冷蔵庫は、食品を新鮮な状態で保存するために24時間稼動し続ける家電です。日常生活に欠かせない存在だからこそ、「冷蔵庫の電気代はどれくらいかかっているの?」「少しでも節約する方法はないの?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、冷蔵庫の電気代の目安や賢い使い方について解説します。ポイントを押さえて使えば、冷蔵庫の使い勝手はそのままに電気代を抑えられるので、ぜひ参考にしてみてください。

ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
冷蔵庫の電気代は、1か月あたり約630〜900円程度が目安です。冷蔵庫は24時間稼動するため、ほかの家電と比べると電気代がかかりやすい傾向があります。
電気代は「年間消費電力量(kWh)×電気料金単価(円/kWh)」で求められ、一般的な家庭用冷蔵庫の年間消費電力量は約270〜350kWh程度。電気料金単価を31円/kWh(参照:全国家庭電気製品公正取引協議会)として計算すると、かかる電気代は以下のとおりです。
なお、省エネ技術の進歩により中型サイズ(~400L)の冷蔵庫と比べて、大型冷蔵庫のほうが電気代が安い傾向があります
冷蔵庫は24時間電力を消費し続けるので、家庭のなかでも電気代の占める割合が高い家電のひとつです。一方で、1時間あたりの消費電力はそれほど大きくありません。ほかの家電と、電気代の目安を比較すると以下のとおりです。
冷蔵庫は、長時間稼動によって電気代が積み重なることが特徴です。そのため、日々の使い方を見直すことが電気代の節約につながります。
ここでは、冷蔵庫の仕組みを踏まえたうえで無理なく続けやすい節約のポイントを紹介します。
冷蔵庫は、扉を開けている間に庫内の冷気が外へ逃げ、その後温度を下げるために電力を使います。そのため、開閉回数を減らすこと・一度の開閉を短時間で済ませることのどちらも重要な節電手段です。
中身を事前に把握しておく・扉を開けたまま考え込まないなど、開閉回数を減らして開けている時間を短くする工夫が、電気代の節約につながります。
冷蔵庫の中身がどれくらい入っているかによって、冷却効率は左右されます。物を詰め込みすぎると冷気の流れが悪くなり、余分な電力を消費することに。少なすぎる場合も温度変化が大きくなりやすいので、全体の7割程度を目安にするとよいでしょう。
一方、冷凍室では凍った食品同士が保冷剤の役割を果たすため、食品が多いほど冷気を保ちやすく、開閉時の温度上昇を抑えやすくなります。消費電力を抑えるため、冷蔵室と冷凍室では適正量が異なることを意識してみてください。
食品の入れ方や置く位置も重要です。冷気の吹き出し口付近を食品で塞ぐと全体が冷えにくくなり、結果として消費電力が増える原因になります。背の高い容器や箱ものは配置に注意し、冷気の通り道を確保する意識を持つことが大切です。
設定温度を下げると、その分電力を消費します。基本的には中設定にしておけばよいものの、冬は外気温が低いため、夏と同じ設定のまま使うと冷やしすぎになる可能性も。季節や食品の量に応じて、無理のない設定に調整すると節約につながるでしょう。
冷蔵庫は、庫内を冷やす際に発生した熱を背面や側面から放出しています。壁との距離が近すぎたり、周囲に物を置いたりすると、放熱が妨げられて余分な電力を消費する原因になるので注意してください。適切な放熱スペースを確保することで、省エネ効果が期待できます。
また、直射日光が当たる場所やコンロの近くなど、周囲温度が高くなりやすい場所も避けるほうがよいでしょう。
以下は、2025年11月時点の料金データをもとに、エリア別に算出した電気代の目安です。各エリアにおける最安の電力会社に乗り換えれば、消費電力が少ない1人暮らしだとしても年間3,000円以上の節約効果を見込めるでしょう。
<関東エリアで東京電力から切り替えた場合の節約額>
<関西エリアで関西電力から切り替えた場合の節約額>
<中部エリアで中部電力ミライズから切り替えた場合の節約額>
<九州エリアで九州電力から切り替えた場合の節約額>
条件によって最安の電力会社は異なるため、郵便番号と世帯人数を入力するだけ・約30秒で最安の電力会社・節約額がわかるシミュレーション機能をぜひ活用してください。
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