
つみたてNISAから新NISAへの移行・切り替え方法を徹底解説!変更したら保有銘柄はどうする?
一般NISA・つみたてNISAの終了後、2024年1月から切り替えが始まる新NISA。現在つみたてNISAを運用している人のなかには、つみたてNISAから新NISAへの移行はどうすればいいのか、つみたてNISAの保有銘柄はどうなるのかなど、さまざまな疑問を抱えている人も少なくないでしょう。
今回は、つみたてNISAから新NISAへの切り替え方法を徹底的に解説します。新NISAと旧NISAの違いも解説するので、新NISAを詳しく理解したい人は参考にしてみてください。

株式会社ゼロ・ミリオン代表取締役。金融経済教育家。証券営業・株式ディーラー、営業コンサル会社を経てファイナンシャルプランナーとして独立。独立後、ポイント投資により元手0円から貯めた100万円で法人化。中小企業への企業型確定拠出年金制度の設計や導入サポート、全員参加型の金融経済研修「みんなの研修」、上場企業の金融研修なども担当している。企業年金管理士、証券外務員1種、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト。 FMラジオにレギュラー出演中。著書に『はじめてのNISA 知識ゼロからの始め方・選び方』(スタンダーズ社)、『1 時間でわかる iDeCo ~50代から始める安心投資 スピードマスター』(技術評論社)などがある。

大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
つみたてNISAから新NISAへの切り替え・移行手続きは不要!

つみたてNISAの口座がある金融機関で新NISAをするなら、移行・切り替えの手続きは不要です。旧NISAの口座があれば、新NISAの口座は同じ金融機関で自動的に開設されます。
例えば、楽天証券につみたてNISAの口座がある場合、つみたてNISAとは別の新NISA口座が楽天証券に自動で開設され、2024年1月から利用が可能です。どの金融機関であっても新NISAの口座開設が自動で行われるため、手続きは必要ありません。
つみたてNISAの積立設定も新NISAの口座に引き継がれるので、銘柄・金額を変更しない場合は手続きが不要です。ただし、新NISAへの切り替えにともない積立をする銘柄・金額を変える場合は、変更手続きをする必要があります。各金融機関の案内に沿って手続きを済ませましょう。

新NISAの事前設定をなにもしない場合、対象商品の条件を満たしていれば、下記のように自動移行されます。
- 旧NISA「つみたてNISA」⇒新NISA「つみたて投資枠」
- 旧NISA「一般NISA」⇒新NISA「成長投資枠」
運用商品がどちらの枠で積立てされているか、確認してみましょう。
別の金融機関で新NISA口座を開設する場合は変更手続きが必要

別の金融機関で新NISA口座を開設したい場合は変更手続きをしなければいけません。金融機関を変更するには、変更したい年の前年10月1日から変更したい年の9月30日までに手続きが必要です。
まずは、変更前の金融機関でNISA口座の変更手続きを行い、勘定廃止通知書または非課税口座廃止通知書を受け取りましょう。次に、変更後の金融機関でNISA口座の開設を申込みます。
申込書類が郵送されたら必要事項を記入し、本人確認書類、勘定廃止通知書または非課税口座廃止通知書と一緒に返送してください。NISA口座の開設には総合口座も必要なので、未開設なら総合口座の開設も申込みましょう。
書類を返送すると、変更後の金融機関や税務署で審査が行われます。審査が完了すれば変更後の金融機関で新NISAの取引が可能です。金融機関によって手続きが異なる場合があるので、変更前・変更後の金融機関の手続き方法をそれぞれ確認してください。
金融機関を変更して新NISA口座を開設した場合、つみたてNISAで運用していた商品は変更前の金融機関で引き続き管理されます。保有商品を変更後の金融機関に移すことはできないので注意しましょう。
新NISAに切り替えたらつみたてNISAの保有銘柄はどうなる?
新NISAに切り替わるとつみたてNISAで新規買付ができませんが、購入済みの銘柄は2024年以降も非課税で保有が可能です。つみたてNISAの保有銘柄の扱いや新NISAとの併用について解説します。
そのまま非課税で保有できる。ただし新NISAへのロールオーバーは不可

つみたてNISAで購入した銘柄は、2024年以降も非課税のまま保有できます。保有できる期間は20年間の非課税保有期間が終わるまでです。例えば、2023年に購入した銘柄は2042年まで非課税で運用できます。
非課税保有期間であれば、好きなタイミングで売却が可能です。売却せずに非課税保有期間が終わった場合は、つみたてNISA口座から課税口座に払い出されます。なお、払い出されたあとに売却しても、非課税期間の運用益には税金がかかりません。
注意点として、つみたてNISAの保有銘柄は新NISA口座にロールオーバーできないことを覚えておきましょう。ここでいうロールオーバーとは、旧NISAの資産を売却せずに新NISAの非課税枠へ移す手続きのことです。
つみたてNISAと同じ商品を新NISAで持ちたい場合は、新NISAで買い直す必要があるので注意してください。
つみたてNISAと新NISAは併用できるが、投資可能期間に注意

つみたてNISAと新NISAは併用できますが、投資可能期間の違いに注意が必要です。
2024年の新NISA開始後は、つみたてNISAと新NISAを両方とも非課税で保有できます。しかし、2024年以降に新規買付ができるのは新NISAのみです。つみたてNISAの新規購入は2023年までと決められており、2024年以降は保有しかできないので注意しましょう。
ちなみに、つみたてNISAと新NISAの非課税枠は別々に扱われます。つみたてNISAの銘柄を保有し続けても、新NISAの非課税枠に影響はありません。つみたてNISAの非課税枠を活かしながら、新NISAでは1,800万円の非課税枠が適用されます。
新NISAと旧NISAは何が違う?特徴を把握しておこう
つみたてNISAを含む旧NISAと比べて、新NISAは年間投資額の上限が拡大されたり、非課税で保有できる期間が無期限になっていたりする点が特徴的です。ここからは、新NISAと旧NISAの違いを解説します。
年間投資額の上限が拡大された

新NISA・旧NISAの違いのひとつは、非課税で投資できる年間投資額の上限が拡大されている点です。新NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠の2つがあり、両方の枠で年間投資額の上限が拡大されました。
つみたて投資枠は従来のつみたてNISAに対応する枠で、長期の積立や分散投資に適した投資信託に投資できます。つみたてNISAの年間投資額の上限は40万円でしたが、つみたて投資枠では年間120万円まで投資が可能です。
成長投資枠は従来の一般NISAに対応する枠で、上場株式・投資信託などに投資できます。成長投資枠では一括購入に加えて積立も可能です。一般NISAの年間投資額の上限が120万円であったのに対し、成長投資枠では年間240万円まで拡大されています。
年間投資額が引き上げられたことで、従来よりも投資金額を増やすことが可能です。投資金額が増えると、そのぶん大きな資産形成が期待できるうえ、運用益が非課税になるメリットも大きくなるでしょう。
新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の併用ができる

新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能です。旧NISAはつみたてNISA・一般NISAの選択制であったため併用ができませんでしたが、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠を同時に利用できます。
つみたて投資枠・成長投資枠は、どちらか片方だけでも利用できますが、年間投資枠を超える利用はできません。つみたて投資枠の年間投資額は120万円、成長投資枠の年間投資額は240万円であるため、2つの枠を併用すれば年間360万円まで非課税で投資が可能です。
ただし、2つの枠を管理する新NISA口座は1つの金融機関でしか開設できません。つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関で利用することはできないので注意しましょう。
非課税で保有できる期間が無期限に

新NISAでは、非課税で保有できる期間が無期限に変更されています。
旧NISAの非課税期間は、つみたてNISAが20年間、一般NISAが5年間でした。新NISA開始にともない非課税期間が無期限化され、つみたて投資枠でも成長投資枠でも保有期間にかかわらず非課税で運用が可能です。
何年運用しても運用益に税金がかからないため、従来よりも大きな節税効果が期待できるでしょう。また、非課税期間を意識する必要がなくなり、長期運用がしやすくなった点もメリットといえます。
一般NISAでは非課税期間を延長する際にロールオーバーが必要でしたが、新NISAではロールオーバーが不要です。手続きの手間が省けるうえ、非課税期間を意識して運用する必要がなくなったことにより、より長期的な目線での投資がしやすくなったといえるでしょう。
非課税保有限度額が新たに設定された

新NISAでは非課税保有限度額が新たに設定されています。非課税保有限度額(生涯非課税投資枠)とは、生涯にわたって非課税で保有できる上限金額のことです。
上限金額は、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて1,800万円まで。そのうち成長投資枠では1,200万円まで買付できます。例えば、つみたて投資枠で600万円、成長投資枠で1,200万円まで購入したり、つみたて投資枠だけで1,800万円まで購入したりすることが可能です。
商品を売却すれば非課税枠を再利用できる点も新しいポイント。非課税保有限度額に達した場合でも、保有している商品を売却すれば翌年以降に非課税枠が復活します。空いた分を再投資できるため、累計購入金額が1,800万円を超えてもNISAを使い続けることが可能です。

同じ商品を、つみたて投資枠・成長投資枠、それぞれの枠で購入した場合の値段(取得単価)は、それぞれの枠ごとに算出されます。それぞれの枠で購入した分の簿価は、すべて合算した平均取得単価になるわけではない点にも注意してください。
(例)
2024年に簿価100万円分・時価150万円分を売却した場合、翌年2025年に100万円分の非課税枠が復活
また空いた分で投資できるとはいえ、1年分については、年間非課税保有限度額額(つみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円)を超えての投資はできないため、年間の投資額が大きい人は注意しておきましょう。
新NISAにおすすめの金融機関もチェック!
新NISAの口座をどの金融機関で開設したらいいか判断に迷ったときは、以下のコンテンツをチェックしてみてください。全20社を徹底的に比較検証しているので、金融機関を選ぶ際に役立てられるはずです。
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