子持ち女性でも転職できる？タイミングと成功のコツを解説

自宅や保育園などと職場は、できるだけ近くにするとよいでしょう。距離が近ければ通勤時間を短縮できるため、子どもとすごしたり家事をしたりする時間を確保できます。子どもに何かあったときに、すぐにかけつけることができることも利点です。

自宅・保育園と職場との理想の距離は約800mで、徒歩にして10分ほどです。子どもの送り迎えがある場合は、雨の日や雪の日でも登園しなければいけないと考えると10分程度が望ましいといえるでしょう。

ちなみに、自宅や保育園近くに職場が見つからないことも考えられます。その場合は駅やバス停から近いなど、交通の便がよい職場を選ぶとよいでしょう。

転職サイトによっては細かく勤務地を検索できるものもあります。以下のコンテンツでは子持ち女性にもおすすめの転職サイトを数多く比較し紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

休暇がとりやすい職場や残業が少ない会社も、子育てをしながら働きたい人に向いています。休暇が柔軟に取得できたり、残業や持ち帰りの仕事が少なかったりすれば、仕事と子育てを両立しやすくなることが理由です。

例えば休暇に対して柔軟な職場なら、子どもの都合や体調不良などに対応する場合でも休暇の取得や早退などができます。また残業や持ち帰りの仕事が少なければ、そのぶん家事に時間を回したり子どもとコミュニケーションをとったりできる時間が生まれるでしょう。

転職先を選ぶうえでは、同年齢くらいの子どもがいる女性が職場にいるかどうかをチェックしておくことがおすすめ。可能であれば、採用担当者などに掛け合って実際に話を聞いておくとよいでしょう。

また、転職サイトによっては「子育てママ在籍中」などで検索できるものもありますので、以下のコンテンツもぜひ参考にしてみてください。

フレキシブルな働き方ができる職場も、転職先を選ぶひとつのポイントです。自由で柔軟な働き方が認められていれば、仕事と子育てを両立しやすい利点があります。

例えばフレックスタイム制度があれば、子どもを登園・登校させたあとに余裕をもって仕事を始めることが可能です。またリモート勤務なら、子どもが急に熱を出したときでも様子を見ながら業務に取り組めるでしょう。

ただしフレックスタイムやリモート勤務などの制度が用意されていても、形骸化して使われていない場合があるため注意が必要です。面接時などに実際に活用されているかどうか確認しておくとよいでしょう。

妊娠・出産の予定がある人は、転職先の企業に産休や育休制度があるかはしっかりと確認しておきましょう。産休や育休制度があれば、妊娠・出産・子育て時の金銭的・体力的な負担を減らすことができます。

産前6週間・産後8週間の産前・産後休暇は企業が必ず取得させなければいけません。また子どもが満1歳になるまでの期間（最長2歳まで延長可能）には、育児休業も取得できます。

育児休業は職場への申し出が必要なため、面接時に育児休業をする場合はどのような手順や期限で申請を行えばよいかを確認しておきましょう。また実際に育児休業を取得している人がいるかどうかもチェックしておけば、自分が取得する際にも参考にできます。

ただし、子どもが1歳6か月になるまでに契約が満了することが明らかな有期雇用労働者は育児休業を取得できません。継続雇用された期間が1年未満の人は除くと、労使協定で決まっている場合も同様です。雇用形態や企業によって育児休業を取得できないケースがあるので、職場に確認しておきましょう。

また、転職サイトによっては「産休育休取得実績あり」などで検索できるものもありますので、以下のコンテンツもぜひ参考にしてみてください。

子持ち女性が転職先を選ぶ場合は、従業員数が多い部署や会社も選択肢のひとつに挙げられます。従業員の多い職場は従業員ごとの業務負担や責任が少ない可能性が高く、急な早退や休みもとりやすい傾向にあるからです。

社員の人数が多ければ、子どもが熱を出して急に迎えに行かなければいけなくなっても、業務を同僚に引き継いでもらえることもあるでしょう。また子育ての都合でどうしても残業ができない場合も、チームメンバー間で業務を分担して負担を軽減できる可能性があります。

上記はあくまで傾向なので、業務内容や職場環境などによって異なることは理解しておきましょう。従業員数が多くても部署によっては人数が少なかったり、繁忙期は多くの人が忙しかったりするケースも考えられるため、必ずしも早退や休みが取りやすいわけではありません。

子持ちで働いている社員がいるかどうかを確認することも、よい転職先を見つけるためには大切です。

同僚や上司などが子持ちで働いていると相談がしやすいほか、自分の状況を理解してもらいやすいメリットがあります。一方で同じ子育て世帯の社員がいないと、自分の状況が理解されにくく職場に居づらくなってしまうことも。

面接の際に子育てをしながら働いている社員がいるか聞いたり、人事担当者などに依頼して子持ちの女性社員と話す機会を作ってもらったりすると転職後のミスマッチを少なくできます。

質問をするときには自分の知りたいことだけではなく、会社に対しての意欲を同時に伝えるとよいでしょう。「貴社で長く働きたいと考えているのですが、育児中の女性はいらっしゃいますか」など質問と意欲をセットで伝えると、採用担当者の心証がよくなるケースがあります。

年齢が30代を超えているなら、経験・スキル・資格を活かせる職場を選ぶとよいでしょう。30代での転職は未経験分野への挑戦がやや難しく、経験や実績が求められるからです。

例えば現在事務職で日商簿記の資格を持っているなら、資格を活かせる総務や経理などの業務内容での転職先がおすすめ。またマイクロソフト オフィス スペシャリスト（MOS）を取得していれば、Microsoft Officeを利用しての資料・書類作成が必要な幅広い職種に対応できるでしょう。

また資格がなくても、チームリーダーの経験などがあればキャリアを評価されるケースもあります。多くの職場で使える経験を活かした転職をすれば、就業後もスムーズに働けるでしょう。

自分の強みを活かして転職できれば、現在よりも収入がアップする可能性も十分あります。転職をする際には、自分の持つ強みをしっかりと洗い出してアピールできるようにしましょう。

家族の理解やサポートを得ることは、転職を成功させるうえで重要なコツです。子育てをしながら仕事をするのは、時間の制約や体力的な負担が少なくありません。仕事と子育てを両立させるには、家族の理解やサポートが不可欠です。

例えば夫婦で育児や家事の役割を分担できれば、転職活動や転職後の仕事に割ける時間が増加します。また忙しいときや子どもに何かあったときに祖父母などを頼ることができれば、精神的な負担も減らすことが可能でしょう。

ちなみに子持ち女性が面接を受ける際には、家族のサポートがあるかどうかを聞かれる場合もあります。転職する前には家族としっかり話し合い、サポート体制を整えておくとよいでしょう。

転職にあたっては、これだけは譲れない条件を決めておきましょう。仕事と子育てを両方完璧にできることはないので、何を大切な条件にしてどのポイントを妥協できるのかを決めておくことは大切です。

また条件を決めれば、転職の方向性が決まりやすくなります。例えば遅くとも18時には帰りたい、土日は必ず休みたいなどの条件を決めれば、定時17時・残業はなし（少なめ）・完全週休2日制（土日）の職場が選択候補になるでしょう。

ただしすべての希望が叶えられることは難しいケースもあるため、条件に優先順位を決めておくと選択肢の幅が広がります。

子持ちでも、しっかりと会社に貢献できる強みをアピールすることも重要です。子持ちは転職活動で不利になるケースもありますが、自分の強みが会社にどう貢献できるのかが伝われば採用したいと感じてもらえるでしょう。

例えばスキルや資格の棚卸しをして、自分の今までのキャリアがどう転職先に活かせるかをアピールできるようにしておくと効果的です。また履歴書や職務経歴書などに、家事や子育てから活かせる子持ちにしかない経験や強みを記載してみることもよい方法だといえるでしょう。

強みが見つからない場合は、短所を長所としていい換えてみてください。例えば積極性がない人なら、客観的に落ち着いて物事を判断できるなどと変換してみると、強みになるケースも。また家族や友人に自分の印象を聞いてみると、気づかなかった強みを見つけられることもあります。

面接で子ども関連の質問をされたときの回答を、あらかじめ考えて対策しておくことも転職を成功させるコツです。子持ちで働く女性の場合、面接時ではよく仕事と子育てのバランスについて質問されます。

例えば「お子さんは保育園に通われているとのことですが、仕事に支障はありませんか」との質問に対しては、以下のような回答が考えられるでしょう。

【例文】

保育園への送りは私がしていて、迎えは夫が引き受けています。そのため、ある程度の残業も可能です。さらに自宅の近所に住んでいる祖父母のサポートも得られるため、仕事に支障が出ることは少ないかと存じます。

上記のほかにも、出張や外回りの可否・長期に渡って働く意志があるか・今後の出産予定はあるかなどを聞かれることがあります。いずれの質問も、明確かつポジティブに答えられるように準備しておくことが重要です。

面接時には、子育てをしながら仕事をする際にできないことをはっきり伝えておきましょう。できないことを伝えないまま仕事を始めると、後々トラブルの原因になる可能性があります。

例えば残業・持ち帰り仕事・土日出勤などが無理な場合は、はっきり伝えておくと転職後のミスマッチも起こりにくくなるでしょう。ほかにも子どもと数日間離れることが難しいなら、出張もNG項目です。

ただし単にできないと伝えるだけでは、面接官の心証も悪くなってしまいます。残業なら19時までならできるなど、相手の都合も考えつつ明確な範囲を提示することが大切です。

子持ちの母親が転職する場合は、転職エージェントを活用するとよいでしょう。仕事・育児・家事をしながらの転職活動は、時間的にも体力的にも大変です。転職エージェントを利用すれば、時間や手間を大幅に省くことができます。

転職エージェントはキャリアアドバイザーが自分の希望条件にあった求人を提案してくれるため、効率的に転職活動をすることが可能です。また子持ちであることを伝えれば、子持ち向けの転職スケジュールの調整や面接対策などのサポートを受けられることもメリット。

以下の記事では、女性向け転職エージェントを公開求人数やWebサイトの使いやすさから比較検証して最もおすすめのサービスを紹介しています。仕事と子育てを両立しながらも効率的に転職活動をしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

子どもが3歳以下の場合は、家族のサポート体制をしっかりと整えることが重要です。子どもの年齢が低いほど、急な体調不良などの問題で突発的に仕事を休んだり、早退したりしなければいけないケースがあります。

例えば祖父母に預けられる環境が整っていれば、子どもが熱を出したときでも休むことなく仕事ができるでしょう。また金銭的に余裕があるなら、ベビーシッターのサポートを受けることも選択肢のひとつです。

サポート体制を整えないまま転職してしまうと急な事態に対応しにくいため、育児も仕事もうまくいかない可能性が高いといえるでしょう。家族と相談したり家計の状況を検討したりして、仕事と育児を両立できる環境を作ってからの転職がおすすめです。

以下の記事では、ベビーシッターのおすすめサービスを、選び方も含めてランキング形式で紹介しています。子育てのサポートを受けて仕事をしやすい環境を整えたい場合は、参考にしてみてください。

子どもが4〜6歳程度なら、長期的なプランを見すえて転職を検討してみるとよいでしょう。

4〜6歳は保育園や幼稚園に通っていて時間的な余裕ができるほか、免疫も安定することから3歳以下の場合と比べて突発的な体調不良も少なくなる傾向があります。現状をふまえつつキャリアを考えられる時期です。

4〜6歳は小学校入学も視野に入るので、入学後にはどのような働き方をしたいかも含めて転職先を探すとよいでしょう。時短勤務をしている人は、今後のキャリアのためにフルタイムへの切り替えを考える時期としても悪くないタイミングだといえます。

ただし長期的なキャリアを考えるといっても、無理なく働き続けられるかが重要です。現状を把握して将来的な環境の変化も加味したうえで、慎重にキャリアプランを立てましょう。

子どもが小学校低学年の場合は、入学から3か月程度までは転職を避けたほうがよいでしょう。小学校に入ると保育園よりも登校時間が遅く、下校時間は早くなるケースが多くて時間に余裕がなくなる傾向があるからです。

入学直後は環境の変化にバタバタしてしまうこともあり、少し落ち着いてから時間的・体力的な余裕などを見直して、転職活動をしても大丈夫だと判断した時点で転職活動をするとよいでしょう。

ちなみに金銭的な余裕があるなら、家事代行やベビーシッターなどを試験的に頼むことも選択肢にあがります。家事や育児がアウトソーシングできれば時間に余裕が生まれるので、小学校入学早々の転職でもそれほど負担はかかりません。

先ほど紹介したベビーシッターのおすすめ記事に加えて、家事代行のサービスを徹底比較した以下の記事もチェックしてみてください。料金の安さ・信頼性の高さ・予約のしやすさなどで比べているので、入学当初の忙しい時期に転職を希望する場合はチェックしてみるとよいでしょう。

子どもが小学校高学年の場合は、一緒にすごす時間も確保できるかを考えて転職するかどうかを決定するとよいでしょう。小学校高学年は心が大きく成長する時期なので、精神面のサポートも必要になることが理由です。

転職をする場合はフルタイムでも定時に帰れる、または残業が少ない職場を選ぶとコミュニケーションの時間が確保できます。リモートワーク制度を導入していて、家にいながら仕事ができる環境の会社もおすすめです。

ちなみに現在の仕事でしっかりとコミュニケーションがとれていて、かつ早急に転職する必要性がない場合は転職に焦る必要はありません。中学に入学してから転職活動をするなど、柔軟に対応するとよいでしょう。

子どもが中学生以上の場合は、基本的に転職に適したタイミングだといえます。身の回りのことも子ども自身でこなせるようになり、手がそれほどかからなくなるからです。

この頃は時間に余裕ができやすく、幼稚園や小学校のときと比較して転職活動や仕事もしやすくなります。今までの経験を振り返り、自分の今後のキャリアも考えて長期に渡って働くプランを計画するのによい時期だといえるでしょう。

子育てで一時的なブランクがある場合は、空白期間に何をしてきたのかを整理したり、改めてスキルや経験の棚卸しをしたりすることが重要です。転職対策をしっかり行ってから活動すれば、高待遇の企業に出会える可能性も高まります。