採用担当者が最初に目をとおす部分であり、最後までしっかり読んでもらえるかは職務要約にかかっているといっても過言ではありません。しかし、職務経歴書の役割がいまいちわからなかったり、どのように書けば良いのか迷っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、職務要約の意味や職種や状況別の書き方について例文をまじえながら徹底解説します。職務要約の記入に苦戦している人、魅力的な職務要約を書けるようになりたい人はぜひ参考にしてください。
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職務要約とは職務の全体像を短くまとめたもので、職務経歴書に興味を持ってもらうために重要な項目です。
実際に職務経歴書を見るのは人事や現場のマネージャーであることが多く、忙しい業務の合間を縫って複数人の書類をチェックするのが一般的。そのため、職務要約に目をとおしてその後の経歴をどの程度詳しく読むかを判断しているケースも少なくありません。
職務要約はこの先を読んでみたいと思ってもらうことが重要なので、採用担当者の興味を引く内容を含めるのがポイントです。
職務要約を書き始めるまえに、これまでの経験を棚卸しして情報を整理するのがおすすめです。
職務経歴は情報量が多く、いきなり書き始めるのは難しいもの。これまでに担当した業務・実績・スキルなどを整理しておくことで、職務要約に盛り込むべき内容をピックアップしやすくなります。
応募する企業によってアピールすべきポイントは変わるため、ここで棚卸ししたものを応募先企業のニーズにあわせて抜き出し、カスタマイズするとさらによくなるでしょう。
読み手の興味を引く魅力的な職務経歴書を書くために、5つのポイントを解説します。
職務要約は簡潔であることが必須条件のため、200〜250文字・3〜4行程度にまとめましょう。
採用担当者が職務経歴書を読む時間は短く、応募者が多くなるほどその傾向が強くなることを念頭に置いておく必要があります。
どんなに内容が良くても長文は読まれにくく、意図を簡潔に伝えるスキルや論理性に欠けるなど、マイナスの評価にも繋がりかねません。
アピールしたいことが多くても簡潔にまとめることを心がけ、職務要約を読めば全体像をつかめるようになっていることが重要です。
職務要約を魅力的にまとめるポイントは、事実をベースに記載することです。自分の思いや意気込みなどの主観を入れると文章が長くなるうえ、客観的な評価がしづらくなります。
曖昧な表現は極力なくし、数字をまじえながら事実を書いていくと簡潔でスマートな文章になるでしょう。数字を含めることでスケールや程度を端的にアピールでき、客観的な評価をしやすくなるメリットもあります。
職務要約では、転職先で実際に役立ちそうだと思ってもらえる内容になっていることが重要です。
応募するポジションと関連性の薄い実績やスキルをアピールしても、募集要項を満たしていないと判断される可能性があるので注意しましょう。
応募ポジションと同一職種の経験がなくても、営業職に応募するならコミュニケーションスキル、事務職に応募するなら仕事の正確性などはアピールしやすいポイントです。
過去の経験から、応募ポジションに関連しそうな実績やスキルを強調して記載してみましょう。
短い文章だからこそ、表現方法や単語一つひとつにも気を配る必要があります。
たとえば営業職の場合、契約件数や目標達成率だけでその人の実力を判断するのは難しいもの。これに売上金額や順位などを加えると、外部の人でも理解しやすくなるでしょう。
特定の会社や業界でしか使われていない言葉や指標を使うと、外部の人に伝わりにくくなるだけではなく、コミュニケーションスキルが低いと判断されかねないため注意が必要です。
職務要約は、経歴が長いものや応募ポジションに関係性が深いものを中心に書けばOKです。
すべての経歴を網羅しようとすると情報量が多くなるうえ、要点が伝わりづらくなってしまいます。これでは職務要約の目的が果たせなくなる可能性があるので、応募する企業にあわせて取捨選択することを心がけましょう。
同職種で複数回転職している場合は、経歴ごとではなく職種やスキルごとにまとめて記載するのもひとつの方法です。
職種別に職務要約の例文を紹介するので、参考にしてみてください。
【例文】
20××年、株式会社○○に入社し、○○エリアにおいて反響営業を中心とした不動産賃貸営業に5年間従事してきました。お客様の部屋探しのほか、紹介する物件の調達・専任物件の管理・退去精算など幅広い業務を担当しております。
20××年には同エリアで年間契約件数1位(契約金額○○万円/50名中)の成績を収め、全国表彰を受けました。現在は後輩社員2名の教育も任されております。
【ポイント】
営業職の場合は、扱っている商材や担当業務、具体的な数字を盛り込みましょう。数字は売上金額・契約数・順位の母数など、さまざまな角度で表記することで第三者にも理解されやすくなります。
【例文】
20××年、株式会社○○に入社し、営業事務として、Microsoft Officeを使用して受発注に関連する書類(見積書・契約書・請求書など)や提案資料の作成などを担当し、営業スタッフのサポートを行ってきました。
入社時に使われていたExcelのデータ集計ツールにマクロを組み込み業務効率化に貢献したほか、ベテランの営業スタッフへのヒアリングをもとに新入社員用のマニュアルを作成し、既存スタッフの業務負担軽減を実現しました。
【ポイント】
事務職やアシスタント職の場合は実績を数字で表現しづらいため、使用可能なツールやスキルレベル、具体的な制作物などを記載すると良いでしょう。
ルーチンワーク以外に積極的に取り組んだことがあればあわせて記載すると好印象につながります。
【例文】
20××年、株式会社○○に入社。居酒屋チェーンの店舗にて4か月間、接客・仕込み・調理などの現場業務を経験。その後、店長職として同チェーンの○○店に配属され、売上管理・スタッフの採用・教育・キャンペーンの企画・新商品開発などの店舗運営業務を担当してきました。
店舗独自のキャンペーンと新メニューがヒットし、月間売上で前年比180%を達成しました。その2か月後より全店舗に展開され、会社全体の利益にも貢献できました。
【ポイント】
販売・サービス業では、業態・エリア・担当業務などに触れつつ、具体的なスキルや実績を記載しましょう。数字を入れることで第三者も理解しやすくなり、説得力も増します。
【例文】
株式会社○○に入社後、20××年から20××年まで法人向け基幹システムの開発・導入・運用後のメンテナンスを担当しました。(開発環境はPython・JavaScript・Ruby)
20××年からは新規案件のリーダーとしてプロジェクト管理に従事し、現在は大手○○メーカー向けのPLとして15名のチームを統括しています。
【ポイント】
エンジニア職の場合は、携わったプロジェクトの概要や開発環境、プロジェクト内での役割などを具体的に記載します。
プロジェクトマネジメントやPLの経験があるとより高評価につながります。管理している範囲やチームの人数などに触れると、マネジメントスキルのレベルが伝わりやすくなるしょう。
【例文】
20××年、株式会社○○に入社し○○部門に配属され、家電部品の組み立てを担当しました。20××年からは班長としてチーム15名のマネジメントを任されており、作業効率と品質向上を目的としたマニュアルを作成。
作業手順を標準化したことで新人教育の工数を削減し、業務の効率化に貢献しました。
【ポイント】
生産・製造職の場合は、担当業務・製造していた製品・扱える機器などを詳しく記載します。
例文のように、業務上で工夫したことや積極的に取り組んだことがあれば、些細なことでも触れておきましょう。内容以外にも自分で考え主体的に行動できる人材であることをアピールできるからです。
転職経験の有無・第二新卒・アルバイト経験しかない場合など、状況別に職務要約のポイントを紹介します。
はじめて転職する場合の職務要約は、現職(前職)のことを簡潔にまとめればOKです。
職務要約はこれまでの職歴を端的にまとめたものなので、現職(前職)の要点が網羅されていれば問題ありません。
具体的には、現職(前職)の企業名・職種・担当業務・これまでの実績など。特に力を入れてきたことや積極的に取り組んだこと、評価されたことがあれば具体例を挙げて盛り込みましょう。
転職回数が多い場合は、会社ごとではなく職種を軸にキャリア式で書くのがおすすめ。キャリア式とは、これまでの経験を時系列ではなく職務内容別にまとめる書き方のことです。
キャリア式であれば転職回数が多かったり、在籍期間が短い職歴があったりしても目立ちにくくなります。
経歴が長いものや応募ポジションに役立つと考えられるものを中心に書くとよいでしょう。
ただし異業種への転職が多い場合は、深く考えずに職を転々としてきたのでは?といった印象を与える可能性があります。これまでの職歴から学んだことや身につけたことの共通点を探し、アピールするようことで採用担当者の懸念を払拭できるでしょう。
経験が浅い場合は、職務要約の最後に志望動機や意気込みを添えましょう。
若い層は経験や実績よりも、将来的な伸びしろやポテンシャルが採用基準になりやすいためです。
ただし、あくまで職務要約がメインなので志望動機や意欲ばかりを長々書くのはNG。経験やスキルを書いたうえで、転職先にどのように貢献するかまで言及すると好印象を与えられる可能性があります。
アルバイト経験も立派な職歴なので、職務要約では気にせず書いてOKです。
アルバイト・パートは単なる雇用形態にすぎません。採用担当者が知りたいことは、これまでにどんな経験をしどのようなスキルが身についているか、転職後どのように貢献できるかという点です。
雇用形態はアルバイト・パートでも、長期間勤務していた人は社員と同様の業務を任されていた場合もあるでしょう。そのような側面も含めて経験してきたことや身につけたスキルを具体的に記載して、積極的にアピールすれば問題ありません。
職務要約は採用基準を満たす人材であることを端的に伝え、採用担当者の興味を引く重要な項目です。書き方に不安がある場合は、転職のプロに添削してもらいましょう。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは大勢の職務経歴書を添削してきており、応募企業がどのような人材を求めているかも熟知しているため、心強い味方になってくれるはずです。
以下の記事では人気の転職エージェントをランキング形式で徹底比較しています。魅力的な職務経歴書・職務要約を作りたいと考えている人は参考にしてくださいね。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。(13-ユ-315911)
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