教員から転職するにはどうする？おすすめの職業を紹介

20代で教員から転職したいなら、自己分析をしっかり行ったうえで自分自身の能力をアピールすることが大切です。

20代は経験やスキルよりも熱意を評価される傾向があります。採用担当者に積極性が伝われば、未経験の職種でも採用される可能性は十分にあるでしょう。

ただし20代後半になると、ある程度の経験やスキルを問われる可能性が高まります。教員の仕事を通じて身につけたことを洗い出し、経験が活かせる職種は何かを考えたうえで転職活動に臨みましょう。

30代で教員から転職するコツは、教員としてのスキルや経験を活かせる職種に挑戦することです。

30代は、長く働くなかで業界全体に通用する知識や実力が身についてくる年齢といえます。経験値の高さを面接時にしっかりとアピールすれば、採用の可能性が高まるでしょう。

教員のスキルや経験を活かしやすい仕事は、家庭教師や塾講師です。どちらも子どもの学力向上や志望校合格などの明確な目標があり、教育に携わってきた経験を活かせます。教員と同様に保護者対応などの仕事も含まれるため、即戦力として力を発揮できるでしょう。

30代から未経験業界への転職も不可能ではありませんが、給与が下がるリスクには注意が必要です。一般企業の給与は30代の教員がもらえる給与よりも低い場合が多いため、待遇面で不満を感じることもあるでしょう。

給与が下がってでもやりたい仕事がある場合は別ですが、待遇面も重視するなら経験を活かせる教育業界への転職がおすすめです。

40代で教員から転職したい場合は、教育業界に絞って転職活動を行うのが賢明です。

40代以降の求人はマネージャーや管理職などのポジションが多く、ビジネス経験がない場合は不利になる傾向があります。すぐに転職したいのであれば、教育業界に絞って転職活動を進めるほうが効率的です。

例として、40代・東京在住の教員が選ぶ転職先には、大学職員や通信講座の講師、予備校講師などがあります。未経験業界への転職は難航しやすいため、教育に関わる職種に注目してみてください。

なお、40代で教員から転職する際は、給与が大幅に下がる可能性があることを理解しておきましょう。転職を成功させたいのであれば給与にこだわりすぎず、やりがいがあるか、自分に合っているかなどを重視することが大切といえます。

教員からの転職が難しい理由として、転職活動に使える時間がなかなかとれないことが挙げられます。

教員の年間スケジュールは学校行事などで詰まっており、基本的には年度の最後まで業務に追われるでしょう。場合によっては通常業務だけでなく、部活動の顧問や研修会などの職務が加わることも。多忙とストレスが重なり、転職活動が思うように進まないと感じる人は少なくありません。

業務が落ち着く年度末には転職活動に集中しやすくなりますが、2〜3月はライバルも転職活動を始める時期です。求人の競争率が高い時期にしか転職活動ができないため、教員からの転職は簡単であるとはいえないでしょう。

教員はビジネス経験の不足を不安視されやすいことから、民間企業への転職が難しいとされています。

学校教育の現場は児童生徒への指導がメインであり、売上や成果などの利益の追求を目指していません。営業力やニーズをくみ取る力などを磨く機会がないため、教員として働きながら基本的なビジネススキルを身につけることは難しいでしょう。

企業側は、なるべく教育コストをかけずに即戦力を採用したいと考えており、ビジネス経験が不足している人を敬遠する傾向があります。

年齢が若い20代であれば未経験でも採用の可能性はありますが、30〜40代と年齢が上がるにつれて転職の難易度が上がるので、早めに行動を起こす必要があるでしょう。

教員からの転職が難しい理由として、転職後の給与に関する不安が挙げられます。

転職先によっては年収が増える可能性はあるものの、教員から転職すると年収が下がることがほとんどです。転職後の給与に不安を抱き、安定した収入を優先して転職活動に踏み出せない人は少なくないでしょう。

基本的に公務員教師の給与は年功序列で、民間企業の一般職に比べて年収が高い傾向があります。民間企業の給与所得者の平均給与が443万円であるのに対し、公務員の平均給与は高等学校教員が約678万円、小学校・中学校教員が約740万円です。

教員と民間企業の一般職の収入差は、とくに30〜50代にかけて広がるとされています。教員として長く働いてから転職しようとしても、収入アップは期待できないと理解しておく必要があるでしょう。

教員の経験を活かせる職種として、塾や予備校の講師が挙げられます。

勉強を教えることが共通しているため親和性が高く、転職のハードルが低いでしょう。生徒の学力向上や志望校合格などの目標に対して実績を出せば、高額な報酬が得られたり、講演などのほかの仕事につながったりするケースもあります。人手不足の現場が多く、求人を見つけやすい点もメリットです。

注意点として、塾や予備校の講師は放課後・土日祝が勤務時間にあたるため、転職後はライフスタイルが変わります。とはいえ、教員ほど勤務時間は長くありません。教員から塾や予備校の講師に転職すれば、仕事とプライベートのバランスを取りながら働けるでしょう。

教師から一般企業に転職したいなら、教育関係の企業がおすすめです。

教育関係の企業は教員経験のある人材を求めているケースが多いため、他分野の企業に比べて採用される可能性が高いでしょう。職種は違えど業界は同じなので、教員としての経験を発揮できる点も魅力です。

例えば、教科書の出版・通信教育・e-ラーニングなどを扱う企業であれば、教育の経験や教育現場に関する知識などを活用できるでしょう。

また、教員は多くの生徒の前で授業を行うことから、働くなかでコミュニケーション力やプレゼンテーション能力が養われていると考えられます。教員時代に培った対人的なスキルを活かし、営業職にチャレンジしてみるのもおすすめです。

フリーランスの家庭教師は、教師としての経験を活かしつつ、自分の裁量で仕事がしたい人におすすめの職種です。

フリーランスの家庭教師はオンラインが主流で、Zoom・Skypeなどを用いてマンツーマン授業を行います。授業時間も休みもすべて自分で決定できるため、自由度の高い働き方が実現するでしょう。

決まった指導カリキュラムがなく、生徒一人ひとりに合わせて臨機応変な指導ができることもフリーランスとして働く魅力です。

なおオンラインの家庭教師は、新型コロナウイルスの影響で需要が増加しています。求人を見つけられる可能性が高いほか、顧客と直接契約するため高い報酬を得やすい点もメリットです。

教育に携わりながら自由度の高い働き方がしたい人は、フリーランスの家庭教師への転職を検討してみてください。