「公務員は住宅ローンの審査に通りやすい」と聞くものの、実際のところどうなのかと気になりますよね。ネット上には公務員でも「審査に落ちた」という声もあり、心配だと感じている人も多いでしょう。
そこで今回は、公務員は住宅ローンが通りやすいのか解説します。公務員でも審査落ちするリスクはあるのか、お得な優遇制度はあるかも解説するので、ぜひ参考にしてください。

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公務員は会社員より審査が通りやすいとされています。主な理由は3つあるので、それぞれ見ていきましょう。
公務員は、会社員に比べて失業リスクが極めて低い職業です。公務員の身分は法律によって手厚く守られており、よほどの不祥事を起こさない限り解雇されることはありません。
会社員の場合、勤務先の業績悪化によるリストラや倒産といったリスクが常に伴います。一方で公務員は、景気の影響を受けにくく、雇用が不安定になる心配がほとんどありません。こうした安定性が、公務員がローン審査で有利になる大きな理由の1つです。
公務員は法律や条例に基づいて給与が支給されるため、収入が非常に安定していると見なされます。
公務員は年功序列で毎年昇給していくのが一般的であり、将来にわたって収入が増えていく見込みが高いこともプラス評価につながります。民間企業のボーナスが会社の業績によって変動するのに対し、安定して賞与が受け取れるのも公務員が審査に通りやすくなる理由です。
公務員は懲戒免職などの処分を受けた場合を除き、原則として退職手当を受け取れます(参照:国家公務員退職手当法)。民間企業に比べて支給額や支給時期が明確であり、見込み額を計算しやすいため、住宅ローンの審査が有利です。
民間企業には退職金制度がない会社もあり、業績によって退職金が大きく変動することも少なくありません。公務員であれば、万が一ローンの返済が難しくなっても、退職手当から返済に充てられるため、金融機関は貸し倒れリスクが低いと判断します。
公務員なら、住宅ローンを必ず組めるとも限りません。審査に落ちるケースはあるので、1つずつ確認しておきましょう。
過去に借金の滞納や債務整理などを経験していると、公務員であっても住宅ローンの審査に落ちる可能性があります。信用情報に問題がある、いわゆるブラックリスト状態だと返済能力に疑いをもたれるからです。
金融機関は、CICやJICCといった信用情報機関を通じて個人の信用情報を必ず確認します。クレジットカードの支払いを何度も遅らせたり、奨学金や携帯電話料金の支払いを滞納したりした履歴が残っていると、返済能力が低いと判断されるでしょう。
信用情報で審査落ちするしないか心配な人は、下記コンテンツもチェックしてくださいね。
健康状態に不安があると、住宅ローンの審査に通らない場合があります。多くの住宅ローンで加入が必須とされている、団体信用生命保険(団信)に加入できない可能性があるためです。
団信とは、契約者が死亡したり高度障害状態になったりした場合に、残りのローンを保険金で完済するための保険のこと。健康状態に問題があると、この団信に加入できず、結果としてローン契約を結べない場合があります。
たとえば、過去に大きな病気を患った経験や持病がある人や、健康告知の内容によっては団信への加入を断られることもあると理解しておきましょう。
団信に加入できない場合でも、住宅金融支援機構のフラット35であれば、住宅ローンを利用できます(参照:住宅金融支援機構)。
年収に対して借り入れ額が高すぎると、住宅ローンの審査に落ちる可能性があります。金融機関は、年収に占める年間返済額の割合である返済負担率を審査の重要な基準としているからです。
一般的に、返済負担率は30~35%以内に収めることが目安とされています。借り入れ額が大きすぎると返済負担率が高くなり、将来的に返済が難しくなると判断されやすくなるので注意が必要です。
また、住宅ローン以外に自動車ローンや教育ローンなどがある場合、すべての返済額を合算して計算される点も留意しておきましょう。返済負担率については、下記コンテンツでも解説しているので、参考にしてくださいね。
転職したばかりで勤続年数が短いと、住宅ローンの審査で不利になることがあります。勤続年数は、将来にわたる安定した収入を判断するための重要な目安です。
一般的に、勤続1年以上が審査のひとつの基準とされています。勤続6か月以上であれば利用できる可能性もありますが、勤続年数が短いことが審査のネックになるでしょう。今後も安定して仕事を続けるかどうか判断するために、継続して勤務していることを示す必要があります。
公務員は、民間の住宅ローンよりも低金利で借り入れできる場合があります。
財形住宅融資は、財形貯蓄を1年以上続けている勤労者が利用できる、低金利の住宅ローンです。一般の金融機関の住宅ローンに比べて金利が低く設定されています。
利用条件は、財形貯蓄を1年以上継続していて、残高が50万円以上あること。借入額は、財形貯蓄の残高の10倍までで、上限は4,000万円です。
ほかにも条件はありますが、住宅の購入なら35年、リフォームでも20年までローンが組めるのは大きな魅力でしょう(参照:独立行政法人勤労者退職金共済機構)。条件を満たせば、公務員に限らず民間企業の従業員も利用が可能です。
各共済組合の住宅貸付制度は、所属する共済組合が福利厚生の一環として組合員向けに提供している住宅ローンです。国家公務員共済組合や地方公務員共済組合などが提供しており、一般の金融機関の住宅ローンと比べて金利が低く設定されています。
たとえば、地方職員共済組合だと住宅貸付の金利は年1.26%で、1,800万円まで借りることが可能です(参照:地方職員共済組合)。住宅金融支援機構の新機構団信付き「フラット35」の場合だと、2025年8月執筆時点の金利は年1.870%~なので、返済総額を大きく抑えられます(参照:住宅金融支援機構)。
ただし、住宅貸付制度を利用するには、勤続年数や返済能力など、各組合が定める要件を満たさなければいけません。
公務員が利用できる制度と民間の住宅ローンには、それぞれメリット・デメリットがあります。
公務員向けの優遇制度には、金利の低さや審査の通りやすさといったメリットがある一方、借り入れ額の制限や団信がないといったデメリットも存在します。
民間金融機関の住宅ローンには、多様な商品や充実した保障がある一方で、金利や手数料が高いといったデメリットもあります。
公務員の人は、公務員向けの優遇制度と民間金融機関の住宅ローンを併用するのがおすすめです。
公務員向けの優遇制度は低金利が魅力ですが、借入額に上限がある場合があります。一方、民間ローンは金利が高めですが、多様な商品があり、高額な借り入れが可能です。この2つを組み合わせれば、金利負担を抑えつつ、必要な資金を確保することができます。
たとえば、住宅購入費用のうち、共済組合の貸付制度で借りられる上限額までを低金利で借り入れ、足りない分を民間金融機関の住宅ローンで補うという方法です。借り方によっては、全体の金利負担を抑えながら、無理なくマイホームを購入できる可能性が高まりますよ。
併用する際は、それぞれのローンの返済計画をしっかりと立てることが大切です。専門家にも相談し、ご自身のライフプランに合った返済計画を立てるようにしましょう。
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