円安や半導体不足など昨今の情勢により、高価格化が進むiPhone・スマートフォン。買い替え時に少しでも負担を抑えるために、今使っているスマホを売ろうとしている人も多いのではないでしょうか。しかし、スマホを売るときは買取業者・下取り・フリマアプリなどさまざまな方法があり、どこを使えば一番高く売れるのかわからないですよね。
そこで今回はiPhone・スマホを高く売るならどこがいいのかを解説します。大手フリマアプリのメルカリで実際に取引された相場金額も紹介するので、今使っているスマホがどれくらいの価格になるのか確認してください。
大手家電量販店出身で、7,000人以上に携帯電話の販売や通信サービスの契約を担当。主要な通信会社の料金プランや販売機種をすべて把握し、その豊富な知識で店舗販売ランキングにおいて個人表彰もされている。 その後マイベストに入社、携帯電話や光ファイバー回線キャリア・インターネットプロバイダーなどの通信会社を専門に担当しており、格安SIMやホームルーターを実際に回線契約し各社の料金プランや通信速度の比較を行うとともに、モバイルだけでなく10社以上の戸建て・マンション向けの光回線の通信速度・速度制限も調査している。 また自身が行う検証の中で通信会社の公表値と異なる数値も発表、わかりにくいと言われる通信サービスだからこそ、理解しやすく信頼できるコンテンツの企画制作を心掛けている。
スマホを買い替えるなら、今使っているスマホは売るのがおすすめ。昨今の国内外の情勢によってスマホは高価格化が続いていますが、すぐに落ち着くようなものではありません。そのため、値下げのタイミングを待つことよりもどうお得に買い替えるかが重要です。
中古のスマホ市場も盛り上がっており、スマホを売ると思わぬ高値がつくことがあります。たとえば、2021年に登場したiPhone13 128GBは99,800円で販売されていましたが、2023年5月時点ではメルカリで約80,000円で売れていたケースも。iPhone13を実質約20,000円で2年間使えていたことになり、買い替えたあと前のスマホを手元に残しておくことはもったいないといえるでしょう。
スマホを売る方法は、通信事業者の下取りサービスだけでなく、「ゲオ」「じゃんばら」などの買取業者や、「メルカリ」「ラクマ」のようなフリマアプリまでさまざま。
しかし、売る場所によって価格は大きく変わるため、高く売るならどこがおすすめなのかを解説します。少しでもお得にスマホを買い替えて、快適なスマホライフを楽しみましょう。
このコンテンツを読んでいる人のなかには、今のスマホを通信事業者に返却して残債を免除する契約でスマホを使っている人もいるのではないでしょうか。
その契約の場合でも、返却をせずにスマホを売って買い替えることも検討しましょう。返却によって免除される残債よりも、売値のほうが高くお得になるケースがあります。
たとえば残債が2万残っていたとしても、買取業者やフリマアプリで3万で売れれば返却するよりも1万円お得です。残債はショップに行けばすぐに精算できるので、返却しないことによるデメリットはほぼありません。
お得にスマホを買い替えたいなら、買取価格が下がりにくいiPhoneかPixelを選ぶのがおすすめです。とくにiPhoneは買取価格が高い傾向で、数年経ってもリセールバリューが高いといえます。
たとえば、2019年9〜10月に発売された「iPhone 11 128GB」とAndroidスマホの「Xperia 5」で比較すると、発売当時の価格はいずれも約90,000円でした。2023年5月時点の平均売却価格はiPhone 11が約30,000円なのに対し、Xperia 5は15,000円とiPhoneのほうが買取価格が2倍に。iPhoneのリセールバリューの高さが伺えます。
また、iPhoneではなくAndroidを使いたい人なら、GoogleのPixelシリーズを選ぶとよいでしょう。2021年に発売されたPixel 5a(5G)は当時51,700円で販売されていましたが、2023年5月時点でも23,000円の売却価格で、iPhoneほどではないものの、大きな値崩れはみられません。
iPhoneのリセールバリューが高い理由としては、スマホのシェアの高さが主な要因です。日本は世界一ともいえるiPhone大国で、約7割のシェアを誇っています。シェアがあるということは中古でも需要が高いということになるため、型落ちであっても根強い人気につながります。
また、OSのアップデート頻度も理由の1つ。Androidスマホの多くはOSのアップデートが2年だけだったり1回もなかったりするなかで、iPhoneは長く提供されていることがポイント。たとえば、2023年9月にリリースされたiOS17は、iPhoneXSまで対応。iPhoneXSは2018年に発売されたモデルで、5年前の機種でも最新のOSが提供されています。人気だからというだけではなく、長く使えるという意味でも買取価格が高額になりやすいといえるでしょう。
スマホを売るメリットがわかったところで、次はどこで売るのがおすすめかを解説します。
スマホを売る方法は、大きくわけて買取業者・通信事業者の下取り・フリマアプリの3つ。発売から約3年経ち、そろそろ買い替えを検討している人が一番使っている確率が高い2020年のトップセラーであるiPhone 12 64GBとAQUOS sense3 basicの買取金額を例に説明します。
スマホを高く売りたいならフリマアプリがおすすめです。
フリマアプリで最も利用者が多いメルカリの2023年10月時点での取引価格をみると、iPhone12 64GBが44,000円・AQUOS sense3 basicが6,000円。画像に記載しているのは販売手数料の10%差し引いたあとの金額ですが、買取業社や下取りプログラムより高く取引されていました。
フリマアプリが高く売れる理由は、売り手と買い手が個人間で取引できること。出品者に手数料や送料が発生するものの、取引に第三者が関わらないぶん仲介料がかからないため、高く売れる傾向にあります。
ただし、フリマアプリでは自分で出品から買い手との売買成立までコメントでのやり取りや、取引成立後に発送の対応の手間がかかります。しかし、買取業者や下取りの価格との差を考えるとその手間をかける価値はあるといえるでしょう。
現金がすぐに必要であれば、買取業者でスマホを売りましょう。フリマアプリは取引成立から現金を受け取るまでには時間がかかりますが、買取業者なら売ったその日に現金で受け取れます。
また、確実にスマホを売れるのもメリット。フリマアプリは買い手との売買が成立しない限り売れないため、買取業者は手間なく確実にスマホを売りたい人にもおすすめです。
ただし、買取業者という第三者が関わるため買取価格はフリマアプリより下がります。下取りよりは高く売れるものの、フリマアプリほどではないことを認識しておきましょう。
買取業者の多くが公式サイトで買取価格を掲示していますが、あくまで目安であるということを認識しておきましょう。
なぜなら、買取業者の傷の査定はかなり厳格で、査定で買取価格が下がることがほとんどだからです。一見傷がないように見えてもよく見ると傷が入っていることが多く、10,000円以上の減額につながることもありますよ。
売りたいスマホの傷が多いのであれば、通信事業者の下取りが最も高く売れる可能性があります。フリマアプリ・買取業者だと傷が多ければ多いほど売値が下がりますが、下取りは査定が緩めです。
たとえば、ドコモでiPhone12 64GBモデルを下取りに出した場合の金額は28,000円とフリマアプリ・買取業者より高く売れません。下取りが安い理由は、そもそも中古スマホとしての買い手がおらず、海外へ輸出したり部品の再利用に活用されていたりするためです。
しかし、下取りは良品か画面割れ・機能不良の2つの状態しか区分けしていないため、目立つ傷が多く使用感がかなりある状態でも画面割れや機能不良がなければ良品の扱いとなり、傷なしと同じ買取価格になります。売りたいスマホの状態がよくないのであれば、下取りでの売却も検討してください。
下取りは現金ではなくポイントで還元されます。ただし、「d払い」や「au PAY」といったキャリアの決済サービスでの支払いでも使えるので、用途は広がっています。
フリマアプリが最も高くうれることがわかったところで、次はどのフリマアプリで売るかを決めましょう。
結論ですが、メルカリで売るのがおすすめです。理由は会員数が最大規模であることと、初心者でも始めやすいことの2つ。以下で詳しく解説します。
フリマアプリでスマホを売るなら「メルカリ」がおすすめです。なぜなら、フリマアプリで最も利用者数が多いサービスで最も取引が成立しやすいからです。
メルカリはフリマアプリで国内最大級の利用者数を誇り、現在約2,000万人の利用者がいます。ほかのフリマアプリと比較すると、ラクマが約1,100万人・PayPayフリマが約500万人と大きな差に。利用者が多いということは、買い手の母数も多いということです。そのため、スマートフォンを売る際には取引が成立しやすい環境が整っているといえます。
反面、自分が売りたいスマホがほかの人も出品する可能性は高いため、競争率は高くなりがち。価格を相場より下げることで取引成立の確率を高められるので、早く売りたいときは取引価格の調整も検討してくださいね。
メルカリははじめてフリマアプリを使う人にもおすすめです。
個人情報が詰まったスマホを売ることにリスクがあると感じている人もいるかもしれませんが、メルカリには出品チェックリストがあります。チェックリストに沿って対応することで、初心者でも簡単に売れるでしょう。
また、オンラインや全国のドコモショップなどで参加できる「メルカリ教室」で出品の仕方を学べます。無料で参加できるので、なにもわからない状態でも取引ができる状態までサポートを受けられますよ。
スマホを売るときに個人情報が残っていないか心配な人は「あんしんデータ消去」のサービスを利用するとよいでしょう。
1,400円の追加費用がかかるものの、買い手に商品が渡る前に専門の業者が初期化が実施されているか、データを修復不可能にする手続きがされたうえで買い手に発送されますよ。
最後に、2023年5月時点でのメルカリで取引が成立した代表的なスマホの平均取引価格をご紹介します。一体自分のスマホがどれくらいで売れるのか、参考にしてくださいね。