保健室の先生と呼ばれることもあり、業務内容も一般的な教員とは少し異なる養護教諭。養護教諭を目指している人の中には、給料がいくらくらいなのか疑問を感じている人も少なくないはずです。
そこで今回は、養護教諭の初任給や平均月収を詳しく解説します。給与形態や年収アップの方法も紹介しますので、養護教諭の働き方に興味のある人は参考にしてくださいね。
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養護教諭は基本的に公務員扱いとなるため、一般的な教員と給与体系は同じです。総務省が発表している「令和3年地方公務員給与の実態」の小・中学校教諭と高等学校教諭のデータをもとに、養護教諭の初任給や平均月収を解説します。
公立・国立学校勤務の養護教諭の初任給は約18〜20万円です。
小・中学校に勤務する養護教諭の初任給は、大卒であれば209,495円で短大卒なら186,520円。 高等学校勤務の養護教諭が受け取る初任給は、大卒なら209,531円、短大卒であれば184,041円です。
勤務先による違いはほとんどないものの、学歴によって初任給に差が出ることがわかります。
なお同じ大卒の小・中学校の養護教諭でも、最も初任給が高い岡山県は216,600円・最も初任給が低い東京都は197,300円です。同じ学歴の養護教諭であっても、地域によって初任給には差がつくようです。
さらに地域によっても、養護教諭の平均月収に差がつくようです。小・中学校勤務の養護教諭であれば、最も平均月給が高い東京都は410,471円・最も平均月給が低い石川県は358,194円です。
高等学校勤務の養護教諭の場合、 最も平均月給が高い東京都は 433,354円・最も平均月給が低い岐阜県は374,978円。地域手当を多く受け取れる大都市の場合、給与は高くなる傾向があります。
私立学校の養護教諭は、勤務先によって初任給や平均月収が異なります。
公立学校の養護教諭は地方公務員のため自治体ごとに給与が決まりますが、私立学校は学校が独自に給与・昇給の基準や福利厚生を定めていることが理由です。
勤務先や勤務年数、役職によっては、公立学校の養護教諭より高年収になる可能性もあります。
どんな待遇の学校を選ぶのかによって給与や昇給の規定が変わるので、就職する際は募集要項を入念にチェックしましょう。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査によると、養護教諭のボーナスは小中学校勤務であれば182万円・高等学校勤務であれば158万円です。
小・中学校教員と高等学校教員の「年間賞与その他特別給与額」を参照
ただし入職してから間もない場合、100万円以下のボーナスとなることも。年齢や勤続年数によってボーナスの金額は大きく変わります。
養護教諭の給与は、日本全体の平均と比べると高い水準にあるといえます。
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均給与は443万円です。公立学校勤務の養護教諭の年収は500万円前後が相場となっているため、日本の平均給与よりやや高い水準にあるといえます。
業務内容が近い他の職業と比べてみても、平均年収は高水準であるといえそうです。看護師の年収は467.8万円、保健師の年収は456.2万円となっています。
養護教諭の収入は、働き方によっても異なります。養護教諭の給与形態を確認し、自分が将来的にどんなキャリアを歩みたいか考えてみましょう。
正規雇用で採用された場合、月給制で安定した収入を受け取れます。
ただし基本的に、養護教諭は学校に1人しか配属されないので正規雇用のハードルは高いことを覚えておきましょう。
非常勤職員の給与形態は時給制なので、ボーナスがなく、働いた時間で給与が決まるのが大きな特徴です。
非常勤職員は正規雇用の養護教諭が不在のときや時短勤務のときに、1日のうち数時間、週に数日と決まった時間だけ働きます。任用期間が短いケースが多いので、収入は不安定になりやすいでしょう。
勤務時間や業務内容は基本的に正規雇用の職員と同じ。手当やボーナスがついたり、健康保険に加入できるなど、非常勤職員と比べると優遇されています。
ただし、任用期間が定められているため正規雇用よりも収入は不安定になりやすいでしょう。
養護教諭は日本の平均年収より高い給与を受け取っていますが、仕事内容に対して給料が低いと考える人も少なくありません。養護教諭を目指している人は、なぜ養護教諭が割に合わないと言われるのか把握しておきましょう。
養護教諭は職場に先輩や同僚がいないため、仕事の負担が重いと感じている人が多くいます。
基本的に、養護教諭が配属されるのは学校で1人だけです。そのため業務で困ったことがあってもすぐに先輩や同僚に相談できなかったり、業務をすべて1人で進めたりしなければなりません。
先輩の出張指導や研修制度などもありますが、タイミングは限られています。代わりが効かないため、休みを取りづらいこともあるでしょう。
公立学校に勤務している養護教諭は数年に1度異動があり大きなストレスがかかるため、仕事の割に給与が低いといわれることがあります。
学校が変わると仕事内容や子どもへの対応をその都度工夫したり、異動するたびに新たな環境に慣れていかなければなりません。
児童・生徒や教職員と人間関係が構築できてきたタイミングで異動することも珍しくないため、辛さを感じる人もいるでしょう。
仕事内容の幅広さも、養護教諭の給料が割に合わないといわれる理由のひとつです。
養護教諭が携わる業務は、児童・生徒のケガや病気への対応・健康相談・保健指導・広報物の作成など多岐にわたります。自分の能力以上の仕事量をこなさなければならないケースも少なくありません。
子どもの嘔吐物の処理や、トイレを失敗した子どもへの対応をすることもあるため、衛生に関する仕事へ苦手意識を持っている人は、仕事がつらいと感じやすいでしょう。
公立・私立学校のどちらで勤務する養護教諭でも、正規採用や免許状の取得によって年収アップを期待できます。少しでも高収入になりたい養護教諭の人は、年収アップする方法について確認しましょう。
正職員として採用されれば、手当やボーナスがつくうえ年齢を重ねるにつれて昇給にも期待できるので、年収アップを狙いやすくなるでしょう。
時給制の非常勤講師や、任用期間が決まっている臨時職員より、安定した給与で長く働けるのが正規採用の魅力。ただし採用の倍率は高いため、正規採用を狙うなら試験対策に力を入れることが重要です。
一種免許状または専修免許状の取得を採用条件としている学校もあるので、二種免許状しか持っていない人は求人に応募できないケースも少なくありません。
免許状の種類によって初任給にも違いがあるので、大学や大学院に通って免許状をグレードアップした方が給与は高くなります。
給与相場の低い地域や学校にいる場合、転職することで年収アップを実現できます。
たとえば小中学校より給与相場の高い高等学校へ異動したり、東京や大阪などの大都市圏へ転職したりすると年収アップを狙えるでしょう。
給与相場の高い地域や学校を探すなら、転職サイトや転職エージェントを活用するのもおすすめです。非常勤講師や私立の正規採用などの案件を確認できるので、自分に合った学校を探せます。
以下のコンテンツでは、人気の転職サイトや転職エージェントを紹介しているので、チェックしてみてくださいね。
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