アウトドアリサーチ メンズ ヘリウムレインジャケットをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

検証したところ、耐水圧は12,002mmと大雨にも耐えられる防水性能を備えていました。ただ比較した全商品の平均値22,841mm（※執筆時点）は下回り、嵐の中のような過酷な環境下には力不足といえます。

比較したほかの商品同様、シームテープ処理が施され、ファスナーや縫い目の防水加工も丁寧に仕上げられていました。「小雨でも濡れた」との口コミもありますが、荒れた天候でなければ十分使用できる性能でしょう。

透湿度の実測値は3,984g/m2/24hを記録。比較した全商品の平均値4,066g/m2/24h（※執筆時点）をやや下回り、とりわけ高いとはいえません。通気口を確保するためのベンチレーションがなく、内部の蒸れを効率的に逃す機能がないのも気がかりです。

一方、生地が薄いため涼しく汗をかきにくい点はメリット。生地が肌に触れる面積が少ないよう、裏地には凹凸加工も施されていました。薄手の商品のなかでは、肌離れしやすく比較的蒸れにくいといえます。

持ち運びやすさは比較した商品内でもトップクラス。重さはわずか171gと非常に軽量で、全体平均値の約327g（※執筆時点）を大きく下回りました。「軽い」との口コミにも納得です。

本体を胸ポケットに収納できるパッカブル仕様で、コンパクトになるのもうれしい点。10〜20Lの小型のザックにも入れやすく、荷物をとにかく小さくまとめたいU.L.（Ultra Light）志向の人や、トレイルラン・ライトハイクなどにも適しています。

軽量性を重視しているぶん機能は絞られているものの、使い勝手も良好です。フロントファスナーはシングルタイプで上からしか開けられませんが、ポケットを含めすべてのファスナーにタブがついていました。グローブをつけたままでも開け閉めしやすいですよ。

フードはヘルメットの上からでも着用可能で、横方向のフィット感は片手で調整できます。顔に雨がかかるのを防ぐひさしも装備していました。袖は調整できませんが、裾にはドローコードが備わり体にフィットさせられる設計です。ただ素材のストレッチ性が控えめなため、タイトに着たい人に向いているでしょう。

胸ポケットが1つ備わっているのも便利なポイント。ザックのベルトに干渉しない位置にあるので、小物をサッと出し入れできます。

重さ171gと軽量性を重視しているぶん生地が薄く、耐久性は低めの評価に。直径1.1mmの針を貫通させるのに必要な力は2.65Nで、比較した全商品の平均値3.76N（※執筆時点）を下回りました。枝などに引っかけると穴が空きやすいので注意が必要です。

ただし、格子状に編み込まれたリップストップ生地を採用し、引き裂きに強い点はメリット。耐久性を高める独自のダイヤモンドフューズテクノロジーにより、ある程度の擦れや摩擦には対応できそうです。