すべての手続きがWEBで完結する変動金利住宅ローン、住信SBIネット銀行 住宅ローン(WEB申込コース・当初引下げプラン)。「全疾病保障が付いてこの金利なのは魅力」という口コミがあり評判です。一方、他社と比較した金利や手数料の低さがわからないため、利用するか迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証しました。
さらに、主要な変動金利住宅ローンとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。借入条件や審査に必要な書類も調査しましたので、変動金利住宅ローン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
上乗せ金利不要の全疾病保障があり、がんを含む特定の疾病での就業不能が12か月続くと、住宅ローンの残高が全額免除されます。なお、がんと診断された時点で返済を100%免除される「3大疾病100プラン」には、50歳以下なら上乗せ金利年0.20%で加入可能。しかし、金利は比較した各銀行の平均年0.15%より高めです。
金利変動リスクが気になる人にもおすすめです。5年ルール・125%ルールがあり、将来の大幅な金利変動リスクに備えられます。将来金利が急上昇しても、返済額が大幅に増える心配はありません。金利変動のリスクが気になる人は、5年ルール・125%ルールがある住宅ローンを検討するのがよいでしょう。
住信SBIネット銀行の手数料が優遇されることもメリット。住宅ローン利用をはじめとした条件を満たすと、ステージプログラムのスマプロランクが上がる仕様です。スマプロランクを活用すれば、取引状況に応じてATM手数料・他行振込手数料の無料回数がアップ。住宅ローンを組むなら、普段使いの口座として利用してはいかがでしょうか。
「全疾病保障が付いてこの金利なのは魅力」という口コミのように、上乗せ金利なしで、がんを含む3大疾病やほかの病気に備えられることはよい点。しかし、金利が高いため返済負担は抑えられません。比較したなかにはがん団信を上乗せしても金利が低い住宅ローンがあったので、まずはほかを検討することをおすすめします。
<おすすめではない人>
<おすすめな人>
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同出資して設立した、住信SBIネット銀行。2023年度のネット銀行新規住宅ローンの実行額No.1(※)を獲得しています。
住信SBIネット銀行調べ。ネット銀行とは、ソニー銀行・auじぶん銀行・PayPay銀行・大和ネクスト銀行・楽天銀行・GMOあおぞらネット銀行・みんなの銀行のこと
ローンの返済期間は最長50年。対面相談コースとWEB申し込みコースがあり、今回はWEB申し込みコース・変動金利の当初引下げプランを検証しました。
変動金利の当初引下げプランと通期引下げプランの違いは、適用金利を決定する際に基準金利から引き下げられる引き下げ幅と期間です。通期引き下げプランは借入期間中の金利引下げが一律であるのに対して、当初引き下げプランは借入当初に設定した固定期間、金利が大きく引下げられます。
なお、当初引き下げプランの「当初」とは、変動金利の場合、借入れから60か月後の6月または12月(いずれか早いほう)の返済日までの期間のことです。
今回は、住信SBIネット銀行 住宅ローン(WEB申込コース・当初引下げプラン)を含む各変動金利住宅ローンを実際に調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
各変動金利住宅ローンを比較検証したところ、住信SBIネット銀行 住宅ローン(WEB申込コース・当初引下げプラン)には気になる点が1つありました。利用を検討している人は、しっかり確認しておきましょう。
頭金を物件価格の20%以上用意する場合、金利は年0.698%に引き下がります。とはいえ、そもそもの金利が年0.50~0.60%台である商品が多かったので、あまりお得感はありません。
手数料の算出方法は借入額の2.2%で、比較したほとんどの銀行と同程度でした。手数料がかかるのは初回のみで、返済総額に影響があるのは金利の低さ。返済期間が長い住宅ローンは、手数料よりも金利の低さ重視で選ぶほうがおすすめですよ。
住信SBIネット銀行 住宅ローン(WEB申込コース・当初引下げプラン)には気になる点がある反面、よい点も3つありました。利用を考えている人は、ぜひチェックしてください。
がんや3大疾病、その他の病気やケガで働けなくなった際の保障が充実している「スゴ団信」。通常の団信に加えて全疾病保障が基本付帯しています。がんを含む特定の疾病での就業不能状態が12か月継続すると、住宅ローンが全額免除に。就業不能期間中も最長12か月間、ローン返済額相当の保険金が支払われますよ。
上乗せ金利なしでも全疾病保障が付帯しているため、「全疾病保障が付いてこの金利は魅力的」という口コミがあるのも納得です。幅広いリスクに備えたい人にとっては有力な選択肢でしょう。
がんと診断された時点で一定の額の返済が免除されるプランとして、3大疾病50プランと3大疾病プラン100があります。12か月継続などの要件がないので、保障の手厚さは全疾病保障よりも3大疾病特約のほうが上です。
3大疾病100プランは、がんと診断された場合に住宅ローン残高が100%免除。50歳以下は金利年0.20%、50歳以上は年0.40%で上乗せできます。ただし、他社と比較した全体平均である年0.15%よりは高めの設定です。
一方、3大疾病50プランでは、がんと診断されると住宅ローンが50%免除されます。上乗せ金利は50歳以下なら0%で、50歳以上は年0.25%。50歳以下の人にとっては、負担なく保障をプラスできます。
より心強さを重視する人は3大疾病100プランを、上乗せ金利を抑えたいなら3大疾病50プランを検討するとよいでしょう。
5年ルールとは、金利の変動にかかわらず5年間は返済額が一定になるルール。125%ルールは、現在の返済額から1.25倍以上に上がることはないというルールです。大幅な返済額の上昇を避けたい人は、検討の価値がありますよ。
スマプロランクの活用次第で、ATM手数料や振込手数料が月最大20回も無料になります。住宅ローンを利用するなら、住信SBIネット銀行をメインバンクにしましょう。
適用金利 | 0.948% |
---|---|
手数料 | 借入金額×2.2% |
がん団信の上乗せ金利 | 年0.2% |
年収条件 | |
---|---|
勤続年数の条件 | |
最長借り入れ期間 | 50年以内 |
借り換え利用可能 | |
自社ATM利用手数料(平日) | |
自社ATM利用手数料(土日) | |
コンビニATM利用手数料. | 無料(一定回数まで(無料回数はスマプロランクに応じて異なる・無料回数以降は110円)) |
返済用口座の開設手続きが必要 | |
借入できる地域 | 全国 |
以下の条件にすべて該当する人は、住宅ローンに申し込めます。
<申し込み条件>
また、担保提供者として申し込みできるのは、申し込み本人から見た以下の続柄で18歳以上の人です。
<担保提供者として申し込める人>
本審査の申し込み時は、以下の書類を準備しましょう。
<審査で必要な書類>
住宅ローンの審査は慎重に行われるため、厳しいと感じる人が多いでしょう。ここでは、審査に落ちる理由で特に多い6つをご紹介します。
最後に、金利が低いおすすめ変動金利住宅ローンをご紹介します。
SBI新生銀行は、金利もがん団信の上乗せ金利も低め。金利は年0.590%と比較した各銀行の平均以下でした。また、がん団信の上乗せ金利も全体平均(年0.15%)より低い年0.10%で、がん団信に加入しても返済負担が重くなりすぎません。団信でがんにも備えたい人は、ぜひ検討してみてください。
がん団信に加入しないなら、三菱UFJ銀行がおすすめ。金利は年0.595%と低く、5年・125%ルールがある地銀やメガバンクから選びたい人の有力候補です。一方、がん団信の上乗せ金利は0.30%と全体平均(年0.15%)より高め。上乗せ金利ゼロの一般団信で十分な人であれば、返済総額を抑えられます。
適用金利 | 年0.590%(*1) |
---|---|
手数料 | 借入金額×2.2% |
がん団信の上乗せ金利 | 年0.1% |
良い
気になる
年収条件 | 前年度税込年収が300万円以上 |
---|---|
勤続年数の条件 | 自営業:業歴2年以上 |
最長借り入れ期間 | 35年以内 |
借り換え利用可能 | |
自社ATM利用手数料(平日) | |
自社ATM利用手数料(土日) | |
コンビニATM利用手数料. | 無料(ステップアッププログラムでシルバー・ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドステージの場合は回数制限なし。スタンダードステージは月5回まで) |
返済用口座の開設手続きが必要 | |
借入できる地域 | 全国 |
本注釈においては事業者からの情報提供を含みます
適用金利 | 年0.595%(*1) |
---|---|
手数料 | 借入金額×2.2%(*2) |
がん団信の上乗せ金利 | 年0.3% |
年収条件 | 200万円 |
---|---|
勤続年数の条件 | 満1年以上 |
最長借り入れ期間 | 35年以内 |
借り換え利用可能 | |
自社ATM利用手数料(平日) | 無料 |
自社ATM利用手数料(土日) | 無料 |
コンビニATM利用手数料. | 月3回までは無料 |
返済用口座の開設手続きが必要 | |
借入できる地域 | 全国 |
本注釈においては事業者からの情報提供を含みます
本サイトは情報提供が目的であり、個別の金融商品に関する契約締結の代理や媒介、斡旋、推奨、勧誘を行うものではありません。本サイト掲載の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社及び情報提供者は一切の責任を負いません。
物価の上昇や子どもの成長などで家計を見直すときには、住宅ローンの返済額を少しでも下げたいと思いますよね。できるだけ金利の低いプランに借り換えたいと考えている人も多いでしょう。そこで今回は、住宅ローンの借り換えにおすすめのタイミングとその理由を解説します。審査のポイントや注意点も解説するので、ぜ...
住宅ローン
住宅ローンを借りるとき、避けられないのが本審査。ローンの申し込みの流れや、借入できる条件がわからず、自分にできるか不安な人も多いでしょう。本記事では、ローンの申込みの流れや本審査に落ちる原因を徹底的に解説します。審査に通りやすくなるコツや、おすすめの住宅ローンも紹介しているので、ぜひ参考にして...
住宅ローン
住宅金融支援機構が金融機関と提携して提供している長期固定金利タイプの住宅ローン「フラット35」。フラット35の利用を検討しているものの、使えない物件の条件や、使えない場合の対処法について、詳しく把握できずに困っている人もいるでしょう。そこで本記事では、フラット35を利用できない物件の条件や対処...
住宅ローン
新築や中古のマンション、一戸建ての建築などで金融機関からの融資を受けられる住宅ローン。審査には通ったけど支払いが大変、払えなくなったらどうすればよいのかなど、悩んでいる人もいるでしょう。そこで本記事では、住宅ローンを滞納するとどうなるか、滞納する可能性が高い人の特徴、払えないときの対応方法を解...
住宅ローン
30年など長期間の返済が必要な住宅ローン。マイホームの購入を検討しているものの、今の年齢からでも問題なく住宅ローンを組めるのかと不安に感じている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、住宅ローンの申込可能年齢や、完済時年齢の上限について解説します。代表的な住宅ローンの借入・完済時上限年齢、...
住宅ローン
住宅ローンを前倒しで返済できる、繰り上げ返済。金利を削減できたり早く借金を返せたりなどのメリットがありますが、効果的な繰り上げ返済のタイミングがわからず、困っている人も多いのではないでしょうか。本記事では、繰り上げ返済に適したタイミングについて解説します。繰り上げ返済で返済額を軽減する方法や利...
住宅ローン
住宅の購入時に多くの人が借りている、住宅ローン。年収800万円でいくらまで借りられるのか、返済負担率はどれくらいにすべきか気になっている人も多いでしょう。今回は、年収800万円で組める住宅ローンがいくらなのか、目安や平均の借入金額を紹介します。実際に住宅ローンを借り入れたときのプランシミュレー...
住宅ローン
住宅ローンを利用したときに、税金を差し引くことができる住宅ローン控除。住宅ローンは別の商品に借り換えることで負担を減らせる可能性がありますが、借り換え後でも住宅ローン控除を受けられるのか、必要な手続きにはどのようななものがあるのか、疑問に思っている人も少なくないはず。そこで今回は、借り換え後に...
住宅ローン
住宅の購入を検討するときには、月々の返済額や金利など正確な数字が気になりますよね。難しそうで戸惑っている人も多いかもしれませんが、計算式がわかれば誰でも簡単にシミュレーションできます。そこで今回は、住宅ローンの管理に必要な計算方法をわかりやすく解説します。借入額ごとの返済月額と返済総額も一覧に...
住宅ローン
住宅を購入する際、多くの人が住宅ローンを利用します。年収500万円の場合の借入額や、月々の返済額が気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は年収500万円の場合の住宅ローンの借入額や、無理なく返済できる金額について解説します。年収500万円の場合の借入プランシミュレーションも行っ...
住宅ローン
住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローン。年収450万円の場合いくらまで借入れが可能か、月々の返済額はどのくらいか気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、年収450万円の場合の住宅ローンの借入額や、無理なく返せる金額について解説します。年収450万円の場合の借入プランシ...
住宅ローン
住宅を購入する際、多くの人が利用する住宅ローン。年収400万円の場合いくらまで借りられるか、月々の返済額はいくらくらいか気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、年収400万円の場合の住宅ローンの借入額や無理なく返済できる金額について解説します。年収400万円の場合の借入プラン...
住宅ローン
毎月の返済額や支払い総額を減らせる方法のひとつが、住宅ローンの借り換え。しかし、金利タイプなどをしっかり理解しておかないと、失敗して後悔する可能性があります。そこで今回は、住宅ローンの借り換えで失敗しないためのポイントを解説します。失敗例や後悔しないための注意点も解説するので、ぜひ上手な借り換...
住宅ローン
住宅を購入する際に借入ができる、住宅ローン。マイホーム購入に住宅ローンを利用したが、新たに2軒目を購入して住宅ローンを組みたいと考える人もいるでしょう。本記事では、1軒目で住宅ローンの借入の返済が残っていても、2軒目の住宅ローンは組めるのかを解説します。2軒目の借入を検討するときに気をつけるポ...
住宅ローン
返済期間が長期にわたる住宅ローン。少しでも返済額を抑えるために、借り換えを検討している人も多いのではないでしょうか。本記事では、同じ銀行で借り換えができるのか、もしくはほかの銀行に借り換えたほうがメリットが大きいのかについて解説します。借り換えをしなくても負担を減らせる方法も紹介しているので、...
住宅ローン