光を反射させ、ポートレートや物撮りのクオリティを上げるレフ板。被写体の質感や色の表現に役立つアイテムです。1人でも持ち運びやすい折りたたみ式や、大型でもスタンドで自立するものなど、様々な形状のものが販売されています。しかし、白・黒・シルバーなど色の種類も多く、どれを選べばよいか迷いますよね。
今回は、失敗しないレフ板の選び方を、商品撮影をメインとするフォトグラファーとして長年活動してこられた中島弘人さんが解説。さらに、おすすめのレフ板をAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの売れ筋から人気ランキング形式でご紹介します。機能や価格を比較してみて、ぜひ購入の際の参考にしてください!
フォトグラファー。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業後、ササキスタジオ入社。アシスタント業務を経てチーフフォトグラファーに。その後HCL社にフォトグラファーとして移籍後、フリーランスとして中島弘人写真事務所を設立。商品撮影をメインに撮影するほか、文化財の記録撮影、写真講師など幅広く活動。
専門家は選び方について監修しています。ランキングに掲載している商品は専門家が選定したものではなく、mybestが独自に集計・ランキング付けしたものです。
レフ板を使うと、料理・人物・アクセサリーなどの撮影をする際、光の効果で自然な陰影の調整ができます。
レフ板を使うと、光の効果によって自然な陰影のコントロールができる効果があります。被写体の色のコントラストを調整したり、ライティングの自由度が上がるのも魅力です。フルーツ盛り合わせの撮影でレフ板を使うと、レフ板なしの撮影に対してツヤ感がプラスされました。オレンジが鮮やかになったうえ、メロンはみずみずしくなり、ぶどうにはハイライトが加わっています。また、お皿の右下部分の炭っぽさが減って透明感が出ました。
レフ板は、テーブルフォトや料理写真、コントラストの高い屋外での人物撮影に使うとよいでしょう。ただし、カメラの背中に光源がある順光の場合は、レフ板に反射させる光が弱いためレフ板は不要です。被写体の後ろに光源がある逆光や横から光が当たるサイド光のときには、レフ板を使って影の当たり具合を調整してみてください。
ハンドメイドのアクセサリーや小物の販売用写真を撮影するときも、クオリティを重視するならレフ板の使用がおすすめです。窓際の自然光とレフ板を組み合わせると、質感や色を表現できます。
逆光・サイド光のときにレフ板を使うと、質感の表現が格段に上がります。プロの撮影では、柔らかさや硬さといった質感や色、正確な形を表現することが大事です。しかし、風景写真や、人物撮影でも親しげで自然な雰囲気で撮影したいときには、レフ板の使用が表現の妨げになる可能性があります。
なお、レフ板を使いこなすにはライティングのテクニックが重要です。一眼カメラを使いこなせているからといって、ライティングが上手とは限りません。一眼カメラを使いこなせていない人や、スマホで撮影したい人でも、ライティングの基本を身につければ、レフ板の活用が可能です。
レフ板を選ぶ際に必ずチェックしておきたい「3つのポイント」をご紹介します。
太陽光で影を柔らかく調整しつつ、瞳に丸い輝きをプラス。被写体の表情を引き立てます。
胸から上くらいの手軽なロケポートレート(屋外の人物撮影)には、白色の丸いレフ板が汎用性が高くおすすめです。
白色のレフ板は、自然な仕上がりを演出する効果があります。太陽の自然光を反射させ、柔らかい光で影の明るさを調整可能です。実際にレフ板を使ってモデルを撮影すると、顔の影とともに表情が明るく見えるのがわかります。
さらに、丸いレフ板は目より高い位置に上げることで、被写体の目に丸いキャッチライトをイン。白と丸の組み合わせによる光の効果で、被写体の生き生きした印象を引き出します。
ほかにも、直接ライトを当てたような強い光がほしい場合はシルバー、夕方ならゴールドがなじむでしょう。また、白い部屋などで光がいろいろな方向から反射してしまい、被写体の立体感が乏しいときは、黒色を使うことによって立体感の強調もできます。
直径1m程度なら、バストアップくらいの光が反射できます。簡単なポートレートには十分です。
サイズは直径1m前後が便利。白色の丸いレフ板は0.6~1.1m程度のものがありますが、小さいと撮影時に部分的にしか明るくなりません。光にムラができたり、かえって影を作ったりする可能性もあります。直径1m程度なら、光を反射できる面積はバストアップ程度。全身の撮影には向きませんが、気軽な撮影には十分でしょう。
丸型は折りたたみでき、持ち運びやすいのも魅力。しかし、剛性がないため、強風の日は風で歪みやすいことが難点です。レフ板が歪むと面で反射できないため、効果が薄れる点は留意しておいてください。
また、スタンドを置くスペースは必要ですが、レフ板スタンドやホルダーを使えば1人でも撮影可能です。撮影会や公園で使う場合は、ほかの人に迷惑がかからないようにセットしましょう。しかし、モデルやカメラ・レンズの動きに合わせてレフ板を動かせないため、アシスタントに持ってもらうのがベター。レフ板の位置だけでなく角度も調整することで、よりきれいに撮影できます。
取っ手つきの三角形もありますが、丸型と比べて使用シーンが限られます。ポートレートの場合片手で取っ手を握ってサイドから光を反射させることも可能ですが、モデルが近距離にいないと光が届きません。
また、シャッターを右手で押すという構造上、光源の位置がカメラから見て右に限られる点にも注意。人は画像の明るいところから見るため、左上から文字を読む雑誌の表紙などでは左ライティングで文字と写真を一気に見せる手法が使われます。三角レフの場合、この手法は難しいでしょう。
上記の理由から、証明写真のようにモデルの顔をアップで撮るなら三角形もありです。モデルのお腹から胸の高さに滑り込ませることで、あごの影を柔らかくできます。ただし、汎用性がほしいなら丸形を選ぶのがベターです。
物撮りやテーブルフォトでは、机の上に安定して設置できる角形が基本です。被写体の素材や出したい表現に合わせて、色やサイズを使い分けるとよいでしょう。
シルバーのレフ板なら、ライトを当てたような仕上がりに。表面加工の効果とあわせて被写体の輝きを表現できますよ。
アクセサリーや瑞々しい果物の撮影にはシルバーがうってつけ。シルバーは、ライトを直接当てたような仕上がりになる傾向があります。また、シルバーのレフ板の表面加工は3種類。表現したいものに合わせて使い分けましょう。
指輪などシルバー・ゴールドのアクセサリーには、マットや鏡面がぴったり。アクセサリーの撮影では、被写体の後ろ45度からライトを当てるのが前提です。梨地だと表面加工の凹凸が被写体に入ってしまいますが、マットや鏡面ならアクセサリーをつるんと見せてくれます。なお、鏡面でハイライトが強く出すぎる場合は、適度なムラ・フラット感が出る非光沢のマットが使いやすいでしょう。
瑞々しい果物や断面を撮るなら、梨地・鏡面がおすすめです。果物などフードの撮影では、被写体の後ろから左サイドあたりに光源を置くのがセオリー。ボコボコした梨地や鏡面で強い光を当てると、表面の粒がキラキラ光ります。また、鏡面と比べると梨地は表面の凹凸によって面で光を当てられるので、全体をざっと明るくしたいときに効果的です。マットは光が拡散するので面で明るくできますが、瑞々しいキラキラした光にはなりづらい点は覚えておきましょう。
レフ板は調味料みたいなもので、素材や表現に合わせて複数の種類を持っていないといろいろな被写体に対応できません。テーブルフォトや物撮りがしたいなら、シルバーの3種類をそろえておいて、表現したいものによって使い分けましょう。
白レフは自然な柔らかい光が特徴。影の明暗調整・影の柔らかさ・立体感のといった表現ができます。
白っぽいものの影を明るくしたいときには、自然な柔らかい光を表現できる白色がおすすめ。ボトルを撮影すると、レフ板があるほうが光の効果で全体が自然と明るくなっているのがわかります。なお、撮影の際はレフ板を被写体に寄せれば影が明るく、離せば暗くできますよ。ライトの高さによっては、レフ板を傾けて明るさを調整するのもよいでしょう。
白色のレフ板は、被写体から出ている影を柔らかくしたいときにも効果的です。一方、シルバーのレフ板は反射光が強すぎて2つ目の影ができるため、レフ板の当て方や仕上がりには注意。普段生活している世界での光源は太陽の1つだけなので、影は1つだけが理想です。
ボトルなど丸みがあるものを撮影したいときにも、白色が活躍します。光が回り込んでくるようなグラデーションで、立体感の表現が可能です。また、レフ板の位置を調整すれば、グラデーションの明暗調整もできます。
物撮り向けの白いレフ板は紙を貼り合わせたものが一般的です。白色度が高すぎる白レフは青白い光になるので、白色度が低めのものを選ぶとよいでしょう。しかし、ECサイトの商品ページに白色度の記載はありません。実際に撮影してみて青白く感じたら、自分でコピー用紙など、白色度の異なる用紙を貼って対策をしてみてください。
レフ板のサイズで光の当たり方が変わるので、幅広いサイズをそろえたほうがさまざまな表現が楽しめます。
角型のサイズはまずはA4開き(A3)、撮影に幅を持たせるならA3開き(A2)の追加を検討するのがおすすめ。角型のサイズはA4開きが一般的ですが、表現や被写体のサイズに合わないレフ板だと十分な効果が発揮できません。被写体に対して幅が広ければ、光が回り込んでくる表現も可能です。
画像のオレンジは直径12cmほどですが、A4サイズだと暗めの仕上がりです。一方、A3サイズで撮影したオレンジは、きちんとオレンジの正面まで光が回り込んでいます。果物や料理の撮影ならA4~A3まで網羅できるA4開きで事足りるケースも多いですが、「もっといろんな表現に挑戦したい!」と思ったらプラスでA3開きも用意してみてください。
貼り合わせタイプのレフ板を使う場合は、色の組み合わせもチェックしましょう。一般的に、白・シルバー・黒の3色に分かれています。白色を大きく使いたいのに白がA4片面しかないと、反射できる面積が足りない可能性があるので注意が必要です。
また、白やシルバーなど黒以外の場合は、エッジに黒い部分がないものを選びましょう。紙を貼り合わせる際の補強として黒い部分があるものが多い傾向がありますが、黒が写り込んで表現の邪魔になります。もし黒い部分がある場合は、カッターでカットするとよいでしょう。
1人で撮影するなら、カメラを固定するクランプでレフ板を挟んで立てるのがおすすめです。テーブルフォトでは、レフ板を固定したほうがきれいに撮影できます。クランプがない場合は、レフ板のスタート位置をテープで止めて机と蝶番にし、後ろにものを立てて支えを作るのが簡単ですよ。
レンズとレフ板の黒い面を窓ガラスにくっつけることで、光の反射を防止。室内のものの写り込みを防ぎます。
展望台からの夜景など窓ガラス越しの撮影なら、反射による写り込みを防ぐ穴開きレフを活用しましょう。実際に夜景を撮ると、レフ板を使用したほうが室内のものの写り込みがほとんど気にならなくなっています。なお、撮影時はレフ板の中央に開いた穴にカメラのレンズを通して黒い面を被写体側に向け、ズームリングなどのレンズ操作を終えたあとにレンズと穴開きレフを窓ガラスにくっつけてください。
穴開きレフには、横長の角形と丸型の2つの形状があります。カメラのフォーマットが横長なので、基本的には横長の角形が使いやすいでしょう。広角レンズを使用する場合でも、覆う範囲が大きい角形がベターです。
テーブルフォトの手前レフやポートレートでモデルのキャッチライトに使用する場合は、丸型の白い面を被写体に向けるのもあり。ただし丸型は覆える範囲が狭く、反射防止には使いづらい点には注意しましょう。テーブルフォトでは、お酒や化粧品の瓶にあるゴールドの文字の色を出したい場合に有用です。しかし、ポートレートの場合キャッチライトとして映る大きさが小さく、モデルに圧迫感を与えやすいためあまり実用的ではありません。
反射防止以外の用途で使用する場合は、穴の外径と直径に注意しましょう。穴の外径は80mm程度が一般的です。直径が90mm以上のレンズもあるため、直径が合わない場合は穴を広げる必要があります。しかし、一般的なレンズ先端のフィルター径は最大82mm程度のため、多くの場合はあまり気にする必要はありません。
夜景撮影をするときはレンズと穴開きレフを窓ガラスにぴったりくっつけるのが基本です。しかし、窓ガラス・レンズを傷つける可能性もあるため、マナーとして少しだけ離したほうがよいでしょう。窓ガラスとの隙間が広いほど写り込みやすくなるので、離しすぎず、できるだけくっつけてくださいね。
専門家は選び方について監修しています。ランキングに掲載している商品は専門家が選定したものではなく、mybestが独自に集計・ランキング付けしたものです。
商品 | 画像 | 最安価格 | ポイント | 詳細情報 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
使用時幅 | 使用時高さ | 形状 | |||||
1 | TARION 撮影用 丸レフ板 | ![]() | コンパクトに折りたためて持ち運びに便利 | 約80cm | 約80cm | 丸型 | |
2 | グローイングワン 丸レフ板 銀&白 | ![]() | 銀面と白面のリバーシブル仕様。折りたたみ可能 | 約60.0cm | 約60.0cm | 丸型 | |
3 | Meking 反射板 3-in-1 | ![]() | 自立可能な縦式タイプ!A3サイズでコンパクト | 約42cm | 約59.4cm | 四角型 | |
4 | よしみカメラ 忍者レフ | ![]() | 映りこみが気になるときに大活躍 | 50cm | 50cm | 丸型 | |
5 | ラクイース 素材が映えるレフ板 | ![]() | A4・A2サイズで使えるレフ版。さまざまな角度で撮影できる | 59.4cm | 42cm | 四角 | |
6 | よしみカメラ 忍者レフ 787 | ![]() | 航空機の窓にぴったりの長方形 | 40cm | 55cm | 長方形 | |
7 | 細野晃義写真事務所 UNPLUGGED STUDIO 三角レフ|AC-034 | ![]() | 全体を反射面として使える白いリム | 60cm | 64cm | 三角型 | |
8 | Konseen 撮影用レフ板 | ![]() | 楕円形で両面使えるリバーシブル | 90cm | 120cm | 楕円型 | |
9 | NEEWER 5-in-1撮影用折りたたみ式丸レフ板 | ![]() | 5色使える、折りたたみ式ポータブル丸レフ板 | 110cm | 110cm | 丸型 | |
10 | 細野晃義写真事務所 UNPLUGGED STUDIO レフ板|AC-033 | ![]() | シンプルで使い勝手がよい大きめサイズ | 70cm | 110cm | 楕円型 |
テーブルフォト用のレフ板なら、コピー用紙・アルミホイル・鏡といった身近なもので自作・代用できます。
レフ板は、A4・A3サイズのコピー用紙を折りたたむだけで自作・代用可能。ボトルを撮影すると全体が柔らかく明るくなり、白の角レフの効果も再現できました。テーブルフォトや外出先での食事の撮影などに、1枚折りたたんだ紙を持ち歩いておくと便利です。
厚紙にアルミホイルを貼ると、シルバーの鏡面効果が得られます。アルミホイルをくしゃくしゃにして広げてから貼りつけてオレンジを撮影すると、シルバー梨地に近い効果に。手軽に複数の効果が楽しめます。
加えて、果物やお肉の撮影においては、15×10cm程度の携帯用手鏡も有用。シルバー鏡面のレフ板に近い効果を期待できます。フルーツの撮影では、キラキラした瑞々しさを表現できました。特にお肉の断面の撮影では、全面は明るくせず、一部だけ色を出したいときに効果的です。
ホテルなどにメイク用として置いてあるような凹面鏡を使うと、スポット的な光を作れますよ。凹面鏡のカーブには、光を1点に集める効果があります。IKEAや100均の凹面鏡でも代用できるので、ぜひ試してみてくださいね。
レフ板以外にも、ライティングの表現を高めたいならストロボディフューザーやソフトボックスも要チェックです。ライティングの技術を身につけて、物撮り・ポートレートを楽しみましょう。
1位: TARION|撮影用 丸レフ板
2位: グローイングワン|丸レフ板 銀&白
3位: Meking|反射板 3-in-1
4位: よしみカメラ|忍者レフ
5位: ラクイース|素材が映えるレフ板
ランキングはこちらコンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
各商品の紹介文は、メーカー・ECサイト等の内容を参照しております。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。
家電
パソコン・周辺機器
コスメ・化粧品
ビューティー・ヘルス
生活雑貨
キッチン用品
格安SIM
インターネット回線
クレジットカード・キャッシュレス決済
ローン・借入
脱毛
サービス
就職・転職
投資・資産運用
保険
ウォーターサーバー
ベビー・キッズ・マタニティ
食品
ドリンク・お酒
アウトドア・キャンプ
DIY・工具・エクステリア
住宅設備・リフォーム
インテリア・家具
ペットフード ・ ペット用品
カメラ
スマホ・携帯電話・モバイル端末
車・バイク
釣具・釣り用品
スポーツ用品
趣味・ホビー
アプリ
テレビゲーム・周辺機器
本・音楽・動画
ファッション
靴・シューズ
コンタクトレンズ
腕時計・アクセサリー
ギフト・プレゼント
旅行・宿泊
その他