従来は縦型洗濯機が主流でしたが、徐々に普及率が高くなってきているドラム式洗濯機。しかし、「デメリットしかない」との意見も多く、購入しようか迷いますよね。
そこで今回は、ドラム式洗濯機のメリット・デメリットや縦型洗濯機との違いを解説します。それぞれの特徴を理解し、生活スタイルに合う洗濯機を選びましょう。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
ドラム式洗濯機おすすめTOP5
<デメリット>
<メリット>
それぞれ詳しく解説するので、メリット・デメリットをふまえて購入を検討してくださいね。
ドラム式洗濯機のデメリットは5つです。
ドラム式洗濯機は本体サイズが大きいため、広い設置スペースが必要です。構造上ドラム部分が横に開くため、十分な余裕を確保しないとドアの開閉ができません。
例えば、洗濯・脱水容量が13㎏の日立 BD-STX130KLの場合、ドアを開けたときの奥行は1m15cm以上あります。スムーズに開閉できる広さを確保できないと、洗濯物の出し入れや操作・お手入れが大変です。
最近ではコンパクトなモデルも出てきましたが、縦型洗濯機と比べるとドアを閉めた状態でも本体サイズは大きい設計。設置スペースだけでなく、搬入経路も確認しておく必要があります。
ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機と比べて洗浄力がやや低い傾向があります。その理由は洗い方の違いです。
ドラム式はたたき洗いともみ洗いを組み合わせて洗い、縦型は衣類同士をこすり合わせて洗います。衣類同士の摩擦が起きにくいため、ドラム式は泥汚れなどの頑固な汚れを落とすのは苦手です。子どもが遊んでついた泥汚れや、運動部のユニフォームなどを洗うときは、縦型洗濯機のほうがきれいになりやすいでしょう。
一方、ドラム式は使用する水量が少なく洗剤の濃度が高いので、皮脂汚れには強い傾向があります。洗濯時に衣類が絡まりにくい分、生地へのダメージも少ないですよ。落ちにくい汚れは予洗いすれば、ドラム式でも洗浄力に不満は持ちにくいでしょう。
ドラム式洗濯機は、ドラムが垂直に回転してたたき洗いをするため、縦型と比べると稼動音は大きめです。とくに夜間使用や集合住宅では音に配慮が必要になります。
床の強度が低い場合は稼働音が大きくなりやすいので、補強板や防振マットを敷いて対策をするとよいでしょう。低振動・低騒音設計のモデルを選ぶのもおすすめですよ。
ドラム式洗濯機は乾燥機能を使用すると、フィルターにホコリが溜まりやすいため、定期的なメンテナンスが必須です。
お手入れをせず放置すると、乾燥時間が長くなる・乾燥ムラが起こる原因になります。故障するリスクもあるので、こまめにメンテナンスをしましょう。
なお、縦型洗濯機も乾燥機能が付いたモデルは乾燥フィルターがあります。ドラム式洗濯機に限ったデメリットではありません。
同じ容量10 kg前後の洗濯機で比較すると、縦型洗濯機は10万円以下で買えるモデルが多いのに対し、ドラム式は15~30万円程度です。価格差があるため、初期費用を抑えたい人には向いていません。
ドラム式洗濯機のメリットは3つです。
ドラム式洗濯機は低温で乾燥する方式を採用しており、衣類の傷みや縮みを抑えやすいのが特徴です。シワも抑えやすいので、大切な衣類を長持ちさせたい人に向いています。
縦型洗濯機は槽内が高温になるので乾燥中にドアを開けられませんが、ドラム式は乾燥方式によっては乾燥中でもドアを開けられるほど低い温度です。ヒーターを使わず風で乾かす「ヒートポンプ式」を採用した商品は省エネ性能にも優れており、ランニングコストを抑えやすいですよ。
ドラム式洗濯機は、縦型に比べて少ない水量で洗濯ができるため、洗剤も節約できます。
縦型洗濯機は満水で洗剤を使うのに対し、ドラム式は衣類の必要分だけ水を回し洗いするのが特徴です。無駄な水や洗剤の使用を抑えられるため、ランニングコストを抑えやすいですよ。
ドラム式洗濯機は前面開きでドアが大きく開くため、大きな毛布やタオル類も出し入れしやすい設計です。縦型は洗い終えた重たい洗濯物を上から取り出さないとなりませんが、ドラム式なら体への負担は少ないでしょう。
衣類が絡みにくい洗い方を採用しているのもドラム式のメリットです。縦型洗濯機には衣類の絡まりをほぐして取り出しやすくする機能付きのモデルもありますが、ドラム式のほうが軽い力で取り出せますよ。
ドラム式洗濯機と縦型洗濯機との違いは、洗浄力・乾燥時の衣類へのダメージ・設置のしやすさ・価格など。それぞれ一長一短があるので、用途やライフスタイルに応じた選択が重要です。
<ドラム式洗濯機と縦型洗濯機を比較>
ドラム式洗濯機は洗濯から乾燥までノンストップで行えるため、共働き世帯に人気があります。忙しい家庭にとって、家事の負担を軽減できる点が大きな魅力です。
縦型洗濯機はは泥汚れやガンコなシミに強いため、とくに汚れ物が多い家庭に向いています。初期費用が抑えられて設置もしやすいので、一人暮らしの人からも人気が高いのが特徴です。
単純なスペック比較だけでなく、「何を重視するか」によって使いやすい洗濯機を選びましょう。
ドラム式洗濯機おすすめTOP5