空中から農薬や肥料を均一に撒くなど、農作業をサポートする農業用ドローン。農林水産省が推進するスマート農業でも注目されているアイテムです。しかし、産業ドローンを中心に展開するマゼックスをはじめ、多くのメーカーから販売されており、種類も多いので選ぶときに悩みますよね。
そこで今回は、農業用ドローンのおすすめ人気ランキングと、その選び方をご紹介します。農業用ドローンを操作するための免許の必要性や、補助金の種類・内容も解説。用途に合った農業ドローンを活用して、農作業の効率化を図りましょう。
学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、20歳の時にメーカーヘルパーとして家電量販店にアルバイトとして入社、家電の世界へ飛び込む。 その後2年で家電販売員として個人で年商2億円を突破、入社5年目で年商3億円を経験、「法人ナンバーワン販売員」として表彰される。 その後15年以上家電販売員として活動し、現在はプロの家電販売員としてだけでなく、家電ライターとして様々なメディアで執筆・監修を行っているほか、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を自ら運営し、家電製品のレビュー・批評を行っている。また、家電アドバイザーの資格も有し「家電」と名の付く物全てに精通、「すべての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力している。
徹底した自社検証と専門家の声をもとにした、商品比較サービス。 月間3,000万以上のユーザーに向けて「コスメ」から「日用品」「家電」「金融サービス」まで、ベストな商品を選んでもらうために、毎日コンテンツを制作中。
監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。
農業用ドローンとは、農作物への農薬や肥料の散布などを目的とした小型無人航空機のことです。ドローンを田んぼや畑に巡回させることで、害獣対策も期待できます。センシングという農作物の生育状況をチェックできるドローンもあり、収穫時期を把握するのにも有用。品質アップや収穫量の向上にも役立ちます。
農業用ドローンは農作業の時間を短縮できる点が大きなメリットです。空中から均一に農薬や肥料を撒けるので、作業の効率化・労働コストの削減につなげられることが魅力。小回りがきくため、ヘリコプターを飛ばすには小さな農地や、傾斜のある山間部など作業が難しい場所でも活用されています。
農業用ドローンの導入にかかる初期費用は、本体やバッテリーのほか、期待登録の申請や講習代を含めると300万円ほど(2023年9月時点)。保険料や点検費などの年間維持費は20万円程度です。国・地方公共団体・民間団体の補助金や助成金制度を活用して負担を軽減し、農業の効率化に向けて購入を検討しましょう。
農業用ドローンは基本的に免許は必要ありません。ただし、農林水産航空協会の認定モデルを操作する場合は、指定の教習所で資格を取得する必要があります。DJI・クボタなどの農業用ドローンも、UTC農業ドローン協議会の認定施設で技能認定を受けなければなりません。
認定機以外は免許や資格がなくても操作が可能ですが、導入にあたっては民間スクールなどで操作方法や法令を学ぶのがおすすめです。農業用ドローンでおこなう農薬散布は、航空法の危険物輸送や物件投下に該当します。散布してよい農薬の種類や、吐出量など知識をつけることで法令違反のリスクを回避するのに有用です。
農業用ドローンで農薬を散布する場合、事前に使用許可の申請を行う必要があります。ドローンを飛ばす日の10開庁日前までに、飛行予定場所を管轄する空港事務所か地方航空局に申請しましょう。ドローン操縦者を登録する際は総飛行時間や物件投下経験など、いくつか基準が設けられています。
なお、農業用ドローンを含む100g以上の機体は、航空法で飛行禁止区域が規定されており、人口集中地区は許可が必要です。空港周辺、地上から150m以上の高さの空域、警察や消防関係の航空機が救助などを行う緊急用務空域は、原則使用が禁止されています。使用前に必ず最新の航空法を確認してください。
農業用ドローンを選ぶ際に必ずチェックしておきたい「6つのポイント」をご紹介します。
農業用ドローンは、農薬・種子散布用とセンシングドローンの2種にわかれます。それぞれどんな役割があるのか確認し、使用目的に合うモデルを選びましょう。
農薬を撒く作業を効率化したい人は、農薬散布用のドローンに注目です。農薬散布ドローンには薬剤を入れるタンクと、薬剤を噴出する複数のノズルがついています。農薬を均一に撒けるよう工夫された高性能なモデルが多数。人力でおこなうよりスムーズにまんべんなく農薬を散布できます。
山間などの傾斜がある場所に農地がある人も、農薬散布ドローンをチェックしましょう。空中から農薬を散布できるため、人間が作業しにくい場所での農薬散布が楽になります。ヘリコプターと違い、ドローンは小回りがきくので狭い場所での作業にも便利です。
田んぼや広大な農地で種まきをするなら、種子散布が可能なドローンに着目しましょう。粒剤散布装置を搭載したモデルを使えば、空中からでも種の打ち込みが可能です。まだ実験段階ではありますが、鉄粉でコーティングした種子を使った水稲の直播などへの活用が期待されています。
農作物の生育状況を効率よく把握したい人は、センシング技術を搭載したドローンを選択しましょう。マルチスペクトルカメラなどの特殊なカメラにより、人間が見えない情報を検知できる点がセンシングの強みです。検知した情報から、作物の育成不良の原因や収穫予測などを把握できます。
センシングドローンは、農作業の時間を短縮したい人にもうってつけです。育成不良や病害虫の発生などが可視化されるため、対応すべき作物を探す手間が省けます。肥料を与える判断などもしやすくなるので、区画による生育のバラつきに悩んでいる人にもおすすめです。
センシング技術を搭載したドローンは、野生動物の侵入を防ぎたい人にもうってうけ。農作物の状況を確認するために定期的に飛ばしておけば、動物避けの効果も期待できます。赤外線センサーを用いて夜間に出没した動物を監視したり、サーチライトで威嚇したりと様々な対策が可能です。
農業用ドローンは、モデルによってタンク容量や最大飛行時間、離陸重量などが異なります。使用する農地の広さに適したスペックを見極めて選ぶことが重要です。
タンクの容量は、薬剤を散布する農地の面積が10ha以下なら5L、10ha以上なら10L以上を目安に選びましょう。農地の面積に合わせて検討すれば、適切なタンク容量を見極めて選択できます。オーバースペックの高価なモデルを選ばずに済むので、導入費用を抑えるのにも有効です。
50ha以上など広い農地で使う場合は、容量が16L以上のモデルに注目しましょう。容量が小さいと一度に散布しきれず、全体に撒くのに時間と手間を要します。大容量タンクを備えたモデルは、バッテリーも大容量のケースがほとんど。タンク容量が大きいモデルを選べば、予備バッテリーを準備する手間も省けて便利です。
ただし、タンクの容量が大きくなるほど、ドローンのサイズも大きくなる点には注意してください。例えば、タンク容量が30Lあるクボタの「T30K」は、長さ約290cm×幅約270cm×高さ約79cm。重量もバッテリーなしの状態で25kgを超え、1人では扱いにくい可能性があります。重量と容量のバランスを考えて検討しましょう。
効率よく農作業を行うために、最大飛行時間が20〜30分程度のドローンを選びましょう。農薬を散布したい面積にもよりますが、飛行可能時間が短いモデルはバッテリー交換の頻度が高くなるので、手間がかかります。農地が広い場合は最大飛行時間の項目を確認し、できるだけ長時間飛べるモデルを選ぶのがベターです。
例えば、最大飛行時間が30分の「飛助DX」の場合、1つのバッテリーで2ha(200a)の農地に薬剤の散布が可能。機体を軽量化し、消費電力を減らすことで最大飛行時間の向上を実現しています。区画の異なる50a以下の複数の農地にも一度に散布できるので、作業時間と手間の削減を目指す人には狙い目です。
最大離陸重量は、農地全体への散布に必要な薬剤・肥料の量に合わせて検討する必要があります。最大離陸重量とは、ドローン本体・バッテリー・タンク・薬剤や肥料などの積載物を合わせた総重量のこと。最大離陸重量が10kgで本体やバッテリーなどの重量が5kgの場合、積める薬剤・肥料は5kgまでです。
決められた最大離陸重量を超えて薬剤などを無理に積むと、ドローンの飛行に影響を与えかねません。バランスを失い、墜落や事故につながる恐れもあります。最大離陸重量が25kg以上になると、クリアすべき許可基準の項目が増える点にも留意しましょう。
農業用ドローンを使って作業時間を短くしたいなら、自動飛行機能つきのモデルに着目してください。自動飛行機能とは、設定した飛行ルートに沿って、自動でドローンが飛ぶようになる機能です。より精度を重視するなら、ネットワークRTKを搭載したモデルに注目。cm単位の高精度な測位が可能になります。
自動飛行機能は、ドローンの操作が不安な人にもぴったりです。設定したルートを自動飛行するため、操作の技術がなくても扱いやすくなります。傾斜がある場所など、操作が難しい場所にも農薬をムラなく散布できる点も魅力。農作物の生育状況が気になるときも、自動飛行機能を使えばチェックしやすくなります。
はじめて農業用ドローンを使うなら、農林水産航空協会や、産業用ドローンの訓練機関であるUTCの認定機がおすすめです。認定モデルは、散布性能が保証されている点が強み。散布幅や薬剤の吐出量などで農薬取締法を違反すると、懲役3年以下または100万円以下の罰金が課せられるため、認定機を選ぶのが無難です。
認定機を使う際は、必ず教習所で資格を取得する必要があります。操作方法やドローンの知識を学べるうえ、実技訓練も実施するので、初心者でも農地でのドローン操作を習得可能です。認定機は購入時に利用できる補助金や助成金制度の対象が多いため、費用を少し抑えられる可能性もあります。
国内メーカーの認定機を狙うなら、ヤマハ発動機や丸山製作所に注目しましょう。ヤマハ発動機の「YMR-08」は、2023年9月時点での価格が約280万円です。中山間地に分散した小規模農地でのスマート農業プロジェクトや、大根栽培の液体肥料散布・センシングなどに利用されています。
農業用ドローンを選ぶ際は、電波法令をクリアした技適マークに着目しましょう(参考:総務省)。ドローンは無線通信を使って操作するアイテムなので、電波法が適用されます。技適マークがないモデルは、電波法に違反している可能性があるためあまりおすすめできません。
海外メーカーのドローンを購入する際は、特に注意が必要です。日本の規制では使用できない商品が販売されている可能性があります。ほかの電波機器との間で通信障害を起こすことも考えられるため、必ず技適マークがあるか確認してください。公式サイトで確認できない場合は、販売元の会社に問い合わせましょう。
農業用ドローンは様々なメーカーから販売されています。今回は農林水産省の認定機を取り扱っている、DJI・マゼックス・XAG JAPANの3社を紹介するので、特徴や価格帯を参考にして検討しましょう。
高性能なモデルを求めている人には、DJIがうってつけです。2006年に設立したメーカーで、農業用ドローンだけでなくアクションカメラや空撮向きのドローンなども販売しています。農業用ドローンの価格帯は、2023年9月現在100〜170万円程度です。
農林水産省の認定機なら「AGRAS T20 日本版」がおすすめ。パワフルな噴霧性能と、様々な地形に対応できる自律運転が魅力です。センシングに特化したドローンを求めるなら「Mavic 3 Multispectral」をチェックしましょう。2種のカメラで育成状況を詳しくスキャンできます。
大規模な農地で使える高性能モデルを求める人には、「Agras T30」がぴったりです。30Lの農薬を積めるタンクを搭載していて、1時間で16haの面積に散布できます。本体の前後にカメラを搭載しており、方向を変えることなく後方の状況確認が可能です。操作性を重視する人は検討してみてください。
価格と機能性のバランスを重視するなら、マゼックスがぴったりです。農業だけでなく、林業・電設・運搬など様々なシーンで活躍する産業用ドローンを中心に展開しています。農業用ドローンは、3つのモデルが農林水産省に認定。2023年9月現在の価格帯はどれも100万円以下と、農業用ドローンのなかでは安価です。
小回りがきくモデルがほしい人は、「飛助mini」に着目しましょう。タンク容量は7Lで長さ・幅ともに100cm以下とコンパクトですが、一度の飛行で最大87.5aまで農薬散布できます。機体総重量も10kg以下で扱いやすいでしょう。2023年9月現在の価格は63.8万円から。小型モデル狙いの人にはうってつけです。
より農作業を効率化できるモデルを求めるなら、XAG JAPANが狙い目です。スマート農業に力を入れているメーカーで、ドローン以外に農業用無人車なども展開。農業用ドローンは農薬の使用量を削減できる噴霧スプレーシステムを採用するなど、正確性にも配慮した商品を販売しています。
農作業の時間をより短縮したい人は、「P40」がうってつけです。高性能な完全自動走行と完全自動散布機能が魅力。農業用AIや多方向レーダーを採用した障害物センサーを搭載しているので、複雑な操作いらずで安定した飛行がおこなえます。cm単位の測位が可能なRTKも搭載し、精度の高さを求める人にぴったりです。
商品 | 画像 | 最安価格 | ポイント | 詳細情報 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
最大飛行高度 | 製造国 | |||||
1 | マゼックス 飛助DX | ![]() | 技術や知識不要の簡単操作! | 50m | 不明 | |
2 | Fl 農薬散布ドローン マルチコプター | ![]() | 4枚プロペラが小回りのよさと機動性を高める | 500m | 不明 | |
3 | 岩木山ラジコン空港 農業用ドローン あおぞら | ![]() | 現場に投入されているモデルを家庭でも | 30m | 不明 | |
4 | マゼックス 飛助DXプロ | ![]() | 液剤・粒剤装置がついたプロ仕様。低コストで使えて経済的 | 離陸地点から高度50m | 不明 | |
5 | マゼックス 飛助mini プロ | ![]() | ミニサイズでありながらハイスペックを実現 | 50m | 不明 | |
6 | マゼックス 飛助mini アドバンスG | ![]() | 少ない容量でも広く散布可能。豊富な機能で簡単に操作可能 | 50m | 不明 | |
7 | Spiral Tech 農業マルチドローン|BLUE-610 | ![]() | 農薬散布から資材運搬まで幅広く使える1台。容量もたっぷり | 不明 | 不明 |
2023年現在、農業用ドローンを購入する際に利用できる補助金や助成金は、ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金などです。どちらも主に中小企業を対象としていますが、個人でも利用できる可能性があるので、ドローンの購入を検討している人は参考にしてください。
ものづくり補助金は、革新的サービス開発や生産プロセス改善が目的の設備投資を支援する制度。農業用ドローンでの農薬散布など、効率化を図る目的などで活用できます。ものづくり補助金の上限は750〜3,000万円まで。補助率は1/2〜2/3で、原則返済義務はありません。ものづくり補助事業公式サイトから申請可能です。
小規模事業者持続化補助金は、生産性を向上させる事業計画などの取り組みに対し、一部経費をカバーする制度。ドローンの活用による農作業の効率化などが該当します。小規模事業者持続化補助金は上限50〜200万円で、補助率は2/3〜3/4。免税事業者からインボイス発行事業者になる場合、上限が50万円上乗せされます。
空撮向きのドローンも、農地の様子を写真に収めたり、見回りさせたりと使い方次第で農業に活用できます。農薬散布や特殊カメラによるセンシングが不要な人は要注目です。操作性や撮影機能を詳しく解説しているので、農業を効率化させたい人は参考にしてください。
1位: マゼックス|飛助DX
2位: Fl|農薬散布ドローン マルチコプター
3位: 岩木山ラジコン空港|農業用ドローン あおぞら
4位: マゼックス|飛助DXプロ
5位: マゼックス|飛助mini プロ
ランキングはこちらコンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
各商品の紹介文は、メーカー・ECサイト等の内容を参照しております。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。
家電
パソコン・周辺機器
コスメ・化粧品
ビューティー・ヘルス
生活雑貨
キッチン用品
格安SIM
インターネット回線
クレジットカード・キャッシュレス決済
ローン・借入
脱毛
サービス
就職・転職
投資・資産運用
保険
ウォーターサーバー
ベビー・キッズ・マタニティ
食品
ドリンク・お酒
アウトドア・キャンプ
DIY・工具・エクステリア
住宅設備・リフォーム
インテリア・家具
ペットフード ・ ペット用品
カメラ
スマホ・携帯電話・モバイル端末
車・バイク
釣具・釣り用品
スポーツ用品
趣味・ホビー
アプリ
テレビゲーム・周辺機器
本・音楽・動画
ファッション
靴・シューズ
コンタクトレンズ
腕時計・アクセサリー
ギフト・プレゼント
旅行・宿泊
セール・キャンペーン情報
その他