Anker Soundcore Life P2 Miniの口コミ・評判は？実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー！

「迫力ある低音を実現する」と謳っているように、ある程度低音の厚みは感じられるものの、ベースとバスドラの区別がつかないほど曖昧です。中音域のボーカルも抑揚感を表現しきれず。高音域のハイハットやピアノの音もハリ感がなく、マスクをかけられているように音の輪郭がぼやっとしていて一部聴きづらさを感じました。

低音・中音・高音のバランスはよいものの、比較した上位商品のような解像度の高いサウンドとはいえません。音数が増えると再現性に欠けるため、音数が少ないロック・ポップスなどの楽曲やカジュアルなリスニング向きといえるでしょう。どこから鳴っているのかがわかりにくく、音がのっぺりとしていて広がりも楽しめませんでした。

「音質は悪くない」という口コミがあるように、音質にさほどこだわりがない人には選択肢になりますが、音のクリアさや臨場感を求める人は物足りなさを感じる可能性があります。

機能面はかなりシンプルです。イヤホン本体をタップすることで、音楽の再生・停止・曲送りといった基本操作は可能。専用のアプリに対応し、音量調節・音声アシスタントの起動方法などタッチ操作のカスタマイズもできます。充電ケースは浅く、イヤホンの取り出しもスムーズでした。

一方、ノイズキャンセリング機能に対応していないところはネック。比較した大半の商品がノイキャン機能を搭載していましたが、こちらは電車やバスなどの騒がしい環境で音楽に集中したい人には不向きです。

着脱を検知して自動でオーディオを停止する機能・スマホやPC接続時に便利なペアリングアシスト機能・複数の機器と同時に接続できるマルチポイント機能・低遅延モードなども非搭載。必要最小限の機能のみなので、使い勝手を重視する人は不満を感じるかもしれません。なお、詳細は以下のとおりです。

1. イヤホン本体による操作｜タッチ
2. ノイズキャンセリング・外音取り込み｜×
3. 専用アプリ｜◯
4. 着脱検知機能｜×
5. マルチポイント｜×
6. ペアリングアシスト｜×
7. イヤホンの取り出しやすさ｜ケースが浅く取り出しやすい
8. 低遅延モード｜×
9. 「探す」機能｜×
10. 聴覚補助機能｜×
11. 話しかけられると音量をコントロールする機能｜×

音を自分好みにカスタマイズする機能も物足りません。比較したなかには使う人の耳の聴こえ方に適応させて音質を調整する独自のパーソナライズ機能を搭載している商品もありましたが、こちらの音質調整は選択型のイコライザーに限定されます。

専用アプリを使えば、22個のプリセットから好みのものを選べますが、音質を細かく調節したい人には不向きでしょう。空間オーディオも対応していませんでした。

1. パーソナライズ機能｜×
2. 自由調節型の細かいイコライザー調節ができる｜×
3. 選択型のイコライザー調節ができる｜プリセット数が22個
4. 空間オーディオ対応｜×

マイク性能もあと一歩です。商品をPCに接続し、ダミーヘッドマイクにヘッドセットを装着します。口の部分のスピーカーから男女の音声を流し、商品のマイクを経由した音声の周波数特性を専用のソフトウェアでチェック。すると、男女問わず声が太く安定しており、言葉も明瞭に聴こえました。

しかし、ノイズを流したうえで男女の声をどのくらい認識できるか測定したところ、声がこもり気味に。通話できないというほどではありませんが、言葉が少しぼやけて聴こえました。

比較したなかにはノイズを大幅に低減できた商品もあったため、評価が伸び悩む結果に。本品はノイズがあっても声を通しやすくする「AIノイズリダクション」を搭載していますが、カフェや駅のホームなど雑音のある場所での通話にはあまり向いていません。

比較したなかにはイヤホン片耳分の重量が8gオーバーと重いものもありましたが、こちらは約4.4gと軽量。長時間装着していても疲れにくいでしょう。充電ケースもコンパクトなサイズで持ち運びにも便利です。「小型で扱いやすい」という口コミにも頷けます。

ワイヤレス充電には非対応で、充電端子はUSB Type-C。フルで充電する場合はイヤホンが約2時間・充電ケースは約3時間です。10分間充電するだけで約1時間の音楽再生が可能なので、充電するのを忘れたとしても使う前にサッと準備できるでしょう。