生活の必需品である洗濯機。壊れてから購入を検討すると生活に支障が出てしまうので、買い替えるタイミングが気になる人も多いのではないでしょうか。本体は高額なので、新しく購入するなら慎重に判断したいところですよね。
そこで今回は、洗濯機の寿命と買い替え時期をわかりやすく解説します。修理方法や処分方法もあわせて紹介するので、洗濯機を長く使用している人はぜひチェックしてくださいね。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
ドラム式洗濯機おすすめTOP5
洗濯機の寿命は約6~7年が目安。耐久性や性能を考慮して、家電公取協や多くのメーカーで設計されている標準使用期間です。期間を超えた洗濯機は、部品の劣化による故障・水漏れ・発火などのリスクが高くなるもの。メーカーの部品保有期間も7年程度なので、それ以降は修理が難しいと考えられます。
買い替えると電気代がお得になることも。乾燥容量6kgのドラム式洗濯機を比較した場合、1回あたりの電気代は2019年製で約24.8円、2023年製で約21.1円と、3.7円ほど安くなる例があります。毎日洗濯する場合は、年間で約1,350円お得です。
なお、消費動向調査によると、洗濯機の平均使用年数は10.9年。標準使用期間を超えて、11年ほどで買い替えている人が多いといえます。6〜7年以内に故障した場合は修理で対応できるケースが多いものの、寿命を迎えて故障した場合は、買い替えたほうがおすすめです。
運転エラー・異音・異臭が生じたり、洗濯機能が不十分になったりした場合は、洗濯機が寿命に近づいている可能性があります。部品の交換が可能な期間であれば修理を依頼し、期間がすぎている場合は買い替えを検討しましょう。
そもそも電源が入らない、洗濯の途中で何度も運転が止まる、エラー表示が出る場合は、洗濯機が寿命を迎えている可能性が高いといえます。取扱説明書を確認して、手順に従い対処しましょう。
まずは、コンセントに電源プラグがささっているかを確認してください。次に、洗濯物の片寄りがないか、分量が多すぎないか、排水口が詰まっていないかなどを確認しましょう。防水製の衣類やシート・カーペット・クッションなどを洗うとエラーになるケースもあるので、洗濯機で洗う前に洗濯表示を確認してくださいね。
大きな騒音が発生する場合も、洗濯機が故障している、あるいは寿命を迎えているかもしれません。
例えば、ガタガタと洗濯機本体から大きい音がする場合は、本体が傾いている可能性があります。キュルキュルと音が鳴る場合は、本体のベルトの劣化が原因の可能性が高いでしょう。ガリガリ・ガラガラと不規則に異音がするなら、洗濯槽にジッパー・小銭・カギなどの金属が当たっていることも。排水溝が詰まっていると、ポコポコと鳴ることもあります。
音の種類は製品によって異なるので、メーカーの公式サイトや説明書などであわせて確認してくださいね。
寿命が近いと、洗濯機からカビのニオイや焦げたニオイがすることもあります。カビ臭さや生臭さを感じる場合、まずは排水口と洗濯槽を専用クリーナーでお手入れしましょう。
下水のニオイがする場合は、排水口・排水フィルターのお手入れが有効です。排水トラップに水を溜めると、ニオイの逆流を防げます。
焦げたニオイがする場合は、モーターやベルトなどの部品の劣化や摩耗している可能性が。発火や故障のリスクが高まるため、すぐに使用を中止し、メーカーや修理業者に相談しましょう。部品交換で対応できる場合もありますが、長年使用している場合は買い替えも視野に入れることをおすすめします。
洗濯機本体や給水ホース・排水ホースから水漏れする場合もあります。洗濯機本体から水漏れがみられる場合は、買い替えを検討しましょう。内部の破損は修理対応が難しいとされています。
ホースの劣化による穴や詰まりが原因であれば、ホースそのものを買い替えれば解決します。ホースと本体が接続できておらず水漏れしている可能性もあるため、しっかりと接続されていることを確認してください。
洗濯機で洗ったはずの衣類がしっかり脱水されずに水っぽいままだったり、乾燥機能付きの場合でも衣類が生乾きの状態で終わったりする場合も、寿命が近づいているサインです。衣類の片寄りがないか、排水ホースの位置が適切か、排水口が掃除できているかを確認し、正常に動作するかを改めて確認しましょう。
本体が傾いていたら、正しく設置し直すことも大切です。それでも改善しない場合は内部の部品が故障している可能性が高いと考えられるので、修理や買い替えを検討するとよいでしょう。
寿命が近い洗濯機は、電源コードの色が変わったり、熱を持ったりすることもあります。内部の部品の劣化が原因なので、電源を切りコンセントを抜いたうえで、販売店やメーカーに相談しましょう。
熱を持ったまま使い続けると、発火や火災につながるリスクがあります。トラブルを防ぐために、すぐに対処してください。
寿命を迎える前の洗濯機は、メーカー・販売店・専門業者のいずれかに依頼して修理しましょう。保証期間内であれば、メーカーや購入店舗に依頼すると負担を抑えられます。中古で購入したならメーカーの修理サポートや専門業者に相談してくださいね。修理費用の目安は以下のとおりです。
<洗濯機の修理費用目安>
メーカーや修理業者の料金設定、洗濯機の状況に応じて、修理費用は異なります。まずは見積もりをとり、修理費用が高額だった場合は買い替えを検討しましょう。
洗濯機をお得に買い替えるなら、ドラム式洗濯機は8~9月、縦型洗濯機は4〜5月が狙い目。ドラム式は毎年10〜11月、縦型は7月〜8月に新製品が販売されることが多く、その2〜3か月前は旧モデルが値下がりしやすい時期です。最新機種にこだわらない場合は、お得に購入できるチャンスといえます。
さらに家電量販店の決算期(3月・9月)や年末年始のセール(12〜1月)、新生活応援セール(2〜3月)もチェック。とくに決算期は、家電量販店が売上を伸ばすために値引きを行うことが多く、在庫処分品や型落ちモデルが安くなる傾向があります。
ただし、「指定価格制度」が適用されている洗濯機は、メーカーが価格を厳格に設定しているため、大幅な値引きはされない点に注意してください。指定価格制度とは、メーカーが製品の販売価格を定め、その価格を小売業者や販売店が遵守することを求める制度。販売店は価格を自由に設定できません。
ネット通販では、ブラックフライデー(11月)やAmazonプライムデー(7月)、楽天スーパーセール(3月・6月・9月・12月)などの大型セール時期が狙い目です。ポイント還元や期間限定クーポンが充実しているため、実店舗よりも安く購入できるケースもあります。どの機種を選ぶべきか迷っているなら、おすすめの洗濯機を紹介している以下のコンテンツも参考にしてくださいね。
洗濯機を処分する際は、製造業者や自治体指定の引き取り場所のほか、家電量販店やリサイクルショップに持ち込みましょう。家電リサイクル法に基づいて適切に廃棄する方法を解説します。
寿命を迎えた洗濯機は、製造業者や自治体指定の引き取り場所に持ち込めば処分できます。処分する際はリサイクル料金を、引き取り依頼をする場合は別途で収集・運搬料金を支払う必要があるので、事前に確認しておきましょう。料金はメーカーや機種によって異なりますが、一般的に2,500~6,000円程度が相場です。
自分で搬入する場合は、重い洗濯機を移動させるため手間がかかる点に注意しましょう。引き取り依頼をした場合は、家電リサイクル券をあらかじめ購入し、処分する洗濯機に貼り付けたうえで、指定の引き取り場所に持ち込んでくださいね。いずれも、各製造業者や住んでいる自治体の公式サイトにて、対応を確認しましょう。
新しい洗濯機を購入したお店や、古い洗濯機を購入したお店で引き取ってもらえる場合もあります。店舗によって異なりますが、2,500〜5,500円程度のリサイクル料金を支払い依頼しましょう。依頼する際は、店頭でスタッフに相談するか、店舗によっては公式サイトから申し込めます。
下取りサービスを活用すれば、値引き価格で買い替えられることもありますよ。下取りとは、新しい洗濯機を購入する際に一緒に古い洗濯機を引き取ってもらえるサービスのこと。リサイクル料金は発生しますが、お得になる可能性があるので活用してくださいね。
リサイクルショップに買い取りを依頼すれば、処分しつつ現金に換えられます。洗濯機の状態や製造年にもよりますが、1〜150,000円ほどで買い取ってもらえることも。買取条件はそれぞれ異なるので、自分の洗濯機が対象かどうか事前に確認するのがおすすめです。
なお、年数が古いものや壊れた洗濯機は買い取り不可と判断される場合もあります。使用可能な洗濯機は、リサイクルショップやフリマアプリで売却するのもひとつの手です。
買い替えた洗濯機は、設置場所・使用環境・使用方法などに注意すれば、故障を防ぎやすくなり長く使えます。洗濯機を長持ちさせるコツを紹介するので、ぜひ実践してくださいね。
洗濯機を長持ちさせたいなら、設置場所や使用環境に注意しましょう。雨風・日光・異物の混入などが、洗濯機の劣化の原因につながるためです。
例えば、屋内に設置して外部からの刺激を防いだり、洗濯物のポケットに小銭・ティッシュ・カギなどが入っていないか確認してから洗濯したりすることを心がけましょう。洗濯物や洗剤の入れすぎも要注意です。洗濯機に負荷がかかり劣化の原因につながるので、メーカー規定の量を守りましょう。
洗濯機が稼働していないときは、給水用の元栓を閉めましょう。開けっぱなしにしておくと、給水ホースや洗濯機本体に対して水圧がかかり、劣化しやすくなります。壁に取り付けられている給水用蛇口は回すと開閉できるので、洗濯機の稼働前後に操作してくださいね。
万が一水漏れが生じても、日ごろから元栓を閉めておけば階下への水漏れなどの大きなトラブルを防ぎやすくなります。
1〜2か月に1回程度、定期的なメンテナンスも実施しましょう。汚れによる故障を防ぎやすくなります。メンテナンスの際は、塩素系もしくは酸素系のクリーナーを使ったつけ置き洗浄を行うと、洗濯機内部のカビや汚れを除去できます。あわせて、洗剤投入口や排水フィルターなどの掃除も行うと効果的です。
また、洗剤の投入口・糸くずフィルター・乾燥フィルターなど、毎回使用する部分は週に1回のお手入れが理想的です。
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