高い成長率でハイリターンが期待できる、米国株(アメリカ株)。米国株への投資を検討しているものの、買い方がわからない、米国株を買うメリットを知りたいなど、さまざまな疑問を抱えている人も多いはずです。
本記事では、米国株の買い方を初心者でもわかるように詳しく解説します。米国株の魅力や購入する際の注意点なども紹介するので、米国株の投資に必要な基礎知識を身につけたい人はぜひ最後までチェックしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
まずは、米国株が買える証券会社で口座開設を行いましょう。一般的には、証券総合口座とあわせて外国株取引用の口座も開設する必要があります。すでに証券総合口座を開設していても、外国株取引口座の開設が可能です。
オンラインでの申し込みに対応している証券会社であれば、最短即日で口座開設ができる場合もあります。口座開設を急ぐときは、オンラインで口座開設の手続きを済ませるのがよいでしょう。
口座開設が完了したら、米国株の購入資金を入金しましょう。入金方法は銀行振込やネットを使った即時入金など、証券会社によってさまざまです。
証券会社によって、証券総合口座への入金だけで米国株を購入できる場合もあれば、外国株取引口座に資金を振り替えたり、事前に米ドルに両替したりしなければならない場合もあります。実際に取引を始めるまでに必要な手順は、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
各Webサービスやアプリの取引画面から、気になる米国株を検索してみましょう。
日本株の場合は数字の銘柄コードが割り振られていますが、米国株の場合は1〜4文字程度のアルファベットで表記されるティッカーコードで銘柄を検索します。ティッカーコードを知っていればすぐに検索できますが、企業名を日本語で入力して検索することも可能です。
購入したい米国株が決まったら、買付注文を行いましょう。注文方法は日本株を購入するときとほとんど同じですが、外国株の場合は決済方法を円貨決済または外貨決済から選択しなければなりません。
円貨決済を選択すれば、証券会社が米ドルに両替して決済を行ってくれます。スピーディで便利な決済手段ですが、手数料が割高なことが多いので注意しておきましょう。
外貨決済を利用する場合、米ドルへの両替を自分の手で事前に済ませておく必要があります。両替のタイミングを自分で決められ、手数料も抑えられるのがメリットですが、手間と時間がかかる点は理解しておきましょう。
決済方法が決まれば、株数や価格を入力し、成行注文か指値注文かを選択します。値段を指定しないのが成行注文、買値・売値を指定するのが指値注文です。
NISA口座を設定している場合は、NISA口座で買い付けるかどうかも選ぶ必要があります。
米国株を購入できる証券会社はさまざま。取引手数料や取扱銘柄数なども証券会社によって違いがあるので、どこで口座を開設すべきか迷ったときは、以下の記事もチェックしてみてください。証券会社15社のサービス内容を比較検証しているので、口座開設の際に役立てられるはずです。
次に、米国株が魅力的だといわれる理由を紹介します。
日本株は最低100株単位での購入が基本ですが、米国株であれば1株から購入が可能です。投資初心者でも少ない資金で気軽に取引を始められるのが、米国株の魅力といえるでしょう。
たとえば、1株1,000円の株式の場合、日本株であれば10万円の資金が必要ですが、米国株なら1,000円から購入できます。
多くの米国株には、年4回の配当金があります。給料以外のお金が定期的に入ってくるため、収入が増えるのは米国株を購入する大きなメリットです。
日本株の場合、配当回数を中間配当と期末配当の年2回に設定していることがほとんど。配当のタイミングを四半期ごとにしている米国株であれば、3か月に1回のペースで配当金を受け取ることができます。
高配当銘柄が多いのも、米国株の魅力。米国は日本よりも株主である投資家への還元を重視しているため、配当利回りが高い傾向にあります。
何年間も継続して増配している企業も珍しくありません。なかには、50年以上にわたって増配を続けている企業も存在します。
米国株を売買できる取引所は、ニューヨーク証券取引所とナスダックの2つ。日本でも、以前は地方の証券取引所とジャスダックが存在していましたが、現在はほとんどの銘柄が東京証券取引所で取引されています。
ニューヨーク証券取引所は実際の取引所が存在し、立会取引も可能です。ナスダックは全米の証券会社がネットワーク上で売買を行うため、実際の取引所はありません。
米国株の取引時間は、現地時間の9:30~16:00、日本時間の23:30~6:00です。昼休みなどで中断する時間帯はありません。
米国ではサマータイム制が導入されているため、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までは日本時間の22:30~5:00に変わることを覚えておきましょう。
ここからは、米国株を買う前に気をつけるべき注意点を確認しましょう。
米国の成長企業は、利益を今後の成長のために再投資するため、配当金がない傾向にあります。配当金のない企業を低く評価してしまいがちな日本とは、考え方が大きく異なることを理解しておきましょう。
長期保有による高配当狙いで投資をしたい人は、気になった米国株に配当金があるかどうかを確認しておくことが重要です。
米国株には、ストップ高・ストップ安がないので、予想外の大幅な変動が生じる可能性もゼロではありません。
日本株の場合は、前日の株価などによって1日の値動きが制限されていて、上限まで上がることをストップ高、下限まで下がることをストップ安といいます。ストップ高・ストップ安による制限があれば、株価の高騰や暴落が防がれるので、大幅な損失を回避することが可能です。
取引価格を指定しない成行注文で米国株を売買した場合、想定していない値段で売買が成立してしまうケースもあるので、注意しておきましょう。
株価が上がって利益が出ていても、為替の変動や両替の手数料によって損をする可能性があります。
米ドルと日本円の為替相場は、1年で10円以上動くケースも珍しくありません。たとえば、株価の上昇で3%プラスになった場合でも、為替で5%のマイナスが生じると合計で2%の損失を出してしまいます。
為替はタイミングによって上下しますが、両替する際の手数料の高さは証券会社によって異なるので、口座を開設する際にはしっかりと確認しておくようにしましょう。
企業の決算書をチェックする際は、ROEと呼ばれる株主資本利益率を確認するようにしましょう。ROEは、企業が株主から集めたお金を使ってどれだけの利益を出しているかを示す指標です。ROEの数値が高いほど効率的な経営が行われていると判断できるため、株価が上昇する可能性が高くなります。
ROEは借金をすると数値が高くなるなどの性質もあるので、投資先の企業を選ぶ際には、自己資本比率をはじめとしたほかの指標もあわせてチェックしておくようにしましょう。
米国株式を売買するときでも、証券会社のWebサービスやツールは日本語で表記されているので、英語ができなくても取引することは十分に可能です。銘柄を検索する際も、アマゾンやアップルなど日本語で入力すれば適切に表示されます。
自分で日本円を米ドルに両替するのが難しい場合は、円貨決済を利用しましょう。日本円を入金しておけば証券会社が自動的に両替してくれるので、スムーズに取引ができます。
米国株の売却益は日本でのみ課税されるため、両方から課税されることはありません。税率は日本株と同様に20.315%です。
米国株の配当金は、米国で10%課税されたあと、日本でさらに20.315%課税されてしまいます。一時的には二重課税されてしまいますが、確定申告で外国税控除を行えば配当金に対する二重課税を防ぐことが可能です。
円貨決済と外貨決済はそれぞれに異なるメリットがあるので、自分の性格や運用方針にあわせて選択しましょう。
円貨決済では、証券会社が自動的に日本円を米ドルに両替してくれます。自分で米ドルを準備する手間を省きたい人や、すぐに取引をしたい人におすすめの方法です。証券会社が定めたレートが適用される点や、両替に必要な手数料が割高である点には注意しておきましょう。
外貨決済では、米国株の購入に必要な米ドルを自分で用意する必要があります。手間や時間はかかるものの、手数料を抑えながら好きなタイミングで両替できるのがメリットです。
決済方法はその都度選択できるので、状況に応じて使い分けるのもよいでしょう。
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