毎日使うからこそ、掃除機の寿命が気になるという人は多いもの。壊れて利用できなくなる前に、早めに買い替えるべきか気になる人も多いでしょう。
そこで今回は、掃除機の寿命と買い替え時期をわかりやすく解説します。修理方法や処分方法もあわせて紹介するので、掃除機を長く使用している人はぜひチェックしてくださいね。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
掃除機の寿命は約7年です。しかし、紙パック式・サイクロン式・コードレス・ロボット式など、タイプに応じて構造は異なるので、寿命にも差が生じます。それぞれの寿命の目安は、以下のとおりです。
<掃除機のタイプ別の寿命>
メーカーや使用状況に応じても異なります。1日の使用時間が長いほど寿命は短くなると認識しておきましょう。
寿命が近づくと、掃除機の動作や吸引力などに不具合が生じます。ここでは買い替えどきとなるサインを解説するので、自宅の掃除機に当てはまるかチェックしましょう。
掃除機の寿命が近づくと、電源関連の不具合が現れることがあります。内部の配線や電源スイッチの故障が考えられるので、まずは誤った使い方をしていないかチェックしましょう。
確認するポイントは、バッテリーが充電されているか、プラグなどの各機器が正しく差し込まれているかなど。過熱を防ぐため、自動的に運転が停止するケースもあります。フィルターが目詰まりを起こしている場合もあるので、本体のお手入れなども行いましょう。
掃除機の寿命が近づくと、吸引力の低下が顕著になることがあります。吸い込み口のノズルやロボット掃除機のサイドブラシなどの部品が破損してしまうことが原因です。
吸引力が低くなったと感じる場合は、まずフィルターの目詰まり・ダストボックスの容量不足・ノズル内部の詰まりなどをチェックしましょう。お手入れをしても吸引力が低いままなら、故障や寿命の可能性が高いといえます。
焦げ臭いニオイがしたり、普段と違う動作音が聞こえたりする場合は、寿命が近づいているサインといえます。モーターの部品が磨耗して、通電が遮断されるためです。
ほかにも、本体やホースからのゴミ漏れ・ブラシの回転不良・操作パネルの誤作動などの異常が現れます。とくに、内部から焦げたニオイがするときは発火の危険性があるため、ただちに使用を停止してください。
ニオイは、フィルターの水洗い後の乾燥が不十分で異臭が発生している場合もあります。乾燥が足りなかったときは、改めてフィルターをお手入れしましょう。異音が聞こえるときは、ヘッドやホースにゴミが詰まっていないか、ダストケースにフィルターが正しくセットされているかを確認してください。
壊れた掃除機が保証期間内なら、メーカーに修理を依頼しましょう。多くの掃除機メーカーは、製品購入から一定期間、無償や特別価格での修理を提供しています。保証期間は1年程度です。期間終了後は、修理費用が発生するので注意しましょう。
<修理費用の目安>
保証期間内であっても、使用上の誤りや不適切な取り扱いによる故障は保証対象外となり、修理費用が発生します。
掃除機の寿命が来たら、リサイクル・下取り・自治体など、状況に応じて処分しましょう。使用可能な状態であれば、リサイクルショップがおすすめです。少額でも買値がつく可能性があり、処分費用を抑えられます。
買い替えるなら、新しい掃除機を購入する店舗で下取りしましょう。下取りサービスを利用すれば、無料で処分できる場合があります。買い替え先の店舗で実施しているか、スタッフに確認してくださいね。
自治体に依頼する場合は、不燃ゴミまたは粗大ゴミとして処分できます。分類は自治体によって異なるので、居住区の公式サイトで確認してくださいね。
掃除機を買い替えるなら3・6・9・12月がお得です。3月と9月は決算時期のセール、6月と12月はボーナス時期のセールを開催していることが多く、在庫処分品や型落ち品がとくにお得に購入できる時期といえます。最新機種にこだわらない場合は、チェックしましょう。
年末年始のセール(12〜1月)、新生活応援セール(2〜3月)も要チェック。新年の準備や、進学や就職などで新生活を始める準備をする時期なので、家電製品を大幅に安く購入できるチャンスといえます。
どの掃除機を購入しようか迷っているなら、以下のコンテンツを参考にしてください。おすすめのタイプやメーカーのほか、掃除機の選び方も解説しています。
買い替えた掃除機は、こまめなお手入れや適切な使用方法を心がけましょう。ここでは、掃除機を長持ちさせるコツを解説します。
定期的なメンテナンスとお手入れを欠かさずに行いましょう。掃除機のパーツが汚れていると、吸引力の低下や故障の原因に直結します。
掃除機は使用するたびに、絡まったゴミや髪の毛を取り除き、内部のゴミをこまめに捨てることを意識しましょう。フィルターやヘッドは定期的に点検し、汚れや詰まりがある場合は掃除してくださいね。使用後はブラシの磨耗状態も確認し、必要に応じて交換しましょう。
お手入れ方法は製品によっても異なるので、説明書をよく確認したうえで実施してください。
掃除機を保管する際は、直射日光や高温多湿を避けましょう。適切な保管方法を守ることで、バッテリーや本体の劣化を防ぎやすくなります。プラスチックやゴムの部品は劣化しやすいので、とくに気を付けましょう。
なかでも、バッテリーを内蔵しているコードレス掃除機は、極端な温度がバッテリーの性能に影響を与えるので要注意。室温が5〜35℃の空間で保管するよう心がけてくださいね。
バッテリーを搭載しているタイプの掃除機は、適切なタイミングで充電しましょう。残量が少ない状態のまま使用すると、バッテリーの劣化を早めてしまいます。
ただし、掃除直後ではなく、本体が冷めてから充電するようにしましょう。掃除機使用後は、モーターの発熱により本体全体に熱がこもっているので、すぐに充電しないように心がけてください。過充電や高温環境での充電もバッテリーの寿命を縮めるので注意しましょう。
使用時はコードを黄色のテープまで引き出し、使い終わったら巻いて保管しましょう。黄色いテープは使用時に最低限引き出す範囲であることのサインです。そこまで引き出すことによって、排熱スペースの確保や、掃除機本体内部でのコード発熱を防げます。また、保管時は正しく巻き取ることで、断線の予防にもなるためです。
コードには赤いテープも貼ってありますが、断線や故障の原因になるので、それ以上引き出してはいけません。