも、転職エージェントの便利な使い方のひとつ。内定への回答期限は1週間程度が一般的なため、1社から内定を受けた場合はほかの企業の合否が出ていなくても期限内に返答する必要があるからです。

複数の転職エージェントを利用している場合は他社の応募状況も含めてキャリアアドバイザーに共有しておくと、内定が出る時期を揃えるよう調整してくれます。複数の転職エージェントを使っている人は、双方に選考状況を共有して調整してもらうとよいでしょう。

ただし内定時期を揃えることにこだわりすぎて、転職活動を成功させるという本来の目的を見失わないように注意しましょう。例えば第一志望から内定が出た場合は他社を待たずに内定承諾をするなど、状況によって対応を変えることがおすすめです。

面接後には、フォローやフィードバックをしてもらうとよいでしょう。面接後にキャリアアドバイザーから企業へのフォローアップがあれば、内定獲得率が上がります。また面接のフィードバックをしてもらえば、今後面接を受ける際の対策にもなるからです。

面接後にはキャリアアドバイザーに連絡して、面接の感想を伝えましょう。面接で不安を感じたポイントや伝えきれなかったこと、失敗してしまったことなどを伝えれば、キャリアアドバイザーが企業に連絡して採用の後押しをしてくれます。

また企業からの評価などのフィードバックを受ける際は、とくに懸念点を聞いておきましょう。自分の弱みやアピールし足りない部分などがわかれば、例え面接に落ちてしまったとしても今後の転職活動に活用できます。

給与や待遇面の交渉を任せるのは、転職エージェントの賢い使い方だといえるでしょう。自分で企業と交渉するよりも転職エージェントに任せたほうが、スムーズに進められて手間もかかりません。

例えば想定年収が希望額より少ない場合、キャリアアドバイザーが企業に対して希望額やプラス要素を伝えて年収がアップするように交渉してくれます。伝える際は、できればこれくらい欲しい金額と最低限の金額をあわせて提示するとキャリアアドバイザーも交渉しやすくなります。

ただし、必ずしも希望がとおるとは限らない点は理解しておきましょう。キャリアアドバイザーはあくまで交渉してくれるだけなので、提示した条件が叶えられない可能性はあります。

転職エージェントには入社日の調整交渉や退職の相談もできるので、積極的に任せましょう。入社日の調整をしてもらえばそのぶん自分で行う手間が省け、退職に悩みがあるときに相談すれば円満に会社を辞められる可能性が高まります。

例えば入社日の調整を行いたい場合は、キャリアアドバイザーに希望を伝えて企業に交渉してもらいましょう。現職を退職するまでのスケジュールや手続きでわからない点があれば、相談して具体的な解決方法を聞くこともおすすめです。

ちなみに入社日を調整してもらう際は、自分の状況を整理して最短入社可能日と入社希望日を決めておくとよいでしょう。選択肢に幅があれば、キャリアアドバイザーも企業に対して交渉しやすくなります。

入社後のフォローをしてもらうことも、転職エージェントを最後まで使い倒す賢い方法です。転職エージェントのなかには転職後も定期的に条件面でのギャップや悩みはないかなどをヒアリングしてくれるところも多いため、利用しない手はないでしょう。

例えば転職先に実際に勤務して求人時の条件や雰囲気がミスマッチしていると感じた場合は、キャリアアドバイザーに相談して条件見直しや交渉をしてもらえる可能性があります。入社時の自己紹介で話す内容や持ち物など、細かなことも相談できるので気になったことは聞いてみるとよいでしょう。

ただし、しつこく質問しすぎるのは相手の迷惑になるケースも考えられます。自分で調べてわからなかったときに聞くようにすると理解しておきましょう。