実績を積み上げ、仕事でバリバリと活躍している人が多い29歳。30歳を目前にして飛躍を求め、転職を考えている人もいるでしょう。そんなときに気になるのが同世代の平均年収ですよね。
そこで今回は、29歳の平均年収や月収を詳しく解説します。男女別や産業別の年収差の解説に加え、年収アップのコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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29歳の平均年収は400万円程度と推測できます。
あくまでも転職意向がある人を対象にしたデータですが、2022年9月~2023年8月の転職支援会社dodaへの登録者を対象にした統計によると、29歳の平均年収は409万円です。(参照:doda)。
また、国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、20代後半の平均年収は371万円、30代前半は413万円。この数字からも、30代を目前にした29歳の年収は400万円程度とみてよいと思われます。
30代を目前に控えた29歳は経験やキャリアが充実する年齢。職場で大きな成果を挙げたり、役職につく人が出始め、年収の個人差が大きくなり始めるタイミングです。転職により、さらなるキャリアアップ・収入アップを狙う人も増えていきます。
29歳の平均月収は25万〜28万円の間と考えられます。
厚生労働省「令和4年 賃金構造基本統計調査」によると20代後半の平均月収は25.1万円、30代前半は28.1万円。29歳はこの中間くらいと推測できます。
大卒の場合、29歳は社会人7年目です。仕事を通じて身につけた知識をもとに、専門性を高めるために資格を取得する人も増える時期。資格手当や職能給により、実際の収入はもっと多い人もいるでしょう。また役職者には役職手当もあり、月収の個人差は今後さらに拡大していくと考えられます。
dodaの調査による29歳の平均年収409万円から計算する手取り額は約327万円です。
一般的に給与からは所得税・住民税・社会保険料などが天引きされます。いくら引かれるかは会社や扶養家族の有無によって変化。また扶養家族が配偶者のみの場合と子どもがいる場合でも、控除額が変わります。
29歳は独身者・既婚者・子持ちなど、ライフステージに違いがあると考えられ、手取り額は一概にはいえません。目安としては額面の75~85%と考えるとよいでしょう。転職先を探す際は、求人票に記載されている給与額は額面なので、8割程度が実際に生活に使える金額とイメージしてみてください。
29歳がどれくらいの年収を得ているかを知るためには、中央値のチェックも欠かせません。
中央値は年収を小さいほうから順に並べたときに、ちょうど真ん中にくる数字のこと。平均値は極端に大きな数字があると値が引き上げられてしまいますが、中央値は極端な数字の影響を受けないので、より実態に則した数字といえます。
dodaのデータをみると、29歳の年収の中央値は全体で380万円、男性が400万円、女性が350万円(参照:doda)です。転職に積極的な29歳の中心となる年収は380万円前後と理解できます。
なお30前半になると、中央値は400万円で変わらない一方で平均値は年齢とともに上がっていることがわかります。職種やポジションによって年収差が徐々に拡大していくと推測でき、29歳でどのような転職をするかは、その後の収入を左右する重要な判断になるといえるでしょう。
続いて、男女別や学歴別など、条件ごとの年収の違いを解説。データは厚労省「賃金構造基本統計調査(2022年)」や国税庁「民間給与実態統計調査(2021年)」をもとに紹介します。
20代後半の年収を男女別に比較すると、男性の平均は404万円、女性は328万円で、その差は約76万円です。また、30代前半になると男性が472万円、女性が322万円で差はさらに拡大します。
男性は出産や育児で離職する可能性が低いため、キャリアの中断がなく大きな仕事をまかされる機会も多いでしょう。出世も堅調なことが順調な年収の増加につながっていると考えられます。
一方、女性は20代後半から結婚や出産、子育てなどで働き方に変化が生まれます。育休や時短勤務を選択する人が出てくる時期。夫の扶養から外れないよう年収を制限し、非正規で働くことを選ぶ人もいるのが、平均年収を押し下げている要因と考えられます。
次に学歴別で20代後半の年収を比較すると、大卒の平均年収は高卒を70万円近く上回ります。
29歳の学歴別平均年収は高卒385万円に対し、専門卒380万円、高専・短大卒414万円、大卒454万円、大学院卒521万円と、学歴に比例して高くなっています。学歴で年収に差が出る要因は、大企業や専門性の高い高収入の職種が、採用を大卒以上に限定していることがあげられます。また大卒のほうが出世コースに乗りやすいともいえるでしょう。
しかし高卒では高収入を狙えないということはありません。スキルを身につけ専門性を高めればキャリアアップも十分可能。とくにエンジニアなどの技術職は、学歴よりも能力を重視する傾向があるので、努力次第で学歴差を埋めていけると考えられます。
産業別で平均収入が高いのは学術研究や専門・技術の分野で、20代後半の平均月収は28万円。また電気・ガス・熱供給・水道業も同じ28万円です。
学術分野は高度な知識や高い技術力を必要とする業種のため収入が高い傾向。29歳なら院卒も働き始めて5年程経過しており、現場で成果をあげていることが平均を押し上げていると考えられます。また生活に必要なライフラインである電気・ガス・熱供給・水道業は全世代を通じて高収入です。
そして、次に高いのが情報通信業の27.9万円です。この産業はインターネットの普及開始以降、現在も成長中なので活発な企業が多く、優秀な人材が集まりやすいことが、高収入の理由といえるでしょう。ほかの業種と比べ若手の活躍も目覚ましく、中途採用も多い傾向なので、30歳を前に転職を考えている人にも狙いやすい分野といえます。
企業規模別に月収を比較すると大企業が一番高く、中小企業との差は30歳以降、さらに拡大していきます。
20代後半では大企業の平均月収が26.7万円、中企業が24.6万円、小企業が23.8万円です。30代前半になると大企業が30.7万円、中企業が27.3万円、小企業が26.2万円。20代後半では大企業と小企業の差は3万円ですが、30代に入ると4万円で、年間で48万円の差になります。
ボーナス額は月の基本給をもとに算出するのが一般的なので、月収の違いはボーナスの差に大きく影響します。また、大企業はボーナスの支給率がよい会社も多いので、年収には大きな差が生まれるでしょう。
加えて、大企業は残業代がしっかりしている会社が多い傾向。さらに20代後半になると、支社や支店の多い大企業では転勤や海外赴任もあり、諸手当がつくことを加味すると、実際の支給額にはより大きな差があると考えられます。
ただ小企業は昇進が早く、若いうちから責任のある仕事を任されるなど、やりがいを持って働ける職場もたくさんあります。またベンチャー企業は会社自体の成長も期待大。転職を考える際は現在の給与だけでなく、会社の将来性も考慮してみるのがおすすめです。
雇用形態の違いによる29歳の収入差のデータはありませんが、全世代を通してみたとき、非正規の平均年収は正規の半分以下です。
国税庁によると正社員の平均年収は508万円、非正規雇用の平均は198万円で、その差は2.5倍以上です。ただ、非正規雇用者のなかには、世帯主の扶養から外れないよう、収入を制限して働いている人もいるので、収入差が労働格差に直結するというわけではありません。
しかし、正社員であれば勤続年数や昇進に応じて昇給がありますが、非正規では昇給があっても時給数百円程度。収入が上がりづらい現実があります。加えてボーナスや退職金がなく、福利厚生にも差があるなど労働条件の差は歴然です。
フルタイムで働く時間があり、収入アップを望む人は正社員を目指すとよいでしょう。
30歳に向けて年収アップを目指す、29歳におすすめの方法を紹介します。
収入アップの方法としてまずあげられるのが、いまの会社で昇進・昇格を目指すこと。年齢的にチャンスが豊富な29歳は、今後のキャリアパスをしっかり描くと、目先の収入アップだけでなく将来の出世にも有効です。
29歳は入社から数年が経ち、自分のやりたいことやできること、得意なことが明確になってきているでしょう。いまより専門性を高めスペシャリストとして活躍していきたいのか、マネージメント力を磨いて管理職を目指したいのかといった方向性が見えてくる時期。
ぜひ30代・40代をどう過ごしたいのかキャリアパスをイメージしてみてください。そのうえでいまするべきことは何かを考えると、効率的に昇進・昇格を果たせ、それに見合った昇給が見込めるでしょう。
仕事を通じてさまざまな知識を蓄えている29歳は、働きながら取れる資格で手当だけでなくキャリアアップも狙うのがおすすめです。
看護師なら認定看護師、管理職を目指すならプロジェクトマネージャなど昇進に有効な資格を取得すると資格手当に加え、基本給のアップも望めるでしょう。また金融ならファイナンシャルプランナー、不動産なら宅地建物取引士などを取得すると職能給のアップだけでなく、スペシャリストとして活躍の場を広げることにもつながります。
資格の取得は今後、転職や独立を考えたときにも有効と考えられるので、仕事の合間に勉強を始めてみるのがおすすめです。以下の記事に資格の選び方や勉強方法をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
29歳は仕事のペースがつかめ、無理のない働き方を上手にコントロールできる歳。収入を増やすなら隙間時間に副業するのもおすすめです。
最近は副業を解禁する企業も増え、ネットを通じて在宅でできる仕事も見つけやすくなっています。また趣味や特技を活かし、ブログや動画配信で広告収入を稼ぐことも可能。働き方の幅が広がっているので、自分にあった副業が探しやすいでしょう。
ただし、副業を禁止している会社もまだまだあるので注意。違反にならないよう、始める前には必ず就業規則を確認してください。
また、副業を始めるほどではないがちょっとした家計の足しが欲しいという人は、アンケートの回答や商品モニターがおすすめ。電子マネーやポイントがもらえるサービスがあります。興味のある人は以下の記事をチェックしてみてください。
本業で収入アップを目指すなら、思い切って転職を検討してみましょう。
29歳は経験やキャリアが充実していると同時に、まだまだ伸びしろが期待できる歳。30代になるとポテンシャル採用の対象から外れてしまうことがありますが、29歳なら将来性も含めて評価してもらえます。
またキャリアチェンジをはかりたい人も、29歳ならまだ未経験でもチャンスがあります。30代になるとスキルや実績を厳しく審査されることが増えるので、転職活動は20代のうちに始めましょう。現在、非正規で働いている人は、正社員を目指すと生活が安定するのでおすすめです。
30代をどう過ごしたいか、キャリア形成やライフプランを思い描いて、自分に合った転職先を探してみてください。以下の記事に、おすすめの転職サービスと上手な活用方法をまとめています。
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