パワフルな吸引力が魅力のダイソンの掃除機。しかし、突然故障すると、「修理に出すべき?買い替えたほうがいい?」と対処方法に悩んでしまいますよね。吸引力が落ちた・電源が入らない・変な音がするなど、症状もさまざまで原因がわかりにくいこともあるでしょう。
そこで今回は、ダイソンの掃除機が故障した際の対処法を解説します。修理に出すべきか判断ポイントや掃除機を長持ちさせるコツもお伝えしていきますので、ぜひ最後まで読んでトラブル解決に役立ててくださいね。
ダイソンはダイソン株式会社の登録商標です。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
ダイソンの掃除機人気TOP5
突然ダイソンの掃除機が動かなくなったら、まずチェックしておきたい5つのポイントを紹介します。順番に確認していきましょう。
ダイソンの掃除機が動かないときは、本体のランプ点滅やディスプレイのアラート表示を確認しましょう。故障や異常を知らせるサインを確認することで、どこで不具合が起きているかわかることがありますよ。
たとえば、バッテリーの劣化やフィルターの詰まり、ヘッド部分がうまく接続されていない場合はランプやアラート表示で確認できます。アラート表示の内容がよくわからない場合は、取扱説明書と照らし合わせながらチェックしましょう。
また、表示が出ていない場合でも内部に問題がある可能性があります。サインがなくても、外観や動作の違和感などほかのポイントも合わせて確認してみてくださいね。
ヒビや破損があると正常に動作しなくなることがあるため、掃除機が動かないときは外観もしっかりチェックしましょう。掃除機を落としたりぶつけたりすると、内部のパーツにズレや破損が生じることがあります。
たとえば、ゴミを溜めるクリアビンに取り付けられているゴム製のシールリングヒビが入ったり割れていたりした場合は、吸引力が落ちる原因に。また、パイプ部分に破損があると回転ブラシが動かなくなることがあります。
一見大したことのない擦り傷でも、内部に歪みや緩みが生じていることがあるため、しっかりと確認することが大切です。過去に落としたりどこかにぶつけたりした心当たりがないか、思い返してみましょう。
フィルターが汚れていると、吸引力が落ちたり運転が止まったりする原因になることがあるため、外して確認しましょう。フィルターは空気の通り道となる大切なパーツです。ホコリが溜まったままだと、空気の流れが悪くなって掃除性能が低下します。
モデルによっては、上部にあるプレフィルターと後部にあるポストフィルターの2つが搭載されていますが、どちらも取り外し可能です。吸引力が弱いと感じたら、フィルターにホコリやゴミが溜まっていないか見てみましょう。
また、フィルターをこまめに洗っている場合でも、しっかり乾かさずに水分が残ったまま装着すると故障の原因になることがあるため、注意が必要です。
掃除機が突然止まったときや音に違和感があれば、本体の内部やパイプ、ヘッドにゴミや異物が詰まっていないか見てみましょう。髪の毛や紙くずなどが吸い込み口にたまると、吸引力が弱まる・異音が出る・回転ブラシがうまく回らないなどの症状が現れることがあります。
たとえば、サイクロン内部にゴミがたまっていると「ガラガラ」という異音が聞こえ、ヘッドに異物が詰まっていると笛のような高い音が鳴ることも。電源を入れてもすぐに停止し、オンオフを繰り返すような症状がある場合は、吸気口がふさがれている可能性が高いでしょう。
確認するときは、ケガやパーツの破損を防止するために電源をオフにしてから作業を行うことが大切です。無理に引っ張ったりせず、やさしく取り除くようにしてくださいね。
電源が入らない、充電できないなどのトラブルはバッテリーや充電器に問題がある可能性あるため確認しましょう。バッテリーが劣化していたりコンセントの接触が悪かったりすると、掃除機が動かなくなる原因になります。
まずは、純正の充電器を使っているかを確認しましょう。次にバッテリーの残量表示をチェックします。残量が少ない場合は、充電をしてバッテリーの両側にある青色のLEDが点滅しているかチェックしてください。LEDが点滅しない場合は、コンセントの問題が考えられるため、別の差込口でも試してみましょう。
本体ディスプレイも確認してください。本体のディスプレイが点灯する場合は、充電器側に不具合がある可能性があります。反対にディスプレイが反応しないときは、バッテリー自体に異常があるかもしれません。黄色のLEDが点灯している場合は、何らかのエラーにより充電ができていないサインです。
ダイソンの掃除機が故障したかもしれないと思ったら、まずは慌てずにいくつかの対処法を試してみましょう。
掃除機のフィルターが汚れていたりホコリが溜まっていたりした場合は、きれいに水洗いして正しくはめ直すと問題が改善することがあります。まずは、フィルターを反時計回りにして本体から取り外しましょう。
ゴミ箱の上で軽くたたいてホコリを落としたあと、洗剤は使わずに水だけで丁寧に汚れを洗い流します。フィルターの内部に水を貯めて両側を手でふさぎ、やさしく振って汚れをおとしましょう。洗い終わったら風通しのよい場所で完全に乾かします。
水分が付着したまま本体に戻すと故障の原因になるため、少なくとも24時間は自然乾燥させてください。しっかりと乾いたら、カチッと音がするまで確実に取り付けます。フィルターの洗浄は、月に1回が目安です。なお、交換用のフィルターも市販されているので、汚れがとれないときは交換も検討しましょう。
本体の詰まりを放置すると正常に作動しなくなる恐れがあるため、詰まりを見つけたらしっかりと取り除きましょう。まずはクリアビンの中に溜まったゴミを捨て、吸気口まわりのゴミを取り除きます。
次にクリアビンを軽くたたいて、サイクロン内部に入り込んだ細かなゴミを落としましょう。ゴミを取り除いたあとは、クリアビンを上方向に押し込んでカチッと音がするまで確実に取り付けてください。
回転ブラシに異物が絡まっていたり、汚れが溜まっていたりする場合は、クリーナーヘッドから回転ブラシを取り外しましょう。ヘッドの側面にあるエンドキャップを取り外し、ゴミを取り除いてから流水ですすいで揉み洗いします。洗い終わった回転ブラシは、風通しのよい場所で24時間以上しっかりと乾燥させてから、取り付けてくださいね。
バッテリーが原因で掃除機が動かない場合は、交換すると改善されることがありますよ。ダイソンの掃除機に使われているリチウムイオンバッテリーは、使い続けるうちに少しずつ劣化します。満充電なのに稼動時間が短くなったと感じたときも、バッテリー交換のタイミングです。
交換する際は、バッテリー底面に貼られたシールの型番を確認して、モデルに合った純正バッテリーを選びましょう。他社製のバッテリーは発火して火災につながる恐れがあるため、純正品を使用してください。
フィルターの掃除やゴミの取り除きなど、自分でできる対処法を試しても改善しない場合は修理や買い替えも視野に入れることをおすすめします。保証の利用や修理費用の目安、買い替えを検討するタイミングを確認していきましょう。
ダイソンの掃除機が故障した場合は、購入から2年以内であればメーカー保証が適用されます。製造上の不具合と判断されたときには、本体や各部品の修理・交換が無料で受けられますよ。
ただし、取扱説明書にない方法で使用していたり、日ごろのお手入れを怠っていたりした場合は、保証の対象外になることもあります。また、ヒューズやブラシなどの消耗品は、保証が適用されない点にも注意が必要です。
保証を受けるには、購入して30日以内に製品の製造番号や連絡先などをダイソン公式サイトに登録しておく必要があります。保証期間がすぎている場合は、モデルや修理の箇所にかかわらず費用が発生することも覚えておきましょう。
ダイソンのメーカー保証が切れている場合は、民間の修理業者に依頼すれば比較的お得な価格で修理できる可能性があります。軽い故障であれば、5,000円程度から修理できるケースもあり、なるべく費用をかけず直したいときに便利です。
たとえば、トリガー修理は8,000~10,000円ほど、重度の故障でモーター交換が必要な場合などは15,000円程度が目安となります。ただし、対応可能な機種はコードレス掃除機に限られる場合があるため、あらかじめ確認しておきましょう。
なお、メーカー保証期間中にダイソン以外の業者で修理した場合、その後のメーカー保証が無効になる可能性があるため注意が必要です。
修理にかかる費用が高額の場合や掃除機を長年使っている場合は、修理するよりも新しいモデルへの買い替えを検討するのがおすすめです。
ダイソンの掃除機に使われているモーターや内部のパーツは、年数とともに劣化していきます。たとえば、電源が入らない・途中で止まる・吸引力が低下しているなどの症状が続く場合は、寿命のサインです。
内閣府が令和3年3月に発表した消費動向調査によると、掃除機の平均寿命は約7年とされています(参照:内閣府)。使用から7年以上が経過している場合は、思いきって買い替えることで、より快適に使えるでしょう。
もちろん、使い方や置き場所などの環境によっては、7年を待たずに調子が悪くなることもあります。症状が重いと感じたときや修理費用の見積もりが高額だった場合は、無理に使い続けず買い替えも視野に入れてみてくださいね。
ダイソンの掃除機はお手入れや使い方の工夫で、長持ちさせられます。長く快適に使うためのポイントを確認していきましょう。
ダストカップにゴミが溜まりすぎると、吸引力が弱くなったり掃除機がうまく動かなくなってしまう原因になるため、定期的な掃除が大切です。溜まったゴミを放置して使い続けると、フィルターが詰まって本体に負荷がかかり劣化しやすくなる可能性もあります。
吸引力をキープするためには、ダストカップのゴミ捨てラインを超える前に、こまめにゴミを捨てましょう。ゴミを捨てるときは、ダストカップのフタや周辺にホコリが残っていないかも一緒に確認し、ゴミが付着していたらきれいに取り除くことも大切です。
ダイソンの掃除機を長く使い続けるには、取扱説明書に沿った正しい使い方をすることが大切です。間違った使い方をすると、モーターやフィルターに余計な負担がかかって、思わぬ故障やトラブルを招くことがあります。
たとえば、水・ジュース・除湿剤などの液体を吸い込んでしまうと、内部のモーターが濡れて故障の原因になりかねません。また、クリアビンやフィルターを外したまま使用した場合も故障する可能性があります。使用前には、すべてのパーツがしっかり装着されているか確認してください。
掃除機を長く使うには、バッテリーをできるだけ劣化させない使い方を意識することも大切なポイントです。バッテリーは、使い方や保管環境によって寿命が大きく変わります。
バッテリーを長持ちさせるには、強モードは必要なときだけに限定して使いましょう。極端に暑い場所や寒い場所での使用も避ける必要があります。
また、長期間使用しない場合でも定期的に充電するようにしましょう。電池が切れたまま長期間放置すると、過放電になります。安全性と性能を保つためにも、必ずダイソン純正のバッテリーを使用してくださいね。
ダイソンの掃除機人気TOP5