定年や老後にマイホームを購入しようと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、40歳・50歳くらいになると「今からでも住宅ローンって組めるのかな?」「年収っていくら必要なんだろう」と不安になってきますよね。
そこで今回は、50歳から住宅ローンを組む際の注意点やコツを徹底的に解説します。最後までしっかりと読んで、ぜひマイホーム購入を実現させましょう。

法人向けの資産相談業務やグループ企業の経営管理、分散金融市場における資産運用事業を手がける。その他、大手のビジネス系メディア「マネー現代:講談社」「ITmediaビジネスオンライン」「四季報オンライン」等で執筆も行っている。 OKOSUMO(公式サイト):https://okosumo.com/ Twitter:https://twitter.com/full_tangent

大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
結論からいえば、50歳でも申し込み条件はクリアできますが、高額な金額を借りるには厳しい審査を通過する必要があります。理由は、定年までわずかな期間しか残されておらず、継続して返済できるかどうかが不透明と銀行に判断されやすいためです。
そのため、自己資金を用意して借入金額を減らしたり、定年までの短い期間で返済したりするなど工夫が必要といえるでしょう。
ここでは50歳から住宅ローンを組む際に注意してほしい4つのポイントについて解説します。
借入する際は、完済時の年齢制限に引っ掛からないよう注意しましょう。住宅ローンは申し込み時の年齢だけでなく、完済する際の年齢にも制限を設けている場合があります。
とくに80歳を完済の年齢上限にしていることが多いため、20~30年と長めの期間でローンを組もうとしている人は注意が必要です。年齢によってはタイトなスケジュールで返済しなければならないので、事前にきちんと返済計画を立てておきましょう。
会社によっては役職定年といって、50代中盤になると役職から外されてしまうケースがあります。それにより収入が減少する場合があるので、今後収入がどうなっていくのかは申し込み前にきちんと確認しておきましょう。
また、50代で住宅ローンを組む場合、定年時点でローンが残る可能性が高め。定年までに返したいあまりに、返済期間を短くしすぎて無理な計画にならないよう注意が必要です。
もし会社に退職金制度があるなら、定年時点で残ったローンを退職金で一括返済することも視野に入れましょう。
50代で住宅ローンを組む場合、団信に制限がつく場合があります。団信とは団体信用生命保険の略称で、返済中に債務者が亡くなった際に残りの住宅ローンを完済してくれる保険のことです。保障の手厚い団信には年齢制限がついているケースがあるので、年齢次第では加入できない可能性があります。
さらに、団信に加入する際には健康上の問題がないか査定を受ける必要があります。健康診断などの結果が悪い場合は加入を断られてしまうケースがあり、結果住宅ローンを組めなかったということもあり得るので注意してください。
もし健康状態に自信がないなら、加入のハードルが低い引受基準緩和型の団信を扱っている銀行に申し込みをするとよいでしょう。少し金利は高くなりますが、持病や入院歴があっても加入できる可能性が高いですよ。
自分が取れるリスクに応じて、適正な金利形態を選びましょう。住宅ローンは金利を固定する期間によって、変動金利・固定金利(選択型)・フラット35の3つの金利形態に分かれます。
住宅ローンでは、固定する期間が長いほど金利が高くなるよう設定されています。安心感を重視したいなら固定金利やフラット35を、毎月の返済金額を少しでも抑えたいなら変動金利を選ぶとよいでしょう。
50歳は条件的に審査で厳しく見られますが、決して不可能というわけではありません。ここでは、50歳以降でも借入しやすい2つの商品を紹介します。
すでに働いている子どもがいて、一緒に住む予定なら親子リレーローンを利用するとよいでしょう。親子リレーローンとは、親と子どもが連名で組む借入方法のこと。
50代では働きながら返済できる期間に限りがあるため、返済期間を短くせざるを得ません。親子リレーローンなら、親側は足りない返済期間を、子どもは足りない年収をそれぞれ補い合うことが可能です。
ただし、団信の契約者になれるのは子のみ(※)なので、親が死亡しても債務が軽減されるわけではありません。万が一契約後早期に亡くなった場合は、子どもに重い負担を残してしまう点に留意しましょう。
一部例外はあります
自分の死後は自宅を手放してよいと考えている人は、リバースモーゲージローンを検討しましょう。リバースモーゲージローンとは、自宅を担保に借入(※1)し、死亡後は自宅の売却代金でローンを完済する借入方法のことです。
メリットは毎月の返済負担が小さく済むこと。リバースモーゲージローンでは、元金の返済は自宅の売却時に行うので、存命中は利息のみの支払いでOKです。また、借入できる上限金額は担保の評価によって決まるため、新築の場合であればある程度まとまった額を借入できます。
ただし、金利は高めです。また、自宅の売却だけでローンを返しきれない場合、相続人が債務を引き継ぐ(※2)必要があります。
さらに、不動産価値の低下によって、ローンの残高が借入できる上限金額を超えてしまった場合は、その超過分・もしくは全額を返済する必要があるので注意しましょう。
1ここでは住宅資金用のリバースモーゲローンを例に解説しています2リコース型の場合
50代でリバースモーゲージを組むと、平均寿命までの30年くらいを利息だけ払い続ける形になり、資産として残せないのがデメリットです。50代ですと収入が若手と比べて高かったり退職金が利用できるパターンもあります。都内のマンションは無理ですが、地方物件で収入にも余裕がある場合はローンで組むとよいですよ。
年を重ねるごとに借入に対して不安が出てきますよね。50歳から住宅ローンを組むにはコツが必要ですが、決して無理ではありません。審査や借入のポイントを理解したら、次はいよいよ住宅ローンを選びましょう。
今回mybestでは、専門家監修のもと、インターネットで人気の住宅ローン57商品を元銀行員が徹底的に検証し、最もおすすめの住宅ローンを決定しました。
住宅ローンの選び方についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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