




片側3.5gと軽量コンパクトな完全ワイヤレスイヤホン、ag COTSUBU。「小さな耳でも使いやすい」と評判ですが、口コミのなかには「重低音が物足りない」「バッテリー持ちがいまひとつ」という声もあるため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の完全ワイヤレスイヤホンとも比較。比較したからこそ分かった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行ったので、完全ワイヤレスイヤホン選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。

オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
本コンテンツに記載の検証結果は2024年08月までの情報です
ag COTSUBUは、軽量さと見た目のかわいらしさが魅力ですが、音質や機能性を重視する人には物足りないといえます。低音のパンチや深みが物足りず、試聴したモニターからも「音は聴こえるが、ベースの響きが足りない」といった意見が挙がりました。音の広がりも控えめで、包み込まれるような臨場感は得にくいサウンドです。比較した多くの商品にあったイコライザー調整機能もなく、音をカスタマイズできない点も気になりました。
比較した同社の上位モデル「UZURA」にあったノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能は非搭載。マルチポイント接続やペアリングアシストにも対応しておらず、利便性の評価も伸び悩みました。操作はタッチ式で、再生・停止・音量調節などの基本操作はイヤホン本体で行えますが、機能はいたってシンプルなつくりです。
一方で、軽量でつけ心地がよい点は魅力。片側3.5gと比較したなかでもトップクラスに軽いので、耳への負担を抑えられます。コロンと丸みのあるデザインがかわいらしく、カラバリも7色と豊富。アクセサリー感覚でつけたい人にぴったりです。SSサイズの小さなイヤーピースも付属しており、耳が小さい人も使いやすいでしょう。少々の雨や汗には耐えられるIPX4の防水機能もついています。
価格も税込6,980円(※2024年7月時点・公式サイト参照)とリーズナブル。比較した多くの商品が1~5万円だったなか手に取りやすい商品といえます。安価ながら中・高音の再現度は高く、モニターからも「ボーカルの声が自然で聴きやすい」と好評。柔らかく聴きやすいサウンドを楽しめます。解像度も悪くなく、集中して聴くとそれぞれの楽器が粒立って聴こえました。
連続再生時間はイヤホンのみで5時間・ケース込みで20時間と、通勤・通学中に使う程度なら十分。つけ心地やデザイン性重視で、音質に特別こだわりがなければ候補の1つとなりそうです。ただし、より高音質で機能面にもこだわりたい人は、ほかの商品も検討してみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介するCOTSUBU(こつぶ)は、完全ワイヤレスのオーディオ製品を提案するブランド・agの商品。その名のとおりコンパクトさを追求し、シリーズ最小最軽量の片側約3.5gを実現しました。
音質を監修するのは、日本のハイエンドオーディオブランド「final」。迫力ある低音とクリアなボーカルを両立し、「毎日聴きたくなる自然な音質」を実現したと謳います。高性能MEMSマイクとcVcノイズキャンセリング機能(※)により、通話時の音質にもこだわったイヤホンです。
ハンズフリー通話時に、周囲の雑音を相手に伝えないようにする機能
新機能の「片耳モード」にも注目。片方のイヤホンをケースに戻すだけで、音が途切れることなく自動でモノラル再生(※)に切り替わります。料理中やウォーキング中など、外部の音を取り込みながら音楽を聴きたいときに役に立ちますよ。
左右の音が1つのスピーカーから再生される方式のこと。モノラル再生への切り替えはSBC/AAC接続のみ対応
イヤホンを回転させて耳にフィッティングさせる「アジャストフィット機構」を採用。イヤーピースはSS・S・Mの3サイズが付属し、さまざまな耳の形に対応します。
タッチ操作にも対応しており、イヤホンに触れるだけで音楽の再生・停止や通話が可能。ケースとイヤホンはマグネットでカチッと固定されるので、不意なイヤホンの落下も防げますよ。
カラーは全7色。定番の白・黒をはじめ、淡いピンクやブルー、クリームやブラウンなどナチュラルなカラーもそろっています。表面にはオリジナルの「粉雪塗装」が施され、皮脂や指紋がつきにくい仕様です。

イヤホン本体が小さく、耳の小さな人でも装着しやすい点が特徴。耳にフィットする形をしているので、装着感が高いところも魅力です。
今回はag COTSUBUを含む、人気の完全ワイヤレスイヤホンを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
検証の結果、ag COTSUBUには5つのメリットがありました。購入を検討中の人は、ぜひチェックしてくださいね。
中・高音の再現度は良好です。ボーカルの中音域は自然で聴きとりやすく、実際に楽曲を聴いたモニターからも「声の質感や伸びがわかりやすい」と好評。息遣いや抑揚など、細かなニュアンスまでしっかりと表現できていました。
比較したなかには高音がこもりがちな商品もありましたが、本商品はシンバルやハイハットなど金属系の高音も抜けがよく、はっきりと聴こえました。上位商品ほど際立った点はないものの、特別音質にこだわらなけれは十分なクオリティです。

柔らかく聴きやすいサウンドが魅力です。中高音が刺さりにくい絶妙なチューニングで、とくに女性ボーカルにぴったり。聴き疲れしにくいイヤホンがほしい人におすすめです。
6千円台(※2024年7月時点)と安価なわりに、音の解像感も健闘しています。モニターからは「音の重なりがきちんと表現されている」「さまざまな音を聴き分けられる」という声があがりました。集中して聴くと、細かな音までしっかりと伝わってきます。
比較したなかには音数が増えるとごちゃついて聴こえる商品もありましたが、本商品は個々の音が丁寧に鳴っている印象。多数の楽器が複雑に重なり合うパートでも、それぞれの音が粒立って聴こえました。
以下に、中音・高音・解像度に関するモニターコメントの一部をご紹介します。リアルな意見も参考にしてみてくださいね。
<中音・高音・解像度についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
連続再生時間はイヤホンのみで5時間・ケース込みで20時間です。比較した同メーカーの上位モデル「UZURA(うずら)」は、イヤホン単体で8時間・ケース込みで22時間持ちますが、本商品でも通勤・通学中に使うぶんには十分といえます。
1日中つけっぱなしにするという人には少々物足りないかもしれませんが、「バッテリー持ちがいまひとつ」という口コミに反し、隙間時間で音楽を聴く程度なら気にせず使えるでしょう。

ノイズキャンセリング機能がないぶん、バッテリーが減りにくいメリットがあります。イヤホン本体で5時間は持つので、使用シーンが通勤・通学程度であれば余裕を持って使える1台です。
IPX4の防水性能も備わっており、日常生活において水が原因で故障するリスクも少ないといえます。少々の雨や汗には耐えられるレベルなので、濡れた手で触れても問題ないでしょう。
なお、比較した商品の多くがIPX4以上に対応していました。IPX5以上であれば軽く水洗いもできるので、清潔さにこだわる人はIPX5をクリアした商品を選んでくださいね。
片側約3.5gと比較したなかでもトップクラスに軽く、つけ心地がよい点も魅力のひとつ。付属のイヤーピースはSSサイズからあり、小さな耳の人も使いやすいでしょう。比較したほかの商品には1~5万円するモデルも多くあったなか、6千円台(※2024年7月時点)という安さもうれしいですね。
本体や充電ケースはころんと丸みのあるフォルム。機械的なデザインより、かわいらしいデザインが好きな人におすすめです。カラーバリエーションも全7色と多いので、きっとお気に入りが見つかりますよ。

耳に沿う形状なので、外れにくいのが特徴。とても軽く装着感がよいので、耳への負担も少ないといえます。
コンパクトさが魅力のag COTSUBUですが、3つの気になる点も。検証して気になったデメリットは以下のとおりです。
中高音のクオリティは悪くなかったものの、上位商品のような低音のインパクトは感じられず。口コミどおり重低音の存在感は薄く、モニターからは「ベースの響きが足りない」「曲によっては低音が聴き取りにくい」といった声があがりました。
また、比較した同メーカーの「UZURA」や「COTSUBU MK2」と同じく、臨場感もいまひとつ。音がやさしいぶん広がりや厚みは感じられず、ライブ感を味わいたい人には不向きな印象です。
以下に、低音や臨場感に関するモニターコメントの一部をご紹介します。
<中音・高音・解像度についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
専用のアプリや音のカスタマイズができないのも惜しいところ。比較したなかにはスマホアプリでイコライザー調整ができる商品も多数ありましたが、本商品は対応していません。
また、比較した一部商品が搭載していた空間オーディオやパーソナライズ機能もなし。曲のジャンルや好みに合わせて音をカスタマイズしたい人には不向きです。
付加機能の少なさも気になるポイント。詳細は以下のとおりです。
比較した多くの商品が搭載していたノイズキャンセリング機能はなし。電車内や街中など、雑音が多い環境では音楽に集中しづらいかもしれません。外音取り込み機能もありませんが、片耳モードを使えば外部の音を取り込むことは可能です。
操作はタッチ式で、スマホを出さずに再生・停止・音量調節などの基本操作は可能。マルチポイント接続やペアリングアシスト機能などの便利機能はありませんが、充電ケースのフタを開けるだけで1回接続したことのあるデバイスにつなげる「オートペアリング機能」は備えています。
なお、比較した同メーカーの「UZURA」は、本商品にノイズキャンセリング機能・外音取り込み機能を加えた上位モデルです。音質の差はほとんどありませんが、機能性重視の人にはこちらがおすすめですよ。
ag COTSUBUのデメリットが気になる人には、こちらの商品がおすすめです。
AnkerのSoundcore P40iは、約8千円(※2024年7月時点)と手頃な価格ながら迫力満点の重低音を楽しめます。体に響きわたるような音圧強めの重低音が魅力で、EDMやロックにぴったりのサウンド。ボーカルや楽器の音色もクリアで、中高音域もハイレベルです。
連続再生時間は、ノイキャン機能がオンでもイヤホン単体で10時間と長め。ケース込みで60時間持ち、比較したなかもトップクラスのバッテリー持ちです。ノイズキャンセリングや外音取り込み、マルチポイント接続にも対応しています。
IPX5の防水性能を備え、汚れたら軽く水洗いも可能。細かいイコライザー調整もでき、音にこだわりのある人も満足できるでしょう。予算1万円で迫力ある低音を味わいたい人は、ぜひ候補に入れてほしい商品です。
かわいらしいデザインが好きな人には、SONYのWF-C700Nもおすすめです。ころんとしたフォルムとマットな質感が特徴で、ラベンダーやセージグリーンなどのくすみカラーもラインナップ。片耳わずか4.6gと軽量です。
柔らかいサウンドは聴き心地がよく、低音の迫力も上々。ボーカルの抑揚や息遣いもしっかりと伝わり、ポップスやアコースティック向きの音質でした。音質のカスタマイズや立体音響にも対応しており、自分好みのサウンドを楽しめますよ。
ノイズキャンセリングや外音取り込み、マルチポイントなど機能も充実しており、シーンに合わせて使い分けられます。ECサイトで1万円台前半(※2024年7月時点)とお手頃価格ながら、デザインと機能性を兼ね備えた1台です。
ag COTSUBUは、公式オンラインショップのほか、Amazonや楽天市場などのECサイトでも取り扱いがあります。値段は税込6,980円(※2024年7月時点・公式サイト参照)。公式オンラインショップは一時的に在庫切れになる場合もあるので、普段お使いのECサイトでも探してみてくださいね。
このほか、ジョーシンやヨドバシカメラなど全国の家電量販店でも取り扱っている場合があります。実物を見ながら購入を検討したい人は、お近くの店舗に在庫があるか問い合わせてみましょう。
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