金属や木材に穴を開けるのに便利なボール盤。ドリルドライバよりも正確にまっすぐな穴を開けられるのが魅力で、穴あけの作業がはかどるアイテムです。しかし、フライス盤や旋盤など似た工具があったり、ラジアル機能やタッピング機能が搭載していたりと種類がさまざまで、藤原産業・リョービ・マキタ・髙儀などの各メーカーから販売されています。また、日常生活では出会う機会が少ないため、興味はあってもどうやって選べばよいかわからない人も多いのではないでしょうか。
今回は、失敗しないボール盤の選び方を、ボール盤に詳しいDIYアドバイザーの山田芳照さんが解説。さらに、おすすめのボール盤をAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの売れ筋から人気ランキング形式でご紹介します。機能や価格を比較してみて、ぜひ購入の際の参考にしてください。
(株)ダイナシティコーポレーション代表。DIYアドバイザー。DIY情報サイトDIYCITYを運営。ナツメ社発行のDIY本シリーズを監修。DIYの番組講師及び技術監修他、DIYセミナー、DIY教室を企画運営。
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監修者は「選び方」についてのみ監修をおこなっており、掲載している商品・サービスは監修者が選定したものではありません。
工作やDIYが本格的になってくると、加工の精度が気になってくるという人もいるでしょう。加工の精度が高ければ、仕上がりが改善されたり、微調整や作り直しを減らしたりできます。ボール盤は、穴を開ける専門の工具。ドリルドライバーよりも正確でまっすぐな穴を開けられるため、使用しないときより精密な作品を作りやすいといえます。
ボール盤と似た工具にフライス盤・旋盤がありますが、それぞれ得意な加工は全く異なります。フライス盤は、切削工具を手前・奥・左右・浅く・深く移動させることができるため、溝や穴あけなど幅広い切削に使用可能。ボール盤より穴あけの精度は劣りますが汎用性が高いといえます。旋盤は切削工具を回転させることで、材料を円錐・円柱状に加工できます。
また、趣味での棚づくりなどDIYのほとんどの場合では、ボール盤ではなくドリルドライバ(電動ドライバー)とドリルスタンドを合わせて購入することで穴あけの作業を十分行えます。ドリルドライバの方が汎用性が高く、材料の幅も選びません。ドリルドライバが気になった人は、ぜひ以下のコンテンツもチェックしてくださいね!
厚みのある材料の途中で切削を止め、あえて円形の段差を作ったり貫通させない加工を座ぐりといいます。ふすまの引き手部分のような形状というと想像しやすいかもしれません。
座ぐり作業をしたい場合、木工でもドリルドライバーよりボール盤の方が高い精度で行えます。ドリルドライバーでもざぐり加工を行うためのビットやアタッチメントは販売されていますが、ボール盤の方が高い精度で行いやすいでしょう。
ボール盤を使用する際は、必ず保護メガネを装着しましょう。切削した材料の破片が目に飛び込むのを防ぐことができます。
手袋を装着する場合には、革製品や指先がゴムやグリップになっているものを選びましょう。ボール盤は取り付けたドリルを回転させ材料を切削することで加工を行いますが、回転部に軍手の糸が巻き込まれると思わぬ事故の原因に。そのため手袋は指先がほつれるおそれが少ないものがおすすめです。
実際に使用する際はドリルを回転させる前に一旦材料に落とし、穴の位置を確認して調整させた後に、ドリルを回転させて切削します。ドリルを回転させてから材料に当てることで、ドリルにかかる負担が小さくスムーズに穴を開けられますよ。
ボール盤を選ぶ際に必ずチェックしておきたい「5つのポイント」をご紹介します。
一般的にボール盤といえば「直立ボール盤」のこと。直立と名前が付いているように、床に直接据え置いて使うタイプです。価格も中古品でも10万円を超える高価な物がほとんどで、1日のうち作業する時間が大半といったような本格的な作業をする人におすすめ。かなり大型なので置く場所があるかどうか検討しましょう。
自宅で作業する人におすすめなのは、「卓上ボール盤」です。一般的なボール盤より小型で、手頃な値段のため購入しやすいのが特長。直立ボール盤よりもドリルは小さいものに限られ、取り付けられるドリルは基本的に13mm程度まで。作業台の上に置いて使えるので、本格的な設備がなくても導入できるのが魅力です。
ボール盤を購入するうえでまずはじめにチェックしたいのが「フトコロ寸法」。フトコロ寸法とは、支柱にぶつかってしまうまで材料を奥に入れられる最大限の距離を表します。フトコロ寸法が大きいほど、材料の端から遠いところに加工しやすくなります。
卓上ボール盤はいずれもフトコロ寸法はそれほど大きくなく、90〜125mmほどの商品がほとんど。つまり、卓上ボール盤の場合は材料の片端から10cm前後の位置なら穴を開けられるということです。大きい材料の穴あけを考えている人は十分注意して選びましょう。
自分の行いたい作業に必要なスペックが搭載されているかどうかも確認しましょう。このパートでは、ボール盤の性能を確認する際にチェックしておくべき項目について紹介します。
穴あけ能力は、そのボール盤の開けられる穴のサイズの最大直径を示しています。穴の大きさはドリルビットを付け替えることで変更できますが、パワーや取り付けられるビットの大きさに対応して穴あけ能力は変わります。
一般的な卓上ボール盤の穴あけ能力は鉄工13mm・木工24mm程度のものが多いといえます。大きい穴を開けたい人は穴あけの右直についてしっかりチェックしておきましょう。
ドリルビットとボール盤本体を繋ぐ部品をツーリング工具といいます。一般的な卓上ボール盤の場合、主軸はジャコブステーパー、ツーリング工具はドリルチャックと呼ばれるもので、ストレートシャンクドリルというドリルを取り付けられます。
一方、モールステーパーと呼ばれる主軸でテーパーシャンクドリルと呼ばれるツーリング工具のものであれば、ホールド性が優れているため太いドリルを装着可能。穴あけ能力も一般のものと比べて大きいといえます。
「キリの最大送り寸法」はそのボール盤が貫通できる穴の深さのことを指します。
ボール盤では、ドリルで開ける穴は「キリ」と表記され、ドリル部が稼動する直線距離のことを「送り寸法」といいます。
ランキングでの卓上ボール盤だと50mm前後が一般的です。厚い材料に貫通した穴を開けたい場合、次に紹介する「チャックからベース上面までの最大距離」と合わせてチェックしましょう。
厚い角材などを加工する場合は、「チャックからベース上面までの最大距離」が加工したい材料の厚みより広いかチェックしておきましょう。チャックとは、ドリルと本体主軸とを繋ぐ部分のことです。
基本的にはボール盤のなかでも卓上のものはチャックからベース上面までの距離が広いものはあまり多くありません。どうしても厚みのある木材に穴を貫通させたい場合、直立ボール盤やドリルドライバでの作業を検討してもよいかもしれません。
ラジアル機能があれば、前後の位置も調整できます。そのため、ラジアル機能がないものと比較すると最大フトコロ寸法が大きく、位置の調整を柔軟に行えることが大きな魅力。また、ラジアル機能があれば縦一列に同じ大きさの穴を開けるなどの作業を行いやすくなります。
また、商品によってはラジアル機能によって主軸側を傾けられる場合もあるので、斜めに穴を開けられます。斜めに穴を開けたい人は、主軸を傾けられるかどうかも合わせてチェックしましょう。
ここまでは基本的な性能についてチェックすべきポイントを紹介してきましたが、このパートでは、より具体的な使用シーンに合わせたボール盤の選び方を紹介します。
ドリルの太さを頻繁に変えたり、金属加工・木材加工どちらも行ったりする予定があるなら、回転数を調節できるものがおすすめ。回転数を調節することで、穴あけの精度を保ち、ドリルの傷みを低減できます。
ドリルが太い場合には、刃と材料との摩擦やトルクが大きくなります。回転数が多いとドリルが破損する恐れがあるため、太いドリルを使用する場合には回転数を下げて使いましょう。
材料を変える際も、回転数を変更します。木材の場合、回転数が高すぎると焦げ付いてしまうため回転数を抑える必要があります。逆に金属の場合、回転数が低すぎると断面が粗くなるなどのデメリットが。材料の特性に合わせて回転数を設定できると、仕上がりにも影響します。
同じ材料を使う場合でも、回転数を変えることでより精度の高い穴あけを行えます。穴あけの精度の高いボール盤のなかでも、より精度を追求するなら回転数を5段階以上がマスト。7段階ほどに調整できるとより高い精度で使いやすいといえます。
材料とテーブルの干渉を避けるために、ボール盤のテーブルには溝や「逃がし穴」と呼ばれる穴があります。円形のテーブルでは一般的な四角のものと比べて溝や逃がし穴が多いため、複雑な形状のものも固定しやすいことが魅力。
また、全体が円形のパーツであれば加工の際に回転させながら加工しやすいというメリットもあります。
円形のテーブルのメリットは上述したとおりですが、四角のテーブルのメリットもあります。
四角の場合、バイスに固定しやすいというメリットもあります。一か所ずつの穴あけの精度を求めるなら、とりあえず四角のテーブルのものにしておくとよいでしょう。
タッピング機能とは、ネジを入れるための溝を開けるための「ネジ立て」という作業を行え、ネジ穴を作ることができる機能です。ネジ穴を崩さないために逆回転を行えるのも大きな特徴。
通常のボール盤よりも価格が高価になる傾向はありますが、オリジナルの設計図をもとにした大型の工作で、ネジやボルトで組み立てる部分が多い人は検討してもよいでしょう。
大型の木材や一枚の金属板などを使用せず、フランジや小さいブラケットなどの細かいものを中心に制作するのであれば、小型卓上ボール盤も選択肢に入るでしょう。
フトコロ寸法が小さく用途は限られるものの、ほかの工具を置いたり作業スペースを確保できるというメリットもあります。
商品 | 画像 | 最安価格 | ポイント | 詳細情報 | |||||
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穴あけ能力 | 作業テーブル幅 | 作業テーブル奥行 | ストローク幅 | フトコロ寸法 | |||||
1 | 藤原産業 SK11|卓上ボール盤 300W|SDP-300V | ![]() | 穴あけ深さの調節機能つき。回転速度を5段階に調節可能な卓上ボール盤 | 鉄工:8mm、木工:24mm | 162mm | 164mm | 50mm | 103mm | |
2 | 京セラインダストリアルツールズ KYOCERA|卓上ボール盤|TB-1131K | ![]() | 安定した穴あけを実現する卓上ボール盤 | 24mm(木工)、13mm(鉄工) | 162mm | 162mm | 不明 | 103mm | |
3 | アークランドサカモト GREAT TOOL|卓上ボール盤|MTB-6SP | ![]() | スピードコントローラーつきの卓上ボール盤 | 一般鋼材:3.5mm、銅:5mm、真鍮:5mm、アルミ:5mm、木工:6mm | 170mm | 170mm | 20mm | 不明 | |
4 | 京セラ インダストリアルツールズ RYOBI|卓上ボール盤 TB-2131|TB-2131 | ![]() | さまざまな素材を簡単に穴あけ作業ができる | 鉄工:13mm、木工:24mm | 196mm | 213mm | 60mm | 125mm | |
5 | 高儀 EARTH MAN|ミニボール盤 BB-100A|BB-100A | ![]() | しっかり固定できるバイスつき。コンパクトサイズのミニボール盤 | 鉄工:4mm、木工:6mm | 170mm | 170mm | 23mm | 約100mm | |
6 | PROXXON No.28128 テーブルドリル|No28128 | ![]() | 回転数を変えられる3段ベルト変速 | 0.8〜6.0mm | 120mm | 225mm | 不明 | 不明 | |
7 | 高儀 EARTH MAN|卓上ボール盤 BB-250A|BB-250A | ![]() | 回転速度&深さを調節可能で連続作業しやすい | 鉄工:13mm、木工:24mm | 160mm | 165mm | 不明 | 100mm | |
8 | 藤原産業 SK11|ラジアルボール盤 600W|SDP-600RD | ![]() | さまざまな微調整により、思いどおりの穴をあけられる | 鉄工13mm、木工30mm | 231mm | 217mm | 75mm | 90〜425mm | |
9 | イリイ 13mm 卓上ボール盤 TR-307ED|TR-307ED | ![]() | コンパクトながらも本格的な卓上ボール盤 | 不明 | 200mm | 200mm | 65mm | 130mm | |
10 | 東洋アソシエイツ REXON|小型ボール盤 DP2250R|16110 | ![]() | 便利なデプススケールを標準装備。小型サイズの卓上ボール盤 | 鉄工:6.5mm、木工:10mm | 172mm | 188mm | 不明 | 112mm |
連続作業に便利な深さ調節機能がついた、最高回転数3段階切り替え式の卓上ボール盤です。素材ごとに適した回転速度に変更できる、便利なスピードコントローラーつき。小さな材料でもしっかり固定できる、バイスがついています。
穴あけ能力 | 一般鋼材:3.5mm、銅:5mm、真鍮:5mm、アルミ:5mm、木工:6mm |
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作業テーブル幅 | 170mm |
作業テーブル奥行 | 170mm |
ストローク幅 | 20mm |
フトコロ寸法 | 不明 |
木工から金工まで幅広い用途をカバーできる、小型サイズの卓上ボール盤です。コンパクトなので省スペースで設置でき、無段階変速コントローラーを内蔵。繰り返しでの同じ穴あけ加工をする際に役立つ、便利なデプススケールを標準装備しています。
穴あけ能力 | 鉄工:6.5mm、木工:10mm |
---|---|
作業テーブル幅 | 172mm |
作業テーブル奥行 | 188mm |
ストローク幅 | 不明 |
フトコロ寸法 | 112mm |
作業に合わせてスピードを5段に調節できる、チャックの最大径13mmの卓上ボール盤です。より安全に穴あけ作業が可能になる、材料を固定するバイスつき。防塵カバーを使用すれば、切削などの飛散が少なくなってきれいな作業ができます。
穴あけ能力 | 鉄工:13mm、木工:24mm |
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作業テーブル幅 | 160mm |
作業テーブル奥行 | 160mm |
ストローク幅 | 50mm |
フトコロ寸法 | 100mm |
軟金属・木材・プラスチック・アクリルなどの垂直穴あけ作業に活躍する、コンパクトサイズのミニ卓上ボール盤です。ベルトの掛け替えをせずとも、ダイヤルを回すだけで回転速度の無段階調整が可能。回転速度が一目でわかるデジタル表示がついています。
穴あけ能力 | スチール:3.2mm、銅:5mm、真鍮:5mm、アルミ:5mm、その他非金属:6mm |
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作業テーブル幅 | 170mm |
作業テーブル奥行 | 170mm |
ストローク幅 | 20mm |
フトコロ寸法 | 不明 |
ネジの締め具合で高さを調節できるボール盤です。穴の中心がズレない強力なクランプと、作業ニーズに合わせてチャック角度を調節できる、360度チャックが特徴的。4か所の固定ネジ穴で位置を決め、ネジでテーブルに固定できます。
穴あけ能力 | 不明 |
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作業テーブル幅 | 160mm |
作業テーブル奥行 | 160mm |
ストローク幅 | 不明 |
フトコロ寸法 | 240mm |
1位: 藤原産業|SK11|卓上ボール盤 300W|SDP-300V
2位: 京セラインダストリアルツールズ|KYOCERA|卓上ボール盤|TB-1131K
3位: アークランドサカモト|GREAT TOOL|卓上ボール盤|MTB-6SP
4位: 京セラ インダストリアルツールズ|RYOBI|卓上ボール盤 TB-2131|TB-2131
5位: 高儀|EARTH MAN|ミニボール盤 BB-100A|BB-100A
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