会社員をしながらでも、金融商品に投資ができるつみたてNISA。つみたてNISAをやってみたいと考えている会社員の人のなかには、会社にばれるかや、副業禁止の会社でもできるのかが気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、つみたてNISAで投資をしているのが会社にばれるのかどうかについて、わかりやすく解説します。つみたてNISAが副業として扱われるかどうかや、非課税期間が終わったあとの注意点についても解説するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
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最初に、つみたてNISAが会社にばれないといえる2つの理由を解説します。
つみたてNISAに関する手続きややり取りは、つみたてNISAの口座を開設した証券会社や銀行などの金融機関と行うだけです。つみたてNISAをする際に会社に手続きをしてもらうケースは原則としてないので、バレる心配もないと考えておきましょう。
一方、つみたてNISAに似ている制度のiDeCo(個人型確定拠出年金)は、会社へ報告する必要があります。iDeCoは、老後の資金作りを行う年金制度のひとつです。
iDeCoに加入するには、事業主に必要事項を記入してもらって押印された証明書を、iDeCoを行う金融機関に提出しないといけません。iDeCoをやっていることが会社にばれるのは、避けられない仕組みです。
つみたてNISAには、年末調整や確定申告が必要ありません。つみたてNISAは投資信託を運用して得た利益が、最長20年間非課税になる制度だからです。
年末調整とは、会社員が所得税を正しく納めるために計算を行う手続きのこと。確定申告は、主にフリーランスや個人事業主の人が前年の所得を申告し、所得税を算出する手続きです。
つみたてNISAは最初から税金が発生しないので、年末調整や確定申告の対象にならず、会社にバレる心配がありません。
そもそも副業とは、本業の会社以外で継続的あるいは定期的に労働し、対価として報酬を得ること。つみたてNISAは国が指定した一定の投資信託を運用し、分配金の受け取りや売買によって利益を得る方法です。つまり、つみたてNISAは労働ではないため副業にはあたりません。
過去の裁判例では、労働以外の時間の使い方を各企業が制限できるケースがあると判決が出たこともありますが、つみたてNISAの場合は該当することは基本的にないため、問題ないと考えていいでしょう。労働以外の時間の使い方を制限できるのは、以下4つのいずれかのパターンに当てはまる場合です。
1つ目は、会社で仕事をする際に支障が出ること。2つ目は、会社の営業秘密や顧客情報などの重要な情報を漏らす可能性があることです。
つみたてNISAは最長20年間の非課税期間が終了すると、それまで積み立てていた投資信託がNISA口座から総合口座に移動し、利益に対して20.315%の税金がかかります。
工夫しないと会社に投資をしていることがバレるリスクがあるため、以下で解説する2つの対処法を確認しておいてください。
つみたてNISAの非課税期間終了後に、証券会社や銀行などの特定口座(源泉徴収あり)で投資をすれば、会社にバレる心配はありません。
総合口座は、一般口座・特定口座(源泉徴収なし)・特定口座(源泉徴収あり)の3種類があり、つみたてNISAを始めたときにいずれかを開設しています。
住民税の徴収方法を普通徴収にしておけば、つみたてNISAの非課税期間終了後でも、投資をしていることが会社にばれる心配がありません。普通徴収とは、自分で住民税を納付する方法です。
一般的に会社員は住民税が給与から源泉徴収され、会社が代わりに納税してくれますが、確定申告を自分で行う一般口座と特定口座(源泉徴収なし)で投資する場合は注意が必要です。投資で発生した住民税も会社が収める税額に加算されてしまい、「源泉徴収した住民税が給与所得の納税額より多い」と気づかれてしまう可能性も。
一方で、投資で発生した住民税の納付方法を普通徴収にしておけば、投資で発生した住民税は自分で納付できるので、会社に気づかれる心配がありません。
一般口座と特定口座(源泉徴収なし)で投資をしている場合は、投資で得た年間の利益が20万円を超えているかどうかで、住民税を普通徴収にする方法が異なるので注意してください。
年間の利益が20万円を超えていれば確定申告が必要なので、確定申告書のなかで住民税の納付方法を選択しましょう。確定申告書の第二表「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選ぶと、住民税を普通徴収にできます。
年間の利益が20万円以下なら確定申告は不要ですが、住民税は発生するので、自分が住んでいる地域の地区町村役場に問い合わせて手続きを行いましょう。手続きの際に、自分で納付する普通徴収を選んでください。
これからつみたてNISA口座を開設するなら、対象商品数が多い証券会社がおすすめです。各証券会社で扱っている商品には違いがあり、つみたてNISA対象商品の数も異なります。
つみたてNISAにおすすめの証券会社・銘柄や、詳しい選び方は下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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