
フラット35は使えない物件がある?利用の条件と基準をわかりやすく解説!
住宅金融支援機構が金融機関と提携して提供している長期固定金利タイプの住宅ローン「フラット35」。フラット35の利用を検討しているものの、使えない物件の条件や、使えない場合の対処法について、詳しく把握できずに困っている人もいるでしょう。
そこで本コンテンツでは、フラット35を利用できない物件の条件や対処法を解説します。基本的な条件や適合する住宅を探す方法なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
フラット35が使えない物件とは?
フラット35では条件を満たしていない住宅は利用することができません。フラット35の公式サイト「対象となる住宅・技術基準」に記載されている基準をいくつかピックアップして紹介します。
新築物件・中古物件に共通する条件
接道義務に適合していない

フラット35では、原則として接道義務に適合していない住宅を建てることはできません。接道義務とは、建築基準法で定められている道路と敷地に関する規定で、建築基準法に定められた道路に2メートル以上接していなければならない決まりがあります。原則、接道義務を満たしていない敷地に建物を建てることはできません。
例外として、接道義務に適合していない場合でも認められることもあるので、購入する住宅が例外の要件を満たしているか確認しましょう。具体的には、建築基準法上の道路とすることが現時点では難しいといったところです。
住宅の規模が規定に達していない

住宅の規格に適合していない

フラット35の住宅の規格は、原則として2つ以上の住居室ならびに炊事室、便所および浴室の設置が必要です。このため生活に必要な炊事室や便所などがない「離れ」のような建物はフラット35を利用できません。
戸建型式が適合していない

フラット35では木造の住宅は、一戸建てまたは連続建て以外の利用はできません。連続建てとは、2戸以上の住宅が廊下や階段などを共有しない状態で住宅を連結する建築方法です。2世帯住宅もフラット35で対象になりますが、内部で行き来できない構造にする必要があるので注意しましょう。
耐火性または耐久性基準に適合していない

フラット35では耐火構造や耐久性基準に適用していない住宅は利用できません。耐火構造とは、耐火性能を有する構造のことで、火災が起きた際に建物の倒壊や延焼を防ぐための構造上の基準です。耐久性基準とは、建物の耐久性を確保するために設けられている基準で、満たしていない場合は利用できません。
建築確認申請書、設計仕様書・設計図面・パンフレットなどで条件を満たしているか確認しましょう。
維持管理基準に適合していない

中古物件のみ当てはまる条件
耐震性基準に適合していない

フラット35の耐震性基準では、建築確認日が昭和56年6月1日以降であることが条件であり、この建築確認日の条件を満たしていない場合は利用できません。
建築確認日が確認できない場合は、新築年月日が昭和58年4月1日以降であれば認められます。昭和56年5月31日以前の場合は、耐震評価基準に適用するといった条件を満たしていなければなりません。
劣化状況が基準を超えている

フラット35では構造耐力上主要な部分が安全上および耐久上支障があり、基準を超えている場合は利用できません。一戸建てとマンションの劣化状況の主な基準は以下のとおりです。
一戸建ての場合:土台や床組などに腐朽や蟻害がないこと
マンションの場合:外壁や柱などに鉄筋の露出がないこと
新築のみ当てはまる条件
断熱構造が適合していない

断熱等性能等級は「2」に相当するのが条件。たとえば住宅の各部は、室内の温度を保ち結露を防止する構造にするといった基準が設けられているので注意しましょう。
配管設備の点検条件が適合していない
フラット35では配管設備の点検条件に適合していない場合は利用できません。一戸建てとマンションの場合でそれぞれ条件が異なるので、確認しましょう。
- 一戸建ての場合:点検口から配管が直視できる位置に設定していること
- マンションの場合:共有配管の主要な壁の内側に設置しないこと
住宅の区画条件が適合していない
フラット35では住宅の区画条件に適合しない場合は利用できません。たとえば、住宅相互間を1時間準耐火構造の基準を満たした床や壁などで区画するといった条件があります。
併用住宅の場合は、住宅部分と非住宅部分の壁や健具などで区画するといった条件もあるので、しっかりと確認しましょう。
床の遮音構造が適合していない
フラット35の基準に適合しないときの対処法
物件検査を受けて適合証明書を取得する
耐震基準に適合していない住宅でも、適合証明書を取得することでフラット35を利用できます。適合証明書とは、検査機関や適合証明技術者に住宅の検査を依頼し、合格すると交付される書類です。適合証明書を金融機関に提出することでフラット35を借り入れることができるでしょう。
中古物件の場合は書類審査にくわえて現地調査も行い、不適合箇所があった場合は必要な補修や補強などをして、再度現地検査を受けます。検査機関により異なりますが、検査費用は3~10万円ほどかかるので、事前に確認しておきましょう。
適合証明書が取れない場合は追加工事を検討しよう
適合証明書が取れない場合の対処法は、追加工事をすることで解決するかもしれません。適合証明書は基準が厳しく、構造そのものに関わることが多いため、追加工事をして、物件の構造に手を加えるといった工夫が必要です。
注意点として、中古物件では人が住んでいることもあるので、その場合は大掛かりな工事をすることができません。さらに追加工事は費用が高額になることが多いので、慎重に検討する必要があります。
フラット35に適合する住宅を探す方法
長期優良住宅
長期優良住宅とは、長期優良住宅認定制度の基準をクリアした住宅のことで、税制や融資において優遇が受けられます。長期優良住宅を選ぶことでの主なメリットは、金利が10年間引き下げられるプランが適用される、フラット35Sを利用できることでしょう。
長期優良住宅はSUUMOのような不動産ポータルサイトで条件から絞り込んで、簡単に探すことができるので、ぜひ試してください。
フラット35の基本的な条件も押さえておこう
フラット35の基本的な審査基準を確認しましょう。申し込み時の年齢や返済負担率などの基本的な情報をくわしく解説します。
申し込み時の年齢が70歳未満かつ日本国籍であること
フラット35を利用する場合は、申し込み時の年齢が70歳未満かつ日本国籍であることが必要です。ただし、親子リレー返済を利用する場合は、70歳以上でも申し込みできるかもしれません。日本国籍以外でも永住許可を受けている人や特別永住者などは利用できます。
一定の返済負担率を超えていないこと
フラット35が定める返済負担率を超えていないことが必要です。返済負担率とは、すべての借り入れの年収に対する年間返済額の割合のこと。借り入れのなかにはフラット35のほかに、クレジットカードの分割払いやスマホ本体の分割代金も含まれるので注意しましょう。
フラット35が定める返済負担率の上限は下記のとおりです。
年収400万円未満:30%以下
年収400万円以上:35%以下
上記数値はあくまで目安であり、確実に審査に通るわけではありません。
借入額が100万円以上8,000万円以下であること
借入期間が15年以上であること
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