オーディオテクニカ ATH-CK1TWを徹底レビュー！実際に使ってわかったメリット・デメリットは？

口コミであったように低音は弱いため、重低音の迫力を楽しみたい人には不向きです。全体的に音がこもっており、とくに低音がぼやけ気味でした。比較した上位商品のように低音の厚みがありません。

低音がほかの音域を邪魔しないのはよい点ですが、中高音域のほうが目立っており、ベースやバスドラムなどがややこもって聴こえました。モニターによっては「聴きやすいが音の厚みは物足りない」「薄っぺらい」という意見が出ました。

ボーカルやコーラスなどをきれいに表現でき、中音の再現性は比較的良好です。モニターからは「響き・抑揚をしっかり感じられた」という声が聞かれました。

しかし、管楽器などの高音が際立つ部分では、ボーカルなどの中音が埋もれがちだったのが惜しいポイントです。比較したなかにはボーカルの響きがはっきりしている商品もあるなか、細かい部分は埋もれて聴こえ、音の厚みはやや物足りません。

以下では中音・高音に対するモニターコメントをそれぞれまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。

＜低音・中音についてのモニターコメント＞

1. 「低音のバランスがよく、重低音として機能している印象。 音としてはそこまで主張しないものの、音の作り方がきれい」
2. 「低音の主張が弱くて物足りない。バスドラムの音は軽くてスカスカした感じがあり、ベースは間延びしたような単調な音。ベースとバスドラムの音の違いはわかり、ほかの帯域を邪魔しないものの、迫力はない」
3. 「声の厚みが若干足りないが、ビブラートなどは拾っていて、比較的中音はきれいに聴こえる」
4. 「ボーカルにベールがかかっているような解像度でクリアに聴こえない。管楽器などの高音にボーカルが負けているように感じた。ビブラートや抑揚などの表現はわかるが、肉声感がなくて不満。ギターやトランペットなどの音も少しくぐもっていて全体的にシャープさがない」

コメントは一部抜粋

音の壮大さにやや欠けるため、ライブ会場にいるかのような臨場感は味わいにくいでしょう。低音から高音までしっかり聴き分けられたものの、全体的に音がしゃりしゃりしており、解像感がいまひとつでした。

比較した上位商品は1音1音聴き取れるのに対して、複数の音が重なる部分では細かな音が聴き取りにくくなります。実際に音楽を視聴したモニターのなかでも、好みが分かれました。「音の1つ1つに迫力があり、立体的に聴こえた」と好印象を抱いた人もいます。

一方で、「音が横に広がるのは感じるが、縦への広がりがいまひとつ」といった意見も寄せられました。音の散らばりやある程度の広がりは感じられ、のっぺりとしたサウンドではないものの、聴き応えや臨場感あふれるサウンドにこだわる人には向きません。

＜解像度・臨場感についてのモニターコメント＞

1. 「臨場感はとてもよい。しっかりとボーカルが前に出てきており、ボーカル以外も主張してほしいときに出てきて、音に奥行きと広がりを感じる」
2. 「音全体がかなり後ろに下がっているので、遠くで演奏されているようで没入感をほとんど感じられない。音もあまり伸びずにすぐに落ちるので、空間の広がりも感じられず、いまいち曲に浸れなかった。全体的に曇っているので、曲の圧も感じられない」
3. 「解像度に不満はないが、音数が増えると若干低音が聴き取りづらくなる印象。効果音とボーカルの解像度はとくによく、水滴の音が実際に目の前でなっているようだった」
4. 「1音1音の独立感はある程度感じられ、細かい音の連なりでも団子にはならない。しかし、全体的に音がこもっており、クリアさ・鮮明さに欠ける。薄い膜を張った向こう側で鳴っている音を聴いているような感覚で、リアルさを感じづらかった」

コメントは一部抜粋

価格が安いぶん、機能はシンプルで、音質をカスタマイズするアプリには非対応です。比較したほとんどの商品が搭載しているイコライザー機能もありません。空間オーディオや聴き方に合わせて音質を自動調整するパーソナライズ機能も非搭載です。音質を自分好みに調整して楽しみたい人には不向きといえます。

電池残量が少なくなると音声ガイダンスで「Low battery」と流れ、40分間隔でインジケーターの表示が赤色点滅に変わります。充電するタイミングがわかりやすいので、無駄な充電の手間も省けるでしょう。

防水性能が高く、雨や汗に濡れても故障リスクが低いのもうれしいポイントです。比較した商品の半数以上はIPX4に対応していたなか、本商品はIPX5の防水性能を備えています。汚れなどが気になったら水洗いも可能です。

高音は伸びやかで聴きやすい印象です。高音のキレがよく、パーカッションやトランペットなどが伸びやかに響きました。比較したなかには高音がキンキンと響く商品もありましたが、ザラつきや音割れなどがほぼなく、細かな音までしっかり聴こえます。

一部モニターからは「こもって聴こえる」と指摘されたものの、「高音の透明度が高く、とても心地よい」と絶賛する人もいました。管楽器やピアノの響きといった高音がメインに聴こえるアコースティック・ジャズなどのジャンルに向いているサウンドといえます。

1. 「高音の透明度が高く、高音特有のザビザビした感じがない。パーカッション系の表現が美しく、高音の折り重なるところがとても心地よかった」
2. 「トランペットなど、高音のキレがとてもよい。一方で、高すぎると少し歪みが出ているように感じた」
3. 「ハイハットの音や小さいパーカスの音まで聴こえる。細かい音の発音がしっかりしていた」
4. 「ほかの帯域がだいぶくもりのある音のせいか、高音はまだシャープに聴くことができる。ハイハットはシャキッとした金属感のある音で、トランペットはシャープでキレがある音なのがよかった。ボーカルにもっと伸びがるとより音楽を楽しめる」

コメントは一部抜粋