派遣会社のマージン率はいくら？内訳や計算方法を解説
本記事では派遣会社のマージン率とは何なのか、具体的な割合や内訳、計算方法などを解説します。大手派遣会社のマージン率も紹介するので、派遣会社のマージン率を詳しく知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
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派遣会社のマージン率は、利益も含めた取り分の割合のこと
派遣会社のマージンとは、人材の派遣先企業から得た収益と派遣社員に支払われる賃金との差額のことで、マージン率はその割合を示すものです。派遣会社は人材を求める企業に派遣社員を紹介し、派遣料金を受け取ることで利益を得ています。
マージンのなかには派遣会社の純粋な利益だけでなく、派遣社員の教育や社会保険料なども含まれていることが一般的です。以下では実際のマージン率の割合やマージン率を計算する方法、マージンに含まれる諸費用について詳しく解説します。
派遣会社のマージン率は20～30％程度
実際にはランスタッド新宿店のマージン率は33％、テンプスタッフ新宿店のマージン率は25％と、派遣会社によって大きく異なります。法律ではマージン率を制限する規定はないため、上記の例のように派遣会社によってマージン率が大きく変動します。
派遣会社のマージン率の計算方法
マージン率の計算方法は、（派遣料金の平均額-派遣賃金の平均額）÷派遣料金の平均額×100です。この計算式は厚生労働省によって定められています。
実際に派遣会社のマージン率を計算してみましょう。厚生労働省の「2020年の労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、8時間換算の派遣料金の平均は24,203円で、派遣社員の8時間換算の賃金の平均は15,590円でした。
上記の集計結果では、時給換算で考えることも可能です。派遣社員が8時間15,590円で働いている場合の時給は1,948円ですが、派遣先企業は派遣会社に時給3,025円払っていることがわかります。
派遣会社のマージンから使われる費用
派遣会社のマージンはすべてが派遣会社の利益になるのではなく、派遣社員の充実した労働環境に使われることが一般的です。
福利厚生・スキルや資格の研修・有給休暇費用などに充てることで、業務に取り組みやすい環境が作られています。ほかに企業の宣伝費用や運営費にも使われて、残った分が派遣会社の利益です。マージン率の高い派遣会社は、不当に高い利益を得ているわけではありません。
上記の厚生労働省の調査によると平均のマージン率30.4％のうち、社会保険と労働保険料11.4％・福利厚生費3.4％・教育訓練費2.4％・営業利益5.9％と、派遣会社の利益はそれほど高くないことがわかります。ただし、これはあくまでも平均の数字で、派遣会社によって内訳が違うと理解しておきましょう。
マージンが低い派遣会社を選ぶと、十分な研修やサポートを受けられずに不満を感じる可能性があるため注意が必要です。
大手派遣会社7社のマージン率を紹介
- ランスタッド（新宿店）：33％
- パソナ（本社）：31.5%
- リクルートスタッフィング（本社）：30.7％
- マンパワー（日本橋第一オフィス）：29.6％
- スタッフサービス（新宿第一オフィス）：28.6％
- アデコ（新宿エリア）：28.2％
- ウィルオブ・ワーク（大阪支店）：27.8%
- パーソルテンプスタッフ（新宿オフィス）：25％
派遣会社のマージン率は20～30％が一般的ですが、ランスタッド新宿店の33％とパーソルテンプスタッフ新宿店の25％では8％の違いがあります。派遣会社だけでなく、地域によってもマージン率が変動する点は理解しておきましょう。
2021年に労働者派遣法が改正され、すべての派遣会社に自社のマージン率を公表することが義務づけられています。各派遣会社の公式サイトから、自分の住んでいる地域の営業所のマージン率を確認してみてください。
自分が求める条件を満たした派遣会社を選ぼう
派遣会社を選ぶ際は、自分が求める条件を満たした会社にしましょう。
先ほど説明したように、マージン率が高い会社は福利厚生・有給休暇・スキルや資格の取得環境が充実している場合があります。派遣会社の得意な業種・職種によってもマージン率は変わるため、それぞれの派遣会社の特徴をしっかり比較して選ぶことが重要です。
以下の記事では、おすすめの派遣会社を求人数や派遣実績、サポートの手厚さなどから比較検証しています。派遣としての働き方を検討している人や、自分に最適な派遣会社を見つけたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
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