日本最大級を誇るオーディオビジュアルアワード「VGP2024 SUMMER」で金賞を受賞したノイズキャンセリングイヤホン、Victor HA-FX550T。「クリアな音質」と評判です。しかし「ノイキャン性能がいまひとつ」「電池持ちがよくない」など気になる口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のノイズキャンセリングイヤホンとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ノイズキャンセリングイヤホン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
Victor HA-FX550Tは、コンパクトな高性能イヤホン商品がほしい人におすすめ。とくにノイキャン性能は比較したなかでトップクラスです。ダミーヘッドマイクに電車の走行音を流し、ノイズがカットできるか調査すると、何もつけていないときより50~1kHzは22.0dB・1~4kHzは32.5dBも低減し、高評価の基準値22dBを上回る結果に。ノイズをクラップ音やサイレン音に変えても十分カットでき、「ノイキャン性能がいまひとつ」との口コミを覆しました。
クリアさが際立つ原音に忠実なサウンドも魅力。キレと厚みがある低音は商品を試したモニターから好評です。ほかの音域を邪魔せず心地よく響きました。歌声の評価も高く、比較したなかには再現しきれていない商品もあった抑揚や掠れ方のニュアンスも丁寧に表現。高音も伸びやかに広がり、重なり合う音の分離感も十分です。「クリアな音質」という口コミにも頷けます。
軽量でコンパクトな設計も注目したいポイント。イヤホンの重量は比較した商品の多くが片耳6〜8gのなか、本商品は5.4gと非常に軽量です。実際につけると、フィット感も高くつけている実感がないほど軽やかでした。充電ケースも23.6gとかなり軽め。かさばりにくく、小さなカバンにもすっきり収まります。「圧倒的コンパクトサイズ」という謳い文句にも納得です。
再生・停止・音量調整・スキップなど基本的な操作だけでなく、外音取り込みとノイズキャンセリングの切り替えも本体のボタンのみで完結します。操作のたびにスマホを取り出す手間を省けて便利です。2台同時接続できるマルチポイントにも対応。惜しくもノイズキャンセリングの調整はできませんが、専用アプリを使えば細かいイコライザー調節やボタンの機能割り当てが可能です。
連続再生時間はイヤホン本体のみで6時間、ケースと合わせれば21時間。「電池持ちがよくない」との口コミに反して、通勤通学時の使用で物足りなさを感じることは少ないでしょう。ノイキャン性能の高さをふまえても、移動時のお供にうってつけといえます。しかし、上位商品のように1日中使用できるほどのバッテリー持ちではなかったため、毎日の充電が手間に感じる人はほかのイヤホンも検討してください。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
今回ご紹介するのは「圧倒的コンパクトサイズ」と謳うVictor HA-FX550Tです。小さなボディでありながら大口径11mmのダイナミック型ドライバーを搭載。同じドライバーのサイズを搭載したVictorの商品「HA-FW1000T」と比べると、イヤホン本体の体積は約32%・質量は約31%もカットされています。
日本古来から楽器の弦などに使われるシルクを採用した「シルクレイヤーカーボン振動板」を搭載しているのも特徴的。振動板とはドライバーを構成する重要なパーツの1つで、空気を振動させて実際に音を出す部分のことです。シルクのような繊細で瑞々しい音を楽しめるよう設計されています。
クリアなサウンドを作るためにイヤーピースにもこだわりが。イヤーピースの内側に独自の音質向上技術「スパイラルドット」を施すことで、反射音の拡散による音の濁りを抑制するよう工夫されています。素材は柔らかいシリコンで、サイズもS・MS・M・ML・Lと多く自分あったものを見つけやすい仕様です。
IPX4の防水性能を備えているのもうれしいポイント。多少の雨や汗では壊れにくく、幅広いシーンで使いやすいつくりになっています。
販売元のVictorは、日本の神奈川県に本社を置く電機メーカー「JVCケンウッド 」のプロダクトブランドです。本商品をはじめ音楽制作現場「ビクタースタジオ」のプロのエンジニアが監修に参加したイヤホンを多く提供しています。
今回はVictor HA-FX550Tを含む、人気のノイズキャンセリングイヤホンを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
ノイキャン性能は高評価を獲得しました。ノイキャンをONにした状態でダミーヘッドマイクに装着。ダミーヘッドマイクの左右に置いたスピーカーからノイズを流し、ダミーヘッドマイクが聴き取った音を分析します。
ノイズとして電車の走行音を流したところ、何もつけていない状態に比べ、50~1kHzは22.0dB・1~4kHzは32.5dBも低減しました。両方とも高評価の基準値22dBに達し、中低音のノイズをしっかりとカットできています。比較した商品内では電車の走行音を10〜15dBしか低減できないものが多かったなか、優秀な結果です。通学や通勤中も音楽の世界に浸れるでしょう。
クラップ音を流しても、何もつけていないときよりノイズは30.3dBも軽減。比較した全商品の平均値18.2dBを大幅に上回り(※2024年11月時点)、立ちあがりの速い音を抑える力にも優れているといえます。サイレンの音をノイズとして使用した際も、500~1kHzは27.7dB・2~4kHzは28.0dBもカットし、高音の低減レベルは高めです。「ノイキャン性能がいまひとつ」との口コミに反して、空港・電車・カフェなどあらゆる場所で活躍するでしょう。
音質も申し分ありません。実際にイヤホンを購入する際、音質にこだわりたい20代までの男女10人が商品を試したところ、全体のバランスがよくクリアな音を楽しめました。
なかでも、モニターからはキレがよく厚みのある低音が好評。モニターの10人中8人が「満足」と回答しました。タイトできれいな音の鳴り方で、ぼやけはほとんど感じません。モニターからも「バスドラムとベースが細かく分けられて聴こえた」などのプラスの声が多数あがっています。
低音がほかの音域を邪魔しなかったのもモニターから好印象。力強さを感じるタイプではないものの、比較した一部商品のようにほかの音域に埋もれてしまうことはありませんでした。モニターからは「ほかの音域を邪魔しないよい塩梅でなっていた」と評されています。
大口径11mmのドライバーを搭載しているだけあり、ある程度タイトでバランスがとれたきれいな低音。迫力は若干欠けている感じますが、このサイズ感で低音をここまで表現できているのは驚異的です。
楽器やボーカルの響きも感じられ、中音の表現力も豊か。実際に聴いたモニター10人中8人が「満足」と回答しました。とくに歌声の評価が高く、比較したなかには再現しきれていない商品もあった抑揚や掠れ方のニュアンスも丁寧に表現されています。
中音の厚みは低音や高音と比べるとやや控えめですが、こもることなくクリア。モニターからも「女性ボーカルの歌声も男性ボーカルの歌声も非常にクリアできれい」などのプラスの声が多く寄せられ、「クリアな音質」という口コミにも納得です。歌詞を大切に聴きたい曲にもぴったりでしょう。
伸びやかに聴こえた高音もモニターから高く評価されています。比較したなかには音がこもり、平坦に聴こえる商品もありました。対してこちらは、とくに金属系の楽器の響きが美しく、「シンバルとピアノの音がかなり心地よい」と好評です。複数の楽器が重なる場面でも細かな楽器の音を聴き取れるでしょう。
低音・中音・高音に対するモニターコメントをそれぞれまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
<低音・中音・高音についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
音の分離感がしっかりあり解像度も十分。一部のモニターから「音の鮮明さに欠ける」と指摘があったものの、10人中8人が「満足」と回答しました。比較したなかには音数が増えると音が潰れる商品もありましたが、こちらは「一音一音が非常にきれいでクリア」という声が多数あがっています。
音に包まれるような感覚を味わえ、臨場感も味わえました。音源を忠実に再現している鳴り方なので、上位商品よりも物足りなさを感じた人もいましたが、本来の音で楽しみたい人にはぴったりです。
解像度・臨場感に対するモニターコメントをそれぞれまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
<解像度・臨場感についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
軽量でコンパクトな設計も注目したいポイントです。イヤホンの重量は比較した商品の多くが片耳6〜8gのなか、5.4gと非常に軽量。実際に装着してみると、耳の穴のフィット感も高く、つけている実感がないほど軽やかでした。カナル型の圧迫感が苦手な人や、耳の穴が小さくて合う商品に出会えていない人にもぜひ試してほしい商品です。
充電ケースが23.6gと軽いのも大きな強み。比較した商品の多くが本商品の倍以上の重さがありました。対してこちらは、「圧倒的コンパクトサイズ」と謳うのにも納得の設計で、小さなカバンにもすっきり収まるでしょう。
比較したなかには非対応の商品もあったマルチポイントに対応し、2台同時接続が可能。androidの機器なら近づけるたけで接続できるFast Pairを利用できます。声を識別し周囲の雑音を抑えるマイクも搭載。ワンタッチでミュートにすることもでき、WEB会議などで活躍するでしょう。
バッテリー持ちは通勤・通学で使うには十分なレベル。イヤホン本体のみの連続再生時間は最大6時間、充電ケースと合わせると最大21時間利用できます。比較したイヤホンのみで10時間や12時間利用できる商品と並ぶと特別長いわけではありませんが、「電池持ちがよくない」との口コミに反して、通勤・通学程度なら数日間使用しても充電切れの心配はありません。
ただし、比較したほかの商品と同様にノイズキャンセリングをONにすると消費電力が増え、バッテリーの減りが速くなります。イヤホンのみで最大4時間、充電ケースと合わせても最大14時間と半分近く減るので注意が必要です。
充電時間はイヤホンが2時間・充電ケースが2.5時間です。15分の充電で最大70分再生できるクイック充電にも対応。夜に充電を忘れても朝の短い時間で素早くチャージでき便利です。
専用アプリで音質や機能を細かくカスタマイズできるのも大きな魅力。専用アプリ「Victor Headphones」はApp StoreとGoogle Playどちらでも無料でダウンロードが可能です。
音質は8種類のプリセットから選べるだけでなく、自分でフルカスタマイズできるのがうれしいところ。カスタマイズした音質は3つまで登録できるので、音楽のジャンルや聴きたいシーンに合わせたオリジナルの音質を気軽に活用できます。
左右のイヤホンにあるボタンの機能を計16項目のなかから割り当てられるのも利点。音量調整や再生、スキップなど基本的な操作以外にも、サウンドモードの変更も設定すればイヤホンのボタンで切り替えられます。自分の使い方に合わせて柔軟に設定を変えたい人にぴったりです。
アプリのカスタマイズ性の高さは比較したなかでトップレベルです。とくに左右のイヤホンのボタンに対してサウンドモード機能を割り当てられるのはかなり稀。音質にこだわりたい人は重宝するでしょう。
Victor HA-FX550Tにデメリットはないのか確認したところ、大きく気になる点はありませんでした。マイベストが自信を持っておすすめできるノイズキャンセリングイヤホンなので、ぜひ購入を検討してみてください。
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Victor HA-FX550Tは、クリアな音質を楽しめ幅広いノイズを軽減できますが、ノイズキャンセリングの調整には非対応。連続使用時間も通勤・通学には十分であるものの、1日中使いたい人には物足りませんでした。ここでは、ノイズキャンセリングが調整できるものやバッテリー性能がより高い商品をご紹介します。
JBLのTOUR PRO 3 JBLTOURPRO3BLKは、ヘッドホンやスピーカーのような音圧を楽しめる一品です。モニターが商品を試して音質を確認したところ、低音の厚みが際立っており、高評価を獲得しました。ズシンと体に響くような重厚感を味わえ、音にこだわる人でも物足りなさは感じにくいでしょう。
音の解像度も申し分ありません。細かな音もクリアに聴き取れ、聴こえにくさはほとんど感じませんでした。臨場感のある聴こえで、まるでライブ会場にいるかのような没入感を堪能できそうです。連続再生時間はケース込みで最大44時間と長く、1日中使用したい人にも向いています。
イヤホン本体に搭載するボタンで、再生・停止・スキップなどの基本的操作ができるほか、着脱検知機能も搭載していました。ノイズキャンセリングのオプションも充実。ハイブリッドノイズキャンセリング2.0に対応し、着用した人に合わせたリアルタイム適応を実現し、その人の耳に合ったノイズキャンセリングを発揮する仕様です。
スマート充電ケースも特徴的。前面にディスプレイが搭載され、充電残量・時計・コーデックなどが表示されます。スマホをリュックの中に入れて行動するときにも便利です。
1日中使えるバッテリー性能を求めるならSSONYのWF-1000XM5もチェック。ノイズキャンセリングONで8時間、OFFで12時間と優秀な連続再生時間を誇ります。ケースと合わせると最大36時間も利用が可能。Victor HA-FX550Tの2倍近くの持ちのよさで、作業中音楽をずっと聴きたい在宅ワーカーにもぴったりです。
ノイズキャンセリング性能の検証では、電車の走行音を22dBも低減し、比較したなかでトップクラス。ガチャガチャとした立ちあがりの速い音も25.1dBもカットできました。低音のほかにも、中音・高音と幅広い帯域のノイズを効果的にカットするので、騒がしい通勤・通学の電車内でも快適に音楽を楽しめるでしょう。
音質はどんな楽曲でもマッチしやすい、低音から高音まで高クオリティなサウンド。1つひとつの音が鮮明に聴き取れました。締まりのある力強い低音と同時に、ボーカルの細かなニュアンスをリアルに再現。音の広がりや立体感もあり、音楽に没入する体感を得られそうです。
機能面も充実しています。マルチポイントに対応し、2台同時接続が可能。ノイズキャンセリングのレベル調整はできませんが、着脱検知やタッチ操作など直感的な操作性を備えています。人の声をメインに取り込む「ボイスフォーカス」に対応した外音取り込み機能も利用でき、利便性を求める人も満足できる1台です。
Victor HA-FX550Tは、JVCケンウッドストアで販売されています。値段2024年11月時点で29,700円(※公式サイト参照)です。JVCケンウッドストアでは6,000円以上で送料無料。Victorロゴ入りオーガニックコットン巾着なら+500円(※2024年11月時点)、不織布ラッピングバッグなら無料でラッピングしてもらえます。購入時には1年間の保証も付属しますよ。
楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなど大手ECサイトでも販売されていました。取扱店舗によっては中古品を販売しているところもあったので、新品を購入したい人は注意してくださいね。
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