電話やデータ通信に必要なSIMカード。格安SIMへの乗り換えなどを機に、SIMカードにはどんな機能があるのか、どうやって入れ替えるのかなど、さまざまな疑問を感じている人も多いはずです。
今回は、SIMカードとは何かを解説します。SIMカードの種類や入れ替え方法、通信費が安くなる選び方も紹介するので、本コンテンツで正しい知識を身につけ、賢くスマホを利用しましょう。

大手家電量販店出身で、7,000人以上に携帯電話の販売や通信サービスの契約を担当。主要な通信会社の料金プランや販売機種をすべて把握し、その豊富な知識で店舗販売ランキングにおいて個人表彰もされている。 その後マイベストに入社、携帯電話や光ファイバー回線キャリア・インターネットプロバイダーなどの通信会社を専門に担当しており、格安SIMやホームルーターを実際に回線契約し各社の料金プランや通信速度の比較を行うとともに、モバイルだけでなく10社以上の戸建て・マンション向けの光回線の通信速度・速度制限も調査している。 また自身が行う検証の中で通信会社の公表値と異なる数値も発表、わかりにくいと言われる通信サービスだからこそ、理解しやすく信頼できるコンテンツの企画制作を心掛けている。
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SIMカードは、ICチップのなかに契約者情報が埋め込まれているカードです。SIMがなければ契約者情報をスマホが認識できず電話やデータ通信が使えません。SIMカードはスマホに必須のカードといえます。
物理的なカードを持たないeSIMも普及しつつありますが、契約者情報をスマホに読み込ませているだけで機能はSIMカードと変わりません。詳細は、eSIMの解説コンテンツをチェックしてください。
SIMカードは機能によって、大きく2種類に分けられます。サイズの違いもありますが、最近のスマホはnanoSIMでほぼ統一されているので、気にする必要はないでしょう。
音声SIMは、電話・モバイルデータ通信・SMSを利用できるSIMカードのこと。格安SIMを含め、スマホを契約する際は音声SIMを契約するケースがほとんどです。
SIMカードを2枚挿入できるスマホを使用している場合、プライベート用とビジネス用にわけることもできます。アプリ通話の普及によって電話の利用機会は減っていますが、自分の電話番号を持つには、音声SIMの契約が必要になることを覚えておきましょう。
データSIMは、データ通信のみができるSIMカードです。電話番号を使ってメッセージが送れるSMSの機能を、オプションで追加できる場合もあります。
データSIMは機能が制限される分、音声SIMより利用料が安いので、電話機能が不要な人には特におすすめです。
SIMカードを契約する際は、ドコモ・au・ソフトバンクを使っている人は特に注意が必要です。SIMカードを契約するときの注意点を3つ紹介します。
ドコモ・au・ソフトバンクで契約している人が乗り換える際は、各種サービスに登録しているメールアドレスを変更しておきましょう。SIMカードを入れ替えると、キャリアのメールアドレスが使えなくなります。
乗り換え後もメールアドレスを使い続けられるサービスはありますが、3社とも月額330円(税込)の利用料金がかかるので注意してください。新しく使うメールアドレスは、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールがおすすめです。
SIMの契約先を変えることで、通信速度が遅くなる可能性もあります。特にドコモ・au・ソフトバンクから変更する場合は、通信速度の落差が大きく、不満を感じてしまうかもしれません。
格安SIMはドコモ・au・ソフトバンクの回線を借りていることが多く、3社を契約している人の通信が優先されます。格安SIMの通信速度は、ドコモ・au・ソフトバンクの7割前後、悪いと5割未満を目安に考えておきましょう。ただし、webサイトの閲覧など、普段利用の範囲内であれば支障なく使えるケースがほとんどです。
ここからは、SIMカードの入れ替え方法を解説します。たったの3ステップで完了するので、難しく考える必要はありません。
まずは、既存のSIMカードをスマホから取り出しましょう。電源を切ったあとに、側面の小さい穴にSIMピンを差し込んでください。SIMピンはスマホを購入したときの箱に付属していますが、クリップの先やシャーペンの芯などでも代用できます。
Androidの場合は、背面の内側にSIMカードが入っていることもあるので、取り出し方は公式サイトや取扱説明書で個別に確認しておきましょう。
次に、契約した新しいSIMカードを挿入します。SIMカードを入れるときは、向きと表裏を間違えないことが大切です。正しく挿入しなければ正常に認識されないので、角の切り欠きを確認しながら作業してください。
SIMカードは小さいので落とすことがあるかもしれませんが、そう簡単には壊れないので素人が扱っても問題ないでしょう。ただし、紛失には十分注意してください。
SIMカードの入れ替え後は、端末と通信をつなぐためのAPN設定が必要になるケースがほとんどです。OSや通信事業者によっては、自動で設定が行われることもあります。
手動での設定が必要な場合も、取扱説明書や公式サイトに手順がわかりやすく書いてあるので、難しく考える必要はないでしょう。設定を終えるまでに10分もかかりません。どうしても不安な人は、ショップで契約手続きができる格安SIMを選ぶのも選択肢のひとつです。
SIMカードは、選び方を工夫すれば今より通信費を安くできます。SIMカードを選ぶ際は、これから紹介する3つのポイントを押さえておきましょう。
自分がどれくらいデータ通信を利用しているか把握したうえで、毎月のデータ通信量にあったSIMカードを選びましょう。スマホをほとんど使わないのにデータ使い放題などの過剰なプランを契約していると、支出がかさむだけです。
スマホ利用者の50%以上は、月3GB未満しかデータ通信を使っていないとする調査結果もあります。平均利用料金は4,000〜5,000円前後とされているため、毎月5,000円以上の利用料金を払っている人は、データ通信量を確認して契約を見直しましょう。
以下のコンテンツでは、おすすめの格安SIMを解説しています。毎月の利用料金を節約したい人は要チェックです。
今使っているスマホが古い人は、スマホとセットになったSIMカードを契約するのもよいでしょう。SIMカードとスマホを別々で契約するよりも安くなることがあります。
ただし、スマホのスペックには十分注意してください。安さだけで選ぶと、SNS利用や動画視聴などに支障が生じる可能性があります。普段の利用用途に適した性能のスマホを購入しましょう。
データ通信をよく使う人はデータ使い放題のSIMカードがおすすめです。ドコモ・au・ソフトバンクなどの大手キャリアから乗り換えれば、月額料金が数千円以上安くなることも。
大手キャリアと比較すると通信速度や安定性に劣るものの、普段使いの範囲であれば基本的に問題なく利用できるでしょう。
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