Wi-Fiルーターには、「バンドステアリング機能」という機能があります。耳にしたことはあるものの、実際にどのような機能なのかわからない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回はバンドステアリング機能がどのような機能で、どんな人に必要な機能かを解説していきます。バンドステアリング機能のメリットやデメリット、設定方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。

大手家電量販店出身で、7,000人以上に携帯電話の販売や通信サービスの契約を担当。主要な通信会社の料金プランや販売機種をすべて把握し、その豊富な知識で店舗販売ランキングにおいて個人表彰もされている。 その後マイベストに入社、携帯電話や光ファイバー回線キャリア・インターネットプロバイダーなどの通信会社を専門に担当しており、格安SIMやホームルーターを実際に回線契約し各社の料金プランや通信速度の比較を行うとともに、モバイルだけでなく10社以上の戸建て・マンション向けの光回線の通信速度・速度制限も調査している。 また自身が行う検証の中で通信会社の公表値と異なる数値も発表、わかりにくいと言われる通信サービスだからこそ、理解しやすく信頼できるコンテンツの企画制作を心掛けている。
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バンドステアリング機能とは、Wi-Fiルーターとデバイスが接続されている周波数帯を、Wi-Fiルーターが自動で切り替えてくれる機能です。Wi-Fiルーターの周波数帯は主に2.4GHzと5GHzの2種類があり、適切な周波数帯に自動で切り替えることで、通信の安定化が期待できます。
ここではバンドステアリング機能が発揮されるケースについてみていきましょう。
バンドステアリング機能は、どちらか一方の周波数帯が混雑すると、もう片方の周波数帯へ接続デバイスを振り分けることが可能です。
それぞれの周波数帯は、同時に接続できるデバイスの上限台数が決められており、同時に接続するデバイス数が多いほど通信状態が不安定になります。同じ場所で多数のデバイスを使う場合は、バンドステアリング機能搭載のルーターがおすすめです。
バンドステアリング機能は周波数帯の混雑を避けるだけでなく、Wi-Fiルーター・デバイスの使用環境に応じて周波数帯を自動で切り替えることが可能です。2.4GHzと5GHzの周波数帯にはそれぞれに長所と短所があるので覚えておきましょう。
2.4GHzは障害物に強く電波が安定しやすいですが、電子レンジやテレビなどの家電でも使用されているため電波障害が発生しやすい傾向があります。5GHzは2.4GHzに比べて通信速度が速く、家電からの電波干渉を受けにくい特徴があるものの、遠くまで電波が届きづらい点が短所です。
バンドステアリング機能搭載のルーターは、それぞれの周波数帯の特徴をふまえ、周波数帯を適切に切り替えます。使用環境に応じて周波数帯を切り替えるため、活用することで通信がより安定するでしょう。
バンドステアリング機能のメリットは、自動で快適な周波数帯に切り替えてくれる点です。従来のWi-Fiルーターであれば手動で周波数帯の切り替えますが、バンドステアリング機能ではその手間がいりません。
従来のWi-Fiルーターは2つの周波数帯が割り振られており、周波数帯を切り替えるにはデバイスの設定画面で接続を変更する必要があります。しかし、バンドステアリング機能搭載のWi-Fiルーターであれば、自動で適切な周波数帯に切り替わるため、手動で設定画面を開いて切り替える必要がなくなります。
バンドステアリング機能のデメリットは、対応できるルーターが限られていることです。バンドステアリング機能は、すべてのWi-Fiルーターに搭載されているわけではありません。古いWi-Fiルーターや、SSIDが1つしかないWi-Fiルーターであれば搭載されてないことがほとんどです。
バンドステアリング機能を利用したいにも関わらず、現在所持しているWi-Fiルーターが非対応である場合、新たに対応機種を購入する必要があります。
しかし、利用するデバイスの数が少なかったり、Wi-Fiルーターからデバイスの距離が近かったりするのであれば、バンドステアリング機能は不要です。新たにWi-Fiルーターを購入する際は、本当にバンドステリング機能が必要な環境かしっかり確認してから購入しましょう。
バンドステアリング機能は、ルーター購入時に無効になっている可能性があります。無効に設定されている場合は、自分でバンドステアリング機能の設定をしましょう。ここでは、バンドステアリング機能の設定方法について解説します。
NECルーターでバンドステアリング機能の設定を行うには、接続されているデバイスからwebブラウザを使用して「クイック設定Web」を起動する必要があります。クイック設定Webは、接続デバイスをとおしてWi-Fiルーターの設定変更や状態確認することが可能です。
クイック設定Webの詳しい起動方法は、NECのユーザーマニュアルを確認してください。クイック設定Webのホーム画面を起動後、「Wi-Fi(無線LAN)設定」から「Wi-Fi基本設定」をクリックします。「Wi-Fi基本設定」のページにバンドステアリング機能の欄があるので、ONに設定しましょう。
バッファロールーターのWi-Fiルーターを設定する際は、Wi-Fiルーターに接続済みのデバイスから行います。デバイスによって設定画面を開く手順が異なるため、詳しくはバッファローのユーザーマニュアルを確認してください。
設定画面が表示できたら「詳細設定」→「無線」→「バンドステアリング」の順でクリックし、「バンドステアリング機能」の「有効」にチェックを入れます。
有効ボタンの下にあるチェック項目で迷った場合は、通信速度が2.4GHzより高速な「5GHzを常に優先する」を選ぶのがおすすめです。速度よりも安定した通信を優先させたい場合は「2.4GHz混雑時に5GHzを利用する」を選択してもよいでしょう。
エレコムルーターでバンドステリング機能の設定を行う場合、まず設定画面を表示させましょう。Wi-Fiルーターと接続しているデバイスから詳細設定を行います。デバイスによって設定画面を開く手順が異なるため、詳しくはエレコムのユーザーマニュアルを確認してください。
詳細設定画面を開いたら、「Wi-Fi」→「メインSSID」の順でクリックします。クリック後、一番上に「バンドステアリングを有効にする」という項目があるので、チェックを入れてください。
使用デバイス数や使用環境によっては、欠かすことのできないバンドステアリング機能。バンドステアリング機能搭載のWi-Fiルーターは多くありますが、費用や機能、使い勝手を比較しながら自分に合ったWi-Fiルーターを探すのが難しい人もいるでしょう。
以下の記事では、mybestが人気のWi-Fiルーター52機種を実際に使用し比較検証しています。家電のプロが失敗しないWi-Fiルーターの選び方もあわせて解説しているので、Wi-Fi選びに悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
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